この記事では、輸入代行にかかる手数料の詳細やオススメの個人輸入代行サービスについて解説します。輸入代行とは、外国の商品を代わりに輸入してくれるサービスのことです。外国語が苦手な人や輸入手続きに関する知識が不足している人が利用すると非常に便利です。
しかし、輸入代行サービスには手数料がかかるため、料金の詳細を把握しないまま利用すると思わぬ損をする可能性があります。当記事を読めば、そういった事態になることを回避できますので、是非最後までご覧ください。
購入代行と発送代行の違いとは?
輸入代行サービスには、購入代行と発送代行の2種類があります。それぞれの特徴を簡単に解説していきます。
購入代行サービスの特徴
購入代行サービスとは、お客さんの代わりに商品の購入から発送まで、すべての工程を引き受けるサービスのことです。海外から商品を購入する場合、注文時に各国の言語で対応するなどの知識が必須となり、個人情報の入力や商品発送の確認作業もすべて自分で行わないといけません。
しかし、購入代行サービスを利用すれば、こうした面倒な作業を全て一括して任せることができます。結果的に、輸入にかかる時間や手間を省くことができ、リスクに対する不安を解消できるというメリットもあります。
発送代行サービスの特徴
一方で、発送代行サービスとは、海外の商品をお客様の元へ発送することに特化したサービスのことです。お客様が海外の商品を購入し、業者が管理する倉庫に保管、経由されて発送される仕組みです。複数の通販サイトで商品を購入する場合も、この発送サービスを利用することで、輸送費用に関する心配が少なくなります。
輸入代行でかかる手数料の種類
輸入代行では、各種サービスに対して手数料が発生します。手数料の種類としては以下の通りです。
【商品代金】
商品の購入価格。
【ショップから倉庫までの送料】
無料~25ドル程度。
【関税】
個人使用目的なら5%、16,666円以下であれば免税。
【転送手数料】
個人輸入代行業者によって異なります。
【日本までの送料】
こちらも個人輸入代行業者によって異なります。
【オプションサービス】
梱包を丁寧にしたり、写真付きの検品ができるサービスの手数料です。
【事務手数料】
個人輸入代行業者によって異なります。
【倉庫保管料】
複数の荷物をまとめて送る際、倉庫に置いておく期間に応じて支払います。
【購入代行料金】
購入代行をするときに発生する料金であり、購入金額によって変動します。
【保険料】
輸送時に破損などがあった場合に請求できます。こちらも個人輸入代行業者によって異なります。
輸入代行にかかる手数料一覧
次に、輸入代行にかかる手数料を詳しく解説していきます。
代行手数料
代行サービスを利用する際に必ず発生する手数料です。相場としては、商品価格の10%~20%程度になります。
為替手数料
送金の際に為替変動によって代行会社が損をするリスクがあります。それを防ぐために輸入代行サービスでは為替手数料が設定されています。通常のレートに若干上乗せして支払う必要があり、相場としては、+0~+1(1元あたり)程度になります。
国際送料
個人輸入をする際に、商品代金の次に大きくなる経費です。国際送料だけはかなり慎重に見定める必要があります。
国際送料は負担が大きいため、利益を圧迫しかねないからです。料金を計算したうえで利益が少なくなるようでしたら、他の業者を探した方が良いでしょう。
検品料金
検品する際にかかる料金です。中国から商品を輸入する場合は検品することをオススメします。中国の商品は不良品である場合が多いからです。あとからトラブルになることを想定すると、料金を支払ってでも検品しておいた方が良いでしょう。
梱包&バーコード貼付&その他
FBAへ直送する場合、海外で商品バーコードを貼付する必要があります。これも当然手間がかかる作業なので、費用が発生します。中国の場合、1個あたり0.5元~1.5元程度が相場です。ダンボールや梱包資材等は実費請求がほとんどとなります。
対応速度も判断基準の1つに入れる
対応速度も業者を選ぶ基準の1つに入れましょう。業者によっては対応速度が遅く、その後の展開がスムーズに進まないこともあります。複数の業者を一度利用してみて、どの業者の対応がスムーズであったか検討してみると良いでしょう。
輸入代行にかかる手数料の詳細
続いて、輸入代行にかかる手数料の詳細について解説していきます。
輸入代行手数料の平均的な価格
輸入代行手数料の平均価格は、商品価格の10%~20%です。もしくは最低5000円~からなどで設定されていることが多いです。
輸入代行手数料のイメージがしやすいように、50000万円の商品と10000万円の商品を依頼する場合で例を解説します。手数料は、「商品価格の20%」の場合と「最低5000円~」の場合の2つのパターンでみていきましょう。
50,000円の商品を依頼する場合
「商品価格の20%」の場合、以下の式が成り立ちます。
50,000円×0.2=10,000円
10,000円の手数料がかかってしまうため、「最低5000円~」の場合よりも高額になってしまいます。よって、この場合は「最低5000円~」を選んだ方が手数料を安くすることができます。
10,000円の商品を依頼する場合
「商品価格の20%」の場合、以下の式が成り立ちます。
10,000円×0.2=2000円
10,000円の商品の場合は手数料が2000円になるので、「最低5000円~」の場合よりも安いです。よって、この場合は「商品価格の20%」を選んだ方が手数料を安くすることができます。
以上が輸入代行サービスを依頼する場合の「代行手数料」です。ここからは、オプション費用について解説します。
オプション費用について
輸入代行サービスを利用する際に発生する可能性のある費用は以下の通りです。これらの費用は、輸入代行業者によって異なります。それぞれの費用を細かく請求する業者もあれば、無料とする業者もあります。以下の費用は輸入代行業者の公式サイトにも表示されているので、必ずチェックしておきましょう。
【関税や消費税】
商品の関税や消費税は、商品を届けてくれる配達員に支払います。代行業者によっては、この料金を含めて代理で支払ってくれるケースもあります。
【外国から日本への送料】
海外から依頼主へ直送される場合にかかる送料です。
【日本の国内配送料】
「海外→代行業者→依頼者」の場合は、国際送料とは別に国内配送料が発生します。
【配送保険代金】
輸送中に事故が発生した場合に、その費用を補償してもらいます。
【転送費用】
先ほど解説した転送サービスを利用する際に発生する費用です。
【商業輸入代行】
ビジネス目的で輸入する商品を代行する際に発生する追加費用です。
輸入代行を依頼する手順
輸入代行を依頼する手順は簡単です。まず、輸入代行業者に欲しい商品と個数を申し込みます。すると、依頼に対する見積書が発行されるので、内容がOKなら正式に契約します。
商品が輸入代行業者に届くと連絡がもらえるので、商品が揃ったら日本への発送を依頼します。あとは業者によって輸送されるので、荷物が到着するまで待つだけです。荷物が到着した時に、送料+関税+消費税等を支払いましょう。
オススメの個人輸入代行サービス5選
輸入代行サービスは比較ポイントが多く、なかなか決められないのがデメリットです。そこで、ここからは、オススメの個人輸入代行サービスを5つに厳選して紹介していきます。
比較する際に設定したシミュレーションは以下の通りです。
・アメリカからの輸入
・荷物は1つだけ
・重量は2キロ
・サイズは30×30×30㎝
・商品金額は300ドル
また、比較結果を分かりやすくするためにオプションやキャンペーンなどは無視して、最安値を調査しました。
Spearnet(スピアネット)
Spearnetはすべて日本語で対応してくれている輸入代行業者です。Spearnetに個人輸入代行を依頼した場合の金額は以下の通りです。
商品:$300
関税:$9
購入代行料金:$60
転送手数料:$9
日本までの送料:$37.5
合計:$415.5
結果としては以下の金額になります。
購入代行の場合:$415.5
転送代行の場合:$355.5
購入代行サービスは購入代金の20%なので、今回の例の場合は60ドルとなります。
Spearnetを利用するメリットとして挙げられるのは、カスタマーサービスが充実している点です。一方でデメリットは、エックスボーダーのサイト内にあるものしか購入できない点です。
Shipito(シッピトゥ)
Shipitoは、登録料・設定料無料でアメリカ住所を取得して、アメリカで購入したものをその住所宛に送ってから、日本に送ってくれるサービスです。
そのようなShipitoに個人輸入代行を依頼した場合の金額は以下の通りです。
商品:$300
関税:$9
購入代行料金:$8.5
転送手数料:$3.25
日本までの送料:$52.58
合計:$373.33
結果としては以下の金額になります。
購入代行の場合:$373.33
転送代行の場合:$364.83
Shipitoを利用するメリットとして挙げられるのは、カスタマーサービスが充実しており、料金体制に透明性がある点です。また、Shipitoには目立ったデメリットがなく、非常に利用しやすいサービスといえます。
Malltail(モールテール)
Malltailは、サイトが見やすく、初心者でも利用しやすい輸入代行業者です。サービス内容を絵図を交えながら解説してくれるので、とても理解しやすいです。
しかし、Malltailでは2017年4月を持って購入代行サービスを終了しています。そのため、ここでは転送代行の料金だけを算出していきます。
商品:$300
関税:$9
購入代行料金:利用不可
転送手数料:$7
日本までの送料:$30+$2.40
合計:$348.4
結果としては以下の金額になります。
転送代行:$348.4
Malltailを利用するメリットとして挙げられるのは、日本語だけで買い物ができ、カスタマーサービスが充実している点です。一方でデメリットは、購入代行サービスを利用できない点です。
JISA.com
JISA.comは、利用ユーザーの口コミで評価が高い輸入代行業者です。値段設定も明確なため、予想外の金額を請求されることはまずありません。そんなJISA.comに個人輸入代行を依頼した場合の金額は以下の通りです。
商品:$300
関税:$9
購入代行料金:$40
転送手数料:$10
日本までの送料:$38
合計:$397
結果としては以下の金額になります。
購入代行の場合:$397
転送代行の場合:$357
お得に利用することができるJISA.comですが、クレジットカード決済だと購入額の5%が追加されてしまいます。購入代行なら利用しても良いですが、転送代行はSpearneを利用した方が良いでしょう。
JISA.comを利用するメリットとして挙げられるのは、見積もりが可能であり、手数料の記載が分かりやすい点です。一方でデメリットは、購入金額に応じて手数料が増加することと、クレジット決済に5%かかってしまう点です。
輸入代行USA
輸入代行USAは、日本人女性が経営している輸入代行業者です。商品の購入金額に応じて料金が変動するため、高額な個人輸入には向いていません。低価格の商品を輸入する場合に利用してみると良いでしょう。輸入代行USAに個人輸入代行を依頼した場合の金額は以下の通りです。
商品:$300
関税:$9
購入代行料金:$45
転送手数料:$24
日本までの送料:$96.3
合計:$474.3
結果としては以下の金額になります。
購入代行の場合:$474.3
転送代行の場合:$429.3
他社の個人輸入代行業者と比較すると、やはり手数料は若干高めとなります。
輸入代行USAを利用するメリットとして挙げられるのは、日本人女性が経営することによる安心感がある点です。一方でデメリットは、料金設定が分かりづらいことと、手数料が割高になってしまう点です。
まとめ
この記事では、輸入代行にかかる手数料の詳細やオススメの個人輸入代行サービスについて解説しました。今後輸入代行サービスを利用する際は、今回の内容を是非参考にしてみてください。