インターネットを使った中国輸入ビジネスを始める場合、まずは仕入れ先を確保することが重要です。しかし、中国にはタオバオ(淘宝網)やアリババ(Alibaba)、アリエクスプレス(AliExpress)など、様々な仕入れサイトがあり、どれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、これから中国輸入ビジネスを始める方に向けて、おすすめの中国仕入れサイトの特徴やメリットなどをご紹介します。
中国輸入ビジネスの流れ
おすすめの中国仕入れサイトをご紹介する前に、まずは中国輸入ビジネスの流れについて解説しましょう。基本的な流れは以下の3ステップになります。
- 日本での売れ筋商品をリサーチする
- 中国の仕入れ先から輸入する
- 日本で販売する
それぞれのステップについて順番に詳しくご紹介していきます。
日本での売れ筋商品をリサーチする
インターネットによる中国輸入を始める際には、まず日本での売れ筋商品をリサーチします。
中国からいくら良質な商品を輸入しても、日本で売れなければ利益を上げることはできません。そのため、Amazonといった大手通販サイトのランキングなどを参考に、日本で人気がある商品をしっかり把握してください。その際は、市場調査をして価格の相場も確認しておきましょう。
なお、Amazonで販売されている商品を調査するなら、「Keepa(キーパ)」というGoogle Chromeの拡張機能がおすすめです。
Keepaは、Amazon商品の価格やランキングの変動を瞬時にグラフで確認できる海外製のツールです。日本語にも対応しているので安心して利用できます。
Keepaを利用すると、新品および中古品の価格の推移がグラフで表示されるほか、平均価格やランキングなどの数値も詳しく表示されます。
このようなデータを利用して仕入れを行えば、利益を上げやすいだけでなく、不良在庫を抱えるリスクも低くなります。
中国の仕入れ先から輸入する
日本で人気がある商品のリサーチを終え、販売する商品が決まったら、次は仕入れです。
中国には様々な仕入れサイトがありますので、自分の輸入ビジネスの形態に合った仕入れ先を探して商品を輸入しましょう。詳しい仕入れ先についてはこちらの項目をご覧ください。
日本で販売する
中国の仕入れ先から商品を輸入したら、いよいよ日本で販売します。販売先としては、以下のECサイトがおすすめです。
- Amazon
- 楽天
- Yahoo!ショッピング
- ヤフオク
- メルカリ
- eBay
- 自分のオンラインサイト
まずは圧倒的な集客力を誇り、FBAをはじめとする便利な機能が利用できるAmazonからスタートして、徐々に販路を拡大すると良いでしょう。また、それぞれのサイトによって得意とする商品やターゲット層が異なるため、自分のショップの商品にマッチした販路を選びましょう。
おすすめの中国の仕入れサイト6選
それでは、おすすめの中国の仕入れサイトについてご紹介していきます。主なおすすめサイトは以下の6つです。
- タオバオ(淘宝網)
- アリババ(1688.com)
- アリエクスプレス(AliExpress)
- 天猫(Tmall)
- アリババドットコム(Alibaba.com)
- 京東商城(JD.com)
それぞれのサイトの特徴や違いを詳しく見ていきましょう。
タオバオ(淘宝網)
タオバオ(淘宝網)は、アリババグループが運営するアジア最大のオンラインショッピングモールです。タオバオという言葉は「見つからない宝物はない」という意味で、その商品総数は10億点以上と言われています。個人向けの商品が多く、1点からの小口購入も可能です。
評価システムも充実しており、不当な取引が発覚した店舗に対しては罰則が用意されているなど、安全かつ誠実な対応が期待できます。
アリババ(1688.com)
アリババ(1688.com)は、アリババグループが運営する中国国内向けの卸サイトです。仕入れる量が増えるほど商品単価も安くなります。工場が直接販売していることも多く、OEMを検討している方におすすめです。
アリエクスプレス(AliExpress)
アリエクスプレス(AliExpress)は、アリババグループの海外向け通販サイトです。世界規模で人気があり、総利用者数10億人以上(2020年現在)と言われています。タオバオ同様、個人向けの商品が豊富に取り揃えられており、1点からの購入も可能です。
天猫(Tmall)
天猫(Tmall)は、アリババグループが運営する個人向けの小売プラットフォームです。タオバオと似ていますが、タオバオが個人間取引(CtoC)であるのに対し、天猫は企業対個人取引(BtoC)であり、出店者は法人のみです。
天猫の出店基準は非常に厳しく、中国に登記がある法人以外認められないほか、出店にあたっても保証金や手数料などを支払わねばなりません。
しかし、その分信用が高く、安心して取引が行えます。日本からもユニクロ、ワコール、不二家などの有名企業が数多く出店しています。
アリババドットコム(Alibaba.com)
アリババドットコム(Alibaba.com)は、アリババグループの海外向け卸サイトであり、さまざまな国のサプライヤーが参加する世界的BtoBプラットフォームです。
基本的に英語による取引になりますが、日本語を含めた15言語でも閲覧可能です。クレジットカード決済ができるので、代行会社を通さず直接仕入れることができます。
京東商城(JD.com)
京東商城(JD.com)は、中国No.2のBtoCサイトです。シェアNo.1の天猫(Tmall)同様、出店に際し厳しい基準を設けているため、信頼性の高さが特徴です。
京東商城の販売方法は日本のAmazonによく似ており、プラットフォームとしてだけでなく、直販や物流までカバーしています。
中国輸入ビジネスの注意点
現在では、個人による中国輸入ビジネスも一般的になってきましたが、日本のビジネスと勝手が異なるため戸惑ってしまうこともあるでしょう。そこで、この項目では中国輸入ビジネスを行うにあたっての注意点をいくつかご紹介します。
価格競争に陥ってしまいがち
中国から商品を輸入する場合、ノーブランドの商品を扱うケースが大半です。そのため、ブランド力でライバルと差をつけることが難しくなり、どうしても価格競争に陥ってしまう傾向があります。
価格競争に巻き込まれると、中国製品の価格がもともと安いことも手伝って、値崩れを起こす危険が高まります。値崩れを防ぐためには、価格以外の面での差別化が欠かせません。
偽物を仕入れてしまう可能性がある
安さが魅力の中国輸入ビジネスですが、販売されている商品には偽物が多いというデメリットもあります。
偽物を仕入れて販売することは犯罪行為です。有名ブランドのコピー商品などであれば、通関時に判明して没収されますが、マイナーなブランドであれば、偽物とわからずに通過してしまうこともあります。偽物商品を販売してしまうと、たとえ偽物だと知らなかった場合でも逮捕されてしまうので、注意が必要です。
不良品を仕入れてしまう可能性がある
中国で販売されている商品は、偽物と並んで不良品も多い傾向にあります。
不良品をそのまま販売すれば当然クレームも多くなり、ショップとしての信用を失いかねません。さらに、ECサイトの規約に抵触し、出品を取り消されたり、アカウントが停止になったりするおそれもあります。
そのため、仕入れ品の品質には十分注意しましょう。
中国輸入ビジネスのセミナーやスクールにも注意
近年、中国輸入ビジネス人気が上昇するに伴って、中国輸入の方法やおすすめの仕入れ商品に関するマニュアルを提供するセミナーやスクールが数多く登場しています。
そのほとんどは良心的なものですが、中には悪質なものも存在します。有効な情報はほとんど提供せず、法外なセミナー料だけを要求したりするのです。そのため、中国輸入に関するセミナー等に参加する際は、事前に内容をしっかり調べるようにしましょう。
中国輸入ビジネスで儲からない人の特徴
中国輸入ビジネスで儲からない人には、ある「共通した特徴」があります。その特徴を3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
十分な商品リサーチをしていない
最初の特徴は、「仕入れ商品に関するリサーチを十分行っていない」です。
中国輸入ビジネスで儲けを出すためには、仕入れた商品が日本で売れる必要があります。そのため、売れ筋商品やターゲットとする消費者の年齢や性別、効果的な販売戦略など、事前に様々なリサーチを行うことが重要なのです。
このようなリサーチを十分に行っていないと、全く的外れな商品を仕入れてしまい、大量の不良在庫を抱えてしまうことにもなりかねません。
利益を考えずに仕入れや販売を行っている
次の特徴は、「利益を考えずに仕入れや販売を行っている」です。
いくら念入りにリサーチし、人気商品を仕入れても、利益を考えずに販売すれば売り上げを上げることはできません。
そのため、仕入れの段階から最終的な利益計算をしっかり行っておく必要があります。また利益額だけでなく、利益率にも注目して商品数や商品価格を設定すれば、コストパフォーマンスも上がりやすくなります。
知識や資金が不足した状態でOEMやODMを行っている
「知識や資金が不足した状態でOEMやODMを行っている」人も注意が必要です。
OEMとは、「相手先ブランド製造」のことで、相手先の会社に製造を委託する販売方法です。一方、ODMは、企画から製造までを一括して委託する方法です。
中国輸入ビジネスにおいてOEMやODMを行えば、自社ブランドの製造・販売が可能になります。
しかし、OEMやODMに関する知識やノウハウがないまま行ってしまうと、相手先の会社に自社の技術を奪われたり、類似品を販売されたりする恐れがあります。また資金がない状態で行えば、いくらコストの安い中国であっても、逆に大きく損をしてしまう可能性もあります。
OEMやODMを行う際は事前に入念なリサーチを行い、十分な資金を用意してから挑戦するようにしましょう。
中国輸入代行サービスとは?
中国輸入ビジネスでは、偽物や不良品を仕入れてしまうリスクが高いことは先述した通りです。
このようなリスクを避けるためには検品に力を入れたいところですが、検品は時間や手間がかかり、トラブルの際には仕入れ先との中国語による交渉も行わなければならず、ビジネスを始めたばかりの方にとってはとても骨が折れる作業になりがちです。
そんな時に便利なのが、「中国輸入代行サービス」です。
中国輸入代行サービスに依頼すれば、検品をはじめ、輸入に関する面倒な手続きをすべて代行してもらえます。そこでこの項目では、輸入代行を利用する具体的なメリットについてご紹介します。
輸入代行サービスを利用するメリット
輸入代行サービスを利用する最大のメリットは、注文や発送、検品といった輸入に関する面倒な手続きを代行してもらえるので、集客や商品リサーチなど、その他の業務に専念できる点です。
また、不良品の返品にも中国語で対応してもらえるので、安心してビジネスが行えます。
安心かつスムーズな経営につながるだけでなく、クレームをはじめとするトラブルなども軽減できることから、自社の信頼を高めるための先行投資として利用してみるのもよいでしょう。
タオバオ・アリババの輸入代行なら「リードエクスプレス」がおすすめ
タオバオやアリババからの効率的に仕入れたい方におすすめなのが「リードエクスプレス」です。
リードエクスプレスは、中国輸入ビジネス初心者の方はもちろん、中級者以上の方の仕入れ業務にもしっかり対応しています。
タオバオ・アリババの商品の仕入れをはじめ、OEM・ODM商品の交渉、値下げ交渉、品質確認などもすべて中国語で行ってくれます。
また検品作業も非常に丁寧で、すべての商品を二回に渡って検品し、不良品をなくす努力をしています。
さらにAmazonの直送サービスも行っており、FBA直送希望の場合、日本やアメリカのFBA倉庫にスピーディに納品します。
タオバオとアリババを上手に使い分ける方法
中国輸入ビジネスでは、それぞれのECサイトの違いを活かして仕入れを行うことが大切です。この項目では、中国仕入れサイトの代表的存在である、タオバオとアリババの上手な使い分け方法についてご紹介します。
タオバオで「テスト仕入れ」
10億点以上にのぼる圧倒的な商品数を誇るタオバオ。
この豊富な品揃えを生かして、タオバオでは商品リサーチを兼ねた仕入れを行うことをおすすめします。つまり、タオバオで商品の「テスト仕入れ」を行うのです。
テスト仕入れでは、複数の店舗で、単価の異なる同じ商品を購入します。そして、店舗ごとの商品の内容や、単価の違いによる品質の差を確認するのです。
このようにタオバオで商品をリサーチすることで、良質な商品を安価に仕入れることができるため、輸入の計画が立てやすくなります。
売り上げが伸びてきたらアリババで仕入れる
タオバオで質の良い商品を計画的に仕入れることができるようになれば、だんだんと販売予測も立てられるようになり、売り上げも伸びてくるでしょう。
売り上げが伸びて経営が安定してきたら、次はタオバオより価格の安いアリババで商品を仕入れましょう。タオバオでのテスト仕入れにより販売予測ができているので、アリババでは高品質な商品をより安く大量に仕入れることができます。
このように、タオバオとアリババを賢く使い分けることで、効率的に商品を仕入れられるようになります。
経験を積んでリサーチの嗅覚を磨こう
中国輸入ビジネスにおいては、商品のリサーチが必須です。とは言え、商品のリサーチは非常に手間や時間がかかるため、外注したいと考える方もいるでしょう。
しかし、商品のリサーチ力は経験を積むほど磨かれていくものです。リサーチ力アップこそ中国輸入ビジネスを成功させるカギなので、面倒でもタオバオなどの巨大ECサイトを利用してリサーチし続けましょう。また、リサーチ力がアップすれば、商品を見る目が養われると同時に、仕入れのスピードアップも望めます。
中国の仕入れサイトの特徴を把握して中国輸入ビジネスを成功させよう
今回は、おすすめの中国系仕入れサイトの特徴やそのメリットなどをご紹介させていただきました。
中国には、タオバオやアリババ、アリエクスプレスなど、安くて品揃えが豊富な大手ECサイトがいろいろあります。これらの仕入れサイトの特徴やメリットを把握して賢く活用することができれば、中国輸入ビジネスを成功させることができるでしょう。
今回ご紹介した情報を参考に自分に合った仕入れサイトを利用して、ぜひ中国輸入ビジネスに挑戦してみて下さい。