海外買い付けを個人で行うには?手順と注意点も合わせて一挙公開

「海外買い付けのメリットやデメリットは?」
「海外買い付けを代行してもらって大丈夫?」
「海外買い付けする際の注意点を知っておきたい」

海外買い付けによるビジネスについて、そんな疑問や悩みはありませんか?

個人で商品の仕入れに慣れてくると、「次は海外買い付けをしてみたい!」と思われる方も少なくないのではないでしょうか。海外買い付けを取り入れると、国内にはなかなかない商品がたくさんあり、選択肢が広がって取引の機会が大幅に増えることになります。しかし、いざ個人で海外買い付けをしたくても、そのノウハウがわからないと難しいものです。

そこで、この記事では以下の内容を取り上げます。

  • 海外買い付けのメリット・デメリット
  • 海外買い付け代行サービスのメリット・デメリット
  • 海外買い付けの注意点

ぜひ参考にして、海外買い付けビジネスを成功させてください。

目次

ネットショップで海外仕入れをするメリットとは?

ネットショップをスタートするには、販売する商品が必要です。たくさんある商材の中で何を選ぶかは難しい選択ですが、そのひとつとして「輸入品」を扱う方法があります。

数十年前まで、アメリカの商品の日本での定価はとても高いものでした。当時は定価の半分で販売しても、十分に利益が確保できました。

現在は、ネットで同じようなショップが増え、日本での定価はどんどん下がり、以前ほどは売れなくなりましたが、このように個人の小さなお店でも輸入品を扱うことでチャンスは大きく広がります。

ここからは、輸入仕入れのメリットをご紹介していきましょう。

輸入品を扱うお店はまだまだ少ない

海外のサイトを見られたことはあるでしょうか。日本ではあまり売られていない珍しい商品がたくさんあります。面白いもの、可愛いもの、目新しいもの…見ているだけで興味をそそりますが、これが日本のお客さまにご紹介する仕事となると、もっと楽しくなるのではないでしょうか。

ここで大切なのは「日本では売られたり扱われたりしていない商品を選んで輸入する」ことが大前提となります。

日本で大きな販売代理店がある場合、もしくはすでに輸入商社で扱われているような場合には、その海外製品は日本で広く流通してしまっています。その時点で競合が多すぎるため、個人がネットショップとして利益を上げていくのは難しいと思われます。

海外で購入する方が安い!

基本的に、海外で購入する場合は、日本の卸業者から購入するより安いケースが多くみられます。為替の影響もあるので常に安いわけではありませんが、海外で定価で購入しても日本では輸入品(特にブランド物)が高く販売される傾向があるため、利益を上乗せした場合でも売れてしまう、ということがよくあります。

さきほど、輸入商社で扱われていて国内に広く流通している商品は競合が多すぎるため難しいとお伝えしましたが、自分で輸入した方がかなり安く購入できる場合には、輸入商社を通さなくても個人で商売としてきちんと成り立つ可能性があります。さらに、日本で販売されていない商品の場合は、ある程度の価格を自分で決めることもできます。ただし、お客さまはすぐに情報をキャッチするので、無理な価格設定は避けましょう。信頼を失い評判を落としかねません。海外で安く仕入れたものは、適正な価格設定をして販売することで、必ずたくさんのお客さまに喜んでもらえるはずです。

海外では少ないロットでも購入できるので、海外買い付けは個人でも出来る

卸業者によって色々なケースがありますが、アメリカでは、少ないロット数でも卸価格で購入ができる会社はたくさんあります。日本では少ないロット数でも販売してくれますが、その場合卸価格自体がそれほど安くはなく、一般のお客さまが購入する際の”まとめ割引”くらいのもので、実際には卸価格とはかけ離れているのが現状です。基本的に、購入する数が少ないと販売すらしてくれないなど、個人ショップに対しては輸入商社に相手にされないケースが少なくありません。ブランドイメージというものを大切にしているところもあります。ある程度大きな規模のお店や会社でのみ販売する、といったように、ブランドイメージが下がってしまうことを危惧しているのです。その結果、どんどん敷居が高くなり個人ショップに商品を卸してもらうことはとても難しくなっています。

そんなときこそ、海外のお店から直接買い付けることができれば自分で販売することが可能になります。

ネットショップで海外仕入れをするデメリットとは?

ここからは、海外ネットショップの輸入仕入れにおけるデメリットをご紹介します。

送料や関税がかかること、修理、保証を受けられないこと、修理保証が必要なものは扱いが難しい、など色々な問題があります。

保証がなく修理が受けられない

多くのメーカーやブランドでは、並行輸入品(日本の商社や代理店を通さないで海外から直接輸入したもの)は国内で修理ができず、保証がないものが多くあります。これは、並行輸入品を排除する動きが強いためで、販売するときはきわめて注意が必要です。

また、ショッピングモールによっては、並行輸入品についてしっかりと明記することが求められることがあり、正規品を装って販売することはできません。たとえば、お客さまが正規品と誤解して購入した場合に、国内で修理を受けられないことからクレームに繋がって、法的な問題に発展する可能性があるからです。

海外買い付けには送料と関税がかかる

海外から輸入する場合、送料と関税がかかります。特に大きなサイズの商品は、商品本体の価格よりも送料の方が高くなる場合があります。よって、送料と関税を含めて試算して、予め利益が出せるかどうかを考えておく必要があります。

海外では安く販売されていたとしても、送料と関税が加算されてしまうと日本の卸値と変わらない、もしくは、それ以上になってしまう可能性があるのです。こうなってしまうと、利益を得ることは難しくなります。

修理保証の必要なケースは扱いが難しい

商売を長い期間続けていこうと考えたとき、電化製品や精密機器などは国内で製品の修理を行うのが難しいケースがあります。販売後はなんのサポートもしない、ということではお客さまからの信頼は到底得られません。

予め、国内で修理が可能なのかどうか、海外へ送って修理を行う場合はどのくらいの手数料が必要になるのかなど、十分に調べておくことが大切です。最初のうちは、アフターサービスや修理が必要ない商品を選んだ方が無難かもしれません。

【個人で海外仕入れ!】ネットでタイやインドネシア雑貨を販売する方法とは?

今回はタイやインドネシア雑貨などを個人が海外から仕入れて(買い付けて)日本で販売するノウハウをご紹介します。

個人で仕入れた海外雑貨の販売方法は、オークション形式もしくは本格的なECサイトを作成して販売する方法があります。さらに、楽天市場などにお店を出店する方法もありますが、オークション形式もしくはECサイトを製作して、毎月安定した売り上げを上げられるようになってから楽天市場やAmazonで商品を販売するのがおすすめです。

今後、海外(アジア方面)に行き、魅力的な雑貨や珍しいご当地ものがあればインターネットで売りたい!海外旅行に行った友達にもらったお土産がとても良かったため、自分で輸入して日本で販売したい!など、漠然とネットショップビジネスをしてみたいと思っている方、実際にECサイト(ショッピングサイト)を使って本格的なネットショップを経営したいと思っている方に向けてそのノウハウをご紹介していきます。

海外買い付けし個人でネットショップを開設しよう!

ネットショップを開設するために必要な”商品”。まずは一点の商品を選んで売ってみましょう!

たとえば、海外に知り合いがいる場合、または自身が海外生活していてお客さまから注文が入った時に商品を購入、その後国際便を使って郵送できる環境にある場合には、常に在庫を抱える必要はありません。しかし、海外旅行には行ったことはあるけれど、繫がりはないため取引きすることは難しいという人がほとんどでしょう。

初めての方は、海外にどんな商品があるのか、見つけた商品が日本で実際に売れるのかはわからないと思います。一番堅実なのは、まずは海外に行き、売れそうな商品を数点購入して帰国したら、ネットオークションやフリマアプリに出店してお客さんの反応を探るという方法です。その後、日本で売れそうな商品を把握できれば、次は大量に仕入れてネットオークションやフリマアプリの形式で輸入商品を販売しながら、かつECサイト(ネットショッピング用のホームページ)を制作していく形がいいでしょう。

ニーズのある商品を選ぶ

商品を出品しても、「顧客が欲しいと思う商品」でなければ売れることはありません。商品を購入してもらうためには、「顧客のニーズ」を把握しておく必要があります。

では、どのようにニーズのある商品を選定すれば良いのでしょうか?下記に、選定方法を3つご紹介します。

  • 日本では「販売していないブランド商品」や「既に撤退しているブランド商品」を選定する。
  • 大手通販サイトでランキング上位の人気商品や、メルカリやヤフーオークション(ヤフオク)などで売れている商品を参考にして選ぶ。
  • 著名人が使っている商品や、テレビや雑誌などのメディアで紹介されている商品を選定する。

ネットオークションやフリマアプリで商品を販売する方法とは

ネットオークションは、ヤフーオークション(ヤフオク)もしくは楽天オークションを使うのが一般的です。ヤフーオークションのユーザーはかなりたくさんいます。ヤフオクは、以前は出品時に出品料が必要で、商品が売れても売れなくても料金がかかっていました。また、落札時には手数料もかかります。しかし、現在は出品時の出品手数料と月額使用料が無料に変更になりました。また販売した際にはプレミア会員だと落札価格の8.8%、プレミア会員以外だと10.0%の手数料がかかります。

一方、フリマアプリのメルカリは出品費用と月会費が無料で、販売手数料は商品価格の10%です。このことから、もしYahoo!プレミアムの会員であるならヤフオクを使って海外で買い付けた商品の反応を確認するといいでしょう。ただし、ヤフオクだけでも売れますが、本気でビジネスをしたい方はヤフオクとメルカリの両方を併用するのがおすすめです。ネットオークションやフリマアプリはとても簡単で便利なものです。商品の画像と紹介文さえあればすぐに出品ができ、お客さまからの入札があった時にはメールで知らせてくれる機能もあります。そして、その次に何をするのかという手順もすべて指示がくるため特別難しいことはありません。もしもオークションやフリマアプリで2ヵ月間売れない商品があれば、その商品はおそらくこの先も売れることはないのでその他の商品を探してみましょう。

参考:Yahoo!プレミアム

個人で海外商品の販売を試してみた!

実際にネットショップでの販売を試してみました。

まず、買い付けに行った国はタイとインドネシアです。私は実際に行ってはいませんが、知人が現地に出向きました。現地にあるお土産屋さんで売っていたものを購入し、キャリーバックに大量に詰めて日本に帰ってきました。3年くらい前のことですが、タイやインドネシアで売っていたアジアンランプを購入して、楽天オークションで販売したのです。ランプは、極力小さいもので組み立て式のものを大量に購入しました。花びらの形のランプ、玉型のオシャレなランプもありました。これらを個人でオークションの紹介文を作成し出品。ターゲットは、エステ業をされている方やアジアン雑貨好きの女性向けです。

現地では数百円から2,000円くらいのものを購入し、それを日本で2〜3倍ほどで販売したところ、なんと仕入れの倍くらいの収入になったのです。売れなかったものはパワーブレスレットくらいでした。ランプは完売です。アジアン雑貨を扱うお店は日本にも沢山あるので、ほぼ完売したのは少々驚きでした。通常、他のネットショップで売られているアジアン雑貨は、仕入れ値の3〜5倍以上で販売されていたのでとても格安だったと思います。

個人が海外買い付け(仕入れ)をする方法とは?

個人が商品を海外で仕入れる方法として、たとえば、現地で交流会等に参加して友人を作り、国際便で送ってもらうというやり方があります。その場合、相手は日本人でもその国の人でも、信頼できる人を見つけましょう。そこで信頼できる人が見つからなければ、自ら外国に行って買い付けをすればよいのです。自分の足で、目で、商品を確かめて購入するとその後の売り方にも工夫が出てきます。国の数だけ売れる商品があるということです。タイやインドネシアが駄目ならインド、他にもベトナムやフィリピンなど可能な限り海外に行って売れそうな商品を見つけてみましょう。

現地で買い付けを行ってくれる代行業者も実は沢山あるのです。ただしその場合は「適当に売れそうな商品を購入して送って欲しい!」と言うことはできません。予め目的の商品をはっきり決める必要があります。とにかく、まずは海外に行くところから始めてみましょう!

海外展示会・見本市で仕入れる

海外でも日本と同じような展示会や見本市が開催されています。この展示会・見本市では、各業種ごとに業者が集まって展示を行っており、参加者側も一般人ではなく各業界のバイヤーが多くを占めています。

出展企業のブースにバイヤーが訪れて商談するのが一般的ですが、海外なのでコミュニケーションは英語が必須となります。
各展示会・見本市について詳しく知りたい方は、以下のサイトをご確認ください。以下のサイトでは世界の見本市・展示会情報の有益な情報が掲載されています。

参考:世界の見本市・展示会情報(J-messe)

個人が海外買い付け代行サービスを利用するメリット

海外買い付け代行サービスとは、あなたに代わって海外で商品を仕入れてくれる業者のことです。この項目では、海外買い付け代行サービスを利用するメリットを紹介します。

珍しい商品を買い付けられる

海外買い付け代行サービスは、現地の店舗から直接商品を仕入れます。そのため、ネットショップや国内の店舗では買い付けることができないような商品や、日本では希少価値のある掘り出し物を手に入れることができます。

現地語が分からなくても大丈夫

日本語に対応した海外買い付け代行サービスを利用すれば、現地語が分からなくとも現地の商品を輸入することができます。結果として様々な地域の商品を仕入れることができ、自分のショップを魅力的なアイテムで満たして、お客さまの心をつかむことが可能です。

手数料が分かりやすい

海外買い付け代行サービスの多くは、利用者の利便性のために手数料のシステムを分かりやすくしています。たとえば、商品価格の一定割合だったり、定額設定だったりというシンプルなものです。分かりやすい手数料システムは経費の計算がしやすく、価格決定などが容易です。

瑕疵のある商品をつかまされるリスクが低い

個人で海外の商品を輸入する場合、もともと傷があったり、移送時に破損したりした商品が送られてくるリスクがあります。しかし、海外買い付け代行サービスでは、仕入れた商品の状態をあらかじめチェックした上で、厳重に再梱包して日本に送られてくるため安心できます。

また、現地の個人バイヤーの中には、販売時の謳い文句と状態が異なるいわゆる詐欺商品を送ってくる悪質な業者もいます。しかし、海外買い付け代行サービスでしっかり検品してもらうことで、そのような商品をつかまされる危険を避けることが可能です。

個人が海外買い付け代行サービスを利用するデメリット

海外買い付け代行サービスにはデメリットもあります。起こりうる問題点をあらかじめ想定して、賢く利用しましょう。

必要経費が高くなる場合がある

海外買い付け代行サービスを利用すれば、当然利用手数料がかかります。利用するサービス、輸入元の国、商品によって手数料が非常に高くなり、ネットショップや国内の正規代理店で手に入れた方が結果として安くなったというケースもあり得ます。

もちろん、手数料が多少高くても商品原価が非常に安くて、海外買い付け代行サービスの方が他の仕入れ方法よりトータルで有利ということもあるでしょう。また、多少手数料が高くても、日本で手に入れられない商品のため、価格に転嫁しても問題なく売れるということもあります。

手に入れたい商品ごとに、トータルコストがいくらになるのかしっかり計算して、海外買い付け代行サービスの利用を判断しましょう。

海外買い付け代行サービスを継続利用すると経費が累積する

海外買い付け代行サービスは便利ですが、継続的に利用すれば手数料がどんどんかかってきます。1社に丸投げしてしまえば管理が楽ですが、商品にかかる手数料は海外買い付け代行サービスごとに異なります。サービスによる差がたとえ1ロット200円でも、継続利用で100ロット輸入すれば20,000円の差になってしまいます。

長期的な利益を考えるなら、複数の海外買い付け代行サービスを比較し、利用するサービスを選定しなければなりません。

中には悪質な海外買い付け代行業者もいる

海外買い付け代行サービスは、特別なライセンスなしで行なうことができます。ということは、悪質な業者が参入しやすく、しかも公的機関による保証がないということです。悪質業者に依頼してしまうと、手数料だけ取られて放置されたり、粗悪な商品を送りつけられてしまったりする可能性があります。

そこで、ネット上の口コミをチェックして、評判の良い海外買い付け代行サービスを利用するようにしましょう。

海外買い付けの3つのステップ「アパレル・雑貨の買い付け方法」とは?

雑貨店やアパレルショップなどには、ほかのお店では置いていないような変わったデザイン、テイストのものがあります。そのような商品は目を惹いてほかのお店との差別化にもなり、魅力的なお店になることでしょう。

では、海外仕入れのノウハウとはどういったものなのか?ここからは、海外の買い付けに興味のある方に向けて全体の流れを説明します。

商談をおこなう

商談を行う際は、必ずブランド、メーカーの担当者と「実際に商品を確認しながら」商談を行ってください。その際に、販売実績が日本であるのか?また日本に代理店はないか?縫製や素材などの品質に問題はないか?生産地は?納期はどのくらいかかるのか?これらのポイントは必ずチェックしておきましょう。

日本での販売実績、コストをしっかりイメージすることも大切です。たとえば、せっかく海外で仕入れたものが、日本でも後に大量に流通していたり、似たような金額で仕入れ可能だった、などということがあります。くれぐれも後悔のない仕入れを行いましょう。

欲しい商品が決まったら、次は「貿易条件」を確認しましょう。こちらはどのような取引形態になるかでコストや手間が大きく変わってくるため重要です。

まずは「ミニマム条件」について。メーカーによって初めから大きなミニマム金額・数量を言われる場合があります。初回は自分たちの仕入れ予算を考えてしっかりと意思を主張することが大切です。無理があれば「まずは少ない量でお願いします。今後は継続も考えたいので最初はこちらの量でお願いします。」と担当者に伝えてみましょう。メーカー側は長期的な取引を望んでいるため、交渉すれば十分に対応してくれる可能性はあります。

次に「配送手段」について。事前に調べたものとメーカーの条件を確認しましょう。(1)メーカーの契約配送会社を利用する、(2)バイヤー国際クーリエを手配、(3)バイヤーで船空便を手配、(4)バイヤーで航便を手配、これらの4パターンになります。こちらが希望する配送手段を選びましょう。

また「支払い条件」については、(1)完全前払い(100%入金)、(2)デポジット払い + 商品配送時に残額を入金する(一般的にはデポジット30%+商品配送時に70%のパターンが多い。)これら2パターンになります。「仕入れ原価は適正であるか」も重要です。貿易コストも含めて、1点の仕入れ原価がいくらになるのかをしっかり確認しましょう。

原価の計算式…(商品代金 × 為替 × 関税)+輸送費 + 諸税金など

また、仕入れ単価が予想していたものよりも高くなっていないかということは十分に確認しましょう。 海外で仕入れていても日本で販売する時に価格が極端に高くなって売れなくなることもあるのです。

支払いについて

最終の支払いは、メーカーから指示を受けた「支払条件」を確認したあとに行いましょう。メーカー側から支払いの前にメールで送られてくる 【プロフォーマーインボイス】 と呼ばれるものがあります。こちらには今回の取引条件やオーダーした商品の詳細が書かれていますので、その内容を確認してください。発注した商品は間違いないか?また、価格は正しく表示されているか?など特に問題がなければ支払いを完了させましょう。なお、海外送金を行った場合は、入金完了の画面などを控えておくことが大切です。入金完了の報告時にこちらをメーカーに送ることで入金証明になります。

支払いの方法が「デポジット払い + 商品配送時に残額を入金するパターン」だった場合。

商品配送の報告がくる時に 【コマーシャルインボイス】 という書類が届くため、この総額からデポジットで支払った金額を差し引いたものを入金します。そうすることで、メーカーへの入金は完了です。

荷受け・検品・検針・タグ付けを忘れずに!

いよいよ商品が送られてきます。商品代金を支払い、指定した配送の手段で無事手元に商品が届いたらしっかりと検品を行いましょう。

検品内容はこちら。

1.発注したものが正しく届いているかどうか?(点数やサイズの確認)2.不良品などがないか?(縫製不良など、海外商品には不良品が多い)3.異物(針など)が混入していないか?(外部の業者に依頼する事も可能ですが、自分でできる簡易的な検針器でも行えます。)

なお「家庭用品品質表示法に基づいた表示(タグ)の縫い付け」を行うことを忘れずに!詳しくは消費者庁のサイトを参照しましょう。個数が少なかったり現物を購入した場合には、ほとんどが自分で手配する事になります。メーカー側に依頼して事前に付けてもらう方法もあります。

海外仕入れの注意点とは?

海外で仕入れる場合、ただ気に入ったからといって何でも買い付けていると、結構な割合であとでトラブルになることがあります。国内の仕入れとは違い注意して仕入れを行いましょう。ここからは、海外から雑貨商品を買い付ける時の注意点を説明します。

出張費(旅費)について

海外仕入れの重要な点は、仕入れの際に必要な経費、いわゆる旅費となる出張費がいくらくらいかかるのか、ということです。海外といっても沢山の国があるため仕入れ先が韓国の場合とヨーロッパの場合とでは明らかにかかってくる費用に違いがあります。また、国内でかかる移動費用も見落としてはいけません。国際空港の場所によっては、地方からの出発だと高額な新幹線や特急電車を利用しなければいけないこともあります。

では、海外で仕入れする場合の利益を計算してみましょう。

インドやバリで仕入れする場合、雑貨を20万円仕入れたと仮定しましょう。その後日本で50万円で全て売り切りました。出張の費用が15万円かかっていれば、最終的に利益は15万円となってしまいます。海外仕入れの場合、商品が安価な雑貨は利益を多く取れるイメージがありますが、仕入れる際の経費が結構高額になる場合があるので、仕入れ先、販売、利益についての計画を立てておくことがとても重要になります。

税金(関税)について

海外から商品を輸入する際に、関税という税金がかかります。基本的な計算式としては、「課税対象額×関税率」となります。個人輸入の場合は、商品代金の60%が課税対象額です。

また、課税対象額が20万円以下の場合は、簡易税率が適用されます。簡易税率は一般税率に比べ、税率の区分が7つに限られています。そのため、税額の確定が簡単になり、楽に手続きが可能です。

関税率が分からない場合は、「事前教示制度」を利用して輸入商品の関税率を調べることができます。税関のホームページから問い合わせてみましょう。

参考:税関

税関での検査について

販売目的の「海外から輸入した商品」「海外から持ち帰る商品」は、必ず税関に申告する必要があります。税関を通すと、「高額な関税の発生」や「手間を要する検査」が必要とされる商品があります。

そのため、事前に購入したい商品について、しっかり調べておくのがオススメです。特に毛皮のコートや革製品などは、関税が高額な場合が多いので注意しましょう。

参考:主な商品の関税率の目安

輸入原価を計算する

海外から商品を輸入する際には、「輸入原価」と呼ばれる費用が必要になります。その費用は1つだけではなく、いくつか複数に分けられるのできちんと計算をしなければなりません。

海外から商品を輸入した場合にかかる費用は以下の通りです。

  • 商品の価格
  • 国際輸送費
  • 海上保険送金
  • 日本側の通関費用
  • 関税・消費税
  • 国内配送料
  • 貨物保管料
  • 販売費用
  • 人件費
  • 信用状(L/C)開設費用
  • 輸入側の利益

正確に計算ができなければ、せっかく売れても利益が発生しないということにもなりかねないため、各項目の費用をしっかりと把握出来るようにしましょう。

海外買い付けを「個人輸入」と申請した場合の関税について

「小口輸入」とは、海外製品を販売目的として輸入することです。それに対し、「個人輸入」とは、海外製品を個人で使うのを目的として輸入することです。

「個人輸入」は、関税が少なく済む場合が多いです。かといって、販売目的の商品を「個人輸入」として申告をしてしまうと、虚偽申告になり脱税で違法になります。

購入した商品の中でお気に入りのものがあり、自分で使用するために「個人輸入」として扱う分には問題ありません。しかし、「個人輸入」にして関税を少なくし、利益を多く得るために不正な申告をするのは避けましょう。

値切り交渉について

リサーチ後は、相場の平均価格を目安に、値切りの交渉を行います。交渉によっては、驚くほど安く購入できる場合も珍しくありません。

ただ、既に適正な価格を提示しているのにも関わらず、限界まで値切り交渉を行う人がいるのも事実です。それだと、売り手への配慮がなく、良い関係を築くことは難しいでしょう。

自分が十分だと思える価格で、値切り交渉を終えることが大切です。

不良品について

さて、ここからは不良品についてです。海外の雑貨商品には必ずといっていいほど不良品が発生するものです。日本では明らかに不良と思われるものが、海外では当たり前に良品とされて売られているのです。自信を持って仕入れた商品でも、ブーム品やかなりのヒット商品でもない限り完売することは難しい、ということも覚えておいてください。

扱う雑貨の種類や生産する国によっても違いはありますが、業界では、韓国は別として中国(最近少し改善はみられる)やインド、ベトナムなどの東南アジア圏ではほぼ20個に1個の割合で不良品が発生するといわれています。しかも、海外で買い付けた商品を日本に持ち帰ったあとに不良だと気づいても、信頼のおけるメーカーや何度も仕入れをしている顔なじみのお店以外では、返品や交換はまず出来ないものと考えておいてください。日本ならば、国内で仕入れた商品のアフターサービスは責任を持って対応してもらえるのが普通の感覚なので、ここが大きな違いといえます。

当然、不良品となると売り物にはなりません。その場合泣く泣く廃棄処分にするしかないので、仕入れのロス(損金処理)が発生することにもなりかねません。

何度か海外買い付けを経験すると色々と見えてきます。たとえば、この商品に関しては「不良品率は○○%くらい、こちらの商品は○○%だな」といった風に経験値から予め予想して仕入れることが出来るようになります。仕入れる時に1つ1つチェックできればよいのですが、観光旅行のお土産探しをしているのとは違い、数量的にも時間的にもかなり大変な労力となるため、やはり初めのうちはなかなかうまく見極める事は難しいものです。ただ、海外まで仕入れに来たのだから時間は限られています。新しい他の商品を探すことも大切なので効率よく時間を使いましょう。たとえば、買い付けた商品を日本へ直送するのではなく、ハンドキャリーで持ち帰る場合は、宿泊施設に戻って出来る限りの商品チェックは行いましょう。この時点で不良品がある場合、国によってはすぐに良品と交換してくれるお店もあるので交渉してみましょう。

アフター(修理)の発生する商品について

不良品の他にも気を付けるべき点があります。販売した後にアフターといわれる修理が発生するかもしれない商品があります。こちらは極力仕入れをしないほうがいいでしょう。

米国での経験ですが、あの ”スウォッチ” と同じようなデザインで ”アウォッチ” というおしゃれな時計がありました。こちらを大量に仕入れて日本で販売すると、瞬く間に好評ですぐに売り切れたのです。しかし、その後なんとお客さまから時計が動かない!などの修理依頼が大量に殺到したのです。直すことは不可能なので、仕方なくお客さまにはお金を返金し時計を回収しました。当然、それらの時計はすべて廃棄処分に。国内では修理が難しく、たとえどこかの工場で修理できたとしてもその修理代金は本体価格よりも高額になる可能性が大きいのです。

時計などの商品は当たり前のように「修理できる」という感覚がある日本のお客さまは、たとえば防水ではない腕時計を誤って水につけて故障した場合でも、普通に修理に持って来られます。このようなケースでもお客さまは自分の非を認めない場合がほとんどなので、責任はすべてお店となるのです。このような経験から、いくら気に入った商品でも時計のような機械系の雑貨類だけは海外では買い付けをせずに国内仕入れと決めています。どうしても機械系の商品を仕入れて扱いたい場合は、販売の際に必ず「こちらの商品については、何かしらの不具合や故障が発生した場合の修理は当店では出来かねますのでご了承ください。」とお伝えしましょう。後日、修理依頼があっても安心です。

海外仕入れの魅力

国内と比べると、海外からの直接仕入れは割安です。海外で仕入れ可能な商品が卸サイトには多く掲載されているので、あなたもぜひ色々なサイトから海外仕入れを検討してみませんか。

eBayを活用しよう

eBayは世界最大のネットオークションサービスです。取引高はなんと10.9兆円。日本でもサービスを展開していましたが、ヤフオクの市場占有によって撤退。今では欧米など主要各国で展開し、世界No.1のシェアを確立しています。eBayは自分用に利用するだけではなく海外仕入れにも利用する事ができます。品揃えが大変豊富で、ebay.comを活用している人は世界中にたくさんいます。

アリエクスプレスについて

Aliexpress(アリエクスプレス)とは中国の卸売に特化した大手通販サイトで、外国人をターゲットにしていて安くて品数が多いことで有名です。

アリエクスプレスは、アジア最大のシェアをもつタオバオ(個人間取引)や、大口客に向けた卸サイトのアリババと比べると商品の値段はかなり高いですが、タオバオやアリババのページURLを見せて交渉する事が可能です。基本的に送料が無料のお店も多く、個人でも代行業者を通さず直接取引ができます。

タオバオについて

タオバオは、中国の楽天市場のようなイメージです。最初から格安で、値引き交渉をしなくても安いことで有名な個人間取引のサイトです。ただし個人で直接購入する事は難しく、決済や言語の問題もあります。その場合は信頼できる代行業者を見つけましょう。中国輸入代行業者のリストはこちら。

BUYMA海外買い付けについて

BUYMA(バイマ)は、世界中のファッションを取り扱っている通販サイトです。そして、BUYMA海外買い付けとは、BUYMAで販売する商品を海外の現地店舗から買い付けることです。海外の店舗から直接買い付けることができれば、ネットショップ経由の仕入れでは手に入らないような珍しい商品を、日本にある正規店での価格より安く手に入れ、販売することができます。

自分で現地に出かけて買い付ける方法もありますが、渡航費や時間がかなりかかってしまいます。そこで、個人輸入では現地のバイヤーと提携して、海外買い付けを行なう方法がよく使われます。提携するバイヤーの募集は、クラウドソーシングやSNSで行なうのが一般的です。

最後に

海外買い付けの具体的な方法についてご理解いただけましたか。海外買い付けは国内での仕入れと違って気を付けなければいけない点がいくつもありますが、それさえ押さえれば安全に個人で海外買い付けを取り入れてビジネスすることが可能です。あなたもぜひこれらを参考に始めてみられてはいかがでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を監修した人

ビジネスのノウハウを実践ベースで徹底的に追求するのがアクシグ。
世界で最も専門的で網羅的なコンテンツを提供し、ノウハウを惜しげもなく提供していきます。

目次