ネットショップの仕入れにおいて、実店舗仕入れ、ネット仕入れ、海外買い付けなど、方法は色々と存在します。
出来るだけ安く仕入れたいところですが、中国や韓国、東南アジアでの仕入れが安くて人気があり、最近では主流になってきました。
今回は、その中でも情報量が少なく、実態が分からないことが多い「香港仕入れ」について調査をしました。
【香港仕入れVS国内仕入れ】どちらが安いか徹底比較
香港仕入れが安いかどうか、頻繁に香港に行かない限り、知っている人は少ないと思います。
香港旅行でブランド品を購入する女性も多く、安いどころか、逆に高くつくイメージがある人もいるのではないでしょうか。
そこで実際、香港仕入れは国内仕入れよりも安いのかどうかを調査しました。
メジャーなブランドではどうか
PRADA
財布(サフィアーノ レザー)
日本の定価 ¥75,900
香港の定価 約¥63,460(HKD 4,750)
差額 ¥12,440 (約16%安い)
クリスチャンルブタン
財布(Panettone Wallet)
日本の定価 ¥96,800
香港の定価 約¥74,820 (HKD 5,600)
差額 ¥21,980 (約23%安い)
人気ブランドでも、このくらい安いと利益を十分出せそうですね。
特に小さな商品であればあるほど送料が安くて済みます。
売れそうなものなのか、よく考慮して仕入れましょう。
【調査結果】香港仕入れの方が安いブランド品がたくさん存在する!
ルイヴィトン、ティファニー、クロムハーツ、エルメス、シャネルなどの世界的人気ブランドでも、
ブランドやアイテムごとに差はあるものの、安いです。
その他にも、化粧品、DVD、食料品なども調査しましたが、日本国内で仕入れるよりも安いです。
すべてのブランドのすべての商品が、常時安いわけでないものの、かなり安く仕入れられる商品が存在するのは本当でした。
特に香港は無税ですので、そのあたりも十分メリットですね。
「尖沙咀(チムサーチョイ)」でマイナーショップを探そう
観光ガイドには有名店などが並びますが、有名店だと掘り出し物はあまり期待できないことが多いです。
ここは「マイナーショップ」にも注目してみましょう。
おすすめは「尖沙咀(チムサーチョイ)」という観光エリア。
免税店・高級ブランド店から始まり、民芸品・アウトレット・香港メイドのブティックなどたくさんのショップが並びます。
高級人気ブランドでも、直営店では売り切れてしまっているものが、まだ残っていたりすることもあり、掘り出し物に期待が出来ます。
【アパレル系の海外仕入れ】バイヤーたちはどこで仕入れを行っている?
アパレル系の海外仕入れをする時、バイヤーたちは様々な方法を駆使して仕入れを行っています。
国内仕入れとは勝手が違う海外仕入れで、おすすめの仕入れ方法はあるのか調査しました。
海外商品の展示会がおすすめ
商品の仕入れをする場合、実店舗やネット仕入れを思い浮かべますが、意外とまだ知られていないのが「展示会」です。
国内でもありますが、香港でも行われています。
展示会は企業が自社商品を世界に向けてアピールできるというメリットがあり、企業側も、小さいショップ相手でも取引に応じるケースが急増しています。
個人事業主だからと尻込みすることもなく、気に入った商品を見つけたら、どんどん仕入れの交渉をしてみましょう。
日本未入荷のものであったり、日本人に売れそうな商品などを独自のセンスで探していくのです。
思い切って、メーカーなど企業に直接交渉することが大事
海外のネットショップで仕入れる人も多くいるのですが、小売りから仕入れると、どうしても利益が少なくなるのは避けられません。これではビジネスも長続きしにくいものです。小売りではなく、メーカーなど製造元である企業に直接交渉してみましょう。
- その商品をどうしても扱いたいという熱意
- 自分のショップの特色や方針
- 今後の販売の展開についての計画
これらを説明しながら、熱意を持って説明し、できるだけ安く仕入れられるように交渉するのです。
海外からの個人輸入でお得なジャンルはあるの?
輸入は国内仕入れとは違い、関税や高額の送料などを考慮しなくてはなりません。
その上で日本国内で転売しても利益が上がるものを仕入れるのですね。
個人輸入をしても利益が上がりやすいジャンルや商品をまとめました。
【人気ブランド商品】
世界的に人気の高いコーチ、グッチ、ルイヴィトンなども利益が上がりやすいジャンルだと言えます。
ここぞとばかりに、女性が海外旅行でブランド品を買いあさってしまうのは、やはり国内で買うより断然安いからです。
しかし、頻繁に旅行に行けるはずもないので、海外ネットショップで賢くお買い物をしていきましょう。
ここでひとつ注意してほしいことがあります。
海外のネットショップは、残念ながら偽物を扱っている場合があるのも否めません。
高級デパートが運営しているような、信頼性の高いネットショップを利用すると無難ですのでおすすめです。
日本語のサポート体制も整っていることが多いので安心できますが、商品によっては関税が高いものもありますので、輸入の際は確認しておきましょう。
【腕時計】
時計の世界的人気ブランドであるロレックスやフランクミュラー、オメガ、タグホイヤーは、日本でも特に男性にとても人気が高いです。
腕時計は関税がかからないところがメリットでもあり、大きさも小さめなので、送料も安く済むことが多いです。
国内仕入れよりも断然おすすめなのですね。
【アウトドア用品】
日本でもアウトドアがブームになってきていますが、アウトドア用品の根強い人気は、アークテリクス、ミレー、ノースフェイス、パタゴニアなど、欧米です。
アウトドアの必需品でもあるテント、寝袋から始まり、あらゆる商品が安く購入出来るので、利益を生みやすいです。
【文具】
高級万年筆ブランドで言うと、ドイツのモンブラン、同じくドイツのラミー、アメリカのクロスなどがあります。
高級手帳ブランドで言うと、イギリスのスマイソン、フランスのエルメスも人気ですね。
日本で、ブランドの文具用品を使う人は意外に多いです。
関税もかからず、小さいものなので送料を心配することもありません。
【その他おすすめ】
子供服、おもちゃなども、国内仕入れよりも断然安く仕入れられる商品です。
化粧品などもかなり安い場合があり、常にチェックしておきたいジャンルだといえます。
日本国内の仕入れよりも利益率が高い商品はたくさんあります。
海外のネットショップでも、十分利益を出せる商品がありますので、根気よくリサーチしていきましょう。
【香港仕入れVS国内仕入れ】実際価格を徹底的に比較してみた
「本当に国内仕入れよりも香港仕入れの方がお得なのか?」そう思う人もいると思います。
では、実際に分かりやすく「香港仕入れVS国内仕入れ」という形で価格を徹底比較していきましょう。
一般的に香港で購入した方がお得だと評判のジャンルをピックアップし、価格を比較してみます。
化粧品
香港で仕入れた方が断然安いと評判なのは化粧品です。女性にとって必需品でもある化粧品が高級ブランドでも安く手に入るとすれば、人気が出るのは当然のことでもあります。香港の化粧品は、日本国内のものと比較してどのくらい安いのでしょうか。
【SHISEIDO】
シンクロスキン トーンアップ プライマーコンパクト(レフィル)
日本の定価 ¥3,960
香港の定価 約¥2,020 (HKD 260)
差額 ¥1,940 (約48%安い)
【シャネル】
ボーイ ドゥ シャネル コンシーラー
日本の定価 ¥5,400
香港の定価 約¥4,210 (HKD 315)
差額 ¥1,190 (約22%安い)
【ロクシタン】
シア ハンドクリーム
日本の定価 ¥1,400
香港の定価 約¥1,140 (HKD 85)
差額 ¥260 (約17%安い)
かなり安くなっていますね。
クリスチャンディオールやMAC、RMKなど、他の人気ブランドも安いです。
例に挙げたロクシタンのシアバターハンドクリームですが、一見差額が良くないように見えます。
しかし、この商品は世界的に人気で、「世界中で2秒に1つ購入されているベストセラー」ともいわれているほど。
大量に仕入れても確実に売れるという期待も出来ますから、このくらいの単価差額でも候補リストに入れておくべき商品ですので覚えておいてくださいね。
ブランド商品
日本人女性が香港に旅行に行く目的と言えば、「ショッピング」であることが多いです。
お目当てのブランド品をチェックしに行くのですが、これも香港のブランド品は日本よりも安いという概念から。
実際にはどうなのでしょう。
【プラダ】
サフィアーノ レザー 二つ折り財布
日本の定価 ¥63,800
香港の定価 約¥52,100 (HKD 3,900)
差額 ¥11,700 (約18%安い)
【エルメス】
ベルト ノマド 40
日本の定価 ¥84,700
香港の定価 約¥80,460 (HKD 4,500)
差額 ¥4,240 (約5%安い)
【ルイヴィトン】
LV ヴォルト ミュルティ
日本の定価 ¥441,100
香港の定価 約¥367,400 (HKD 27,500)
差額 ¥73,700 (約17%安い)
特にプラダに関しては、情報サイトだけではなく、個人ブログなどでも安いとの評判が多いです。
これだけの世界的人気ブランドが安く仕入れられるのですから、香港仕入れにはメリットを感じられますね。
サイトによってはもっと安く買える場合もありますが、香港の直営店だとアフターケアもしっかりしています。
直営店でも安く仕入れることが出来る香港は、とても魅力のある仕入れ先と言えます。
CD・DVDなど
香港の仕入れでおすすめなのが、CDやDVDです。香港に旅行へ行って、CDなどを購入して帰る人は意外と多いようです。中には日本でレンタルするよりもよっぽど安いものもあるようで、お気に入りの音楽をまとめて購入して帰る人も珍しくはありません。
【CD】
アリアナ・グランデ Thank U Next
日本の定価 ¥3,653
香港の定価 約¥1,336 (HKD 100)
差額 ¥2,317 (約63%安い)
ドヴォルザーク 交響曲・協奏曲集
日本の定価 ¥5,694
香港の定価 約¥4,342 (HKD 325)
差額 ¥1,352 (約24%安い)
【DVD】
ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 3D&2D ブルーレイセット
日本の定価 ¥5,217
香港の定価 約¥3,193 (HKD 239)
差額 ¥2,024 (約39%安い)
こうしてみるとずいぶん安いですね。
日本のCDも半額以上の差額が出ました。これだけ安く仕入れられるなら、転売しても利益を十分出せそうです。
しかし、売れるか売れないかが重要です。需要や価格帯をよく考慮して仕入れましょう。
香港のハンドメイド資材は安い!
香港ではハンドメイド資材もたくさん売られています。
膨大な種類の色や形、また日本にはない色やデザインが多く、見ていて飽きません。
ハンドメイド資材を仕入れる時に、香港は選択肢に必ず入れておきましょう。
ハンドメイド資材の仕入れに香港がおすすめな理由
【量り売りが出来る】
香港では、ビーズなどをグラム単位で量り売りしてもらえます。
ハンドメイド資材は、多くいる材料、少ない量で済む材料があり、どれも同量で販売されると無駄な出費になる場合もあります。その点、香港のハンドメイド資材売り場では、量り売りですから、
「必要なものを必要なだけ」購入することが出来、無駄な出費や在庫に悩まされることはありません。
【膨大な布の種類】
ハンドメイドを作る人は、理想のデザインにより近い作品を作ることを意識していると思います。
布1つにしても、限られた数の中から「仕方なく」選ぶのではなく、膨大な種類の中から理想に一致するデザインのものを見つけることが大事なのですね。
香港のハンドメイド資材売り場では、ところ狭しと膨大な種類の布が用意されているので、楽しく布選びをすることが出来るのです。
【色・種類・太さ・大きさ、すべてを選べる】
色やデザインだけではありません。
リボンやワッペンなどにおいては、太さや種類も選びたい放題です。
特にリボンは様々なタイプのものが用意されており、見ていて飽きないほどです。
布のサンプル帳がたくさん用意されているショップもあり、1日では周りきれないかも知れません。
始めは市場のルールが分からなくて戸惑うことがあるかも知れませんが、慣れれば問題なく買い物が出来ます。
怖がらずに少しずつ挑戦してみてください。
海外仕入れのメリットとは
国内仕入れよりもメリットを感じないと、わざわざ海外仕入れをする意味がありません。
国内仕入れよりも利益を出しやすいという理由で海外仕入れをする人は多いですが、それだけがメリットではないのです。
海外で仕入れをする最大の魅力というと、
- 日本にはないもの
- 日本にはないデザインのもの
- 国内ではあまり流通していないサイズのもの
など、国内仕入れでは手に入りにくい商品のものが仕入れられることです。
海外独特の雰囲気で、ライバルたちとの差別化を目指せるわけですね。
価格は変動を避けられませんが、「海外独特の特徴を持ち、日本で手に入れにくい」点は普遍的な魅力でもあります。
海外仕入れは経験が大事
海外仕入れは、やはり最初のうちは苦労します。
土地勘も勝手も分かりませんから、失敗しながら覚えていくしかないのです。
しかも同じ国でも、市場によってルールが違ったり、特色が違ったりします。
時間の無駄にならないように、効率よくチェックしていくには、何度も足を運んで、自分なりのお気に入りショップを見つけていくのが最善です。
香港仕入れは価格重視のセラーには向かない
「VAT OFF」(海外消費税オフ)や「VIP割引」など、様々な特典を駆使して、出来るだけ安く仕入れる方法をとっているセラーにとって、香港仕入れはあまりおすすめできるものではありません。
香港仕入れは欧米の仕入れよりもどうしても高くなります。
欧米仕入れと比較しても、少し高めになってしまうことから、利益はもともと薄いのです。
安さで勝負すると価格重視の顧客がつきやすくなり、仕入れ値が少しでも上がってしまうと、たちまち売れなくなってしまう危険があります。その時々に合わせて、「適正な価格設定」を目指すようにしておきましょう。
人気ブランドは「価格差」ではなく「買えるかどうか」が重視される
誰でも出来るだけ安く仕入れたいと思いますし、出来るだけ安く買いたいと思うものです。
しかし、どうしても欲しいものにおいては、価格よりも「買えるかどうか」が非常に重要になってきます。
どうしても欲しい商品があり、あちこちのショップをまわってやっと見つけた場合どうしますか?
他のショップの方が安いかもなんて言って、リサーチしに行くことはないと思います。
特に、人気ブランドなどの限定品となると、少々高くても「どうしても欲しい気持ち」が勝ってしまい、購入意欲がなくなることはありません。こうなると、大事なのは「在庫確保ができるかどうか」ということになってきます。
売れるものかどうかを見極めることももちろん重要ですが、顧客の「買いたい気持ち」に応えられるショップを目指すことが理想です。
人気ブランドは「在庫確保力」で劇的に変わる
最近では、特定のブランドにとらわれない「セレクトショップ」で買い物を楽しむ人が増えてきています。
しかしこのセレクトショップで取り扱いが少なかったり、安く仕入れることが難しい商品だと、この「在庫確保力」は活きていきます。
セレクトショップや、セレクトショップで仕入れているセラーたちの商品が完売してしまった場合、価格が高くなっても、欲しい人は在庫を求めて他のショップを探します。
こうなると、価格が高くても売れるので、利益につながりやすいのですね。
在庫確保力のために開拓していこう
価格が上昇しても売れるほど人気の高級ブランドであれば、在庫確保力が活きてくるのは間違いありません。
さらにセレクトショップでの取り扱いが少なければ、余計に希少価値が上がり、購入意欲も上がります。
このような商品を確実に在庫として確保できれば、ビジネスとしては成功です。
香港を含め、在庫を確保できるような仕入先を地道に開拓していきましょう。
香港や中国などアジアからの仕入れについて
根強い人気の中国仕入れや、おすすめの香港仕入れのほか、台湾や韓国の仕入れについてもご紹介しておきます。
香港貿易発展局(HKTDC)へ行こう
東京・大阪事務所内に資料閲覧室
・月~金曜日 午前9時~午後5時
サイトには、展示会情報から、メーカー情報など、様々な情報があります。一度サイトをのぞいてみてくださいね。
中国仕入れは現地に行かなくても十分稼げる
中国には卸問屋街などもあり、出来ることなら現地へ出向いて、商品を手に取ったり、直接交渉したりしたいところです。
もし、事業の規模が大きく、数百、数千万円の仕入れをするなら現地へ出向くのもアリだと思います。
しかし、仕入れ量がある程度決まっている個人事業主が現地に出向こうとすると、旅費交通費などでかなり出費が入用になってしまいます。
少しでも安く仕入れて利益をあげたいのですから、これでは赤字になりかねません。
中国仕入れでは、ネットを上手く利用して、現地の商品について業者とやり取りしたり、交渉したりすることが可能ですから、旅費交通費は仕入れにまわした方が賢明なのですね。
現地に行くこともメリットはありますが、ネットでも十分良い仕入れが出来ることを理解しておいてください。
台湾や韓国の仕入れはどうなのだろう
やはり、台湾や韓国などの仕入れでも、国内仕入れよりも安く仕入れられる傾向にあります。
特に韓国だと、アパレル系に力を入れている仕入れサイトも多く存在し、日本にはないデザインのものもたくさんあります。
価格的に中国や香港と比較して、安いというほどではないものの、デザイン性などは日本人好みのものが多く、他と比較しても売りやすいと言えます。
台湾でもアパレル系や雑貨が安く手に入り、幼児玩具なども人気のようです。
中には韓流アイドルの台北限定グッズを仕入れて、稼ぐセラーの人もいました。
台湾でしか手に入らない、韓国でしか手に入らない、そんな特別感のあるものを探すのも1つの手なのですね。
しかも、中国仕入れとは違い、台湾や韓国は品質は良い方だと言えます。
あとは価格とのバランスを考慮して、それぞれのメリットを最大限に生かしたいですね。
香港の仕入れはブランド品や化粧品などが安い!
香港仕入れが国内仕入れよりも安いかどうかを調査しました。
仕入れ先の選択肢に香港を入れていなかった人も、興味がわいたと思います。
ただすべてが安いわけではありません。香港での仕入れのメリットなどを吟味し、どのジャンルに絞るべきか考えましょう。
おすすめはブランド品や化粧品、CDなどでした。
このジャンルに少しでも興味があるのなら、香港仕入れを是非検討してみて下さいね。