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個人輸入ビジネスの手続きはどうやってするの?輸入にかかるコストや注意すべきポイントをご紹介!

「海外から仕入れた商品をネットショップで販売したい!」

このように、インターネット上で個人輸入ビジネスに挑戦したいと考えている方が最近増えています。

しかし、個人輸入ビジネスでは海外の仕入れ先とやりとりする必要があるだけでなく、関税や通関での手続きをはじめとするさまざまな知識が必要になります。これらの知識がない場合、ビジネスを軌道に乗せるのは難しいと言われています。

そこで今回は、個人輸入ビジネスに関する知識や手続きについて詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

「個人輸入ビジネス」の基礎知識を学ぼう!

まずは、個人輸入ビジネスの定義や種類など、基礎知識について詳しく解説します。輸入の種類によって、その特徴や注意すべきポイントが異なりますので、しっかり確認してくださいね。

個人輸入ビジネスとは?

「個人輸入ビジネス」とは、海外から仕入れた商品を販売するビジネスです。

海外のネットショップから購入したり、海外に直接出向いて買い付けたりした商品を国内のネットショップや実店舗などで販売し、利益を上げることを目指します。

また、海外からの主な仕入れ先には、以下のようなものがあります。

・Amazonなどの海外の通販サイトやネットショップ
・海外のメーカーや販売店
・海外の見本市や展示会

個人輸入ビジネスを行う多くの方が、海外の通販サイトやネットショップから商品を輸入する傾向にあります。

個人輸入の種類【個人使用目的】

個人輸入には、「個人使用目的での輸入」と「販売目的での輸入」の2種類があります。まずは個人使用目的のほうから説明しましょう。

個人使用目的での輸入とは、個人(商品を輸入する人)が自分自身で利用することを目的とした輸入のことです。

個人使用目的で輸入する場合、課税価格の優遇を受けられるだけでなく、一部の品目(食品・薬品など)の許可や届出の免除などが受けられる場合があります。

個人輸入の種類【販売目的】

一方、販売目的での輸入は、輸入した商品を国内で販売することを目的としています。

その中でも、国際郵便などを利用して少量の商品を輸入することを、通常「小口輸入」と呼びます。

小口輸入では、税関での輸入申告や一部の品目の許可・届出が必要ですが、個人でもそれほど負担なく始めることができます。そのため、最初はこの小口輸入からビジネスを始める方が多い傾向にあります。

個人輸入は種類によって法律上の取り扱いが違う

個人輸入は、その種類によって法律の取り扱いが違います。「知らないうちに法律違反をしていた…」なんてことにならないように注意しましょう。

ここでは、その具体的な内容についてご紹介します。

個人使用目的の場合

個人使用目的で輸入した商品は、輸入した本人だけが使用することが予定されています。

そのため、輸入後に実店舗やネットショップ、オークション、フリーマーケットなどを利用して第三者へ販売することは法律で禁止されています。

また、友達などからもらった海外旅行のおみやげも、個人使用目的の商品にあたります。こちらも、ネットオークションなどで第三者へ販売することはできません。

さらに、海外の商品を複数人で共同購入する人がいますが、これも個人輸入の定義から外れることになるので、違法となります。

販売目的の場合

販売目的での個人輸入の場合、その輸入する商品によってさまざまな法規制があります。

輸入・販売における主な法規制は以下のとおりです。

「食品全般」…食品衛生法
「ハム・ソーセージ等食肉加工食品」…家畜伝染病予防法、食品衛生法
「ワイン・ビール等酒類」…酒税法、食品衛生法、酒税業組合法
「衣類」…家庭用品品質表示法、家庭用品規制法
「革製品」…ワシントン条約、家庭用品品質表示法
「医薬品・医療器具」…薬事法
「家電製品」…電気用品安全法、食品衛生法、家庭用品品質表示法
「CD、DVD」…著作権法、商標法
「おもちゃ」…食品衛生法

輸入したいと思う商品がこれらの法規制の対象となっている場合、輸入の数量が制限されたり、輸入そのものが禁止されたりすることがありますので、事前にしっかりチェックしておきましょう。

個人輸入にかかるコストとは?

海外から商品を輸入するとなると、さまざまなコストがかかります。個人輸入ビジネスを始めてから慌てないためにも、しっかり把握しておかなければなりません。その内容を詳しく解説しましょう。

輸入にかかるコスト【関税】

関税とは、海外から国内へ商品を輸入する際にかかる税金です。

その計算方法は、「商品の課税価格×関税率」です。つまり、輸入商品の購入金額が高ければ、関税も高額になります。

しかし、個人使用目的と販売目的とでは、課税価格(関税額の対象にする価格)が異なるので、その関税額も自ずと違ってきます。

その計算方法について、次の章で詳しくご紹介します。

個人使用目的で輸入する場合の関税額の計算方法

個人使用目的で輸入する場合の関税額の計算方法は、

「課税価格(海外小売価格×60%)×関税率」

となります。

しかし、課税価格が1万円以下であれば、基本的に関税はかかりません。

つまり、海外小売価格が16,666円以下であれば、「16,666円×60%=10,000円」以下になり、免税になるのです。ただし、販売目的での輸入には、この免税制度は適用されません。

販売目的で輸入する場合の関税額の計算方法

販売目的で輸入する場合の関税額の計算方法は、

「課税価格(海外卸売り価格+日本までの送料+海上保険料)×関税率」

となります。

たとえば、海外卸売り価格3,000円、送料200円、保険料が100円であれば、3,000円+200円+100円=3,300円が課税価格になります。そして、これに関税率をかけます。

この課税価格が20万円を超える場合は、一律15%の関税率がかかります。

一方、課税価格が20万以下の場合は、「簡易税率」が適用され、より低い関税率になります。

詳しくは、税関の公式サイトで確認してください。

参考:税関:輸出入手続き

輸入にかかるコスト【通関手数料・国際送料・消費税】

その他、個人輸入にかかるコストとしては、以下のようなものが挙げられます。

・通関手数料…通関作業の代行手数料として配送会社によって請求される
・国際送料…海外商品の日本への配送料金
・消費税…日本の消費税10%が課税される(ただし、個人使用目的で課税価格が1万円以下であれば免税される)

以上のように、輸入にはさまざまなコストがかかりますので、事前に内容をしっかり確認しておきましょう。

輸入の際に注意すべき商品とは?

輸入商品の中には、法規制の対象となるものや、許可や資格が必要なものがあります。

ここでは、「食品」「化粧品」「衣服類」の3種類の商品を例に、その内容を具体的に紹介します。輸入したい商品がこの3種類に当てはまる場合は、しっかり確認しておきましょう。

輸入の際に注意すべき商品【食品】

食品は口に入るものであり、人体の健康に与える影響が大きいことから、その輸入販売には厳しい手続きや規制があります。

食品を販売目的で個人輸入するためには、まず食品検疫所に食品届を提出し、その「確認」を受けなければなりません。

確認を受けたら、税関に食品検疫所が発行する「届け出済証」を提出します。その後、税関の審査を経て、ようやく輸入許可を受けることができるようになります。

さらに、食品の輸入・販売には「食品衛生法(飲食による危害の発生を防止する法律)」の規制もかかりますので、この点も忘れないようにしましょう。

輸入の際に注意すべき商品【化粧品】

化粧品も人の肌に直接触れるものであり、人体に影響を及ぼす可能性があるため、簡単に輸入することができない商品のひとつです。

化粧品を販売目的で輸入する場合は、

「化粧品製造業許可」…化粧品を製造・管理するために必要な許可。
「化粧品製造販売業許可」…化粧品を市場販売するために必要な許可。あわせて品質・安全管理などの全責任を負う。

という2種類の許可を取得しなければなりません。しかも、この許可の取得には厳しい条件や複雑な過程があり、長い期間やコストがかかります。

一方、個人使用目的での化粧品の輸入は、販売目的の場合に比べ比較的輸入しやすい状況にあります。しかし、いくらでも輸入できるわけではなく、数量制限などの条件はあります。

輸入の際に注意すべき商品【衣服類(服・バック・靴など)】

衣服類を販売目的で輸入する場合も注意が必要です。

まず、衣服類の輸入には、

「家庭用品規制法」…製品に有害な物質が含まれていないかを確認する法律
「家庭用品品質表示法」…素材や洗濯方法など、業者が表示するべき内容を定めている法律

という2つ法律の規制があり、これらを遵守しなくてはなりません。

また、偽ブランド品を輸入販売すれば「商標法違反」になります。この場合、商品すべてを税関で没収されてしまうことがあります。

さらに、皮製品などの輸入も気を付けなければなりません。ワシントン条約で保護対象になっている動植物を使った衣服類は輸入することができません。

アパレル関係の個人輸入ビジネスを検討している方は、以上の内容に十分に注意しましょう。

小口輸入を始めるための手続きとは?

最後に小口輸入を始めるための手続きを解説します。ビジネスを軌道に乗せるためのポイントもあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

税務署での手続き

個人輸入ビジネスを始める際には、税務署に「開業届け(個人事業の開業・廃業等届出書)」を提出しましょう

税務署にビジネスの開始を申告しておくことで輸入に関わるすべての費用を経費にすることが可能になるので、節税対策になります。国税庁のサイトで開業届の用紙をダウンロードできるので、忘れずに提出しておきましょう。

参考:国税庁:個人事業の開業・廃業等届出書

税関での手続き

次に、税関で「輸出入者符号(税関発給コード)」を取得しましょう

輸出入者符号とは、輸出入者の情報を蓄積するためのコードです。このコードにより、過去の輸出入履歴や検査履歴などがすぐに把握できます。

輸出入者符号を取得すると、

・輸入商品の迅速かつ正確な処理手続きが可能
・関税や消費税の納税期限の延長が可能(条件あり)
・輸入実績の証明になる

など、さまざまなメリットがあります。そのため、個人輸入ビジネスを始めたら、ぜひ取得することをおすすめします。

参考:税関:税関発給コードとは

輸入代行サービスを利用しよう

個人輸入ビジネスを始めたばかりで、まだ業務に自信のない方には、「輸入代行サービス」の利用をおすすめします

輸入代行サービスは、輸入に関するさまざまな業務を肩代わりしてくれる便利なサービスです。

輸入代行サービスに仕入れたい商品を通知するだけで、直接海外の仕入れ先に商品を注文してくれます。その他にも、価格交渉から支払い業務、返品・クレーム処理、配送業務まで、ほぼすべての業務を代行してもらえます。

あなたは輸入したい商品を指定して、代金を振り込むだけでOKです。面倒な手続きはすべて輸入代行サービスがやってくれます。おかげでスムーズなビジネス展開が実現できますよ。

輸入したい商品の規制や手続きを事前にしっかり調べよう!

今回は、個人輸入ビジネスの手続きなどについてご紹介しましたが、いかがでしたか?

インターネットの普及により、ネットショップなどを利用して、個人輸入ビジネスを始める方が増えてきました。

しかし、個人輸入にはさまざまな規制や手続きがあり、これらをきちんと理解していないと、輸入ビジネスを軌道に乗せることはできません。

自分が輸入したい商品の規制や手続き、注意すべきポイントなどを事前にしっかり調べて、ぜひ個人輸入ビジネスを成功させてくださいね。