布を使ってハンドメイド品を作り販売しようと考えている方。生地はどこで仕入れたらよいのか悩んでしまいますよね。そこで今回は、生地仕入れにおすすめのサイトや実際に布地を見て購入できる問屋さんを紹介します。
また手芸品販売を行う際に、知っておくべき知識を伝授します。ぜひ最後まで読んでください。
ハンドメイド用布地の仕入れ先は大きく分けて3つ
布地の主な仕入れ方法は、大きく分けて次の3つです。
・足を使って「問屋街」で仕入れる
・大手の「手芸店」から仕入れる
・「ネットショップ」から仕入れる
それでは、それぞれ詳しくみていきましょう。
問屋街でハンドメイド用の布を仕入れる
布地の問屋さんは昔ほど活気がなくなりましたが、今でも足を運ぶと掘り出し物がみつかる問屋街があります。東京の日暮里や大阪の船場などが有名ですね。
歩いて回るのは労力を使いますが、実際に布を手に取って見ることができることに意義があり、なかなか楽しいものです。布地問屋さんには、趣味で手芸をする人からプロまで様々な人が訪れます。
老舗布地問屋さんの中にはサイトを立ち上げオンライン販売をしていることろもあるので、現地まで赴くのは難しいという場合にも便利です。
大手の手芸店でハンドメイド用の布を仕入れる
こちらも実際の布地をみて購入する方法です。問屋さんより気軽に利用できるイメージですが、問屋並みの価格で売られていることもあり、足を運んでみることをおすすめします。
ビルの上から下までぎっしり布が陳列してあるところもありますが、種類ごとに整理されているので比較的目当ての商品が探しやすいです。しかし大手の手芸店は大変な人気で、いつでも混雑していることろが多く、裁断待ちに時間がかかる場合があります。
ネットショップでハンドメイド用の布を仕入れる
ネットショップの利点は、何といっても膨大な布の中から手軽に購入ができることです。基本的にパソコンやタブレットの画面から布の色などを判断して購入することになります。実際に届いた布地を見てみると、イメージとは若干違ったということは多少あり得ます。しかし欲しい布地の品番が分かっていれば、同じ商品を買うことができるというメリットもあります。
実際に布地を見てみたいという人のために、サンプルを用意しているショップがあるので有効に活用しましょう。また少量ならば送料がお得なメール便が使えることもあります。
メルカリやヤフオクで端布(はぎれ)を仕入れる
パッチワークやクルミボタンを作る際は、少しの生地をたくさん欲しいですが、生地屋さんの多くは30cmから10cm単位など、ある程度まとまった長さでしか生地を売ってくれません。
そんなときは、メルカリやヤフオクなどの個人売買のできるサイトを使いましょう。メルカリやヤフオクでは、自分の使った残りを端布(はぎれ)として出品している方もいます。
「捨てるくらいなら誰かにあげた方がいい」と思ってタダ同然で出品されている場合もあるので、端布が欲しい方は定期的に覗いてみると良いでしょう。
海外まで足を運んで仕入れる
海外まで足を運んで仕入れるのも良い手段です。少し難しいかもしれませんが、旅行がてら生地問屋さんを覗いてみたり、格安航空券を使ったりすればハードルはぐっと低くなります。
特に韓国のソウルにある東出門(トンデモン)市場や中国の広州市はおすすめです。比較的日本の近くにあるため、航空券も安く、生地そのものも格安で大量に購入できます。
また海外では、国内でなかなか出回らないハイブランドの生地も仕入れられます。その場合はニューヨークのガーメント地区やパリのモンマルトルで仕入れると良いでしょう。
しかし、海外の大口取引では、取引や配送などのトラブルがつきものなので、信頼できるエージェントを利用するのが無難です。
ハンドメイドの仕入れにおすすめの布問屋とオンラインショップ
問屋街では沢山の布問屋があります。布地だけでなく手芸用品も豊富。一般的なお店より安い価格設定なのが嬉しい特徴です。
ここでは有名な「日暮里」と「大阪船場センタービル」にあるおすすめ問屋、並びに問屋さんが開設するオンラインショップを紹介します。遠くて行けないという人は、ぜひ活用してください。
日暮里問屋街へのアクセスとおすすめ布問屋
●日暮里問屋街へのアクセス
JR山手線日暮里駅を下車、南口を出て徒歩3分です。南口を出ると案内板と道路標示で「日暮里繊維街」までの案内が示されています。
・トマト館
5つのフロアからなるトマト本館では、天井から下まで膨大な生地が積まれています。1階の激安フロアでは、色々な種類の柄や素材の生地が1m100円で売られていて終日賑わいを見せています。2階から5階までは、コットンやニットなど生地の種類別に階が別れているので、目的の生地が探しやすいです。
・ヒューモンガス(humongous)
木版プリント生地の専門店です。独特のセンスが光るインドの伝統技術で作られた生地は、優しく柔らかな風合いが特徴です。柄の掠れやズレは、一つ一つ木版を押す手作業ならでは。ここでは他の布問屋とはちょっと違う、一風変わった商品が見つかります。
・パキラ(服地専門店)
日暮里繊維街入口に位置し、世界中に名を知られているリバティプリントを取り扱っています。リバティプリントとは英国の百貨店が冠するプリント生地のこと。豊かな色彩と独特の柄が世代を超えて人々を魅了し続けています。リバティプリント以外にもウールやシルクなどあらゆる生地が揃っています。
・安田商店3丁目店
天然素材をテーマに麻と帆布を中心に扱い、他にオリジナル商品もあります。リネンやガーゼは、大型店舗でも難しいほどの豊富な品揃えがあるとして人気を集めています。殆どのリネンには洗濯後の見本があるので、汚れを落とすための水通し後、どんな風に色合いが変わるのかが分かります。
・オントラベリング(On-traverling)
手芸に使うレース・チロリアンテープ・ワッペン・ボタンなど可愛い付属品が多く取り揃えてあります。ディスプレイに凝っていて眺めているだけでも楽しい雰囲気に。初心者でも初められるアクセサリーキットにも力を注いでいます。
大阪船場センタービルへのアクセスとおすすめ布問屋
●大阪船場センタービルへのアクセス
御堂筋線本町駅、央線本町駅、中央線堺筋本町駅、堺筋線堺筋本町駅が「大阪船場センタービル」に直結しています。「大阪船場センタービル」の4~9号館に布問屋があります。
・カワイ繊維 5号館の1階北
ニット生地や撥水生地、サテン生地など様々な種類の生地を取り扱っています。反物もあり3m以上なら好きな長さで購入できます。
・小林繊維 5号館の1階北
オリジナルプリントの綿生地が豊富です。またハンパ生地がとても安く購入できます。
・ユタカ産業 5号館南通り
綿・ニット・サテン・オーガンジー・キルトなど多種類の生地があります。ワゴンのハギレは格安なので必見!可愛いので子供服をつくるのに最適です。
・青木テキスタイル 6号館1階南
子供服にピッタリの可愛い柄の生地やオシャレなシャツができそうな生地、それにジーンズやウール混など色々な生地があります。お得なワゴン売りも見逃せません。
布問屋のネットショップ
実際に布地を確認して購入できるのはいいけど、なかなか時間がとれないという人は、オンラインショップでの購入が便利。
そこで、おすすめの布専門オンラインショップを紹介します。これまで紹介した布問屋の中にも、オンラインショップを開設しているところがあります。ぜひチェックしてください。
参考:トマトオンラインショップ
参考:カワイ繊維
参考:YAMATOMI
参考:浅野繊維株式会社
参考:日本紐釦貿易株式会社
布問屋は新日暮里と大阪船場センタービルだけでなく全国各地にあります。もしお近くに布問屋があれば、ぜひ立ち寄ってくださいね。
大手有名手芸店からハンドメイド用の布を仕入れる
全国にある大手の手芸屋さんでも様々な種類の布地を安く仕入れることができます。地域別に分けておすすめの手芸屋さんを紹介します。
関東方面のおすすめハンドメイド材料・布地・手芸用品店
関東にあるおすすめの手芸店はこちらです。
参考:コットンハリウッド
本社は横浜市にあり、関東近県に店舗を広げています。温かなイメージの布や手芸用品の販売をしている、ファブリック&ホビークラフトショップ。生活を彩る布製インテリア雑貨を作るのにピッタリのお店です。
参考:リックラック
布地と型紙の専門店です。東京に本店があります。家庭用ミシンで縫えて初心者でも扱いやすく、見栄えのよい布地を販売しています。
参考:チェック&ストライプ
東京に3店舗、兵庫に2店舗、神奈川に1店舗ある、布地・手芸用品の専門店。シンプルだけど高品質のオリジナル布地が人気です。
参考:マーノクレアール
東京に3店舗、神奈川に4店舗ある、ハンドメイド材料・手芸用品の専門店です。
参考:ホビースクランブル
東京・神奈川に店舗がある服飾手芸材料の専門店です。手作り派のママに人気のお店。各店舗で手作り講習会が開かれています。
近畿・中国・四国方面のおすすめハンドメイド材料・布地・手芸用品店
続いて、近畿・中国・四国方面のおすすめ手芸店をみてみましょう。
参考:手芸の丸十
兵庫県加古川市に本店を構え、全国に約60店舗もある手芸用品専門店です。コットン、毛糸、ビーズなど服飾用品全般を取り扱っています。
参考:ユザワヤ
本社は東京。京都・大阪・兵庫・広島など全国展開をしている老舗の手芸材料の大型専門店です。世界中の様々な材料を取り扱っています。
参考:手芸センター ドリーム
岡山に本店を構える大型手芸専門用品店です。店頭にあるメーカーの商品なら取り寄せ可能。材料を購入すれば、作り方のコピーがプレゼントされます。
イオンモールのハンドメイド材料・布地・手芸用品店
イオンは近畿・中国・四国方面にも多く進出していますよね。そんなイオングループが展開する「パンドラハウス」という手芸店があります。
全国で350超の店舗があり日本最大級の規模を誇ります。
参考:パンドラハウス
今回紹介した他にも布専門店は沢山あるので、ぜひ発掘してください。
ネットでハンドメイド用の布を仕入れるなら「テキスタイルモール」がおすすめ
日本最大級の布卸し専門サイトです。多数の卸し企業が出店しているため、様々なデザインの布地・ボタン・リボンなどを幅広く購入することができます。登録料は無料。安く仕入れたいなら、ぜひ活用してみましょう。
参考:テキスタイルモール
「テキスタイルモール」の会員登録方法
会員登録をしなくても小売価格で購入できますが、登録をすれば卸価格での仕入れが可能になります。
(1)トップページにある右上の会員登録をクリック。
(2)新規会員登録フォームに氏名・会社名・住所・メアドなどを入力後、「確認画面へ」をクリック。
(3)「確認画面」で間違いがないかを確認して「登録する」をクリック。
(4)登録したメアドに確認メールが送信されます。そこに記入されているログインIDとパスワードを確認する。
(5)メールに添付されているURLをクリックしてログインする。
続いて、発注に関してみていきましょう。。
「テキスタイルモール」での発注方法
各商品の詳細ページから発注ができます。Mでの着分や「反」による購入が可能です。
〔在庫表示〕
〇は、60~100%の確率で在庫アリ
△は、20~60%の確率で在庫アリ
×は、在庫がないので、購入不可
〔サンプル〕
基本的に無料で発注できますが、一部有料でのサンプル提供があります。
〔送料〕
購入方法によって違います。2社分の送料がかかることもあります。
〔納期〕
納期の基準は各販売会社によって違います。購入前にしっかり確認しましょう。
「テキスタイルモール」での支払い方法
クレジットカード決済・銀行振込・後払い決済と3つの方法から選べます。クレジットカード決済にはVISA、MASTER、JCB、AMEXが使えます。一度カード登録をすれば、次回購入の時は登録する必要がないので便利です。
今回は「テキスタイルモール」を紹介しましたが、こういったネットショップは他にもあるので探してみてください。
商用利用ができない布地を仕入れないようにしよう
布地を仕入れて作品を作り、販売しようとしたら思わぬ落とし穴があります。せっかく作ったのに売ることができない場合があるので注意が必要です。
商用利用がNGな布地
商用利用がNGな布地は、「キャラクタープリント」「デザイナーズファブリック」など、著作権が発生する場合です。布地の耳に著作権マークの(C・R)が付いている商品、製品化販売禁止の旨が記載されている商品は商用利用ができません。
商用利用を禁じているブランドやメーカー
以下のブランドやメーカーでは、商用利用を禁じる旨がこのように布地に記載されています。
・La Cocotto Paris-ラココット・パリ-(コスモテキスタイル株式会社)
「このプリントを製品化して販売することは禁じられています」
・KOKKA キャラクタープリント(株式会社コッカ)
・シャルビー キャラクタープリント(株式会社シャルビー)
「このプリントは契約により製品化して販売することは禁じられております」
・Souleiado-ソレイアード-(株式会社サンヒット)
商品札にこのような記載があります。「無断で商品化することや転売はかたく禁じられております」
・marimekko-マリメッコ-(海外ブランド)
(C)の著作権マークが付いていますが、海外ブランドは注意書きがありません。
商用利用ができるかどうかわからない場合は、店員さんに聞いて確認するようにしましょう。
条件付きで商用利用が可能な布地もある
特定の条件を満たせば商用利用ができるケースがあるので知っておきましょう。
以下のブランドは、制作物に「〇〇の生地を使用して制作しています」と〇〇の部分ににメーカー名を記載すれば商用利用が可能です。
・LIBERTY-リバティ-(株式会社リバティジャパン)
・moda fabrics-モダファブリックス-(moda fabrics Japan)
また、QUILT GATE-キルトゲイト-(コスモテキスタイル株式会社)などは、国内のみなら商用利用が許されています。
ハンドメイド商品が販売できるサイト
布地を仕入れて制作すれば、後は販売だけですね。ハンドメイド品の販売先で有名なのがminneです。テレビでも特集を組まれて大人気です。
自分の作品をより多くの人に見てもらうため、複数のサイトに登録するのも良いのではないでしょうか。そこで今回は、minne以外の人気の販売サイトを紹介しますので参考にしてください。
サイトのデザインが素敵な「Creema(クリーマ)」
minneより大人のカラーを出しているのが、ハンドメイドのマーケットプレイスCreema(クリーマ)です。出品されている作品どれを見ても洗練されたセンスがキラリと光ります。このようなサイトで出品できるようになると素敵ですね。アプリもありますよ。
参考:Creema
販売手数料が安いラクマ(旧FRIL)
10~20代女性から人気を集めていたFRILは、ラクマと統合し「ラクマ」としてサービスを開始しました。ハンドメイドとフリマが一緒になったイメージです。川栄李奈さんのポップなCMが印象的ですね。
ラクマは販売手数料が安く、初心者さんが始めるにはもってこいです。こちらもアプリがあります。
参考:ラクマ
iichi(いいち)
iichi(いいち)には、全国2万人以上もの、ファッションや雑貨などの作家さんが登録しています。日本の様々な作り手さんと、使う人とを繋ぐサイトです。
日本の優れたデザイナーの進出を目的に、台湾のサイト「ビンコイ」と業務提携をしています。世界中の人に自分の作品を売るという夢が広がります。
参考:iichi(いいち)
布を仕入れてハンドメイド品を販売しよう!
ファッション、雑貨、ファブリックなど。布を仕入れると自分のアイデア次第で色んなものが作れますね。自分の制作物を誰かに販売するのはお金を得られるだけでなく、ワクワク感がありとても楽しいことです。
ここで紹介した布地の仕入れ方法を参考に、ぜひあなただけのオリジナル作品を作って販売に役立ててくださいね。