eBayの商品価格は、日本から購入する場合は円表示の方がわかりやすいですが、セラー側の立場からするとドル表示の方がより使いやすい傾向にあります。
そのため、eBayを使って物販ビジネスを始めようと思っている方や現に携わっている方は、ぜひドル表示に変更することをおすすめします。eBayの商品ページは簡単にカスタマイズすることが可能なので、やり方を覚えればすぐに変更できます。
そこで今回は、eBayの価格をドル表示に変換する方法について詳しく解説します。
円表示をドル表示に!eBayの商品ページのカスタマイズ方法
まずは、円表示からドル表示への変換方法について解説します。また、eBayにはその他にもいろいろな商品表示の設定があり、簡単に変更できるので、それらの設定方法についてもあわせてご紹介します。
なぜドル表示はセラーにとって有益なのか?
円表示からドル表示への変換について説明する前に、まずはセラーにとってなぜドル表示がプラスになるのかについて解説します。
それは、eBayでの出品業務(商品の価格決定やリサーチ、競合者との価格の比較など)は、通常ドルで行われるためです。つまり、円表示よりもドル表示のほうが見やすいため、より効率的に業務が行いやすくなるというわけなのです。
また、円表示のままだと、商品価格が変化した原因が「セラーの意思」なのか、それとも「為替の変動」によるものなのかの判断がつきにくくなり、場合によっては為替差損などのリスクを負うおそれも生じます。
以上の理由から、セラーにとってはドル表示の方がビジネス上有益と言えるのです。
「円表示」→「ドル表示」への変換方法
それでは、eBayの価格を円表示からドル表示へ変換する手順をご紹介していきます。
まず、検索結果ページの右上にある横表示の「!!!」をクリックし、「Customize」を選択してください。
次に、設定画面内にある「Convert prices to 円」のチェックを外します。
最後に「Apply changes」をクリックしましょう。
以上の手順で円表示からドル表示に変更することができます。
「ドル表示」→「円表示」にするには?
逆にドル表示から円表示に変更したい場合は、先ほどのCustomize内にある「Convert prices to 円」にチェックを入れるだけです。
以上のように、ebayで通貨表示を変更するのはとても簡単です。eBayで商品を購入する際は円表示の方が便利なので、臨機応変に設定を変更するとよいでしょう。
Customizeで設定できるその他のデフォルト設定
先ほどのCustomize内では、円表示やドル表示への変更以外にも、様々な設定が可能です。
主な設定内容は以下の通りです。
- 商品のリスト表示 → ギャラリー表示変更
- 金額や時系列などに基づく商品の並べ替え
- サムネイルの大きさの変更
- 出品の残り時間の表示
- セラーの情報や評価数の表示
一度チェックして、用途や好みに応じた設定にカスタマイズしてみてはいかがですか?そうすれば、より業務が行いやすくなります。
「Convert price to JPY」の表示がないときはどうすればいいの?
円表示からドル表示に変更しようと設定画面を開いても、「Convert price to JPY」の表示がない場合があります。
「Convert price to JPY」の表示は、eBayの登録住所を日本にしている場合にのみ表示されるため、もしアメリカなど他の国の住所を登録している場合は表示されません。
そのため、「Convert price to JPY」の表示がない場合は、まずはeBayの登録住所をチェックしてみましょう。
eBayで出品ページが表示されない場合の対処法は?
eBayを始めたばかりのときは、自分の商品やリサーチページが表示されないことがあります。
この項目では、自分の出品ページが表示されないときの対処法について説明します。
発送除外国設定を確認する
eBayで商品ページが表示されない一番の原因は、「発送除外国の設定」にあります。
eBayでは、詐欺が多い国や送料の高い国、郵便環境が良くない国などを避けるため、発送を除外する国をあらかじめ設定できます。
発送を除外する国に設定された国のユーザーは、設定者の商品の出品ページを見ることができません。
当然、日本人ユーザーが日本を発送除外国に設定していれば、自分のページも確認できなくなります。
自分の発送国の確認方法
自分の発送国の設定は、検索結果ページの右上に書かれている「Shipping to ○○」という表記で確認することができます。もし、発送国を日本に設定していれば、「Shipping to Japan」と表示されるはずです。
発送除外国の変更方法
発送除外国を変更する方法は以下の通りです。
まず、以下のページから「Business Policies」の画面へと移ってください。
次に、「Create policy」をクリックし、「Shipping」を選択します。
「Create shipping policy」の画面に移動するので、 最下部にある 「Exclude shipping locations」の「Create exclusion list」をクリックしてください。
すると発送除外地域の設定画面が表示されるので、発送を除外したい地域にチェックを入れましょう。
個別の国を除外したい場合は、「Show all countries」をクリックして設定します。日本が発送除外国に設定されている場合は、ここで日本の設定のチェックを外しましょう。最後に「Apply」を押せば、設定が完了します。
参考:My eBay Account Business policies – eBay
出品ページが表示されないその他の理由とは?
発送国の設定以外にも、自分の出品ページが表示されない理由はいくつかあります。この項目では、その理由について解説していきます。
商品名に使用禁止文字が入っている
eBayでは、以下のような使用禁止文字があります。
- 「!」
- 「?」
- 「/」
- 「@」
- 「Wow」
- 「Great Deal」
- 「™」
これらの使用禁止文字を商品名やサブタイトル、商品説明などに使用すると、出品ページに表示されなくなってしまいます。
また、eBayでは直接入力が基本であるため、以下のように全角で文字や数字を入力すると記号と判断され、表示されないことがあります。
ABCDE/12345(直接入力) ABCDE/12345(全角)
その他にも、誤解や混乱を招くようなワードや表現を使った場合も、表示されない可能性が高くなるどころか、eBay側から警告がくるおそれがあります。
出品の際には、自分の商品ページに以下のような使用禁止文字や表現がないか必ずチェックするように心がけましょう。
- 一つの商品紹介文に複数のメーカーやブランド名が入っている
- 商品の状態の説明があいまい(例:新品みたいな商品/中古とはいえない商品)
- 暴力的な表現
- 輸出入禁止商品に関連したワード(税関でストップするおそれあり)
出品禁止商品を販売している
eBayでは、出品禁止商品を厳格に設定しています。
出品禁止商品を取り扱っているユーザーのページは表示されません。主な出品禁止商品は以下の通りです。しっかり確認しておきましょう。
- ワシントン条約規制対象商品(例:ワニ革のバッグ)
- 日本から輸出禁止されている商品(例:麻薬、覚せい剤、児童ポルノ、コピー品)
- 日本へ輸入禁止されている商品(例:麻薬、覚せい剤、児童ポルノ、コピー品、爆発物、火薬類、化学兵器)
- 配送会社が取り扱えない商品(例:生きた動物、爆発物、危険物、麻薬類、紙幣)
海外販売における「関税」と「消費税」について
eBayで海外販売を行う際には、配送料のほかにも「関税」や「消費税」にも注意しなければなりません。この項目では、その注意すべきポイントについて解説します。
海外販売における関税に関する注意点
海外のバイヤーが日本の商品を購入する際は、基本的に関税を支払わなければなりません。
この関税についての何の説明もなく販売すると、バイヤーは思っていた以上の価格を払うことになるため、セラーに対して不信感を抱くことになりかねません。
そのため、出品する際には、商品によっては関税がかかる場合がある旨をしっかり明記し、バイヤーに納得してもらったうえで販売するように心がけましょう。
海外販売における消費税の免除について
日本で仕入れた商品を海外へ輸出する場合、その商品は外国で消費される商品とみなされるため日本の消費税はかかりません。
そのため、セラーは一定の手続きを行うことで、輸出商品に対する消費税が免除されます。これは海外販売ビジネスとってメリットが大きいため、しっかりチェックしましょう。
海外販売の「為替レート」と「円高・円安」について
為替レートは海外販売ビジネスに大きな影響を与えます。この項目では、為替レートの影響や円高・円安のメリット・デメリットについて説明します。
海外販売ビジネスにおける為替レートの影響
為替レートとは、通貨の交換比率のことです。為替レートはビジネスに大きな影響を与えます。
たとえば、商品1個が100ドルで売れた場合で考えてみましょう。
1ドルが80円の場合
100ドル×80円=8,000円
1ドルが100円の場合
100ドル×100円=10,000円
このように、商品1個だけで2,000円の差が生まれます。
これが1,000個、1万個と商品数が増えていけば、数百万、数千万円の差が生じることになります。
海外進出の際には、このような為替レートによる差額やリスクをしっかり意識する必要があります。
円高の定義とメリット・デメリット
円高とは、円で交換できる海外の通貨が多くなることです。
たとえば、1万円をドルに両替する場合、1ドル=80円だと、「10,000÷80=125」という計算になり、125ドルに両替できます。
対して、1ドル=100円だと、「10,000÷100=100」という計算になり、100ドルに両替できます。
この場合、1ドル=80円のほうがより多くのドルに交換できるため、円高になります。
海外販売ビジネスにおける円高のメリットは、海外製品を安く購入できる点にあります。つまり、仕入れ値を抑えられるということです。
しかし、海外では日本の商品の値段が上がることから、輸出が伸び悩むというデメリットがあります。
円安の定義とメリット・デメリット
一方、円安とは、円で交換できる海外の通貨が少なくなることです。先ほどの1ドル=80円に対して、1ドル=100円になれば両替できるドルが少なくなるため円安になります。
海外販売ビジネスにおける円安のメリットは、日本の商品が海外で安く販売されるため、輸出業の売り上げがアップすることです。一方で、海外製品の仕入れ値が高くなるため、輸入業に与えるデメリットは大きくなってしまいます。
以上、円高・円安が海外販売ビジネスに与える影響について解説してきました。それぞれ輸出入に大きな影響を与えることが分かっていただけたかと思います。
とはいえ、副業として行う個人の輸出入ビジネスレベルでは、大幅な円高円安でもない限りそこまで大きな影響を受けるわけではありません。しかし、円高・円安の内容を把握して対策を立てることに越したことはないので、関連知識をしっかり頭に入れておきましょう。
eBayセラーは価格をドル表示すると有利にビジネスを展開できる
今回は、eBayの価格をドル表示に変換する方法や、海外販売ビジネスの注意点などについて詳しく解説してきました。
eBayでの出品では、価格を円表示のままにしていると、出品業務が行いにくくなるだけでなく、為替の変動等のリスクにいち早く対応することもできなくなってしまいます。
そのため、セラーの方は価格の表示をドル表示に変換しておくことをおすすめします。
また、海外販売ビジネスは、円高・円安の影響が大きいため、関連する知識をしっかり把握し、いざ円高・円安になったときにも影響を受けにくい経営体制を日ごろから整えておきましょう。
今回ご紹介した情報を参考にして、ぜひ円滑なeBay販売ビジネスを目指してください。