転売屋には欠かせない仕入れツールといえば、ネットオークションやフリマアプリです。
定価で買うよりも安価で済み、また、売れ筋商品やレアな商品まで仕入れることができます。
日本のサービス「ヤフオク!」や「メルカリ」が主流ですが、アメリカのネットオークション「eBay」を利用している方も多いのではないでしょうか。
日本では手に入りにくい商品を入手するにはピッタリのサービスです。
また、日本のライバルも少ないというメリットもあります。
ただし、海外のオークションで気になるのが悪質な詐欺や金銭関係のトラブルです。
そこで、今回はeBayで商品が発送されなかった場合の対処法をご紹介していきます。
eBayをすでに利用している方、これから始めたいと思っている方もぜひ参考にしてみて下さい。
eBayで購入した商品が発送されたのか分からないとき
eBayで目当ての商品を発見し、無事落札できたとしてもトラブルが起きる可能性があります。
そのトラブルとは…
- 商品説明とは異なる商品が届いた
- 商品に汚れや傷があった、または破損していた
- 商品が届かない
と、このようなトラブルが挙げられます。
eBayはさまざまな国や人がユーザーとして利用しています。
そのため、上記のようなトラブルはつきものです。
まだeBayを始めたばかりの方にとっては不安な要素でしょう。
しかし、あらかじめどのようなトラブルがあるのか知っておくことで、利用する際のトラブルを回避することもできます。
もし実際にトラブルに巻き込まれてもスムーズに対処できる方法なども解説しています。
発送されているのか確認できないことがある
eBayで購入した商品がいつ届くのか気になっても、発送をされたのか、それとも発送がまだなのか確認できないことがあります。
「もうそろそろ商品が届いているはずなのに」と商品が届くまでは不安になってしまうものです。
また、商品は発送されているにもかかわらず、商品が一向に届かないというケースもあります。
ずっと待っているだけでは、そのまま商品が届かない恐れもあります。
そんな事態にならないためには、どうすればよいのか見ていきましょう。
eBayのセラーによって発送日はバラバラ
eBayはアメリカのネットオークションのため、さまざまな国のセラーたちが商品を出品しています。
そのため、日本とは違って今すぐに発送できる環境でない場合があります。
また、大量に出品しているセラーは作業を同時並行でやっているため、商品の発送を忘れている可能性があります。
このような時は、まず最初にセラーに直接連絡を取ってみましょう。
eBayで悪質な詐欺セラー?発送後の連絡がないケースも
セラーによっては、発送した際に連絡を送らない方と、発送の連絡を送ってくれる方がいます。
発送連絡がないと、本当に発送してくれるのか、また悪質な詐欺だったのではないかと不安になります。
ですが、発送連絡がないからといって全てが詐欺というわけではありません。
忘れられている可能性も考えられるので、こちらからアクションを起こしていく必要があります。
セラーと連絡を取る
日本のネットオークションやフリマアプリとは違い、eBayの場合は商品を発送しても連絡をしないセラーは少なくありません。
そのことを知った上で利用していきましょう。
ですが、なにも音沙汰なしという状況になった時は、直接セラーに問い合わせて、「商品の発送はいつ頃でしょうか?」ということを聞いてみましょう。
もし忘れられていた場合、連絡が来てからやっと気づくセラーもいます。
トラブルがあった場合、180日という期間内にアクションを起こす
eBayの商品がいつまで経っても届かない!という時は「バイヤープロテクション(買い手保護保障制度)」を利用しましょう。
バイヤープロテクションとは、バイヤーが商品代金を支払った後に、
- セラーから商品が届いてない
- 発送済でも商品が届かない
- 届いた商品が購入した商品と違っていた
場合に適用されます。
しかし、このサービスを利用するにあたって気を付けなければいけないのが、バイヤープロテクションには期間が設けられているということです。
手続きができる期間はeBayでは荷物の配達予定日または実際の配達/収集日から30日以内、PayPalでは支払いから180日以内となっており、それまでの間にアクションを起こさなければいけません。
そういったトラブルに備えるためにも、バイヤープロテクションの利用方法を見ていきましょう。
「バイヤープロテクション」にはeBayとPayPalの2種類の制度がある
バイヤープロテクションと言っても、
- eBayが提供するバイヤープロテクション
- PayPalが提供するバイヤープロテクション
が存在します。
ここで疑問に思うのが「どちらからクレームを申し立てるべきなのか」ということです。
それぞれ条件に違いがあるので、その時のトラブルの内容によって使い分けていきましょう。
また注意点として、eBayからクレームを申し立てた場合、PayPalからもクレームを申し立てるということはできません。
eBayかPayPalのいずれかでクレームを伝えましょう。
バイヤープロテクションの対象者
eBayのバイヤープロテクションは、バイヤーとセラーの間で問題解決できない状態に至った時、eBayが仲介をしてくれる制度です。
- 商品未着クレーム(Item Not Received)
- 商品が説明と異なる(Significantly Not As described)
といった問題が発生した際に解決するための処理を行ってくれます。
ショップとの交渉が上手くいかない場合は、報告から21営業日以内にebayに介入の依頼を行いましょう。
また、PayPalのバイヤープロテクションは、PayPal経由で支払いをした際に商品が届かない、または届いた商品が説明と異なる場合に適用される制度となっています。
PayPalでバイヤープロテクションを利用して返金の対象となるには…
- バイヤーがPaypalのウェブサイトにログインし、「最近の取引」を選択
- 問題のある取引を選び、「問題を報告」をクリック
- 画面の指示に従って必須項目を入力し、手続きを行う
といった流れになっています。
この調査の結果、セラー側に非があった場合、もしくはバイヤー側の申し出が正当だという判断に至った場合、支払った代金の全額が返金の対象となります。
もし、この異議の申し立てで解決できない時は、異議→クレームにエスカレートすることができます。異議の提出から20日以内であればエスカレートすることができます。
180日以内に異議を申し立てる
eBayでトラブルがあったと分かった時は、なるべく迅速に行動していきましょう。
30日以上経過してしまうと、バイヤープロテクションの対象外となってしまいます。
海外からの発送は時間が掛かってしますので、商品が届かなくても一概に「このセラーは詐欺だ」とは言い切れません。
しかし、セラーに問い合わせてもどこかおかしい、返答がない時といった時にはeBayには30日以内に、PayPalには180日以内に異議を申し立てましょう。
セラーと取引をするにあたって
eBayの商品を購入する時に、その商品が
- 商品に不具合はないか
- ブランド品だけど正規品なのか
- 日本への発送は行っているのか
と、細かく気になる点がいくつか出てくるでしょう。
そのうえ、eBayはアメリカのネットオークションなので、セラーのほとんどは海外の方で英語表記です。
日本のネットオークションであれば気軽に質問していたことが、eBayとなると英語が苦手な方にとっては質問をすることさえ不安になります。
そこで、eBay初心者or英語が苦手なバイヤーに向けて、セラーに質問する方法を紹介していきます。
セラーへ質問できない原因
eBayでは商品ページの右にある、Seller information欄の「Contact seller」からセラーへ質問することができます。
もしここから質問ができないのであれば、日本が発送除外国に含まれている可能性があります。
この場合は商品購入を諦めたほうがよいでしょう。
日本へ発送はしてくれるのか?
eBayで欲しい商品があったとしても、日本への発送を行っていないのであれば意味がありません。
日本への発送を行っているのか記載していないセラーもいるので、まずは確認してみましょう。
日本への発送を記載していない場合「Will ship to Japan」や「May not ship to Japan」と書かれていることがあります。
「Will ship to Japan」は「日本へ発送するかもしれないから、セラーに連絡して」という意味になり、「May not ship to Japan」は「日本への発送はできないかもしれない」という意味になります。
つまり、このような表記であった場合、日本への発送を行ってくれる可能性があります。
セラーによっては柔軟な対応をしてくれることがあるので、質問することをおすすめします。
eBayで悪質な詐欺セラーに遭遇?よくあるトラブルとは
・支払いを済ませているのに商品が届かない
よくある主なトラブルが、商品が届かないケースです。
発送する国によっては商品到着までに一ヶ月以上かかってしまうことがあります。
ですが、万が一のことを考えて、一ヶ月以上経過しているのであればセラーに連絡してみましょう。
発送済みだけど事故で紛失している、セラーが悪質な詐欺師だった、セラーが発送するのを忘れている、などといったケースがあります。
他のトラブルとして、
- セラーに連絡したのに返信がない
- 届いた商品が購入した商品と違っていた
- 届いた商品が破損していた
- セラー側に非があるのにもかかわらず、返金に応じてくれない
などが挙げられます。
上記のようなことがあった場合、ずっと待っているだけでなくバイヤーから働きかける必要があります。
オープンケースとは
eBayを利用しているとよく目にするのが「オープンケース」という文字です。
オープンケースとは「ケースをオープンする」という意味があり、レゾリューション・センター(Resolution Center)に問い合わせてeBayに仲介してもらうことです。
このオプションはバイヤーでもセラーでも利用することができます。
商品の質問をしたい場合
それでは質問する方法を見ていきましょう。
1. 質問したい商品のページを開きます。
2.Seller informationの「Contact seller」をクリック
3.「Contact seller ◯◯」のページが開きます
4.「Select a topic to review answers」から質問したい内容があるかを確認します。
- Detail about item(商品について)
- Shipping(商品発送について)
- Combined shipping(複数個発送について)
- Make an offer(申し出について)
- Pay for item(支払いについて)
- Returns(返品について)
項目横に「()」の中の数字が表示されていることがあります。
これは、過去に質問されている回数です。
質問したい内容が、すでに過去にやりとりされているのであれば参考にしましょう。
新たに質問したい場合は次へ進んでいきましょう。
5.「Contact the seller」をクリックします。
6.質問を入力する欄が表示されるので、入力をしていきます。英語に自信がない方はGoogle翻訳機を使って日本語を英語に変換しましょう。
7.セキュリティーコードを入力して、「Send message」ボタンをクリックして完了です。
商品到着後にトラブルが起きた時は
商品は到着したけれど、届いた商品が違っていた時や商品に不備があった時はどうすればよいのでしょうか?
eBayではそんなバイヤーのために「マネーバック・ギャランティー」という返金保証や、セラーに「返品リクエスト」をすることもできます。
マネーバック・ギャランティーとは
トラブルが発生した時に、eBayには「マネーバック・ギャランティー」という返金保証があります。
- 購入した商品が届かない
- 商品が商品説明と違っていた
- 届いた商品が破損していた時
にeBayに報告することで、eBayはセラーに返金、もしくは商品を届けるように働きかけてくれます。
返品リクエスト(Return request)
バイヤーがセラーに返品リクエストすることができます。
返品リクエストにも2種類あり、
- Remorse reasons
- SNAD(Significantly Not As Described)reasons
があります。
それぞれの返品理由とはどのようなものでしょうか?
「SNAD(Significantly Not As Described)reasons」
「SNAD(Significantly Not As Described)reasons」とはセラー側に非がある場合(商品説明と実際に届いた商品とが違っていた等)で、バイヤーからセラーに対して異議を申し立てることが可能です。
商品都合のため返品を行うので、返送料金はセラー負担となります。
「Remorse reasons」
「Remorse reasons」とはバイヤー都合の返品リクエストです。
バイヤーの個人的な理由(気に入らない、他に良い商品を見つけた等)で返品要求するため、セラーが設定しているReturn Policyに従う必要があります。
「SNAD(Significantly Not As Described)reasons」と「Remorse reasons」も、セラー対応期間が設けられているため、3営業日以内に、バイヤーとセラー間で解決しなければいけません。
期間を過ぎてしまうと、バイヤーがeBayに介入を申し込むことができます。
セラーから返金されるまで
eBayで返金されるまでの流れは以下の通りです。
- セラーへ返品したいという連絡をする
- セラーから返金を受け取る
- 返品したい商品を送る
- 国際送料をセラーに請求する
- セラーから国際送料を受け取る
商品代金、国際送料分を返金された時は、まずPayPal口座を確認するようにしましょう。
最後に
eBayでは商品が発送されなかったり、または発送されていたとしても、配送中に事故があり届かないことも珍しくありません。
ずっと待っているだけでなく、今商品はどうなっているのか、セラーへ尋ねてみましょう。
少しでも不安になることがあれば、すぐにアクションを起こして問題を長引かせないようにした方がよいでしょう。