海外は日本と比べて物価が安く、日本では手に入らない限定品も売られているため、個人輸入転売は非常に稼ぎやすいビジネスと言えます。
しかし、国際配送は貨物の破損や商品が届かないなどのトラブルが絶えません。
そこで今回は、個人輸入にまつわるトラブルの対処法を解説します。
国際配送の遅れはどのくらい待つべき?
海外のECサイトで商品を購入すると、お届け日数の目安が表記されています。しかし、実際は到着予定日時に届かないことの方が多いと言えます。
国際配送は貨物の受け渡し回数が多い上、通関手続きがあるため、到着予定日を過ぎてしまうことは仕方がないことです。しかし、1週間以上遅れている場合は速やかに状況を確認する必要があります。なぜなら、本当に荷物を紛失している可能性があるからです。
荷物が紛失した場合の保証
大抵のECサイトでは、「商品が届かない」「違う商品が届いた」「届いた商品が破損していた」などの被害を受けた場合の保証制度があります。ただし、保証制度を利用できる日数が決まっているため注意が必要です。
例えば、eBayでPayPalを使って決済したときは「Paypalバイヤープロテクション(買い手保護制度)」があります。これは配送トラブルが原因で商品を通常どおり受け取れなかった場合に、PayPalが出品者と落札者を仲介して問題を解決してくれる制度です。落札者に責任がない事が確認できれば、出品者の同意がなくても返金手続きがされます。ただし、この制度が利用できるのは、支払を完了した日から180日以内です。この期間を経過する前に申請するようにしましょう。
商品が届かない場合の確認事項
到着予定日時を過ぎても商品が届かない場合は、まずは自力で配送状況を確認しましょう。
ECサイトの購入履歴
商品を購入したECサイトにログインして、購入履歴(注文履歴)から配送状況を確認してください。
発送確認メール
ECサイトによっては、サイト内で購入履歴を確認できない場合もあります。その場合は発送確認メールを見てください。メールに追跡番号が記載されているはずなので、それで荷物を追跡します。
国際貨物の追跡方法
追跡番号が分かったら、配送業者のHPで荷物を追跡しましょう。各業者の追跡ページは以下のとおりです。
参考:国際郵便(EMS)
参考:FedEX
参考:DHL
参考:UPS
追跡結果の確認
日本国内の配送業者であれば、通常は追跡結果が随時更新されているので、比較的簡単に荷物のありかを知ることができます。
しかし、国際配送の場合は追跡結果の更新が遅いため、追跡番号で調べても荷物の所在がわからないこともあります。
メールで問い合わせ
自分で荷物を追跡しても、所在が分からなかった場合は、配送業者やショップにメールで問い合わせてみましょう。
その際は、以下のような文面で問い合わせると良いでしょう。
配送業者に問い合わせる場合
Hello!!
I have not received the item yet.
I checked with the tracking number , but the location of the package was not revealed.
Immediately, please check it and tell me where it is.
Tracking number:XXXXXXXXX
Thank you.
(日本語訳)
商品がまだ届いていません。
追跡番号で問い合わせましたが、荷物の所在はわかりませんでした。
大至急荷物の状況を調査した上でご連絡ください。
追跡番号はXXXXXXXXXです。
よろしくお願いいたします。
ショップ・セラーに問い合わせる場合
Hello!!
I haven’t received the item I bought yet.
I made an inquiry with the tracking number you taught, but I didn’t know the location of the baggage.
Please hurry and contact the delivery company, and report the situation of it to me within 24hours.
Otherwise, I’d report you to ○○.
Best regards.
(日本語訳)
私が購入した商品がまだ届いていません。
あなたに教えていただいた追跡番号で問い合わせましたが、荷物の所在はわかりませんでした。
大至急配送業者へお問い合わせいただき、24時間以内に荷物の状況をご連絡ください。
連絡がない場合は○○の運営に報告させていただきます。
よろしくお願いいたします。
届いた商品が壊れていた場合
到着遅れの次に多いトラブルが商品の破損です。日本と比べると、海外のメーカーや配送業者は梱包や貨物の扱いが雑な傾向があるため、届いた商品が壊れていることは少なくありません。
商品が壊れていたらどうする?
商品が壊れていたら、すぐに販売元(セラーやショップ)にクレームを入れましょう。
配送業者にクレームを言うこともできますが、これは意味がありません。なぜなら、配送業者に損害賠償請求できるのは差出人だけだからです。
責任の押し付け合い
国際配送における商品の破損は、責任の所在を特定することが非常に困難です。そのため、大抵の場合は発送元・輸送業者などが責任のなすりつけ合いをします。
しかし、誰の責任かは購入者には関係ありません。誰の責任であろうと、購入者が被害者である事実に変わりはないのです。そのため、毅然とした態度で販売元に返品・返金するよう求めましょう。
買い手保護制度の利用
販売元が返品・返金対応しない場合は、ECモールやPayPalの買い手保護制度を利用して、強制的に返金させましょう。
海外通販サイトの危険性
海外には、通販サイトを装ったフィッシングサイトが数多く存在します。クレジットカード情報を騙し取られると、カードを悪用されてとんでもない金額を後日請求されます。
そうならないためにも、通販サイトの安全性をよく確認してから利用しましょう。
安全な海外通販サイトの見分け方
サイトの安全性を見極めるポイントはいくつかありますが、一番わかりやすいのはそのサイトがSSL暗号通信を利用しているかどうかです。
接続が常時SSLで暗号化されている場合は、ページのURLの横に南京錠のマークが表示されています。
SSLで暗号化されていれば、入力した情報を第三者に見られる危険性は極めて低いと言えます。
クレジットカード情報を入力したくない場合
とはいえ、安全なサイトを100%の精度で見極める方法はありません。どうしても不安な場合は、クレジットカードではなく以下の決済方法を利用しましょう。
PayPal
PayPalは秘匿性の高いオンライン決済サービスです。PayPalにはクレジットカードだけでなく口座振替などの支払い方法も登録できます。
PayPalで決済しても、取引先にPayPalに登録したクレジットカード情報が伝わることがないため、安心して買い物ができます。海外ではPayPalで支払うことができるお店が多いので、海外取引には欠かせないサービスとなっています。
クレジットカードを利用せざるを得ない場合
PayPalやプリペイドカードが利用できず、クレジットカードを登録するしか手段がない場合は、クレジットカードの利用明細をよく確認しましょう。1つでも身に覚えのない取引があった場合は、速やかにクレジットカード会社に連絡しましょう。
個人輸入はハイリスク・ハイリターン
個人輸入ビジネスは利益率が高い反面、配送の遅れや商品の破損等のリスクが伴います。しかし、買い手保護制度があるECサイトを利用すれば問題ありませんので、ぜひ個人輸入ビジネスにチャレンジしてみてください。