物販

通販サイトを作成するのに最適な二つの方法

通販サイト作成のニーズが高まる中、ビジネス規模や商材に応じた様々な種類の作成サービスが提供されています。

今回は、通販サイト作成サービスの中でも、コストが安くて手軽に利用できるショッピングカートASP、そして機能が豊富でカスタマイズが自由自在のECパッケージの二種類について、利用方法やメリット・デメリットを詳しく解説します。

通販サイト作成のために知っておきたい基本的な仕組み

通販サイトのオーダーの仕組みは、シンプルに説明すると、図のようになります。顧客はネットショップのページにアクセスして、必要な品物を購入する。すると、発注情報がメールでショップオーナーに届くという流れになっています。発注情報はデータベースとして記録に残り、集客アップ、売り上げ向上のために分析する資料として使われます。

ネットショップは実店舗の代わりの役目を果たします。実店舗でいう「お店の販売エリア」「買い物かご&レジ」「受注発送業務」の機能は、ネットショップの「ショップページ」「ショッピングカート」「管理システム」に当たります。

通販サイトのショップページ

ショップページは実店舗の販売エリアに相当します。顧客が商品を見て選ぶためのページです。

ショップページから、運営する会社のHPまたはブログにアクセスすることもできます。買い物が確定したら特定商取引法が提示されて、顧客の権利に関する情報も得られます。

ネット通販が普及し始めたころ、ちょうど20年ほど前には、通販サイトの作成と言えばショップページの構築から始める必要がありました。現在では通販サイト構築を提供するサービスがあり、ショップページのテンプレートが予めて用意されています。

ショップオーナーは自分の商品に適したテンプレートを選び、商品情報を入力するだけで通販サイトの作成は基本的に完了します。通販サイト構築サービスでも有料のものを選べば、ショップページのテンプレートがカスタマイズできるのでオリジナル性を出すことも可能です。

通販サイトのショッピングカート

通販サイトのショッピングカートは実店舗でいうショッピングカートとレジの役割を果たします。通販サイトを作成するショップオーナーがここで留意すべきは、決済方法の選択です。

最近ではクレジットカード、コンビニ決済、銀行振込、後払いなどニーズの高い決済方法がパックになって選べるものがメインになってきています。しかし、ブログやホームページにカート機能を付けて利用する場合などは、決済方法はPayPalのみといった場合もあります。

通販サイトを作成するサービスを提供する老舗の「ショップサーブ」は、売上向上やかご落ち防止のための様々な工夫をしています。かご落ちとは、顧客が商品を選んだのに、支払いまで進まなかったことを言います。

ショップサーブが採用している工夫としては、購入金額に応じて「あと○○円購入すれば、送料が無料になります」といったメッセージを提示させる機能があります。また、選んだ商品が在庫切れだった場合には「入荷の際には即時メールでご連絡いたします」といったメッセージの提示を設定することが可能です。

通販サイトの管理システム

管理システムは、ネットショップのオペレーションを担う機能です。通販サイトの運営者が個人であればショップオーナーが、企業であるなら担当者が管理システムを使って通販サイトを運営します。

頻繁にチェックして使用する機能には、「受注・発送完了メールの送受信」「商品情報の入力」「在庫管理」「納品書・発送伝票のプリントアウト」「メルマガ発行」「広告管理」などがあります。顧客はアクセスできない運営者専用の画面になっており、ページを開くにはIDとパスワードが必要になります。

通販サイト作成サービスを提供する会社は多く、サービスによって管理画面の使い勝手なども大きくことなります。構築サービスの中では長い実績を誇るショップサーブの管理画面では、入金状況、発送状況が一目瞭然です。

管理システムの機能は、会社でいう間接部門のコーポレート機能を担っています。企業では、いくつかの課室に分かれ複数の社員によってオペレートされている業務を、一人が短時間で効率的に運営できるようにシステムは工夫されています。

通販サイト作成で便利な2つの方法とそのメリット・デメリット

通販サイトを作成するときは、ビジネス規模や予算そして商材に合致した通販サイト作成サービスを利用する必要があります。サイト作成の主な方法には下記の二つがあります。

・ショッピングカートASPを利用する
・ECパッケージを利用する

操作が簡単で費用も安く個人事業者に最適なのがショッピングカートASPを利用する方法です。大手企業が多く利用するのはECパッケージで、企業が必要な機能を多く備えています。ECパッケージでもオープンリソースのサービスを利用すれば費用は安く抑えられます。

わざわざ専用の通販サイトを構築するつもりはなく、現在運営しているホームページにカート機能を付けて、通販を行うことも可能です。通販サイトは今後もますます普及し、やがてはショッピングの大半が通販サイトを通して行われる時代がくることが予想されます。時代を見据えた選択をしたいものです。

ショッピングカートASPを利用して通販サイトを作成するメリット・デメリット

ショッピングカートASPは、サーバーをインストールする必要がなく、クラウド上で通販サイトを作成できるサービスです。操作は比較的簡単で、専門の知識が無い個人オーナーでも使いやすく作られています。ECパッケージと比べると費用も比較的安く抑えられているので、個人や中小企業の利用が多いです。

主な注意点としては、システムのカスタマイズが難しいこと、できても制限が多いという点です。サーバーを変更する、他社に乗り換えるのも莫大な時間と費用がかかります。

商品登録数の制限が無い、テンプレートのカスタマイズが可能といった機能・サービスが充実したカートでは、初期費用や固定費が高く設定されています。売り上げ予想などシミュレーショを行ってから最適なサイト構築サービスを選びましょう。

ECパッケージを利用して通販サイトを作成するメリット・デメリット

ECパッケージは、サーバーをインストールして使うタイプの通販サイト作成サービスです。ECパッケージは一定規模以上の企業に多く利用されています。会社がECサイト構築ASPサービスからのステップアップで検討される場合が多いです。企業の商品を取り扱うために必要な機能を多く備えているのが特徴です。下記はその主な機能です。

・オムニチャネル対応
・POS連携
・越境EC対応
・基幹システム連携

上記以外にも、システムの自動更新を提供している会社、情報セキュリティ認証制度のISMSを取得しているベンダーも多く含まれています。COMPANY-ECは国内NO1の大手企業向けECパッケージベンダーで、大手企業が必要とする機能がほとんど含まれています。

EC-CUBEは初期費用が無料のECパッケージで、導入実績は2万社以上に及びます。無料ということもあり、カスタマーサービス等は期待できず、問題が発生しても自力で解決しなければなりません。また、3年ごとに新しいバージョンに変わるため、そのたびに最新バージョンのデバッグ等に悩まされることになります。

通販サイトの作成と同時に準備したい機材

通販サイトの作成と同時に必要な機材を揃える必要があります。パソコンやカメラなど、商品の受注発送管理や商品撮影に必要な機材です。

通販サイトでは実店舗のように設備やレジスターを用意する必要はありません。その分、商品の特徴やメリットを正確に伝える機材やスキルが必要になります。

通販サイトの運営に適したパソコン

通販サイトを作成・運営するには、毎日のようにパソコンで管理システムにアクセスします。基本的な操作はスマホでも可能ですが、「受注・発送完了メールの送受信」「商品情報の入力」「在庫管理」「納品書・発送伝票のプリントアウト」等の入力・印刷と業務量が多いため、効率を考えるとパソコンが1台あると便利です。ビジネス規模が小さく業務量が少なければ、スマホ対応で問題ないでしょう。

パソコンのスペックや機能は日進月歩ですから、なるべく3年以内に発売されたものを使用しましょう。必ずWindowsを購入してください。世界的に見てもWindows とmacの市場シェアは約9対1ですが、日本ではWindowsの使用率がより高くなっています。運送会社が使用するソフトでもmacに対応していないケースがあります。

ノート型とデスクトップ型がありますが、目が弱い人、疲れやすい人はモニターの大きいデスクトップ型がいいでしょう。しかし、ノート型は外出先に持ち歩けるため、コーヒーショップなどでの作業も可能になり、圧倒的に便利です。価格も5万円~10万円と安いもので問題なく使用できます。

通販サイトの運営に適したプリンター

通販サイト作成・運営する上でプリンターは使用頻度と重要度の高い機材です。用途は大きく下記の二つに分かれます。

1.受注伝票、納品書、宅配伝票など事務書類の印刷に使う
2.お店からのご案内、年賀状など集客や販促に使う

宅配伝票の印刷にはカラー印刷が必要になります。カラープリンターがない場合は、宅急便の集荷サービスで配達伝票の印刷を依頼することが可能です。あるいは、ヤマト運輸直営店のネコピットで配達伝票を発行してもらうといった方法もあります。しかし、急な対応等で必要になる場面を想定すれば、カラープリンターがあると便利です。

プリンターには家庭で多く使われるインクジェットプリンターと、仕事で使用されることが多いレーザープリンターがあります。

インクジェットプリンターは本体価格、印刷1枚当たりのコストともに比較的安価です。インクの色のバリエーションが豊富なため、顔写真のように微細な色のコントラストもキレイに出せます。欠点としては、印刷速度が遅いことが挙げられます。また、水が主成分のインクを使っているため、水に弱く文字が滲むことがあります。

レーザープリンターは以前よりも安い値段で購入できるようになりましたが、印刷一枚当たりのコスト、電気消費量ともにインクジェットよりも高くなります。印刷速度が速く、印刷効果が高いため、くっきりはっきりプリントできます。文字や数字のような書類・資料の印刷には最適です。

ビジネス規模が大きく予算に余裕があればカラーのレーザープリンターを購入し、ビジネス規模が小さく予算を抑えたければカラーのインクジェットがおススメです。

通販サイトの運営に適したコンパクトデジタルカメラ

実店舗では、販売エリアの商品ディスプレイが売り上げ向上に大きな影響を与えることは容易に理解できます。アパレルでは、マネキンのコーディネートやライトアップが商品の売れ行きを大きく作用します。アウトドアグッズなどのディスプレイも商品を体感できるように工夫されています。

通販サイトで実店舗同様に商品の価値やメリットを消費者に伝えるためには、撮影した商品画像のクオリティを挙げることが重要です。売れる商品画像を撮影しなければ通販サイトの作成・運営で成功することは難しいのです。

しかし、すべての商材で同じようにハイレベルな画質が要求されるというわけではありません。ジュエリーやアクセサリーは商品の命とも言える光沢を綺麗に写せる技術・機能が必要になり、一眼レフを使用することが必須です。

しかし、ある程度のクオリティがあれば、問題ないのであれば、スマホで撮影した画像でも十分に使える場合があります。

一定レベル以上の画質を求めるのであれば、コンパクトデジタルカメラを使用しましょう。コンデジのメリットは、スマホと違って画質が安定していることです。光学ズームを使用しているため、商品から離れて撮影しても、一定レベルの画質が担保されます。

コンデジ購入の際は最低でも画素数をチェックしましょう。通販サイトの画像撮影に最適な画素数は1200万画素前後です。画素数が低いと画質が劣化し、高すぎると通販サイトのページに画像を表示するとき時間がかかりすぎてしまいます。

通販サイトの運営に適した照明機材

通販サイトの作成・運営を成功させるためには、商品の特徴とメリットが明確に伝わる商品画像を撮影することが重要になります。

ハイクオリティな画質の商品を撮影するためには、カメラ以上に照明機材が重要になります。同じ商品でも照明の当て方によって、雰囲気は全く違ってきます。

照明機材で揃えたいのはライト、レフ板、ディフューザーです。

ライトは商品の特徴を明確に伝えるため、商品を綺麗に見せるために重要な役割を果たします。LED照明は色の安定、発熱が少ないといったメリットがあります。

デフューザーは光を拡散、散布するために使われます。全体に満遍なく光を行き渡らせる効果と、強すぎる局地的な光を柔らかくする効果があります。

レフ板は光を反射させる板です。商品に影ができてしまったとき、暗い部分にレフ板で光を当てることによって明暗差を軽減します。

通販サイトの運営に必要な各種ソフト

通販サイトは実店舗と違って商品を効果的に展示するために必要なライト等設備は不要です。店員さんや警備員も不必要です。

しかし、インターネット上で安全に効果的に通販サイトを作成・運営していくためには、専用のツールや対策が必要になります。

安全対策としては、セキュリティソフトの利用です。通販サイトでお客様の個人情報が漏洩するとショップの信頼を失うだけではありません。海外では賠償問題に発展したケースも散見します。

商品メリットを消費者に伝えるためには、売れる商品画像の撮影が必要です。プロが写した画像は、素人がスマホで写した写真とは雲泥の差が生じます。原因は使用している機材の違いと編集にあります。

画像編集ソフトの代用的なものにはAdobe社の「Photoshop(フォトショップ)」や「Illustrator(イラストレーター)」があります。 値段が高いので、通信サイトの画像編集だけで使用するならば、Photoshopの簡易版、Adobe Photoshop Elements(アドビ フォトショップ エレメンツ)を選びましょう。

無料で使える画像編集ソフトも高い利用価値があります。
GIMPは海外で作られた無料の編集ソフトですが、Adobe社の「Photoshop(フォトショップ)」や「Illustrator(イラストレーター)」に匹敵する機能を誇ります。

通販サイトの運営に必要な梱包資材

通販サイトの作成・運営で意外と見落とされがちなのが梱包の重要性です。発送にまつわるトラブルは多く、そのほとんどが梱包の不備によるものです。

顧客先に商品が届いたときには劣化していた、故障していたといったトラブルをさけるためにも、梱包には十分に注意を払いたいものです。

通販サイトの作成・運営に必要な梱包資材としては、下記のものがあります。

・ダンボール
・エアキャップ(こわれやすい商品を包んで保護、プチプチと呼ばれることも)
・ガムテープ
・配送袋
・ラッピング用品(のしなど)
・結束資材(荷崩れ防止のために縛る)

無料のショッピングカートASPで通販サイトを作成する具体的な方法

ショッピングカートASPで通販サイトを作成する方法は比較的手軽で費用も安くなります。初期費用と月額固定費が無料になるカートもあります。このような無料カートの料金システムは、販売時に発生する決済手数料とシステム利用料です。販売に自信が無い人、とにかく初期費用を抑えたい人は、無料カートの利用がオススメです。

無料のショッピングカートASPに登録する

通販サイト作成に利用する無料カートは登録に必要な入力事項も非常にシンプルです。ほとんどのサービスでは以下の3つの情報を入力するだけで、登録が完了します。

・通販サイトのURL
・メールアドレス
・パスワード

独自ドメインが無料で取得可能な場合は、必ず取得しましょう。URLにショップ名を使えば顧客に覚えてもらい、固定客として繰り返し購入してもらえます。

テンプレートのデザインを選ぶ

ショッピングカートASPに登録したら、通販サイトのテンプレートのデザインを選びます。通常、有料と無料のテンプレートが容易されていますが、無料のテンプレートはデザイン性やインパクトに欠けるというデメリットがあります。自分でカスタマイズするという方法もありますが、5000円~10000円ほどで有料のテンプレートが選択できます。

商品を登録する

商品登録とは、商品の名前、価格、画像、紹介文、在庫数を入力することです。商品登録で注意したいことは力を入れて売り出したい売れ筋商品を作ることです。

消費者によってニーズは異なるため、ラインアップを豊富にして選択肢を増やすことは大事です。しかし、メインとなる商品を際立たせることで、全体の売り上げがアップしていくという手法は効果的です。メインと決めた商品を中心に、紹介文や画像に力を入れることで、売れる通販サイトの作成が可能になります。

通販サイトをショッピングカートASPで作成する場合の主な作業は以上のスリーステップです。時間にしても30分もかからない手軽さです。この手軽さによって、通販サイトを始める人が増えたため、ライバルに打ち勝つ工夫を考えましょう。

オープンソースのECパッケージで通販サイトを作成する具体的な方法

ECパッケージは企業で利用するために必要な機能を備えているという優位性があります。カスタマイズに一定の時間がかかり、コストも比較的高めです。

現在ではオープンソースのソフトウェアを使って通販サイトを作成することも可能です。オープンソースなので、ライセンスが無料のため、ショッピングカートASP同様に初期費用を抑えることは可能です。

レンタルサーバーを契約する

オープンソースのソフトは無料なので使用料は発生しません。しかし、ソフトをインストールするサーバーが必要です。レンタルサーバーの費用の相場は1,500円前後から数万円と異なります。

ソフトをサーバーにインストール

オープンソースを利用して通販サイトを作成する場合のファーストステップは、公式サイトからソフトをダウンロードし、サーバーにインストールすることです。画面に表示される手順に従ってインストールを行えば、数分で作業は完了します。インストールが完了したら、ショップ名やメールアドレスを入力します。

商品登録

ソフトのインストールが完了したら、商品登録の作業に進みます。商品登録では、アイテムの名前、商品価格、画像、在庫数など必要事項を入力します。売り上げを伸ばすためには、写真の画質を上げ、商品の説明文工夫を凝らし、売れる通販サイトを作成することが大切になります。

デザインの作成

テンプレートをそのまま使うことも可能ですが、HTMLやCSSを編集してオリジナル性を出すことによって、他社との差別化をしていくことも大事です。自分でデザインをカスタマイズするにはスキルと専門知識が必要で、かなりの時間を費やします。初心者であれば無理をせず最初は用意されたテンプレートをそのまま使いましょう。

通販サイトを公開する

以上で通販サイトの作成は完了、通販サイトを公開できます。ECパッケージのメリットは、スキルがあれば自由自在にデザインをカスタマイズできるということです。デザインのカスタマイズによって、他社との差別化が可能になり、他とは違うインパクトのある通販サイトの作成が実現できます。

まとめ

毎年のように伝染病が大流行する時代を迎え、インターネットを経由したビジネスがますます普及しています。通販サイトの作成・運営も今後はより一般的になることが予想されます。

通販サイトと言えば、これまでは若年層の利用が中心でしたが、今後はますます中高年齢層のターゲットを増やしていくことが重要になります。通販サイトの作成に際しても時代の流れを敏感に掴んで、いかにしてニーズに合致した機能や工夫を取り入れることができるかが成否を分けます。