期待しないトレーニングとは?他人に期待しないことで今より心が楽になる!

「何だか最近疲れているなぁ」と感じるのは、大抵は人間関係が原因であることが多いのではないでしょうか。その中でも、同僚や友人に期待していたのにうまくいかなかったときにドッと疲れを感じる人は多いはずです。また、自分ならできると思っていたのに良い結果が出なかった時にも落ち込む方は多いでしょう。

それならいっそ誰にも期待しない生き方をすれば、心が少しは楽になるのでしょうか。

この記事では、期待しない生き方をおくるため、人に期待しないトレーニングとは何か、そのメリットやデメリットをご紹介します。今日から実践できる心を楽にする方法も解説しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

目次

期待しない生き方とはどんなもの?

期待しない生き方、というのは自分の心を疲れさせないための1つの手段です。とは言っても、具体的にどのような考え方・生き方なのでしょうか。まずは、期待しない生き方とはどのようなものなのか見ていきましょう。

高望みしない生き方のこと

「期待しないで」という言葉を英語で表現すると「Please don’t get your hopes up.」となります。この英語の通り、「期待しない」というのは「高望みしない」という意味を含んでいます。つまり、期待しない生き方というのは、自分自身や他人に高望みしない生き方のことです。

期待されるのは嬉しいけれど辛いことも

相手に期待することは、期待された相手にとって迷惑なこともあります。例えば、親が子に対して偏差値の高い学校へ進学して当然と期待したり、上司が部下に対して困難な仕事にもかかわらず好結果を出して当たり前と思ったりすることは少なくありません。期待通りに物事が運ばなければ、人間関係がギクシャクすることもあるでしょう。

しかし、期待しない生き方を実践すれば、人に余計なプレッシャーを与えることがなくなるので、人間関係がこじれることもありません。

自分や他人に対して期待しすぎない

期待しない生き方には2種類あります。1つは、自分自身に対して期待しない生き方です。例えば、「今までこれだけ頑張ったのだから、良い結果が出るに違いない。もしも思うような結果が出なければ、生きていけない!」という考え方をしない生き方です。

もう1つは、他人に対して期待しない生き方です。人はどうしても自分の要望を人に押し付けて過剰な期待をしてしまいます。例えば、部下に対して「これだけ教えてあげたのだから、上手くできるだろう」と期待してしまうことはありますよね。

しかし、自分に対して、あるいは他人に対して過剰に期待してしまうと、期待を裏切られたと感じたときのショックが大きくなってしまいます。このような心のダメージを少しでも減らすために生まれたのが、「期待しない生き方」という考えなのです。

他人を自分の思い通りに動かせると思わない

周囲の人に「~をしてくれるはず」と期待してもその通りに動いてくれるとは限りません。「自分が○○をやってあげたから」や、「この前〇〇をやってくれた」など、自分の都合の良い考えを押し付けていても思い通りにならないことの方が多いのが現実です。

あまりに期待しすぎていると、思い通りにいかなかった時に落胆が大きくなります。たまたま上手くいったからといって何度も期待することは止めましょう。

期待しない生き方のメリット

では、期待しない生き方にはどのようなメリットがあるのでしょうか。自分や他人に対して過剰な期待をしないように意識したら、私たちの周りにどのような変化が起こるのか解説します。

人間関係が今よりも楽になる

期待しない生き方をする大きなメリットは、人間関係が楽になることです。自分自身に期待したのに思うような結果が出なかったとき、多くの人は無意識に「自分はこれだけ努力したのに。上手くいかなかったのはアイツのせいだ」と、良い結果がでなかった原因を他人のせいにしてしまいがちです。すると、他人に対してイライラがとまらなくなってしまいます。

また、他人に対して期待していた場合も、自分が期待していた結果が得られなかったとき、「どうして上手くいかないんだ、努力が足りないだろう」と期待した相手を責める感情が生まれてしまいます。

このように、自分や他人に期待する生き方は、多くのストレスを生みます。しかし、「もう期待しない、流れに任せよう」とドンと構えた途端、心がスッと軽くなるはずです。そして、自分が上手くいかない時も、他人が失敗してしまった時も、「次は大丈夫」と心に余裕を持てるので、他人との余計なトラブルを起こしにくくなるのです。

恋愛の悩みが減る

多くの人が頭を抱え、苦しんでいるのが「恋愛」に関する悩みではないでしょうか。期待しない生き方には、恋愛に関する悩みも軽くしてくれるメリットがあります。

例えば、「長年付き合っている彼氏が食事に誘ってくれた!きっと高級レストランでプロポーズされるに違いない。」とワクワクしていたのに、連れて行かれたのが近所の牛丼屋さんでプロポーズも無しだったら落胆する方は多いでしょう。

ショックを受けた原因は、「パートナーが高級レストランでプロポーズしてくれる!」と過剰に期待したからです。

ここで、期待しない生き方を実践すれば、恋愛に関する悩みも減少します。「高級レストランじゃなかったけど、美味しい牛丼がお腹いっぱい食べられたからいいか」と思えたり、「いつまで経ってもプロポーズしてくれないなら、自分からプロポーズしてやる!」と思い直したりできるからです。

夫婦関係の悩みが減る

結婚後に「こんなはずじゃなかった!」と思うことって多いですよね。例えば、「結婚前は夫も家事をしてくれる人だと思っていたのに、結婚してみたらソファでゴロゴロしてるだけだわ」というのはよく聞く話です。

そんな時、多くの人は夫に対して不満をつのらせて、そのうち怒りが噴火してしまいます。しかし、期待しない生き方をしていると、そんな夫に対しても「また、ゴロゴロしてるー」と思うくらいで、怒ることなく「ちょっと洗濯物たたむの手伝ってくれる?」くらいの声がけができるようになります。

このように、期待しない生き方を身に付けられれば、パートナーに不満を持つことなく心穏やかに過ごせるようになります

良い発想を生み出せる

自分や他人に期待しすぎると、良い結果を出すために最短コースで頑張ろうとしてしまいます。ダラダラと回り道して余計な時間をかけるよりは良いかもしれませんが、回り道しないことで柔軟な発想が生まれにくくなるというデメリットもあります。

回り道の途上で良い発想が生まれることもあります。期待しすぎて焦ってしまうと、良い発想を生み出す機会を逃してしまう可能性があるわけです。

気持ちが前向きになる

以上のように、期待しない生き方ができるようになると、生きることがすごく楽に感じるようになります。今まで苦痛だった通勤電車の中でも、「せっかくだからイヤホンを付けて英語でも勉強しようか」と前向きな気持ちが湧いてくるでしょう。

気持ちに余裕がうまれる

人に期待しないことで、気持ちに余裕がうまれることもメリットとして挙げられます。他人の行動一つ一つに気持ちを左右されないことで、自分のペースで生きていくことができ、イライラしたり悲しんだりすることなく穏やかに過ごせるでしょう。

気持ちに余裕がうまれると、視野が広くなり今まで気付けなかった自分に必要なことややりたいことなどが見えてきて、更に人生を豊かにすることができます。

ストレスが少なくなる

普段から人をあてにせずにいた方が、ときどき他人を頼って物事が上手くいくと喜びを更に感じることができるでしょう。一喜一憂してストレスを感じる機会が少なくなります。

他人に過剰な期待をしながら接していると、すべて他人の行動に左右されてしまう状態となってしまいます。結果が予測できないので常に心配するなど心労やストレスの元になってしまうのです。

幸福感を更に感じられる

周りに過度な期待をしないことにより、ちょっとしたことでも幸福感を感じることができるようになります。自分の成功や誕生日などを祝ってもらえるだろうと思っていると、実際に祝ってもらえなかった時に落胆し、周囲に不満を抱くことにつながります。

思いがけない祝福やプレゼントであれば、その分嬉しさも倍増することでしょう。

他人に優しく接することができる

他人に期待しないことで、依頼したことを失敗したとしても期待を裏切られたと憎む気持ちにならなくなり、優しく接することができるようになります。失敗するかもしれなくても任せたのは自分だと思うことで攻撃的にならなくて済むからです。

誰かが手助けをしてくれることは特別なことという考えをもつことで、何かをしてもらった時に自分も感謝の気持ちを抱くことが自然になり、お互い様という考えにより自分もお返しすることで人間関係も良好になります。

期待しない生き方のデメリット

自分に対しても他人に対しても期待しない生き方をすることで、人間関係が改善され、良い発想が生まれることが分かりました。しかし、期待しない生き方にはよくない点もあります。

ここからは、期待しない生き方のデメリットを解説します。

他人との距離が埋まらない

期待しない生き方には人間関係が良好になるというメリットがあるとお話ししました。しかし、人と熱意をもって関わることが減ってしまうため、他人との距離が離れたままになってしまうこともあります。

期待しない生き方をすれば、他人に期待しない分ガッカリすることも減りますが、逆に良い結果が出たときに喜びを分かち合う機会も少なくなります。そのため、人間関係が希薄になってしまうのです。

失敗から学ぶことが少なくなる

自分や他人に期待しないでおくと、良い結果が出なかったとしても、それほどストレスを感じにくくなります。それはメリットでもありますが、あまりにもあっさりと失敗を受け入れてしまい、失敗から学ぶことが少なくなってしまうというデメリットもあります。

人は誰でも「失敗して悔しい、次こそは成功してやる!」と思い、次に向けて改善点を見つけて頑張ることができます。しかし、期待しない生き方をしていれば失敗しても「まぁ、いいか」と軽く受け流してしまうので、失敗体験がなかなか活かされません。

「他人に期待しない」ことを間違って捉えない

「他人に期待しない」といってもこの場合はネガティブなものではなく、自分が楽に生きるために必要な心構えとしての考え方です。

これを間違ってネガティブにとらえてしまうと、他人に攻撃的になってしまい相手を苦しめるなどマイナスな効果がでてしまいます。「他人に期待しない」ことの誤用の例などを紹介していくので、考え方を間違えないようにしましょう。

相手を突き放すような言葉

「期待していない」という言葉を直接相手に投げかけることは、相手を全否定している考え方です。成功するビジョンが見えない、どうせ失敗するなどネガティブなイメージをもたれます。

相手のこれからの可能性や今までの行いなどすべてに対して否定的な言葉は使わないように気を付けましょう。

自分に期待しないでほしい

「他人に期待しない」という言葉を使う背景には、自分に期待してほしくないという思いがあります。

相手から否定されないために、「期待していないので自分にも期待しないでほしい」という自分本位の思いを他人に押し付けようとしてしまうと、誤解を生む原因となってしまうでしょう。

期待しない生き方のマインド

いくら「期待しない生き方をすれば心が楽になる」と言われても、具体的にどのようなマインドでいることが期待しない生き方となるのか、少し分かりにくいですよね。そこで、ここからは、期待しない生き方をするためのマインド(心の持ちようや考え方)を解説します。

裏切られることもある、と思う

「Aさんならお金を貸しても必ず返してくれるだろう」と信じていたのにお金が返ってこなかった時の落胆は大きいですよね。これは、Aさんならと信頼したにもかかわらず裏切られてしまったからです。

この場合、「信頼していた人でも裏切ることはある」と心得ておくことが期待しない生き方になります。もちろん、お金を返してもらえないのはショックですが、「最悪、返してもらえなくても仕方ない。Aさんのためなら、これくらいは我慢してあげよう」くらいの気持ちでいれば心が軽くなります。

成功したらラッキー、と思う

「失敗しても仕方ない、成功したらラッキー!」と思うようにするのが期待しない生き方です。「失敗するわけにはいかない」と良い結果だけを求めていれば、失敗した時に打ちのめされてしまいます。しかし、「成功したらラッキー!」くらいの軽い気持ちでいれば、失敗してもそれほど落ち込むこともありません。

見返りを求めない

期待しない生き方をする人は、他人に見返りを求めません。例えば、色々と指導していた部下が仕事で失敗した時、「あれほど指導してあげたのに!」と怒りの感情が湧き上がるのは、相手に「成功」という見返りを求めてしまっている証拠です。

相手に見返りを求めず、少し距離を置いて温かく見守ってあげられるのが、期待しない生き方なのです。

いつまでもクヨクヨしない

過去のことを引きずらない、というのも期待しない生き方の基本です。ただ、自分や他人に期待しないで生きる、といっても少なからずショックな出来事は起こります。そんな時にいつまでもクヨクヨしないで気持ちを切り替えられるのも、期待しない生き方なのです。

期待しない生き方ができる人になる方法

では、期待しない生き方ができるようになるためには、何を意識すれば良いのでしょうか。ここからは、今からでも実践できる期待しない生き方ができる人になる方法をご紹介します。

誰かに依存するのをやめる

期待しないということは、誰かに依存しないことでもあります。誰かに依存したり頼ったりしてしまうと、いつまでも人に期待してしまうクセは消えません。そのため、何事も人に頼らず、自分で責任をもって行動する意識が大切です。

例えば、仕事の資料作りを誰かに任せっきりになっている方もいらっしゃるでしょう。その資料作りが得意な人がいるなら、その人に任せるのもアリかもしれません。しかし、自分が忙しいという理由で同僚や部下に頼りっきりになってしまうのはよくないです。

資料作りを人任せにしてしまうと、その資料にミスがあった時、ついつい作った人のせいにしてしまいます。「お前だから信頼して頼んだのに!」と怒ってしまえば、その人からの信頼も消えてしまうでしょう。

そうならないように、誰かに依存したり、頼ったりするクセを見直す必要があります。「期待しない生き方をしましょう」と言われてもどうしたら良いか分からないかもしれませんが、「何でも人に頼るのはやめよう」であれば、すぐに実践できそうですよね。

自分自身のスキルを高める

人に依存せず自分で行動できるようになるには、当然自分のスキルを高めておかなければなりません。人に必要以上に頼らず、自分で色々とできるようになれば、失敗してしまった時も誰かを責めることがなくなるからです。

先ほどの資料作りについても、自分が分かりやすい資料を短時間で作るスキルを持っていれば、わざわざ人に頼む必要はないですよね。「パソコンを使ってパワーポイントで資料を作るのが苦手!」というなら、パワーポイントを基礎から学べる書籍を買って週末に練習すれば良いだけです。

期待しない生き方がしたいなら、まずは新しいことにチャレンジしたり、今のスキルを伸ばしたりして、自分自身が成長する努力から始めてみましょう

誰かがやってくれる、と思わない

「誰かがやってくれるだろう」という考え方も改めた方が良いでしょう。例えば、職場のゴミ捨ては自分がしなくても誰かがやってくれるだろう、とついつい思ってしまいます。しかし、そんな考えを改めて自分からゴミ捨てを行うようにすれば、ゴミ箱がパンパンになっていてもイラッとせず、サッと捨てに行けるようになります。

恋愛に関しても、「良いお店に連れて行ってもらえなかった」「プロポーズしてくれない」と不満を言うのではなく、自分がデートするお店を提案し、自分からプロポーズしてしまえば良いのです。

職場においても自宅においても、「誰かにやってもらうことが当たり前」という考えを改めるだけでも、心がスッキリし始めますよ。

人はそう簡単に変わることはない

自分はもちろん、ましてや他人が簡単に変わることはありません。自分の都合の良いように変わってくれると期待しても、変化はありません。

他人は自分が関与することはできないと割り切り、相手に理想を押し付けないことで、変化がないことに失望やプレッシャーを感じないようにしましょう。

他人の価値観を受け入れる

他人に期待しないためには、価値観を受け入れることも大切です。相手は自分と同じ思想の人間とは思わないようにしましょう。自分ならこう思うといった価値観を押し付けることなく相手の価値観を受け入れましょう。

好意的な人間であるほど、こうであったらいいという願望を押し付けがちです。理想の価値観をもっていることがなくても、ありのままを受け入れることで、相手にプレッシャーを与えず、過度な期待をかけないようにすることができます。

相手に対して期待ではなく信頼感をもつ

相手に期待をするのは、信頼感があるからです。過度な期待をもつことは、うまくいかなかったときに裏切られたと勘違いする原因にもなり、交友を失うことにもなります。

信頼しているということは信じて頼ることができる人間だということなので、相手に過度な期待をせず同じ1人の人間だと割り切って対等に接するようにしましょう。

期待しない生き方をしよう

「期待しない生き方」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は大変シンプルな生き方です。人に頼らず自分で行動を起こす自分のスキルを高める、ただそれだけのことです。意識して考え方を変えるだけで、その後の人生が大きく変わっていくでしょう。

少しでも「今よりも心が楽な毎日を過ごしたい」と思っているなら、今回ご紹介した期待しない生き方のマインドを参考に、自分なりの生き方を探してみてくださいね。

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この記事を監修した人

ビジネスのノウハウを実践ベースで徹底的に追求するのがアクシグ。
世界で最も専門的で網羅的なコンテンツを提供し、ノウハウを惜しげもなく提供していきます。

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