ヤマト便の料金計算方法とは?宅急便との違いも紹介!

配送会社による配送料の大幅な値上げが続く中、わずかな値上げだけで抑えている配送サービスがあります。

それがヤマト運輸の「ヤマト便」です。

せどりなどで上手く利用すれば、効率的に利益を上げることも可能です。しかし、ヤマト便は計算方法が複雑なため、しっかり把握していないと安い配送料で荷物を送れないこともあります。また、「ヤマト便って何?宅急便とどう違うの?」という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、ヤマト便の基礎知識と配送料の計算方法について詳しくご紹介します。「配送料をなんとかしたいな」と思ったことのある方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

宅急便との違いとは?ヤマト便の基礎知識

まずはヤマト便の基礎知識についてご紹介します。

ヤマト便の主な特徴は以下の6つです。宅急便の違いと照らし合わせながらお読みください。

  1. 大きな荷物を送ることができる
  2. 30万円以上(税込)の荷物を送れる
  3. 発送の際にコンビニを利用できない
  4. 配達時間帯指定ができない
  5. 1枚の伝票で99個まで発送できる
  6. 主なクロネコメンバーズ限定オプションが利用できない

大きな荷物を送ることができる

荷物を梱包したのはいいけれど、通常の宅急便では送れないほどの大きさになってしまったことはありませんか?

普段の生活ではあまりないかもしれませんが、様々な商品を扱う物販ビジネスではよくあることです。そんなときに役立つのがヤマト便です。ヤマト便は、宅急便よりも大きな荷物を送ることができるのです。

では、宅急便とのサイズの違いを見てみましょう。

まず、宅急便の荷物のサイズの上限は以下のようになっています。

  • 段ボールの縦・横・高さの合計が160cm以内
  • 重さ25kgまで

一方、ヤマト便の上限は以下のようになっており、より大型の荷物を送ることが可能となっています。

  • 段ボールの縦・横・高さの合計が200cm以内
  • 重さ30kgまで

30万円以上(税込)の荷物を送れる

宅急便だと、配送側のミスで荷物が破損した場合でも、補償金額は荷物1個につき30万円(税込)までしか対応してもらえません。

しかし、ヤマト便は30万円を超える荷物を送る場合でも任意で保険をかけられるので、トラブルがあっても安心です。

そのため、30万円以上の荷物を送る場合はヤマト便がおすすめです。

発送の際にコンビニを利用できない

宅急便は、セブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニから発送することができます。

しかし、ヤマト便はコンビニを利用して発送することはできず、「自宅への集荷」または「営業所への持ち込み」のみになります。

配達時間帯指定ができない

宅急便は、以下のように配達時間帯を指定できます。

  • 午前中(8時~12時)
  • 午後(14時~21時)

一方、ヤマト便は残念ながら配達時間帯を指定できません。また、宅急便は配達時間帯だけでなく、配達日も最短日から最長7日先まで指定可能なのに対し、ヤマト便の配達日は宅急便の最短日+1日に固定されています。これはヤマト便のデメリットと言えるでしょう。

1枚の伝票で99個まで発送できる

宅急便の最大口数は5個なので、たとえば引っ越しの荷物が20個ある場合は、「5個口+5個口+5個口+5個口」のように4つに分けて発送します。そして都合に応じて届け日を同じにしたり、別々にしたりできます。

しかしヤマト便では、宛先が同じであれば、1枚の伝票で99個まで発送できます。そのため、20個の荷物全てを一度に発送し、引っ越し先にも20個まとめて届けられます。

主なクロネコメンバーズ限定オプションが利用できない

ヤマト便は、主なクロネコメンバーズ限定オプションを利用できません。

たとえば、以下のサービスはヤマト便では利用できません。

  • 「クロネコメンバー割」:配送料が最大15%引き
  • 「クロネコメンバーズの持込割」:荷物1個につき150円引き
  • 「らくらく送り状発行サービス」:送り状を「ヤマト運輸公式アプリ」などで入力・発行予約できる

ただし、「お届完了通知」は利用可能です。

ヤマト便の利用がおすすめの状況とは?

ヤマト便と宅急便の違いをご紹介してきました。メリット・デメリットの両方あることがわかっていただけたかと思います。

では、ヤマト便の利用がおすすめなのはどのような場合なのでしょうか。

大きめかつ高額な荷物を送るときにおすすめ

ヤマト便は、段ボールの3辺が160cm以上、重さ30kgまでの荷物を発送できます。また、30万円以上の高価品にも任意で保険を掛けられるところも魅力です。

ただし、配達時間帯指定は不可で、届け日も宅急便のようにはフレキシブルに対応してくれません。

そのためヤマト便は、配達日数に余裕がある状態で、大きめかつ高額な荷物を送るときに利用するのがおすすめです。

ヤマト便の送料の計算方法

この項目では、ヤマト便の送料の計算方法についてご紹介していきます。また、送料に関するサービスや支払い方法などもあわせて解説します。

ヤマト便の送料の計算方法

ヤマト便の料金は、「実際の重量」と「容積換算重量」を比較し、重い方を基準に送料を計算します。

容積換算重量(kg)の計算方法は、「縦(m)×横(m)×高さ(m)×280」です。

ただし、ほとんどの場合、容量換算重量の方が重くなる傾向にあります。

併用できる割引サービス

ヤマト便は、宅急便のように、荷物1個に対する持ち込みの割引サービスは受けられません。しかし、送り状1件につき、総重量に応じた割引サービスを受けることができます。

割引サービスの内容は以下の通りです。

    • 総重量 30kgまで:120円の割引
    • 総重量30kgを超え50kgまで:140円の割引
    • 総重量50kgを超え100kgまで:230円 の割引

(以降50kg増すごとに90円加算)

ヤマト便の運送保険料

ヤマト便では、配送中に荷物が破損した場合、その破損につきヤマト運輸側に過失が認められれば補償を受けられます

ただし、ヤマト運輸側に過失がない場合は不可です。そのような場合、任意で荷物に運送保険を掛けることができます

高価な荷物を送る場合は、この運送保険に加入しておくと安心です。 なお、補償金額は1万円につき10円で、1伝票あたり最低50円から加入可能です。

ヤマト便の料金支払い方法

ヤマト便の送料を支払う際には以下の方法が利用可能です。

  • 現金
  • 電子マネー
  • QRコード決済
  • クレジットカード
  • デビットカード
  • オンライン決済(スマホ決済の場合)

具体的な種類は以下の通りです。

電子マネー

  • 楽天Edy
  • nanaco
  • WAON
  • Kitaca
  • Suica
  • TOICA
  • nimoca
  • はやかけん
  • manaca
  • ICOCA
  • SUGOCA
  • PASMO

QRコード決済

  • au PAY
  • d払い
  • LINE Pay
  • メルペイ
  • PayPay
  • 楽天ペイ

オンライン決済

  • クロネコペイ(クレジットカード払い)
  • キャリア決済(auかんたん決済・ドコモ払い)
  • Apple Pay

ただし、運送保険の加入料は現金での支払いになり、電子マネーやQRコード決済などは利用できません。

ヤマト便の伝票の書き方

ヤマト便の伝票は、宅急便の伝票と異なる部分があるので記入には注意が必要です。なお、伝票は最寄りのヤマト運輸直営店でもらうことができます。着払いの場合は着払い専用の伝票を利用してください。

ヤマト便の伝票を記入する際に注意すべき項目は以下の通りです。

  • 郵便番号を必ず記入する
  • 荷物の中身・個数を具体的に記入する
  • 運送保険の「要・不要」を必ず選択する
  • 荷物の中身の金額を記入する

特に荷物の具体的な品名がないと内容物の特定ができないため、配送ができなかったり遅れたりする場合があるので気を付けましょう。

運送保険をつける場合

ヤマト便の運送保険は50円から加入可能です。この運送保険を付ける場合は、伝票の「運送保険」の「要」にチェックを入れ、補償金額を記載しましょう。


また、この伝票自体が保険への加入申込書となります。

ただし、運送保険に加入する場合は、ヤマト運輸の担当者による説明を受けなければなりません。また、保険料は着払いの場合でも、荷物を出す人の支払いになるので注意してください。

保険加入料

ヤマト便の保険加入料は、1伝票あたり30万円を超える貨物に適用されます。具体的な加入料は次のようになります。

補償金額1万円につき

  • 機械・易損品(電気製品・機械・家具・楽器など):10円
  • 特別易損品(ガラス製品・陶磁器・石膏製品など):10円
  • 一般貨物(上記以外):10円
  • 引っ越し荷物:20円

ヤマト便の保険約款をよく読んで加入料を決定しましょう。

参考:運送保険申込みのご案内・運送保険普通保険約款(PDF)

ヤマト便を利用する際の注意点

この項目では、ヤマト便を利用する際の注意点を3つご紹介します。

  • 宅急便に比べて利用できるサービスが少ない
  • 集荷の時間はドライバーの都合次第
  • 事前に段ボールの3辺や重量を測定しておく

それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

宅急便に比べて利用できるサービスが少ない

ヤマト便は、宅急便に比べて利用できるサービスが少ないのが特徴です。利用不可のサービスには次のようなものがあります。

  • コンビニ発送
  • お届け時間帯指定
  • クール便
  • 超速宅急便
  • 宅急便タイムサービス
  • 空港宅急便
  • ゴルフ、スキー宅急便
  • 往復宅急便

利用の際は十分注意してください。

集荷の時間はドライバーの都合次第

ヤマト便は、段ボールサイズが160cm以上、重量30kgまでの大型荷物を扱うサービスです。そのような大きな荷物を直営店まで持ち込むのはかなりの手間と労力がかかります。複数個送る場合であればなおさら大変です。

そのため、ヤマト便で荷物を発送する場合は自宅への集荷がおすすめです。

ただし集荷の場合は、ドライバー側もトラックの中に荷物を積めるスペースを確保しなければならず、ある程度の準備が必要になります

そのため、集荷の時間はドライバーの都合次第になる場合が多く、なかなか自分が発送したい時間に来てもらえないことは理解しておきましょう。

事前に段ボールの3辺や重量を測定しておく

ヤマト便の送料は、実際の重量と容積換算重量を比較し、重い方を基準にして計算するなど、少々特殊であることは先述した通りです。

そのため自宅集荷の際は、ドライバーが容積換算重量の細かい計算をしたり、実際の荷物の重量を測ったりしなければならず、どうしても時間がかかりがちです。また、荷物が複数になれば、さらに手間がかかってしまいます。

そのため、ドライバーが集荷に来る前に荷物の3辺と重量を計測しておくことをおすすめします。そうすればドライバーの負担が軽減され、スムーズに荷物を回収してもらえるでしょう。

また、ドライバーによっては料金の計算を間違うこともあるため、自分自身で事前に計算しておくことで誤った料金を支払うことも防げます。

せどりでヤマト便を利用すれば、工夫次第で利益を上げることも可能

今回の記事では、ヤマト便の基礎知識や計算方法、宅急便との違いなどについて詳しくご紹介してきました。

ヤマト便は、段ボールの3辺が160cm以上、重量30kgまでの大きな荷物を送れるサービスです。また、30万円以上(税込)の高価な荷物を送る場合でも、任意で保険に入れるため安心です。

また、送り状1件につき、総重量に応じた割引サービスを受けることができるので、せどりで大量の商品がある場合など、工夫次第で利益を出すことも可能です。

しかし、コンビニ発送や配達時間帯指定ができないなど、宅急便のようなサービスが受けられないというデメリットもあるので注意が必要です。

配送料は、物販ビジネスを行っている方全員に共通する課題です。今回ご紹介した情報を参考に、ビジネスにヤマト便をうまく導入してみてください。

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この記事を監修した人

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