食の仕入れで絶対外せないのが、会員制業務スーパー「メトロ」です。日本に上陸したのは2002年で、初めに千葉店がオープンしました。飲食店や中小企業を主に対象としており、一般の入店は出来ません。ドイツに本社があり、日本を含めた34ヵ国で展開しているものの、一般人からするとあまりよく知られていないのが現状ですね。
今回は魅力たっぷりの「メトロ」について、メリットと店舗情報などを一挙に大公開していこうと思います。
会員制の完全業務用スーパーだから特別感がある
食のプロなら誰もが知っている「メトロ」ですが、仕入れをするにあたって条件があります。
・経営者や事業者でないと利用できない
・会員登録を済ませていないと利用できない
誰でも自由に入店できるわけではないのですね。会員になって初めて利用が出来るのです。
食のプロのみが対象で一般客は入店することは出来ません
コストコなど大型の倉庫店も一般ユーザーに人気が高く「大量だけど分け合えば安く済む!」「うちは大量に必要だからコストコ」「子供会があるからコストコのような大型倉庫店の方が大量買いが出来るので良い」などの理由で利用する人が多いです。
メトロも大量買いが出来るのですが、大きく異なっているのが「飲食店・ホテル・ケータリング・小売業などの事業者、つまり食のプロ向けである」ということです。食料品から雑貨、店舗使用用品など、あらゆるタイプの商品を食のプロ、または事業者の方だけに卸売価格で提供しているのです。
さらに大型商品の店舗らしく、店内をフォークリフトが巡回しており、危険回避の意味からも「家族であっても15歳未満は入店禁止」とされています。
登録には身分証明書や営業許可証などの書類が必要になる
メトロを利用するにあたって会員登録が必要なのですが、登録には次のような書類が必要です。
【食品を扱う事業者】
①営業許可証(食品・飲食等)のコピーなど(有効期限3ヶ月以上のもの)
②カード発行希望者の公的な身分証明書(運転免許証、健康保険証、パスポートなど)
③酒販免許があればそのコピー
※法人の場合、登記簿謄本のコピーの提出が必要になることもある
【食品を扱わない事業者】
①会社概要がわかる書類など(会社パンフレット・登記簿謄本など)
②カード発行希望者の公的な身分証明書(運転免許証・健康保険証・パスポートなど)
個人名でなくても団体名で登録できる
こんなに便利なスーパーであれば、食の事業者以外であっても、子供会や役員会などの大量に消費する予定があれば利用したいですよね。この場合、メトロでは団体名でも登録できます。手続き方法と注意事項は次のとおりです。
【必要書類】
・団体の概要がわかる書類(自治会名簿や団体の活動報告書など)
・団体が活動を行う建物等の外観写真(活動拠点の報告をするために提出)
・カード発行者の身分証明書(運転免許証・健康保険証・パスポートなど)
【注意事項その他】
・代表者1名につきカード会員3名まで登録可能。
・代理人手続きの場合は、METRO本部から代表者に確認の電話が入る
・代表者もカード会員も、後ほど変更可能
・1枚のカードに付き、会員+同伴者3名の計4名が入場可能。
・15歳未満の子どもは入場不可。
・場内は冷蔵庫の中のような気温であるため、真夏でも上着が必要である
・買い物の際、免許証のコピーを提出
・申込内容によっては登録できない場合もある
その他、分からないところはメトロのサービスカウンターまで問い合わせてみましょう。
メトロ サービスカウンター
【電話番号】0120-410-098(平日9~17時・年末年始は除く)
【メールアドレス】information@metro-cc.jp
業務用スーパーならでは!すべてビッグサイズなのがお得
業務用スーパーということもあり、当然のことながらすべてがビックサイズ!
野菜
肉類
日用品
価格は一般非公開の卸売であるため、格安なのだそうです。
すべてがビックサイズだからカートも当然ビックサイズ!
すべての商品がビックサイズなので、当然カートも巨大でないと収まりません。飲食店経営の方など、事業者の方は特に様々な商品を大量に購入しますので、店内は巨大カートがあちこちを行きかいます。
コストコに1度でも行ってみたことのある人なら想像できそうですが、コストコカートのさらに2倍ほどなのだとか!このカートでないと、すべて入りきらないのでしょうね。
肉10キロ?とにかく量が多い
普段のスーパーでの買い物で、豚バラ肉などは何グラムほど買いますか?2~4人の家族でバーベキューなんて言っても、1~2キロもお肉があれば結構満腹になるものです。メトロではなんと10キロなどの単位でも販売しています。しかもこれがメトロでは小分けの部類になるのだとか。
商品補充はフォークリフトでないと無理!
業務用スーパーだけあって、商品サイズは超ビックサイズばかりで、さらに重量も半端ありません。商品補充や商品移動の際に、段ボール1つずつ持ってくるだけでは間に合わないのです。そのため、店内では常にフォークリフトが巡回しています。
フォークリフトと接触する危険を避ける意味でも15歳未満の入店は禁止されており、より商品選びに集中できるように努力しているのです。
さすが食のプロ向けのスーパー!驚愕の品ぞろえ
こんなに大量でサイズも多いのなら、さぞかし商品数は少ないのだろうと思っていませんか?メトロの商品数はなんと12,500種類以上なのです!これなら食にこだわるプロでも、納得のいく商品を見つけることが出来そうですね。さらに大量買いによって商品も格安で手に入るため、人気が出ないわけがないのです。
肉類はほぼすべての部位がある
牛肉・豚肉・鶏肉と、肉類はほぼすべての部位が用意されています。肉類のコーナーへ行っても、大きすぎて、どの肉類で、どの部位なのかも素人では分からないほど。
また、個人で購入する場合は小分けパックで購入することがほとんどですが、メトロは違います。小分けと言ってもキロ単位ですし、また、さらに大量であっても指定すれば切って販売してもらうことも可能です。大量すぎて仕入れが大変だった食のプロたちも、メトロがある今はスムーズに買い物が出来て困ることはあまりなさそうです。
チルド肉と冷凍マグロのブロックはオーダーカットを依頼すればブロック肉を必要な量だけ購入することもできます。500g以上でステーキ用や焼肉用など好みの暑さにスライスしてもらうこともできます。 (グラム量り売り+加工賃100円/kgがかかります)
野菜の種類が豊富すぎるから食のプロも楽しめる
野菜も大容量で販売されています。
忙しい顧客のために「千切りキャベツ」や「大根おろし」などの時短商品なども用意されています。海外の珍しい食材も扱っており、食のプロでも買い物を十分楽しめる内容となっています。専門スタッフが駐在していますので、積極的に質問してみて下さい。
ソムリエがいるので本当に欲しいワインが手に入る
お酒の種類も豊富で、特にワインコーナーでは膨大な種類を取り揃えています。種類が豊富にあると選ぶのも一苦労しますが、メトロではソムリエがいますので、その心配はありません。希望を詳しく伝えて、より理想に近いワイン選びをしてください。
ドイツ本社で毎年オリジナルワインを開発していることから、一般にはないメトロでしか購入できないワインも存在し、非常におすすめです。限定品という点でも特別感があって、お客様にきっと喜ばれることでしょう。
メトロの意外な特徴とは
メトロが完全業務スーパーであり、多種類の食材が大量に1度で購入できるということが分かりましたが、メトロの魅力はそれだけではありません。いかに会員が快適に楽しく買い物が出来るかを考えて日々工夫をしているのです。メトロの3つの工夫を見ていきましょう。
①コーヒースペースで休息のひと時
メトロでの買い物はとにかく大量で、店内を周るだけでもかなり重労働です。また食のプロたちは仕入れだけが仕事ではありません。仕入れが終わっても、これから仕事が大量にあるのです。メトロでは、そんな忙しくお疲れである会員様のために「コーヒースペース」を用意しています。
コーヒースペースは、仕入れの検討・商談のほか、会員同士で交流をするために利用することも可能です。仕事をする上で、相談できる場所や同じような業種の仲間たちとのネットワーク作りに役立つ場があるというのは本当にありがたいですね。
②マグロの解体ショーが人気
メトロではマイナス60度の専用冷凍庫でマグロを常時管理しており、ブロック単位で売ることが多いです。さらにそれとは別にマグロの解体ショーも行うことがあり、とても好評を得ています。
鮮魚コーナーでは、鮮度を大切にした築地直送の魚を含む質の良い商品が並びます。旬の魚はもちろん、お買い得品もあり、それぞれがキロ単位で売られています。
③質の良い食材を!品質保持のために店内は常に寒い
商品の状態を保持するには温度は非常に重要です。肉類・魚介類などはもちろん、野菜や冷凍食品、それだけではなく、日用品に至るまで適切な温度で管理を徹底しています。ですから、店内は非常に寒い!
生鮮食品コーナーに至っては0度近く、冷蔵庫の中にいるような感覚です。より良い食材をより安く提供したい、そのためには必要不可欠なのでしょうね。そんな寒い店内でも快適に買い物が出来るように、メトロでは「貸し出し用防寒ジャンパー」も用意されています。
店内にいる顧客全員の分を必ず用意できるとは限らないので、自分で持参した方が確実でおすすめです。
興味を持ったら即行動!メトロの店舗情報を知ろう
メトロはドイツに本社を置いている世界最大級の食品卸売メーカーです。ヨーロッパを中心に750以上の店舗、日本では関東を中心に10店舗存在します。
50年以上!意外に古い歴史を持つ世界的な企業
日本では店舗数も少なく、2002年に1号店がオープンしてからまだ浸透しきっていないメトロですが、その歴史は意外に長いのです。ドイツが発祥であり、1号店は1964年にオープンしています。1964年といえば、前回の東京オリンピックがあった年です。長い間、顧客の信用を勝ち取ってきた優秀な企業であることが分かりますね。
いかに食のプロたちが仕入れをするのが大変であるか、また、いかにメトロはその大変さを上手くカバー出来ているかということなのです。
メトロ蒲田店が大盛況!
2017年3月30日(木)に、都心の繁華街近くでは初の出店となる都市型卸売りセンターとして「メトロ蒲田店」がオープンしています。
1階 レジ・お客様カウンター
2階 精肉・鮮魚・青果売場
3階 加工食品・消耗品・備品など。メトロカフェ・ワインカウンターがあり、試飲試食が可能
4階 メトロキッチンスタジオ
フロアごとに商品が完備されており、非常に買い物がスムーズです。4Fメトロキッチンスタジオでは新商品の試食やおすすめ商品の試食、調理デモンストレーションなどもあります。一番大変だともいえるメニュー開発などのヒントも得られ、また経営情報を知ることも出来ます。積極的に立ち寄ってみましょう。
営業時間が長いからとても便利
これだけ大量の食材や商品を扱っているのにも関わらず、営業時間は朝の6時~19時までと長めです。2021年1月11日より新型コロナ感染拡大予防のため、朝8時~19時までに変更されています。飲食業は店舗によって開店時間も異なり、仕入れや仕込みにかける時間も違いますね。出来るだけ多くの顧客が不自由なく仕入れが出来るように、長めの営業時間を設けているのです。
悪天候であろうが、元旦を除く364日しっかり営業していますので、仕入れが出来なかったなど困ることはほとんどありません。安心して利用できるのです。
配送サービスが便利
商品購入前に受付カウンターで申し込みをすると配送サービスが利用できます。(配送地域や曜日、時間、品目に制限があるので詳細はお店で確認してください)実際に商品はお店で見て選んで発送をしてもらえるので大量購入のお店の方にはとてもやさしいサービスです。
食の仕入れはメトロで間違いなし!
まだまだ日本では浸透しきっていないメトロですが、一般人でも行きたくなるほど魅力たっぷりの業務スーパーでしたね。品質が良くて安い!そしてほとんどの食材が確実に仕入れられる!食の仕入れでこの条件があるのはメトロくらいではないでしょうか。
食材の仕入れを考えているなら、メトロを活用してみるのが賢明です。事業者でないといけないなどの条件がありますが、条件を満たしているのなら、早速、登録に行ってみましょう!