メルカリ出品ではレスポンスの早さが売上や評価に大きく影響します。購入手続きの後、時間をおかずに発送したり、コメントには迅速に応えたりすると、ユーザーからの信頼が高まってよく売れるようになると期待できます。
そこで注目したいのが「出品者バッジ」です。出品者バッジが取得できると一目で質の高い出品者と見分けがつくので、とてもメリットが大きいのです。
そこで今回は、メルカリ出品で24時間以内に発送するメリットや出品者バッジの種類、その効果や注意点などについてまとめました。
出品者バッジとは
まず出品者バッジの種類とそれぞれの意味について解説しましょう。
出品者バッジの種類は全部で以下の3種類になります。
・24時間以内発送バッジ
・12時間以内返事バッジ
・高評価バッジ
各バッジは、同時にもらえるものではありません。希望して取得するものではなく、それぞれに個別の条件を満たしたときに事務局から与えられる仕組みになっています。
24時間以内発送バッジ
「24時間以内発送バッチ」は、商品が購入されてから発送するまでの時間が一定の基準よりも早い出品者に与えられるバッジです。
基準を満たすと、自身が出品しているすべての商品に表示されます。
いつもらえるかは自分では分からず、事務局が設ける基準を満たした段階で勝手に表示される仕組みになっています。
公表されている基準としては、
・発送までの日数を「1〜2日」に設定して出品している
・平均発送時間が24時間以内
とされています。
発送時間は、購入手続きが行われてから、発送通知を送るまでの時間を計測しているものと思われます。ただし、どの期間の平均発送時間なのかはわかりません。
メルカリが定めている「マーケットプレイスの基本原則」は3つあり、その一つに「信頼できること」が含まれています。
購入者の立場からすると、買った商品が少しでも早くに手元に届くと安心しますし、信頼できます。この原則にコミットするためのサービスとして「24時間以内発送バッチ」が考えられたといってよいでしょう。
12時間以内返信バッジ
「12時間以内返信バッジ」は、ユーザーから送られてきたコメントへの返信時間が平均12時間以内の出品者に与えられます。
基準を満たすと、自分が出品しているすべての商品に表示されます。
コメントは、24時間・365日、いつだれから送られてくるかわかりません。就寝中や仕事中、買い物の途中や旅行中の場合も考えられます。もちろんコメントの数にもよりますが、そのすべてに満遍なく12時間以内に返信するのは、決して容易ではないでしょう。
よって、この基準をクリアーしているとすると、かなりユーザーファーストの意識が高いといえます。それを事務局が認めた証が、この12時間以内返信バッジなのです。
ユーザーもコメントを送るということは、その商品に何らかの興味を抱いている証拠です。その質問に迅速かつ誠実に答えてもらえると、やはり信頼感が増すでしょう。
一方で出品者も、このバッジの存在を励みにしてコメントへの返信時間を意識することで、ユーザーからの評価が高まる確率が上がり、結果として得をするともいえるのです。
高評価バッジ
「高評価バッジ」は、直近の取引において購入者からの評価が「良かった」だけの場合に与えられます。
この基準を満たすと、自身が出品しているすべての商品に表示されます。
ただ、「直近」がどれくらいの期間かは定かではありません。
先ほど述べたメルカリの3つの「マーケットプレイスの基本原則」の1つに、さらに「安全であること」があります。
事務局が、高評価バッジを与えることによって、多くのユーザーは安心してその出品者と取引ができるでしょう。つまり「安全」を担保するためのメルカリなりのサービスと工夫といえるのです。
出品者バッジのメリット
ここで出品者バッジのメリットについて整理しましょう。
売上がアップする
先ほど述べたように出品者バッジが表示されていると、ユーザーは、その出品者を信頼し、安心して取引しやすくなります。
そうなると、同じ商品が同額で出品されていれば、出品バッジがないよりは、ある方の商品が選ばれる確率が高まるでしょう。その結果、売上がアップすると期待できるのです。
コメントへの対応が減る
出品者バッジがあると、ユーザーは出品者を信用しやすくなるので、少々気になることや疑問があってもいちいちコメントを送ってこなくなる傾向があります。
例えば、24時間以内発送バッジが表示されていれば、いつ頃発送してもらえるか尋ねなくても、購入手続きをしてからほぼ一両日中には送ってくれるとわかっているのでコメントはしなくなる、という具合です。
出品者バッジの注意点
ここで、出品者バッジの注意点についても触れておきましょう。
プレッシャーがストレスになる
出品者バッジは、いずれも事務局の判断で、いわば勝手に付与されます。欲しいと思ったり、自ら申請したりしてもらうものではありません。
そのため、たとえば24時間以内発送バッジが表示されると、あたかもすべての取引で必ず24時間以内に発送すると宣言しているような感覚になり、それがプレッシャーになる恐れがあります。
事務局は、24時間以内バッジは、今後の取引において必ず24時間以内に発送することをメルカリが保証するものではない、と公式サイトで説明しています。しかし、そのことを全員のユーザーが知っているとは限りません。そのため、必ず24時間以内に送ってくれると思い込んでしまうケースもあるでしょう。
そこまでを想像してしまうと、24時間以内に発送できないことに罪悪感を覚えてしまい、出品者の気持ちが重くなるリスクがあるのです。
これは、12時間以内返信バッジについても同じことがいえます。
非表示にできない
出品者バッジは、出品者の都合で表示したり、非表示にしたりすることはできません。望むと望まざるに関係なく表示されてしまいます。
そのため、上記のようにプレッシャーに感じるからといって、自分の意思で非表示にできない点はデメリットといえるかもしれません。
出品者バッジの豆知識
ここで出品者バッジについて、もう少し踏み込んだ豆知識を紹介しましょう。
自動評価は「高評価バッジ」の評価対象にならない
「高評価バッジ」の基準となる「良かった」は、購入者が自らの意思で受取評価をした場合のみをカウントします。
つまり、事務局が購入者の意思に関係なく行う「自動評価」はカウントされないということです。
自動評価とは、何らかの理由で購入者が受取評価を行わない場合に、事務局が自動的に評価をして取引を終わらせるというシステムです。
購入者が受取評価をしなければ、出品者はいつまで経っても商品代金を支払ってもらえません。そのような事態を回避するために、発送通知があった日から9日後の13時以降に事務局によって自動評価が行われる決まりになっているのです。
ここに購入者のリアルな意思は反映されていないため、正式な受取評価としてはカウントされないというわけです。
出品者バッジをもらわないで済む方法
プレッシャーを感じたくないなどの理由で、もし出品バッジをもらいたくないという場合は、回避する方法があります。
24時間以内発送バッジの対象は、購入手続き後に発送するまでの日数を「1〜2日」に設定した場合に限られます。つまり他の「2〜3日」「4〜7日」「8日以上または未定」のいずれかに設定した場合は、対象外になります。
すると、いくら早くに発送しても24時間以内発送バッジが与えられることはありません。
12時間以内返信バッジについては、12時間が経過した後でコメントをするようにすれば与えられることはないでしょう。しかし、それが出品者にとってメリットになるかというとそうとも言い切れません。
高評価バッジも同じです。「残念だった」という評価が多ければ、絶対に与えられることはありません。しかしそれは、ユーザーからの評判が落ちるという大きな弊害を生むことになるので、わざわざ不評を買う取引をするというのは現実的ではないでしょう。
出品者バッジが消える条件
実は、一度出品者バッジを与えられたからといって永遠にそのままというわけではありません。何らかの理由で突然消えてしまうことがあります。そこで、出品者バッジが消える理由について具体的に解説しましょう。
消えるパターン1 平均発送時間が24時間を超えた
24時間以内発送バッジは、平均発送時間が24時間以内を維持している間は表示されます。
ところが、この平均時間が24時間を超えると突然消滅します。ただし、どの範囲の取引が対象となっているかは定かではありません。
例えば、メルカリがスタートして約10年(2023年12月時点)になりますが、それ以来ずっと出品しているユーザーがいるとして、その全取引が平均発送時間算出の対象となっているとは、少し考えにくいです。過去9年間は平均時間が24時間を超えていても、直近1年間は24時間以内なら、十分基準を満たしていると考えてもよさそうです。
というのも実際に24時間以内に発送した7取引目で、出品者バッジを取得した例があるからです。
消えるパターン2 コメントの平均返信時間が12時間を超えた
コメントへの平均返信時間が12時間を超えても、先ほどと同様に「12時間以内返信バッジ」は画面から消えます。
これもいつの取引が対象になるかは定かではありません。しかし、今まで表示されていたわけですから、最近の何回かの取引で12時間を超えた例があったと考えて間違いありません。
ちなみに「高評価バッジ」については、「残念だった」という評価が1件でも発生すると非表示になってしまいます。これは基準が非常に明確でわかりやすいでしょう。
よくある質問
最後に出品者バッジに関するよくある疑問に答えていきましょう。
バッジはどこで確認できるの?
バッジを取得すると、出品者画面の出品数やフォロワー数が記載されているすぐ下の行に表示されます。
また、すべての商品画面でも表示されるようになっています。
よって検索で先に商品がヒットした場合には、その場ですぐに気づいてもらいやすいでしょう。もちろん、出品者検索をされた場合でも、その画面ですぐに確認してもらうことが可能です。
本人確認でバッジはもらえるの?
「本人確認バッジ」と「出品者バッジ」はまったく異なるサービスのため、連携はしていません。
ちなみに、「本人確認バッジ」とは、「アプリでかんたん本人確認」をおこなったユーザーに表示されるバッジのことです。出品者バッジと同じ、出品者画面の名前の右下に表示されます。
メルカリでは、ニックネームが自由に使えるうえ、出品者画面の写真も本人の顔を掲載する必要はありません。そのため、たとえばAさんが出品していて、プロフィールを詳しく書いてあったとしても、それが本物であり真実かはだれにも判断できません。信じるしかないという世界です。
しかし考えてみると、これは少し怖い話です。まったくの嘘ばかりを並べ立てて出品された商品を購入し、もし住所や名前を知られた場合は、直接、自宅を訪問されたり、ストーカーをされたりするリスクが生じるでしょう。
そこで任意ですが、メルカリでは、アプリからできる本人確認システムを提供しているのです。
顔が確認できる身分証を提示して、事務局が本人であることを証明します。そのため、「本人確認バッジ」が表示されていると、ユーザーにとっては一つの安心材料となるのです。
この意味合いからわかるように、本人確認バッジと出品者バッジは趣旨がまったく異なります。
集荷サービスを利用した場合はどうなるの?
集荷サービスを利用した場合は、24時間以内発送バッジの対象外となります。
具体的には、「らくらくメルカリ便」と「梱包・発送たのメル便」を使った場合です。これらは、自宅など指定した場所まで商品を集荷にきてもらえたり、梱包から発送までをまとめて行ってもらえたりします。しかしそのタイミングは、出品者の裁量で決定できません。
本人はすぐに発送したくても、業者の都合で集荷に訪れるのが半日も後になるといった可能性があるでしょう。この場合、出品者の意思が反映されにくく、それを評価対象にするのは不合理といえます。そのため、24時間以内発送バッジの対象外となっていると考えられるのです。
まとめ
メルカリでコンスタントに商品を買ってもらおうと思えば、スピーディーな発送と迅速なコメントへの返信、そしてユーザーからの高評価を数多くもらうことが大切です。
これらを意識して出品していると、メルカリからも確実に評価されて、出品者バッジをもらうことができるでしょう。
出品者バッジは、いわばメルカリからのお墨付きのため、多くのユーザーから信頼されて商品も売れやすくなると考えられます。
自分がされて嬉しいことは相手も同じです。ぜひご縁のあるユーザーの皆さんに喜ばれるスピーディーで感じの良い対応を心がけ、どんどん素敵な商品を売ってください。
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