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会社経営に失敗したわけは?失敗のパターンから知った成功の秘訣

経営コンサルタントとして日々クライアントから経営に関わる様々な相談を受ける中で、経営が失敗する会社や失敗する経営者には共通の特徴があることがわかりました。失敗するパターンの共通点と、そこから見えてきた成功の秘訣について詳しくご紹介します。

なぜ経営に失敗したのか

経営コンサルタントとして、日々お客様から会社経営上の問題についてお話を伺っています。クライアントに寄り添いながら、経営上の問題点を客観的に把握・分析して、最適な解決方法をご提供することをメインの業務としています。毎日のようにクライアントがご苦労されている話を聞く中で、経営失敗には三つの典型的なパターンがあることを発見したので、ここから話を進めます。

経営失敗は資金繰りに原因があったから

資金繰りに失敗する経営者の多くは、下記の三つの把握と一つの留保ができていません。

一、収支の把握
二、経費の把握
三、請求と支払いのタイミングの把握
四、運転資金の留保

分かりやすく概要を説明します。

一、収支の把握
収支とは現金が実際に出入りする状況です。会社に現金が入れば収入、会社から現金が出ていけば支出、収入から支出を差し引いたものが収支です。収支とは、過去でも未来でもなく、現在会社にある現金の金額を指します。

経営者の中には収支を把握せず、売り上げばかり伸ばそうとする人がいます。売り上げを伸ばしてコストを抑えれば利益が伸びて、会社が成長するという発想は、運営資金が潤沢に蓄えられている大企業では正解です。

しかし、中小企業や個人事業主は常に収支を把握して、仕入先、経費、賃金、融資返済への支払いに備えなければなりません。帳簿上、売り上げが伸びて利益が上がっていても、手元に現金がなくて支払いが滞れば、黒字倒産ということにもなりかねません。

二、経費の把握
利益を伸ばすこと、売り上げを伸ばすことにフォーカスしすぎると、無駄な経費が嵩んで赤字経営に陥る危険性があります。会社経営は利益追求と、経費削減のバランスが大切で、経営者が最適なバランスを決める必要があります。

三、請求と支払いのタイミングの把握
収支を把握するためには、請求と支払いのタイミングを知る必要があります。得意先には前払いを、仕入先には、交渉で後払いにしましょう。自社に有利なタイミングにコントロールすることによって、収支を安定した状態に保つことができます。

四、運転資金の留保
順調に見える経営も、予想不可能な外部要因によって影響を受ける可能性があります。もしもの時に備えて、三か月分の運転資金を留保しておく必要があります。抜本的な対策を講じる期間が確保できれば、無計画に資金調達を重ねて倒産に追い込まれることもないでしょう。

上述した三つの把握と一つの留保は簡単に言うと、「キャッシュフローの管理」ということになります。キャッシュフローについては後述します。

経営失敗は従業員の管理育成に問題があったから

人材育成と人材管理は、トップマネジメントの最重要課題です。人材管理に躓くと、顧客サービスが劣化して訴えられる、社員がコンプライアンス上の問題を起こすといった事態が起こりかねません。問題の多い社員を解雇しようものなら、不当解雇で訴えられたり、SNSで悪い評判を拡散されたりと命とりになります。

このような事態を避けるためにも、経営者は人材育成・管理を徹底して行う必要があります。人材育成では研修やセミナーなども有効な手段になります。しかし、経営者は、社員が同じ方向を向いて業務に邁進できるための理念を会社全体に浸透させることが重要な責務です。

理念が共有できていない会社では、社員は仕事で迷ったときに何を基準に判断してよいのかわかりません。こうした会社では顧客サービスやコンプライアンス上の問題も発生しやすくなります。コンプライアンスの研修や顧客サービスに関するセミナーに参加させることも大事ですが、何よりも、すべての業務の判断基準、会社の骨格になるべく理念を共有して浸透する仕組み作りが重要です。

人材育成が不十分で、顧客からのクレームや社員の違法行為で会社の経営が傾いたら、会社を立て直すためには社員の解雇が必要になる場合があります。しかし、解雇は経営者側の都合で簡単にできるものではありません。

客観的にみて、労働者側に責任があることが証明されなければ、不当解雇で訴えられてしまいます。インターネットが発達した現在では、社員との小さなすれ違いから、ネットでブラック企業として悪口が拡散されてしまうこともあります。こうした事態を避けるためにも、人材管理を徹底し、コミュニケーションを密に行い、社員が経営者から大切に扱われている、尊重されていると感じる職場の雰囲気を作る必要があります。

経営失敗はオフィス移転で出費が嵩んだから

オフィス移転で背伸びをして経営破綻に向かう企業は、皆さんの想像以上に多いです。売り上げが順調に伸び、新規事業を開拓し、従業員が増えたとき、多くの会社はオフィス移転を考えます。会社の成長期には少し背伸びをしてでも場所や立地条件がよく、顧客から信頼され社員から喜ばれるオフィスを選びがちです。

十分なスペースを確保して、空調や防音も最新の設備を兼ね備えた物件を探します。都心の一等地に最新設備のスタイリッシュなオフィスを借りたら、これまでのように家具や事務機器は間に合わせで済ませるわけにもいきません。オフィスに相応しいものをそろえると、最終的には当初の予算を何倍もオーバーしてしまいます。

しかし、新規事業が長期にわたる安定した利益を生むとは限りません。当初は順調に見えても、間に合わせで雇用した人材が有効に機能できずに顧客の評判が上がらないことがあります。また、外部的な要因で事業が軌道に乗る前にとん挫する話は吐いて捨てるほどあります。

会社を設立して数年以内であるとか、新規事業を立ち上げたばかりのときは、オフィス移転はなるべく先延ばしをしたほうが無難でしょう。もしくは、賃貸料の安い郊外に移転するということも選択肢の一つです。

リモートワークを取り入れれば、オフィスのスペースも半分以下で済むかもしれません。成功する経営者は、オフィス移転を経費削減のタイミングと考えられる人です。

失敗する経営者の共通点とは

多くの経営者の方に接して相談を受けていますが、経営が失敗に終わった、あるいは失敗しそうな会社の経営者には、いくつかの共通点があります。それは、社長に経営者としての素質が備わっていない点です。

経営者が備えるべき最も重要な素質は決断力です。経営が破綻する会社の多くは、経営者の決断力に問題があります。優柔不断であったり、決断した方針を二転三転させたり、周囲を巻き込む力が不足しています。

そのため、顧客や株主の反対にあったり、そうこうしているうちに競合他社に先を越されて自社製品は市場撤退に追い込まれるというストーリーはたくさん見聞きしてきました。決断力以外にも経営者の素質に問題があって会社が傾くといういくつかの典型的なパターンがあるので、詳しく紹介します。

経営者になりたくて起業して失敗するパターン

「一生他人に使われて、ペコペコ頭を下げて過ごすのは嫌だ。一国一城の主になってみたい」、という野心だけで起業してしまう人がいます。経営者として通用する十分なスキルや知識・技術を持つわけでもなく、経営者に相応しい人格やそれに付随する人脈があるわけでもない。たまたま親の遺産や親せきの援助で会社設立資金が準備できたため、野心と希望的観測だけで会社を設立してしまう人もいます。

こういった人が会社を経営すると、地に足のついた現実的な経営ではなく、見栄や外聞を重視した無理や無駄の多い経営に陥りがちです。組織構成も実際の必要性や合理的な会社運営よりも、会社としての体を成すことに主眼が置かれてしまいます。

数十人規模の会社に経営戦略局や開発事業本部を設置して、局長、部長、課長職まで設けてしまいます。実際の責務は庶務や販売、調達担当なのに、体裁を整えるために、不必要な人件費が嵩んでしまいます。

会社を経営すれば世間から認められるのではありません。会社を設立することに意義があるのではないのです。合理的に運営して人材雇用や商品開発、環境問題や人権問題で社会的な責任を果たしてこそ会社としての存在価値を認められるのです。

そのためには、会社経営の長期的視点や発展のビジョンをもって健全に運営を行う必要があります。会社を自己実現や夢を叶えるための手段にすると、十中八九経営に失敗します。

経営者に必要なスキルが欠如しているため失敗するパターン

大学を卒業して社会人になると同時に、会社を経営する人は多くはありません。ほとんどの人は数年あるいは十数年の会社員としての経験を経て独立・起業します。起業したての経営者にありがちな失敗は、会社員時代と同様に営業に奔走したり、技術職出身であれば、自分の技術力の向上に力を傾けてしまうことです。

上の図はカッツモデルと呼ばれています。1950年代に米国の経営学者ロバート・L・カッツが提唱したマネジメント育成に対する考え方ですが、近年再び脚光を浴びています。
このモデルでは、マネージャーに必要なスキルをテクニカル・スキル、ヒューマン・スキル、コンセプチュアル・スキルの3つに分類しています。

テクニカル・スキルは業務遂行に不可欠なスキルや能力です。ヒューマン・スキルは、良好な人間関係の構築や、会社経営に必要なコミュニケーション能力を指します。

コンセプチュアル・スキルとは、物事を大所高所から俯瞰的にとらえて、発生した出来事の本質を見極めて対応する能力を指します。会社経営者が本来備えるべきスキルは、ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキルであり、この二つの能力を獲得するためには、方向性が合致した経験・努力・学びが必要になります。

経営者に思考力が欠如しているため経営が失敗するパターン

カッツモデルを紹介した理由は、経営者にはコンセプチュアル・スキルが不可欠だということを説明するためです。経営者は問題にぶつかったとき、問題を俯瞰的に見て、多方面から有効な解決策を講じる必要があります。

売り上げが伸びないといった問題を例に考えてみましょう。最も簡単でコストのかからない解決方法は社員個人の能力や努力が足りないことを責めて、営業成績を伸ばせと叱咤激励することです。基本給を下げてコミッションの割合を上げて、業績の良い社員の収入を増やすことで、社員のモチベーションを高めるという方法があります。

しかし、この方法だけでは、経験の浅い新人の育成が困難で離職者が増える弊害が出る可能性があります。人材育成には安心して学べる職場環境とある程度の時間が必要です。

売り上げが伸びないときに経営者がやらなければならないことは、外部的要因と内部的要因を徹底的に探り、問題それぞれに最適なソリューションを見つけて実行することです。外部要因としては市場動向、景気、競合の動きなどが考えられます。内部要因としては、商品開発、価格、サービスについて競合との比較が必要です。

解決策を考え、実行するだけでは足りません。執行状態をチェックし、効果を見極め、定期的な改善と見直しが必要です。経営者には、卓越した思考力が不可欠なのです。

謙虚な心を失った経営者が失敗するパターン

パナソニックの創業者松下幸之助氏は、「人生談義」という著書で「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を紹介し、会社経営者として謙虚な姿勢を持つことの大切さを語っています。実るほど頭を垂れる稲穂かなという言葉は、稲の穂は豊に実るほど穂先が重くなり低く下がることから、人間も偉くなればなるほど謙虚な姿勢で人と接することが大切だという意味を表しています。

かつてフォーチュン500にも選ばれたコニカミノルタは、コニカとミノルタが合併してできた会社です。ミノルタは「実る田(ミノルタ)」からとった言葉で、会社が発展しても、稲穂が頭を垂れるように、謙虚な姿勢を忘れまいとする初代社長の思いが込められた社名です。

このように、多くの経営者が謙虚さの重要性を説いています。経営者は顧客に対してのみならず、社員に対しても謙虚な姿勢で接するべきです。

謙虚さを失わない姿勢は、会社が発展しても規模が大きくなっても、常により良い経営、より大きな社会貢献を目指して努力する姿勢にもつながります。顧客から、社員から、社会全体から愛される企業に成長するためには、経営者が謙虚な気持ちを持ち続けることが重要です。謙虚さの欠如した経営者は現状の経営状況に満足し、社員を酷使し、顧客に対してもより良いサービスが提供できず、やがては社会からも見放されてしまいます。

情報リテラシーが低い経営者が失敗するパターン

リーダーシップ、マネジメント能力と並んで経営者にとって不可欠なのは情報収集能力です。情報が入り乱れる今日では、経営者の情報リテラシーは特に大事です。情報リテラシーとは情報を精査し活用する能力のことです。

1970年代まで経営資源といえば、人、モノ、金などと言われてきましたが、1980年代に入るとここに情報が加わりました。1980年代は第三次産業革命の時代で、パソコン、インターネット、情報通信技術(ICT)などが飛躍的に進歩を遂げた時代です。会社の情報化が進み、オフィスコンピューターやパーソナルコンピューターが導入され始めました。

このころ野村監督がID野球(IDはImportant data)を提唱しました。野球に勝つには経験や勘に頼ることなく、データを駆使して科学的に進めていく必要があるという考え方です。

同じころ、マイクロソフトのビルゲイツ氏もライバルに勝つか負けるかは、いかに情報を収集、管理、活用するかで決まると話をしています。

現代社会ではスポーツで勝つにも、ビジネスに勝つにも徹底的にライバル(競合商品)やライバルチーム(競合企業)のことを調べて、自らのチーム(自社)が優位に試合(市場競争)を展開するための「分析力」と「情報力」が重要です。まさに「情報戦」がビジネスでも、スポーツの試合の中でも活発に繰り広げられています。

中国では多くの経営者の愛読書として知られる孫子の兵法にも「名君賢将の動きて人に勝ち、成功、衆に出づる所以のものは、先知なり」と記載されています。勝つためには事前に敵の情報を掴むことが大事であるという意味です。孫子は春秋戦国時代の人ですから、今から2500年以上も昔の話になります。

日本の戦国時代に活躍した千利休についても実は秀吉の情報戦略担当官であったと言う説があります。千利休は全国に散らばる茶の湯の弟子から情報を収集し茶室で秀吉に情報を提供し、秀吉の天下とりに大きく貢献したと言うことは、数々の史書の記載からほぼ史実であると判断できます。

孫子や利休の時代と違って現代では世界各地から発信される無数の情報に、どんな人でも簡単にアクセスできてしまいます。情報の中には信ぴょう性の低いものも混ざっています。特にSNSなどは誰でも情報発信できて便利ですが、情報は玉石混合でガセネタや個人的意見も散見します。このような時代には情報収集能力以上に情報リテラシーが必要になります。

リソースが確かで署名が入った文責の追求できる情報であるか見極めることが重要です。

経営者の意志力が弱くて失敗するパターン

ビジネスでも研究でも勉強でも、成功する人は最後まで続けた人です。最後に勝つのは負けを認めずに戦い続けた人だけです。スポーツや芸能といった先天的な才能や身体能力によって大きな制約を受けるジャンルもありますが、ビジネスなどの分野においては、意志力、忍耐力、粘り強さが勝敗のカギを分けると言ってもいいでしょう。

新しい商品を売り出すとき、新たなサービスを始めるとき、毛色の変わった人材を登用したとき、社内外から反発や批判の声が必ず出てきます。このときこそ、周囲を説得し巻き込む力を発揮するときです。意志力があれば苦しい場面はすべて学びの場になります。後々生きる貴重な経験となるのです。

経営者が数字に弱くて経営に失敗するパターン

中小企業の社長さんの中には数字に対して鈍感で、自分は直感的な判断力には優れていると豪語する人がいます。事実、たたき上げで社長になる人の多くは、人間力に優れた人がたくさんいます。小さなことにはこだわらない豪胆な気質で信頼を得て、起業というチャンスをつかんだ人が少なからずいます。

こういう人が陥りがちな過ちは、数字を軽視し勘に頼った経営判断をしてしまうことです。人間に超能力は存在しないので、勘を突き詰めると経験の積み重ねです。自分の実体験に基づいた貴重な経験もあれば、友人の忠告や幹部の提言、中には部下からの讒言も勘と呼ばれる判断根拠の一部になっています。社長の勘にはいつのまにか個人の利害関係が絡んでいるのです。

勘だけに頼る経営は高い確率で失敗します。経営者であれば、売上成長率や営業利益成長率など会社の経営が順調であることを確認する最低限の数字を把握する必要があります。

社長自らがすべての数字を正しく分析する必要はありません。数字に弱ければ信頼できる優秀な経理を雇用し、経理が営業や開発に発言権を押さえつけられないよう、バックアップしてやるいう方法も有効です。

経営者に感謝の心が足りなくて失敗するパターン

客観的に見ても、起業するチャンスに恵まれる人は、人間力に優れた人がほとんどだと感じます。同僚には明るく楽しく接し、先輩を立てて、クライアントには気遣いや心配りを忘れません。着々と人脈を作って業績を伸ばし、入社数年という短期間で独立して起業する人も少なくありません。

しかし、残念なことに、起業して会社経営が軌道に乗り出すと、守りの姿勢が目立つようになります。保守的になって自分や自分の会社にとって必要か否か、役に立つかどうかで判断するようになります。お世話になった先輩や引き立ててくれた顧客でも、付き合う価値がないと判断すれば、平気で切っていきます。

このように変化した価値観は態度にもあからさまに表れて、周囲から利己的で冷たい経営者と判断されます。日本ではビジネスの世界でも持ちつ持たれつという言葉がまだまだ生きています。感謝の気持ちを大切にできない経営者はやがて信頼を失い消えていく運命です。

経営の失敗経験から学んだ成功の秘訣

会社が失敗するパターン、失敗する経営者にありがちな特徴について詳しく紹介してきました。でも誤解しないでください。失敗した経営者はみんな社会の底辺に沈んでいったわけではありません。経営に失敗した人でも、倒産直前で起死回生を図った人がいます。また、会社勤めに戻って軍資金を貯めて再び起業にチャレンジする人は少なくありません。

彼らは他の人には無い最強の武器を持っています。それは失敗経験です。失敗は成功の母、失敗したからこそ本気で努力して致命的な弱点を克服できた人は、最後に笑う勝利者です。

経営に失敗しないためには兼業からスタートする

現在会社に勤めていて起業を考えている人は、会社を辞めないと起業ができないのかどうか、吟味してみましょう。昨今では、大企業や一流企業でも兼業を奨励する会社が増えてきました。リモートワークの導入で時間的制約を受けずにいくつかの仕事を掛け持ちできる時代でもあります。

こうした労働環境の変化を十分に生かして、今の安定した収入を確保しながら起業を実現すれば、立ち上げた会社の経営が不安定でも、従来の会社から支給されたお給料を起業した会社の経費として補填できるので、すぐに倒産に追い込まれません。精神的な余裕もあるので、焦って判断を間違えるリスクも減るでしょう。

近い将来、勤務スタイルが大きく変革することが予想されます。社員が一つの会社に所属して働くスタイルから、自分のスキルや経験を複数の企業に提供する労働スタイルにシフトしていく可能性は十分に考えられます。兼業は時代の最先端を走るワークスタイルという見方もできるのです。

経営に失敗しないためには、経費削減を徹底する

会社経営の成功パターンを簡単に言うと大きく稼いで小さく使うことです。逆は倒産のパターンです。

オフィス移転や高価な設備やシステムの購入、社員に不人気な研修制度の導入はその必要性について慎重に考慮しましょう。オフィスを都内中心部で環境も立地条件も良い場所に移したら、費用対効果として、支払った出費に見合うメリットが得られるかどうか厳重に吟味する必要があります。

新規事業開発、従業員増員といった経営状況の変化を経費削減のチャンスと捉えることが大事になります。

過去において、顧客の信頼獲得、優秀な人材確保にオフィスの環境や立地条件が大きく影響しました。今後はリモート会議、リモートワークが主流の時代になっていくことが予想されます。オフィスは時間単位でレンタルするのが当たり前といった時代がくるかもしれません。

オフィス設備やシステムも、会社単独で必要かシェアできるものがないか再検討してみましょう。とにかく、小さなことから大きなことまでお金を払う必要のあるもの全てに関して経費削減が可能かどうかもう一度チェックしてみましょう

経営で失敗しないためには小さく始めて大きく伸ばす

経験も人脈もたいして持っていない起業当初から、多額の初期投資をして大きく事業を始めるのは高いリスクが伴います。まずは身の丈にあった規模から事業をスタートさせることが、成功の秘訣です。

誰でも自分ならできると信じたいもの、特に起業する人間はそれなりの自信家が多いはず。自分ならきっとこのくらいは稼げるはずと高をくくってイニシャルコスト(立上げ資金)を押し上げると後々まで経営にひびいてきます。現実は自分が信じる半分くらいのサイズになることを覚悟しましょう。

オフィス、事務機器、店舗規模、内装などできるだけ出費を抑えて、できれば当初予算の半分の規模からスタートするのがちょうどよいかもしれません。

小さく手堅く始めても、経験を重ね人脈が増えていけば、金融機関から融資の話を受けるかもしれません。または、共同経営で規模拡大といった好機に恵まれ無理なく成長していくということも考えられます。

経営で失敗しないためにはキャッシュフローを重視する

経営が軌道に乗り、運転資金が十分に留保された企業であれば、売り上げの伸びや利益を確認できる損益計算書を重視した経営が行われるのは当然です。

しかし、成長途上にある企業はキャッシュフローを重視した経営を行う必要があります。キャッシュフロー計算書とは、現金の流れを表したもので、現金の増減を確認できます。

キャッシュフローを重視した経営を行うことで、どのタイミングでお金が入るのか、いつお金が出ていくのかなど正確に把握できるため、資金調達を行う最適なタイミングが測れるのです。

このタイミングが把握できていないと、売り上げが伸びて利益は上がっていても、現金が手元にないため、支払いができないという事態も起こりうるのです。急に銀行などから資金を調達しようとしても、短期間で融資を受けるのは難しいでしょう。一時的に手元に現金がないということで会社が倒産してしまうこともあるのです。これを黒字倒産といいますが、キャッシュフローを重視した経営をしていれば避けられた倒産です。

現金の管理がきちんとできている企業は、現金の動きを明確に把握しているので、取引先への支払い期日、得意先からの代金受取期日、銀行からの借り入れなどを調整して資金ショートを防ぐことができます。

経営に失敗しないためには必要な知識を貪欲に学ぶ

起業したての頃は日々の連絡業務や雑務に忙殺されて、毎日あっという間に時間が過ぎていきます。会社を順調に経営していくために、自分には足りない知識がたくさんあるということは重々承知しています。しかし、忙しいことを言い訳にして一番最初に行うべきことを後回しにしている人がたくさんいます。

本当は雑務など数日間放置しても大きな問題はないのですが、雑務に比べて経営に必要な知識の習得は脳への負荷がかかるため、重い腰が上がらないのです。

インターネットの発達した現代では、セミナーに参加したり高価な書籍を購入したりしなくてもネットの情報で多くの有意義な知識を得ることが可能です。しかし、ネットで表層的な情報収集を行った後は、評判の良いセミナーに参加してみることをおススメします。起業経験者や同じ立場で苦労する仲間から話を聞くことは、ネットからは学べない貴重な経験になるからです。

経営に失敗しないためには有効な集客手段を考える

会社を経営するうえで最も大切なことは、自分が提供する商品やサービスを買ってくれるお客様をみつけて、そのお客様の数を増やすことです。マーケティング、顧客サービス、商品開発とはすべてお客様の数を増やすための手段です。お客様の数を増やすことを集客といいます。

いくら良い商品を作っても、価格を安く抑えても、集客をしないとお客様に商品を知ってもらえないので売れません。集客には莫大な費用がかかるものもあれば、ほとんど費用の掛からない方法もあります。広告代理店に依頼してテレビのコマーシャルを制作・放映するのは効果の高い集客方法です。

しかし、お金をかけない集客方法もたくさんあります。ネットの口コミECサイトの活用SNSでの情報発信などは、若い世代をターゲットとした商品なら高い効果が望める集客方法です。自分が商品を売りたいターゲットを明確に定めて、ターゲットに有効な集客方法を考えることが重要です。

まとめ

経営に失敗しても、そこから多くのことを学び再び這い上がっていく猛者はたくさんいます。起死回生を果たした彼らは失敗経験という誰にも負けない武器を手に、ビジネスという荒波の中で果敢に戦いに挑み続けます。

いくらがむしゃらに頑張っても、時には外部的な要因で経営危機に陥ることもあります。現金の流れの把握、小さく始める身の丈経営、情報リテラシーなどで苦しい状況を乗り切った経営者はすくなくありません。今回ご紹介した記事が、皆さんのビジネスに少しでも役に立つことを心から願っております。