海外通販を利用した個人輸入の際にかかる消費税・関税・通関手数料を徹底解説

海外取引は消費税がかからないと思っていませんか。
実は、海外から商品を購入する場合でも消費税はかかります。
さらに、関税通関手数料もかかります。
これら各種費用のことを考えないで海外から商品を購入してしまうと、思った以上にお金がかかってしまいます。

そこで今回は、海外通販利用時に注意すべき税金について解説します。
こちらの記事を読んで、賢く海外取引してください。

目次

海外通販でも消費税はかかる

私たちはお店で何かを買う時、「消費税」という税金を払わなければなりません。
例えば、消費税率は10%なので、1万円の家電を買ったら1,000円の税を払わなければなりません(2021年時点)。そして、支払った消費税は、お店から税務署に送られることになります。

私たちが当たり前のように支払っている消費税ですが、実は海外から商品を購入する時にも課されます
この事実を知らない人も多いでしょう。
そこで、まずは商品を輸入する際の消費税について解説します。

基本的に消費税はかかる

海外から商品を輸入する際は、個人であっても法人であっても消費税はかかります
かからないこともありますが、例外的なケースにとどまっています。

消費税の対象とは

日本で商品を購入するときと同じように、海外から商品を輸入する場合も、購入した商品に対して10%の消費税がかかります。

貿易に関する法律によると、消費税の課税対象は「輸入価格」です。
そして、輸入価格は以下の計算式で算出されます。

輸入価格=商品の価格+日本までの輸送費+諸費用

具体的に例を出して説明します。

商品の価格:1,000円
日本までの輸送費:200円
保険などの諸費用:100円
関税:40円

以上の場合、輸入価格は1,340円です。
そして、この場合の消費税は、1,340円×10%で、134円になります。
これが輸入における消費税の基本的な考え方で、商用で物品を輸入した場合は、この方法で具体的な消費税額が算出されます。

これに対して、個人利用目的で海外ECサイトから商品を購入した場合は、先ほどとは少し異なります。

商品価格:1,000円
国際配送料金:5,000円
海上保険:2,000円

上記の例だと、輸入にかかる費用は合計で8,000円です。
しかし、個人で商品を購入した場合の消費税は、商品価格の1,000円のみにかかるのです。
さらに、この商品価格にも「必要な調整」がされます。

必要な調整というのは、商品価格に0.6を掛けることです(関税定率法基本通達4の6-2『輸入者等の個人的な使用に供される輸入貨物に係る課税価格の決定の特例』)。

例えば、海外の通販サイトにおいて100ドルで販売されている商品を個人で輸入する場合は、60ドルの商品として取り扱われるということです。

関税と消費税の免除について

海外から商品を輸入するとなると、関税と消費税がかかってしまいます。
しかし、ある条件を満たせば両者共に免除されます。

関税と消費税が免除される金額

「関税定率法14条-18項」によると、以下のように記載されています。

次に掲げる貨物で輸入される物については、政令で定めるところにより、その関税を免除する。 課税価格の合計額が一万円以下の物品(本邦の産業に対する影響その他の事情を勘案してこの号の規定を適用することを適当としない物品として政令で定める物を除く)

少し分かりにくいですが、要するに、課税価格の合計金額が1万円以下の商品では関税と消費税が免除されるということです。
しかし、全ての商品に免税が適用されるわけではありません。
除外品目があるので注意しましょう。

課税価格について

課税価格というのは、関税や消費税をかける対象となる価格のことです。
先ほどもお伝えした通り、
商売目的で商品を輸入した場合は、
「商品の価格+日本までの輸送費+諸費用」が課税価格です。
一方で個人輸入の場合は、
「商品の価格(×0.6)」が課税価格です。
商売目的と個人利用目的とで課税価格の計算方法が違うので、きちんと把握しておきましょう。

個人輸入の場合の課税価格
商品の価格:1,000円
課税価格=1,000円×0.6=600円
この場合は、600円に対して関税と消費税がかかります。

複数の商品の場合

単品を購入した場合は上記の計算式で算出した課税価格になることはわかりました。
では、複数の商品を同時に購入した場合はどうなるのでしょうか。
実は、複数の商品が一つの箱に同梱されている場合は、中の商品全体の価格に0.6をかけた価格が課税価格になります。

例えば、

  • 商品(1)5,000円
  • 商品(2)8,000円
  • 商品(3)1,000円

の3つの商品が一つの箱に同梱されているとします。
すると、合計金額は14,000円ですよね。
この14,000円に0.6をかけた金額(8,400円)が課税価格となるのです。

1万円以下の商品は税金免除

前述の通り、海外で購入した商品の合計価格が1万円以下の場合に、関税と消費税が免除されます。

もっとも、免税対象外の商品もあるので、注意してください。

課税対象かどうかの確認方法

課税対象か否かは以下の手順に従って確認してください。

  1. 1つの箱に同梱されている商品の合計金額を計算します。
  2. 海外商品の課税価格を計算しましょう。先ほどお伝えした2種類の方法です。
  3. 合計金額が1万円以下だと、関税と消費税は免除されます。

ここで、ひとつ注意点があります。
海外の通販サイトでは円ではなくドルで価格設定されています。
そこで、税関が発表している「外国為替レートの適用値」を使用して、米ドル価格を日本円に換算します。

すると、1つの箱内の商品の合計金額が16,666円以下であれば、免税の対象となります。
ちなみに、除外品目もあるので、注意しましょう。

除外品目に注意

免税の除外品目を確認しておきましょう。
「関税定率法第3条の3」によると、

  • 革製のバッグ
  • パンスト・タイツ
  • 手袋・履物
  • スキー靴
  • ニット製衣類等

は、たとえ1万円以下であっても免税されません
このように除外品目は税関のホームページに記載されているので、必ず確認しておきましょう。

参考:税関「少額輸入貨物の簡易税率」

消費税の支払い方法

課税価格の計算方法が分かったところで次に問題になるのが、「消費税はいつ支払うのか」です。

配送業者によっても異なりますが、基本的には、

  1. 日本に商品を輸入する時(保税地域から貨物を引き取る時)
  2. 自宅で荷物を受け取る時です。

消費税を支払うのは輸入者か税関で輸入申告した人です。
そして、消費税は税関に対して支払います。

基本的に自分で計算する必要はない

個人が海外の通販サイトで商品を購入した場合、自分で消費税を計算する必要はありません。
税関外郵便出張所や民間運営された保税倉庫などに荷物が到着した後に消費税が計算されることになっているからです。

具体的な納税手続きは、まず郵便局や運送会社が消費税を代理で納付しておき、商品を購入した輸入者が荷物を受け取る際に消費税を支払うという流れになっています。

関税と消費税について

では、関税と消費税の税率について解説します。

商品価格に0.6をかけた金額が課税対象

おさらいになりますが、個人輸入の場合、関税の計算方法は以下の通りです。

関税=商品価格×0.6×関税率

商品によって関税率は異なる

ここで注意しておきたいのは、関税率です。
実は商品の種類によって関税率は異なります。
そのため、商品を輸入する場合は必ず税関のホームページで確認しておきましょう。

ちなみに、総額20万円以下の場合は「少額輸入貨物に対する簡易税率」が適用されます。
しかし、例外として一般税率が適用される商品もあるので注意しましょう。

消費税について

一般に、物やサービスを「消費」したことに対して消費税10%がかかります。
10%の内訳は、内国消費税7.8%と地方消費税2.2%です。(標準税率)

通関手数料について

忘れてはいけないのが、通関手数料です。
通常、通関手数料は梱包された荷物1つに対して200円です。
ちなみに、関税がかからない場合は、通関手数料もかかりません。

海外通販利用時の関税と消費税

海外通販に必要な、関税・消費税・通関手数料について一通り説明しました。
しかし、商品によって税率が違ったり、免除される場合があったりと、ややこしく感じる人も多いでしょう。そこで、もう一度おさらいしておきます。

個人輸入の場合
【関税】
関税=商品価格×0.6×関税率
【消費税】
消費税=(商品価格×0.6+関税)×消費税率
【通関手数料】
1つの荷物につき200円

ここで、商品の金額によって3種類の計算方法があることを覚えておきましょう。
それぞれの税率は、必ず税関のホームページで確認してください。

1の場合は、消費税も関税も免除されます。
2の場合は、簡易税率が適用されます。
3の場合は、一般税率が適用されます。

以下の項で各場合について説明します。

免税の場合

まずは、消費税も関税も免除される場合です。

それは、商品の総額が16,666円以下の場合です。
ここで混乱しやすいのですが、16,666円というのは商品価格に0.6をかける前の金額です。
つまり、販売されている商品価格に0.6をかけた後の金額が1万円以下になっても免税対象になります。

簡易税率の場合

2の場合は、簡易税率がかかります。
例えば、おもちゃを10万円分買ったとします。


【簡易税率 参考:税関「少額輸入貨物の簡易税率

おもちゃの簡易税率は3%なので、関税は以下の通りになります。

100,000円×0.6×0.03=1,800円

1,800円が関税ということです。

消費税は10%なので、以下の通り。

(100,000円×0.6+1,800円)×0.1=6,180円
端数処理して、6,100円になります。

また、通関手数料は200円なので、合計金額は以下の通り。

1,800円(関税)+6,100円(消費税)+200円(通関手数料)=8,100円

一般税率の場合

3の場合は一般税率がかかります。
例えば、100万円の毛皮のコートを購入したとします。

毛皮のコートの一般税率は20%なので、関税は以下のようになります。

100万円×0.6×0.2=12万円

消費税は以下の通り。

(100万円×0.6+12万円)×0.1=72,000円

そして、通関手数料は200円なので、以下の通りの合計額となります。

12万円(関税)+72,000円(消費税)+200円=192,200円

消費税・関税・通関手数料を把握しよう

今回は海外通販で商品を購入する場合の税金について解説しました。
個人で商品を輸入する場合も、免除される場合を除き、関税・消費税・通関手数料がかかります。
その点も踏まえて、海外通販を上手に利用しましょう。

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この記事を監修した人

ビジネスのノウハウを実践ベースで徹底的に追求するのがアクシグ。
世界で最も専門的で網羅的なコンテンツを提供し、ノウハウを惜しげもなく提供していきます。

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