今回は副業の中でも人気がある「輸入ビジネス」についての記事となります。輸入販売の基本的な考え方や仕組み、実際の買い付け方法についてなど、初めてチャレンジされる方でもわかりやすいように一から十まで詳細にご紹介しておりますので、副業や輸入について興味のある方はぜひご覧いただきたいです。
また初心者の方向けの内容はもちろんのこと、実際に輸入ビジネスをやっている方向けの応用編とも言える便利な情報もたくさん紹介しております。
「ライバル出品者の激安価格の謎」や、ライバルの買い付け先を調べる便利な機能についてなど、効率的に買い付けをするのに役立つ知識となっておりますので、ぜひ参考になさってください。
輸入ビジネスはどうやって始めるのか?
副業・起業が一般化し、初心者でも始めやすい転売や輸入ビジネスが活発になってきました。
しかしながら、どうやって始めたらよいのか分からない、気になっているけど難しそう、と最初の一歩を踏み出せない方がたくさんいらっしゃいます。そこで今回は、「輸入ビジネス」について詳しく説明いたします。
そもそも「輸入ビジネス」の仕組みについて
海外から仕入れた商品を販売し、その差額を利益とするビジネスが「輸入ビジネス」です。日本でも転売などで稼いでいる人はたくさんいて、ビジネスの基本を押さえればある程度利益が見込めるビジネスモデルなのですが、「輸入」となると関税や輸出規制といった知識が必要になってきます。
実際の輸入ビジネスの流れは、海外の通販サイトや実店舗で「買い付け」を行い、国内のネットショップや実店舗、オークションなどで「販売」を行う、というものです。買い付けと販売の金額差が自分の利益になります。
商品のリサーチ方法について
輸入販売に必要なのは、顧客のニーズを理解することです。これはどのビジネスモデルでも基本的な考え方ですが、「顧客が必要としている商品やサービス」を提供することが最も重要となります。金額設定や競合情報・ブランド力なども考えていく必要がありますが、まずはビジネスの基本をしっかりと押さえましょう。下記に商品のリサーチ方法についてまとめましたので、ぜひ参考になさってください。
■ランキング上位の商品や売れ筋商品のリサーチ
・大手の通販サイト(Amazonや楽天市場など)
・フリマサイト(メルカリなど)
■注目度の高い商品をリサーチ
・著名人、有名人の愛用品
・メディアで紹介されている商品
・日本で販売されていないブランド品
・日本から撤退したブランド品
上記でニーズの見込める商品を検索・セレクトし、仕入れていきましょう。
海外から仕入れ先を見つける方法とは?
顧客のニーズを理解出来たら、実際にニーズに合った商品を仕入れていきしょう。海外で商品の仕入れ先を見つけるには主に下記4つの方法がありますので、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。
- 海外の通販サイトや仕入れサイト
- 海外の展示会や見本市
- 直接海外へ買い付けに行くか、メーカーなどと直接契約する
- 大使館の商務部
海外の通販サイトや仕入れサイトを使いましょう
一番手軽に利用できるのが海外の通販サイトを使った方法です。英語に自信がない方や、買い付けに時間を掛けられない方にもおすすめで、Amazonはその代表例です。20ヵ国で展開している大規模な通販サイトで商品の種類も非常に多いので、使っている方もたくさんいらっしゃいます。
また卸業者が直接商品を販売しているサイトなどもあり、「NETSEA(ネッシー)」は代表的なサイトのひとつです。こちらは小売店や個人事業主が仕入れを行っているサイトで、問屋や卸業者から直接買い付けが出来るようになっています。
通常の通販サイトと違って間に販売店が入らないため、その分安価に商品の購入が出来る点が魅力となります。
また本格的に起業を考えている人や、貿易についてもっと詳しく知りたいという方は、専門アドバイザーの居る「ミプロ」で相談してみるのもおすすめです。
海外の展示会や見本市で買い付けしよう
展示会や見本市に参加されたことはあるでしょうか。海外でも企業やメーカーが展示会を開いていたり、見本市に参加していたりしています。基本的には法人向け、業者向けに行われていることが多く、来場者はバイヤーが殆どですので、初心者には少しハードルが高く感じられることでしょう。
通販にない魅力としては、出展ブースへ直接訪問して商談を行うので、日本では見かけない商品の買い付けや値段交渉がしやすい点です。また本格的にビジネスを展開したい人は、海外のメーカーや業者と直接パイプを繋げられる場ですので、非常におすすめとなります。
しかし現地の人と直接やり取りをするため語学力は必須でしょう。また業種ごとにカテゴリーが分かれて開催されていますので、自分の欲しい商品を扱った展示会であるかをしっかり確認してください。
現地の雑貨店やメーカーで買い付けしよう
海外で買い付けを行う際は、基本的に現地の雑貨店で買い付けを行ったり、メーカーや問屋で直接商品を購入したりします。また蚤の市などの古物市で掘り出し物を買うのも良いでしょう。ヨーロッパではパリの蚤の市が有名です。
ただ雑貨店や問屋に行くのはなかなか骨が折れますので、手軽に済ませるならショッピングモールやスーパーで気になるブランドをチェックしてみましょう。あとからチェックしたブランドやメーカーに直接問い合わせをしてみるという方法も使えます。
もしくは日本から海外メーカーと直接契約をする方法もあります。留意点としては、ある程度まとまった数量を仕入れるようロット数に制限が付くことも多く、また通関手続きなどが必要になるということです。
同じく海外に行かずに買い付けをする方法として、ディーラーに任せることも出来ます。手数料(マージン)をお支払いすれば代理で買い付けをしてもらえるので、自分が語学に精通している必要はありませんし、優秀なディーラーなら自分で買い付けするより安心です。しかし信頼できる相手でないと、詐欺にあったり逆に損をすることにもなりますので、人材の選定には十二分に気を付けてください。
大使館の商務部を利用しよう
様々な国の大使館がありますが、中には日本との輸出入の窓口を担う「商務部」で、日本の事業者向けにサポートを行っている大使館があります。大使館と聞くと仰々しく感じるかもしれませんが、大使館ならではのサービスもあるのでぜひチェックしてみてください。
例えば在日イタリア大使館では、商務部と連携した「貿易促進部」という部署があり、イタリア製品の輸入に向けて無料で下記のサービスを提供しています。
- 製品別のイタリアメーカーのリスト提供
- 日本国内で開催する展示商談会やセミナーの案内(イタリア大使館 貿易促進部主催のものに限る)
- イタリアで開催される国際見本市の案内
- イタリアの投資についての情報・法規資料の提供
こちらは企業向けのサービスですが、個人事業主として開業届などを出されている方は調べて損はありません。
海外のアパレル通販サイトBUYMAのメリット・デメリット
輸入サービスでビジネスをしている人の中には、なかなか売り上げに繋がらずに行き詰っている方もいらっしゃいます。
例えば「BUYMA(バイマ)」という海外通販サイトで仕入れをしてる人は多いのですが、このサイトは下記の特徴があります。
- レディースからキッズまで幅広いアパレル商品を取り扱っている
- GUCCIやLOUIS VUITTONなどの世界的に有名なブランドも多数展開
- 日本語版のサイトもあり、カスタマーサポートも日本語対応してくれる
このように至れり尽くせりなサービスのため、このBUYMAというサービスだけで済ませている方が多いのですが、そんな中でだんだんと「仕入れ」について行き詰ってしまう方がたくさんいます。
これはBUYMAに限らないことですが、他の通販サイトや仕入れ方法に手を出さず、競合と似たような商品の取り扱いになってしまうことが要因です。
競合が取り扱っていない商品を見つけるなら、利用者の少ないサービスを利用するのが合理的ですし、仕入れの幅は広いに越したことはありません。積極的にマイナーな仕入れ先も開拓していきましょう。仕入れ先開拓に重要なポイントをまとめましたので、ぜひ参考になさってください。
日本へ直送しているかどうか
現在はたくさんのショップが日本への直接配送をしてくれますが、もちろん対応不可のショップもあります。直送してくれるかどうかを調べるには、まずショップのホームページを確認しましょう。
下の画像のように、「Shipping」や「Shipment Information」等の記載を探して詳細を見てください。
英文ばかりで読みにくいと思いますが、この中から下記のように「Ships」や「Shipping」といった表記を見つけましょう。
例えば画像の「International Shipipng」という表記であれば、海外に配送してくれるということになります。どうしても読みにくければ、ページを翻訳サイトにかけてみてください。大意が理解できれば問題ない項目ですので、Google翻訳やエキサイト翻訳などの無料サービスを使えば十分です。
参考:SEPHORA
日本語対応がある便利なサービスの盲点とは?
海外サイトの中にも、英語だけでなく日本語版が用意されているところは多く、カスタマーサービスまで日本語対応してくれるほど親切なショップが増えてきました。
しかし便利なサービスは利用者が集まるもので、自然とそのサービスで商品を購入する人も増えます。つまり同業者のライバルが多くなってしまい、仕入れる商品が似通ってしまうのです。
これを回避するには、前述したようにマイナーなサービスや通販サイトも積極的に使っていくのがおすすめです。最近は翻訳サービスの質も上がりましたし、大まかな意味さえつかめていれば問題ありませんので、Google翻訳などのサービスを活用して買い付け先を開拓していってくださいね。
買い付け先を効率的に見つけるにはGoogle検索を活用しよう
Googleで検索するときに、画像検索が出来るようになっています。これは実際に検索してみるとわかりやすいのですが、「該当の画像を利用しているサイト」を検索できるサービスです。
参考:Google画像検索画面
普通に検索したいワードを入れて、画像を検索するのに使うことも出来るのですが、今回の使い方は少し違います。
このサービスは商品の買い付けをするのにとても便利なので、詳しく説明していきましょう。
実際に画像検索サービスを活かして検索してみよう
取り扱う商品が決まったら、他の人が出品している画像を右クリックしてメニューを出しましょう。上記のようにいくつかの選択肢が出てきますので、「名前を付けて画像を保存(V)」か「画像アドレスをコピー(C)」を選んでください。
そしたらGoogleの画像検索ボックスの右横にある「カメラマーク」をクリックして、コピーした画像のURLを入力するか、保存した画像そのものをアップロードしてください。こうすることで、検索ボックスに入力した画像を使っているサイトが簡単に検索できるのです。
画像を出したページによって出ないこともあるのですが、上記のように「Googleで画像を検索(S)」が出たらダイレクトに検索できます。
上記が実際に検索したときの画面です。下にスクロールしていくと、その画像が使われたサイトがずらりと検索結果として出てきますので、その中から「オンラインショップ」のものを探していきましょう。
これだけで欲しい商品の仕入れ先が見つかります。非常に便利な機能ですので、ぜひ活用してみてください。
画像検索をするときのコツ
とても格好いい写真ですが、こういった写真は通販サイトでは使われていないケースが殆どです。商品が単品で載っているベーシックな画像を検索にかけるようにしましょう。
また検索に引っ掛からない画像もありますので、その時は何枚か試してみて下さい。
※もしどの商品画像でも検索にヒットしない場合には、他の出品者の商品ページもチェックしましょう。
例えば上記2つの商品ページを見比べると、左側は画像加工を掛けて検索しても引っ掛からないようにフィルターを掛けていますが、右側の画像では何も工夫をしていません。そのため検索する時は右側の画像のように対策をしていないものを選びましょう。
またどうしても検索に引っ掛からなかった場合には、色違いの商品から検索するのもありです。
上の画像のように、ライバルの取り扱っている別の商品や色違いの商品を調べることで、今まで知らなかった海外の通販サイトを見つけたり、売れているライバルの仕入れ先を見つけることが出来ます。
売れている出品者の販売パターンとは?
実際に出品し始めると、自分と同じ商品を格安で販売している人や、どの通販サイトにも売っていないレア商品を販売している人を見かけるようになります。そうすると自身の買い付け価格や販売価格と比べて不思議に思いますよね。
これは裏技を使っているわけではなく、安く販売できる仕組みがちゃんとありますので、その仕組みについて詳しく解説していきます。
ライバルの出品者が安く売りだせている理由とは
商品のリサーチをしていると、驚くほどの安さで出品している人を見かけますが、これは主に下記3点が理由となります。
- VIP割引で買い付けをしている
- 買い付け先の画像とは別サイトの画像を使用している
- 不良在庫の処分をしている
順番に詳しく解説していきますね。
1.VIP割引で買い付けをしている
基本的に価格が異常なほど安い出品者は、VIP割引などの優待サービスを受けています。実は普通の通販サイトやショップでもVIP優待を受けられるのですが、自分から交渉したり申し入れたりする必要があるので知らない方が多いです。
また海外の通販サイトの中には、表示価格よりも安く売ってくれるショップもたくさんありますので、積極的に買い付け先を開拓していきましょう。
2.買い付け先の画像とは別サイトの画像を使用している
売れている出品者のほとんどは、実際に買い付けしているサイトやショップの画像は使いません。仕入れ先が分からないように、別のショップの画像を使って買い付け先がばれないようにしているのです。
前に説明した「画像検索」から仕入れ先を特定しようとして、金額の違いに戸惑ってしまうこともあるでしょう。実際は別の仕入れ先になっているので、これに惑わされないでくださいね。
3.不良在庫を処分をしている
メーカーなどでもよくあることですが、買い付けした商品が想定よりも売れずに在庫処分をしている状態です。つまり赤字前提で販売をしていますので、こちらは気にされなくて大丈夫です。
ハイブランドな商品の出品について
Louis Vuitton(ルイヴィトン)やHermès(エルメス)など、海外の通販サイトでしか取り扱っていないハイブランドの商品がたくさんあり、そういった商品を販売できればライバルに差をつけることが出来ます。海外ブランドの商品を販売できる仕組みを作れれば、大幅な売り上げアップも十分見込めますので、ぜひ仕入れ方について知っておきましょう。
まず国内で海外限定のハイブランドを販売している出品者は、海外に住んでいる方と「パートナー契約」をしていることが多いです。現地のショップに買い付けをお願いすることで、取り扱いが難しいハイブランドの商品を仕入れているのです。
ただ先述したように、お手軽に出来るわけではなく信頼できるパートナーを選ぶ必要があります。コツを掴むまではパートナー選びには慎重に行ってくださいね。
海外のハイブランドの仕入れ方について
ハイブランドの商品を仕入れる際に、安心して利用できる通販サイトを紹介していきます。今回ご紹介するECサイトは楽天ポイントと連携した楽天リーベイツの対象で、サイトを経由するだけで楽天ポイントが貯まりますのでおすすめです。
リサーチした商品をお得に仕入れたい方だけでなく、自分用に購入する方もぜひチェックしてください。
日本語版サイトが使いやすい【Farfetch(ファーフェッチ)】
Farfetchは取り扱いブランド数と商品数がトップクラスの通販サイトです。サイトも日本語版で見やすいですし、電話のカスタマーサポートも日本語対応可能と、初めて海外通販する方も安心して使いやすくなっています。
送料無料のキャンペーンなどもあり、返品も比較的しやすい良心的なサイトです。販売価格はそこまで安くないですが、レアアイテムを購入するのにおすすめです。
■送料(日本):28,000円以上の購入でスタンダード便の場合、送料1,500円。エクスプレス便の場合、2,600円。(国内配送は690円)
【上級会員について】
Private Clientステージ:150万円/年間購入額
Platinumステージ:75万円/年間購入額
Goldステージ:30万円/年間購入額
Silverステージ:15万円/年間購入額
■取り扱いのおすすめブランド:Balenciaga(バレンシアガ)
また配送方法についても詳しく紹介されているので、ぜひ参考になさってください。
■お届け日数:
・スタンダード便(海外配送) 5〜9営業日以内にお届け
・エクスプレス便(海外配送) 3~7営業日以内にお届け
・日本郵便(日本国内配送) 2~3営業日以内にお届け
SALEがお得な【SSENSE(エッセンス)】
SSENSEは取り扱っているブランド数が非常に多く、トレンド感の強いハイセンスな商品も多数展開しています。SALEで大幅に値下げもしてくれるので、他で取り扱っていないような商品を探している方におすすめです。
■送料: 35,000円以上で送料無料。それ以下は2,750円
■お届け日数:8~21日
■取扱おすすめブランド:GUCCI(グッチ)、VETEMENTS(ヴェトモン)、OFF-WHITE(オフホワイト)など
高級セレクトショップ【MATCHESFASHION(マッチズファッション)】
MATCHESFASHIONは高級セレクトショップのオンラインサイトとなっており、ハイブランドに特化しています。SALEも含めて日本よりも安く仕入れることが出来ますので、日本のユーザーにも人気です。
■送料:30,000円以上の注文で送料無料、それ未満の場合は送料一律2,000円
【上級会員】
Level 2:15万円/年間購入額
Level 3:75万円/年間購入額
Level 4:150万円/年間購入額
■配送:エクスプレス配送:3~5日(日本)
■おすすめブランド:RAF SIMONS(ラフシモンズ)、VETEMENTS(ヴェトモン)、GUCCI(グッチ)など
まとめ
今回は輸入ビジネスの基本から商品リサーチ、海外の通販サイトのおすすめまで幅広く解説させていただきました。
実際に海外からの輸入になると、国内で転売するのに比べて手間が掛かるという側面もありますが、その分ライバルが減って利益を出しやすくもなります。日本語版の通販サイトもかなり増えてきていて、英語が苦手な人でもチャレンジしやすい環境のため、興味がある方はぜひトライしてみてください。
また便利な検索機能やおすすめの海外通販サイトもご紹介したので、現段階で輸入ビジネスをやっている方にも参考にしてもらえれば幸いです。