アパレルブランドの立ち上げ費用について徹底解説!

「アパレルブランドを立ち上げるためにはどのくらいの費用が必要?」

「アパレルブランドを立ち上げるためには何をすればいいの?」

「アパレルブランドを立ち上げるにあたって注意すべきことは?」

アパレルブランドを立ち上げたいと考えている方は、このような悩みをお持ちではないでしょうか。

自分のオリジナルのブランドを立ち上げるのは、憧れでもあり、できることならやってみたいと思う方も多いと思います。しかしそれと同時に、オリジナルのブランドを自分で立ち上げるには何から始めればいいか分からないと思う方も少なくはありません。アパレルブランドの立ち上げには費用がかかるので、どのくらいの費用がかかるか把握していないと利益が狙いにくくなります。

そこで今回は、以下の内容ついて解説していきます。

アパレルブランドを立ち上げるために必要な費用

・アパレルブランドを立ち上げるためにやるべきこと

・アパレルブランドを立ち上げるにあたって注意すべきこと

将来的にファッションブランドの立ち上げを目指している方へ向けた記事です。当記事を読めば、オリジナルブランドを立ち上げる際の流れや、用意するべき資金額について理解できますので、是非最後までご覧ください。

目次

オリジナルブランドを立ち上げる際の流れ

まずは、オリジナルブランドを立ち上げる際の全体的な流れについて解説します。

1. コンセプトを決める

ブランドを立ち上げる上で根幹となるのが、ブランドコンセプトです。今後ブランドを展開する上で指標ともなる重要なものです。

コンセプトを決める上で大事なことは、具体性を持たせることです。例えば「30代の女性に向けたシックな服をローコストでお届けする」のように誰が見ても明確な基準になる様に意識しましょう。

曖昧なコンセプトにしてしまうと、今後のブランド展開に大きく影響しますので、しっかりと考えて決める必要があります。

2.ブランド名を決める

最初にやるべきことはブランド名を決めることです。1度決めたら簡単に変更できるものではないので、ある程度時間を使って考える必要があります。

ブランド名はできるだけシンプルで短めの名前が良いでしょう。その方がお客様から覚えてもらいやすいからです。

ただ、シンプルで短めの名前は既に商品登録されていたり、ドメインが取得されてしまってる可能性もあります。まずはいくつかブランド名の候補を挙げ、その中から使用されていない名前を使うことをオススメします。

3.商標登録をする

デザイン、製作から全てをオリジナルで商品化するのであれば、早い段階で商標登録した方が良いです。ブランドが徐々に人気になってきた際、悪意のある者から先に商標を取られるリスクがあるからです。商標登録には費用がかかりますが、リスク回避のために行っておくことをオススメします。

4.開業届を提出する

個人として開業したのであれば登記手続きは必要ありませんが、開業届は税務署に提出しましょう。

開業届を提出しなくても罰則などはありませんが、開業届を提出すれば確定申告時に青色申告による税優遇が受けられますので、開業後なるべく早く提出した方がいいでしょう。

5.タグとロゴを作る

ブランドのロゴは、ネットショップや名刺、ステッカーなどに使用します。タグは商品に付けるだけです。例えば、衣類に刺繍したり、アクセサリーの場合は紙に印刷するなどしてブランドを象徴します。デザインを考えなければいけませんので、デザイン力が無ければ専門の方に依頼するようにしましょう。

6.タグを取り付ける

家庭用品品質表示法により、衣類を販売する際は衣類の性能や取扱い方法を表示しなければいけません。

具体的には繊維の種類や洗濯方法、撥水性や表示者名及び連絡先を記載したタグを取り付ける必要があります。

国内で仕入れたものにはすでにタグが付いていますが、自社商品や海外から仕入れたものにはタグを取り付けなければいけません。

7.商品を作成する

最後に商品を作成します。オリジナル商品の作り方は、主に以下の3パターンに分かれます。

1.全て自分で作成する
デザイン設計や生地選び、縫製などのすべての作業を自分だけで行います。

2.OEMを利用する
デザイン設計や企画などは自分で行い、商品は依頼した製造メーカーが作る方法です。

3.ODMを利用する
企画、開発、デザイン、製造など、全ての工程を製造メーカーが担います。自分は製造メーカーが作成したサンプルをチェックし、購入するかどうかを決めます。

基本的には、このような流れでオリジナルブランドを立ち上げていきます。

8.アパレルOEMを依頼する場合は費用の確認

OEMにかかる費用は、製品やどんな製造を依頼するかで大きく異なります。また業者によって費用も変わるので、色んな業者から見積もりをとって自分の理想的な金額で依頼することをおすすめします。

アパレルのOEM生産には、次のような費用が必要になります。

・アイテムの元となる既製品にかかる費用

・アイテムに文字などをデザインする時の費用

・版を使ったプリントにかかる費用

オリジナルブランドの立ち上げに必要な資金は?

では、アパレル系のオリジナルブランドを立ち上げる際には、どの程度の資金が必要なのでしょうか?

これはネットショップのコンセプトや自身のスキルによって左右されるため、一概には言えません。例えば、デザインした服を作ってくれる費用は一着約5000円~1万円程度で製造できます。それをオークションで50着売る予定なら、50万円あればOKです。

しかし、デザインを業者に依頼したり店舗を持つ場合、それぞれデザイン料や家賃が必要になります。このように、やり方1つで必要な資金額には違いが出てくるのです。

アパレルブランドの開業必要な資金

実店舗を持った上で開業にかかる費用の例は以下の通りです。

  • 店舗契約費用→300万円
  • 家賃(都内30坪程度)→45万円×6か月分=270万円
  • 設備費→180万円
  • 内装工事費用→22万円
  • 仕入れ資金→180万円
  • 会社設立費→40万円

店舗を借りる場合、物件によっては保証金が必要だったりと、住居用の賃貸と比べて費用が高額になります。総額で1000万円程度かかるものと考えておきましょう。

加えて生活費も半年分以上残しておいた方が安心です。

資金はゼロでも起業できる

オリジナルブランドに拘らないのであれば、ネットのサービスを利用することで資金がゼロでも起業できます。例えば、初期費用や月額利用料がかからないフリマアプリで販売するといった方法です。

フリマアプリのメイン利用者は、スマートフォンが手放せない若者たちです。トレンドのファッションに敏感な世代なので、驚くほど速く商品が売れることもあります。

このように無料で利用できるサービスを利用して、古着やリメイクアイテムを売ってみるのも1つの手です。

「やる」か「やらないか」

ファッションブランドの立ち上げは「できる」か「できない」かではありません。「やる」か「やらない」かです。なぜなら、ECサイトに登録することなど1分でできる時代だからです。それに、オリジナルブランドの立ち上げやファッションアイテムの販売は、以前に比べて簡単にできるようになりました。できる・できないで決めることは、あまりにも勿体ないことです。

ネットショップで開業した方が成功しやすい

とはいえ、せっかく起業するのであれば誰もが成功したいと考えるはずです。成功する確率を高めたいのなら、ネットショップで開業した方が良いでしょう。実店舗に比べて初期費用が格安ですし、SNSと連携して集客できるからです。

実店舗を持つ場合は、店舗賃貸契約費用や家賃等で最低でも1000万程度の初期費用が必要になります。開業する時点で1000万円の資金がかかるため、実店舗を持つことは非常にリスクが高いです。

しかし、ネットショップであればこれらの初期費用がかかりません。リスクを最小限まで抑えられるので、初めて開業する方にはおすすめです。

特にECコンサルタントからの運営のアドバイスを頂ける「楽天ネットショップ」を利用すると良いでしょう。

・楽天ネットショップ

参考:楽天ネットショップ

開業に必要な資金の調達方法

一般的に起業する場合は、金融機関から融資を受けることがほとんどです。しかし、融資を受ける方法以外にも資金を調達する方法はいくつか存在します。

補助金や助成金を使う

1つ目は、補助金や助成金を使う方法です。国が行なっているものや地域で行なっているものなど、さまざまな種類があります。ブランドを立ち上げる際は、自身の地域の補助金や助成金が使えるかチェックしてみましょう。

クラウドファンディングを行う

2つ目は、クラウドファンディングを行う方法です。近年では、クラウドファンディングでもアパレルブランドに関するプロジェクトが増加傾向にあります。「NYLON PROJECT」「CAMPFIRE」「TOKYO DESIGN COMMIT」など、アパレルに特化したクラウドファンディングサービスが多くリリースされているため、利用してみると良いでしょう。

自己資金で立ち上げる

3つ目は、自己資金で立ち上げる方法です。最近では、女性芸能人が自己資金でオリジナルファッションブランドを立ち上げる事例が増えています。女性をターゲットにしたファッションや、メンズ限定のアイテムなど、様々です。

もちろん、自らプロデュースして広告塔になれる芸能人には限りがあります。ブランドを立ち上げる前にある程度の認知度がなければ話になりません。ただ、既に影響力や認知度があるのであれば、タレントパワーでブランド自体の需要も上がる可能性が高いです。

オリジナルブランドを立ち上げる具体的な方法

最後に、オリジナルブランドを立ち上げる具体的な方法について解説します。流れとしては以下の通りです。

1.仕入れサイトに登録する
2.オリジナル商品を作ってくれるメーカーを探す
3.メーカーと打ち合わせを行う
4.サンプルをチェックして本製品を生産してもらう
5.商品が到着後、自分の目で検品を行う
6.商品にブランドタグをつけてもらう
7.ネット上で告知して販売する

1.仕入れサイトに登録する

まずは、無料で利用できる仕入れサイトに登録しましょう。仕入れサイトは商品の仕入れ以外にも、オリジナル商品の作成やOEMなどを行うことができるからです。

お勧めの仕入れサイトは以下の3つになります。

NETSEA(ネッシー)

SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)

TOPWHOLE公式サイト

NETSEAは、個人でも無料で利用できます。

仕入れサイトを利用する本来の目的は、商品を仕入れることです。しかし、中にはOEMや別注などを行っているメーカーがあるため、それらのメーカーに連絡すればオリジナル商品を作成してもらえます。

オリジナル商品は中国や韓国で作られることが多いです。確かにこれらの国の工場では安く生産できますが、不良品も多いのでおすすめできません。仕入れサイトから日本のメーカーに依頼すれば、不良品への保障を行ってもらえます。

2.オリジナル商品を作ってくれるメーカーを探す

仕入れサイトへの登録が済んだら、サイト内のメーカーに直接問い合わせてみます。OEMや別注について相談してみましょう。その際、事前に商品のデザインや数量を決めておくと、話が進んでいきやすいです。

メーカーによってはミニマムの価格帯やロット数がバラバラなので、いくつかの店舗に電話を入れることをおすすめします。希望の条件で作ってくれるメーカーを選ぶことで、今後のオーダーがスムーズに進んでいきます。

3.メーカーと打ち合わせを行う

オリジナル商品を作る際は、数量やデザイン、カラー展開など具体的な商品構成をメーカー側に伝える必要があります。伝える際にオススメな方法としては、実際にサンプル商品を用意してメーカーに見せることです。「この製品と同じように作ってください」とお願いすれば、自分のイメージに近い製品を作ってもらえます。

初心者はよくイラストなどを使って説明することが多いですが、相手に伝わりづらいのでオススメできません。メーカーが作成する製品を具体的にイメージできるように伝えることが、打ち合わせをする上でのコツです。

4.サンプルをチェックして本製品を生産してもらう

続いて、メーカーが作成したサンプルをチェックしていきます。工場でのサンプル作成にかかる時間は、1か月程度です。約1か月後にサンプルをチェックし、OKであれば必要数量を実際に生産してもらいましょう。

本製品の作成時間は数量によって左右されます。40点~50点程度であれば、おおよそ1か月で生産が終了します。

ちなみに、オーダーの例としては以下のようなイメージです。

Tシャツ:赤色/M30枚/L30枚 青色/M30枚/L30枚(単価1100円)
パーカー:赤色/M20枚/L20枚 青色/M20枚/L20枚(単価1,700円)

単価が高い商品は数量を抑えて作り、単価が安い商品は数量を少し多めにしなければ生産してもらえません。

5.商品が到着後、自分の目で検品を行う

本製品が到着したら、必ず自分の目で検品を行いましょう。

日本のメーカーに依頼する場合は、一応メーカー側でも検品は行ってくれます。しかし、細部までしっかりチェックしているわけではないので、実際に自分の目で確認する作業は必要です。

万が一不良品が見つかった場合、良心的なメーカーであれば返金や作り直しをおこなってくれます。ですが、日本メーカーの中にも返品期間を過ぎた不良品は受け付けない場合があります。なので、商品の到着後はできるだけ早くすべての商品を検品して下さい。

6.商品にブランドタグをつけてもらう

オリジナル商品が完成したら、その商品にブランドタグをつけてもらいます。OEMができる店であれば、費用は別途かかるもののブランドタグも一緒に生産してくれます。

ロゴやタグはフォトショップなどでデザインしてもらい、それをメーカーに送るだけでOKです。商品作成と同時にブランドロゴもつけてもらえば、何度も商品を送る手間を省くことができます。まだロゴやタグのイメージができていない場合は、そちらから考えるようにしましょう。

7.ネット上で告知して販売する

最後に、作ったオリジナル商品をネット上で告知して販売します。

ブランドに価値を感じた人がファンになってくれれば、そのブランドは徐々に人気が出てくるでしょう。逆に人気が出なければ、商品を1度作っただけで終わりになります。

オリジナルブランドは在庫を抱えるため、普通に商品を仕入れるよりもリスクが伴います。商品の人気が出なければ続けることは難しいでしょうが、それはやってみなければわかりません。

本気でオリジナルブランドを立ち上げたいのであれば、まずは、ここまで解説してきた流れを実践してみてください。

アパレルブランドを立ち上げる際に気をつけること

アパレルブランドを立ち上げる際に気をつけることは以下の通りです。

  • 類似ブランドがないかチェックしておく
  • 商品のジャンルやカテゴリーを絞る

詳しく解説していきます。

類似ブランドがないかチェックしておく

アパレルブランドを立ち上げる前に、類似したブランドや商品がないかチェックしておきましょう。

既存のブランドと商品が被ってしまうと、差別化が図れず売り上げも伸びませんし、最悪の場合訴訟になることもありますので注意しましょう。

商品のジャンルやカテゴリーを絞る

複数の商品を小ロットで作ると生産コストが上がってしまいます。しかしジャンルやカテゴリーを絞ることでローコストで商品を生産することができます。

そのためブランド立ち上げ時はTシャツだけを扱い、軌道に乗ってからアウターやボトムスも展開する、などの方法がおすすめです。

アパレルブランドの立ち上げを成功させるために必要なこと

アパレルブランドの立ち上げを成功させるために必要なことは以下の通りです。

  • コンセプトとターゲットをはっきりさせる
  • 市場のニーズに合った商品を展開する

詳しく解説していきます。

コンセプトとターゲットをはっきりさせる

アパレルブランドの立ち上げを成功に導くためには、コンセプトとターゲットをはっきりさせることが大切です。

コンセプトとは、ブランドを展開する上で基礎となるものです。ブランドの基本的な概念や考え方、どのようなブランドにしていきたいかを明確化しましょう。

ターゲットを絞る際は、職業、年齢、性別、その人の好みなどを具体化しましょう。マーケティングなどでよく使われるペルソナ(仮想的人物像)を活用すると、ターゲットが絞りやすくなります。

市場のニーズに合った商品を展開する

日々トレンドが変わるアパレル業界では、市場のニーズに合った商品を展開することが重要です。

どれだけ質の良い商品を作っても、需要がなければビジネスになりません。

ニッチな分野で勝負するのも手ですが、市場規模が大きいほど売上げも大きくなる、ということも覚えておきましょう。

まとめ

今回は、アパレル系のオリジナルブランドの立ち上げ方や必要な資金について解説してきました。不況が続くアパレル業界ですが、クラウドファンディングなどの新たな資金調達方法を活用し、オリジナルなファッションを世に発信していく動きが増加しています。今後アパレル系のオリジナルブランドを立ち上げたい方は、当記事で解説した内容を参考にしてみてください。

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この記事を監修した人

ビジネスのノウハウを実践ベースで徹底的に追求するのがアクシグ。
世界で最も専門的で網羅的なコンテンツを提供し、ノウハウを惜しげもなく提供していきます。

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