Facebook広告の効果を発揮するには、「セグメント」の設定がポイントです。
多くの情報を活用できるFacebook広告ですが、セグメント設定が不十分では最適な広告配信につながりません。
本記事では、Facebook広告のセグメントを設定する方法やポイントについて解説します。また、ターゲティングを決める3つのポイントや注意点についてもまとめているので、是非参考にしてください。
facebook広告のセグメントの設定をしよう
Facebook広告を活用する上で、セグメントを設定することが重要です。
セグメントとは、似通ったものを集団ごとに区切ることを意味します。Facebook広告の場合、このセグメントを設定することで、多種多様なユーザーを似た集団ごとに区切ることができるため、より適切なアプローチが可能になります。
Facebook広告でどのようなセグメントを設定すればいいのか、基本的な考え方について解説します。Facebook広告のセグメントを設定する方法やポイントが良く分からないという方は是非参考にしてください。
【Facebook広告のセグメント設定】どういった基本設定があるかチェックする
最初に、facebook広告にどういった基本設定があるかチェックしましょう。
Facebookでは、「地域、年齢、性別、興味・関心など」を設定できます。
たとえば、地域設定は「日本」、年齢は「18歳から65歳まで」、性別は「すべての性別」と設定してみましょう。
そして、ターゲット外の地域には配信しないように設定してください。
このようにFacebook広告で基本的なセグメント設定をしておけば、必要な情報収集が可能になります。
【Facebook広告のセグメント設定】さらに細かく詳細なターゲットを設定しよう
次に、セグメントの詳細ターゲットの設定を行ってください。
facebook広告は非常に細かく詳細ターゲットをセグメント設定できるため、初めての場合はセグメントも多少大雑把でも問題ありません。
興味・関心ターゲティングは約300種類の設定が存在しているので、カテゴリごとに必要なものを選んでセグメントしてください。
たとえば、親向けと子供向けでターゲット分けするようなセグメント設定の形がおすすめです。
設定を絞りすぎると情報が集めにくくなるため、適宜データを確認して調整しましょう。
Facebook広告のセグメント設定|ターゲットを設定する上でのポイント
Facebook広告のターゲットを設定する上でのポイントについて解説します。
効率のいいターゲティングを行うための、基本的な考え方について確認してください。
ターゲティングは競合を避けることが大事
ターゲティングは、競合他社と設定がかぶらないようにすることが大事です。
競合他社がどのようなターゲティングを行っているかを確認し、自社は別の角度から設定できると広告効果が上がります。
地域や年齢などの情報から、どのターゲットに広告を配信するか十分に検討してください。
複数のターゲティングを設定する
facebook広告は、複数のターゲティングを同時に行うことで、広告効果がアップします。
効果が高いものを採用して、他のものは別のターゲットに変更すれば、より効果的なターゲティングにつながっていきます。
自社に興味を持ってくれているユーザーの情報を参考にし、様々なターゲティングで広告を配信して結果を確認しましょう。
次のターゲティングに変更するタイミング
次のターゲティングに変更するタイミングは、広告に関心が集まっていない場合です。
Facebook広告の管理画面で、品質ランキングが「平均以下」になっているものは変更することをおすすめします。
ただし、品質ランキングが平均以下でも、CPA(顧客獲得単価)が目標をクリアしているような状況であれば、焦って変更しなくても良いでしょう。
Facebook広告のセグメント設定|ターゲットのためにオーディエンスの種類を設定しよう
Facebook広告では、広告のターゲットになるオーディエンスを設定する必要があります。
設定方法は、Meta Business Suiteにアクセスし、左側にあるライブラリから「すべてのツール」を選択してください。
次に「オーディエンス」を選択すると、オーディエンスに関する設定を行えます。
その他の設定も、Meta Business Suite内から設定するので適宜活用してください。
オーディエンスは4つの種類から設定できる
Meta Business Suiteの「オーディエンス」をクリックすると、4つのオーディエンスを選ぶことができます。用意されているのは、以下の4つのオーディエンスです。
・カスタムオーディエンス
・類似オーディエンス
・特別な広告オーディエンス
・保存済みのオーディエンス(従来のコアオーディエンス)
カスタムオーディエンスは、自社の顧客データやサイトに訪問したことのあるユーザーと、Facebookのユーザーデータを照らし合わせてターゲティングします。
類似オーディエンスは、自社の顧客と共通の関心を持つユーザーをターゲティングすることになります。Facebookページにいいね!しているユーザーも該当します。
特別な広告オーディエンスでは、最も価値の高い顧客と似た行動をオンラインでしている新しいユーザーに広告を配信します。
保存済みのオーディエンスでは、年齢や性別、地域などと合わせて、詳細ターゲットも活用してオーディエンスを設定します。
オーディエンスを設定する
「Filter」を選んで、4つの中から目的の設定を選びましょう。
Facebook広告のセグメント設定|保存済みのオーディエンスの特徴
順番が前後しますが、扱いやすい保存済みのオーディエンスの特徴から解説します。
保存済みのオーディエンスは、位置情報や年齢などの項目から設定します。
保存済みのオーディエンスの特徴は、Facebookの登録情報を元に設定することができるため、高い精度が期待できる点です。
詳細ターゲットで絞り込みを行う
保存済みのオーディエンスでは、詳細ターゲットを活用して絞り込みを行ってください。詳細ターゲットでは、ユーザーが実行した選択に基づいて、ターゲットを選ぶことができるのです。
詳細ターゲットの中でおすすめなのは「興味・関心」の項目です。
興味・関心には「スポーツ・アウトドア」、「テクノロジー」、「レジャー施設」、「趣味・アクティビティ」などの選択肢が存在します。
適切なボリュームになるものを選択することで、広告効果が得られます。
潜在リーチの人数を確認して、設定することが重要です。潜在リーチは「配信するターゲットの中に想定されるFacebookのユーザー数」のことで、広告を配信する量に大きく関係する部分です。
潜在リーチの設定数は、最低10万人で出来れば25万人から100万人程度にしておくと、広告効果が出やすいでしょう。
つながりで広告効果を高める
保存済みのオーディエンスでは「つながり」を設定することが可能です。
こちらの項目では、ユーザーがFacebookページやアプリに対して、どういったアクションを行ったかに基づき、ターゲティングに含めたり除外したりできます。
たとえば、自社のFacebookページに対していいね!してくれているなら、ブランドを認知している存在です。
「現在ページにいいね!またはフォローしている人」や「現在ページにいいね!またはフォローしている人に類似する人」などの項目から、適切なものを選択してください。
設定は「OR設定」、「AND設定」、「除外設定」が用意されています。
これらの設定をうまく活用することで、ターゲティングを絞り込むことが可能になります。
広告主が所持しているデータを活用するならカスタムオーディエンス
顧客データがある場合は、それを利用してFacebookの利用者情報と照合する方法があります。
その方法がカスタムオーディエンスです。
顧客データをカスタマーファイルとして活用する
カスタマーリストを活用したカスタムオーディエンスであれば、既存の顧客が求めている広告を配信しやすくなります。
また、類似オーディエンスの作成にもカスタマーデータは活用できます。しっかりとした顧客データがある場合は、非常に効果的になるのでカスタムオーディエンスを利用してみてください。
サイトにアクセスした人のデータはウェブサイトトラフィックで活用
サイトトラフィックとは「Webページのアクセス数・訪問ユーザー数などを計測する指標」のことです。Facebook広告の場合は、最長で180日前までをターゲティング可能です。
「カスタムオーディエンスを作成」をクリックし、自分のソースを選択後に「イベント」内でサイト全体や、特定のウェブページにアクセスした人を調査できます。
サイト滞在時間が長いユーザーを知れるため、優良ユーザーの発見につながります。
滞在時間上位は「25%」、「10%」、「5%」から選択できるので、目的に合わせて設定しておきましょう。
アプリに関する情報はアプリアクティビティでチェック
アプリアクティビティは、アプリをインストールした人や購入額別のユーザーを知りたいときに最適です。
最初に、アプリを正しく設定しておく必要があります。アプリを設定する手順は以下のURLを参照してください。
アプリを利用してから「過去○○日間利用していない人」をターゲットにすることも可能です。
アプリに興味を持ってくれそうな人に、広告を配信することが出来るのがメリットといえるでしょう。
参考:「Facebookで広告を掲載するためにアプリを登録する」
実店舗訪問はオフラインアクティビティ
実際にお店に訪れる場合や電話などを使う場合は、オフラインアクティビティを使ってリストを作成しましょう。
オフラインイベントを作成する必要があるので、作成方法は以下を参照してください。
注意点はオフラインイベントの設定が必要なので、忘れないで設定しましょう。
参考:「オフラインイベントを使用してカスタムオーディエンスと類似オーディエンスを作成する」
いいね!やクリックしてくれた人はエンゲージメントでリスト化
エンゲージメントとは、関心などを意味する言葉ですが、Facebook広告においては「いいね!」や「シェア」が該当します。
カスタムオーディエンスのソース選択内にある「Meta Sources」から「Facebookページ」や「Instagramアカウント」を選択してください。
Instagramを使用する場合は、アカウントを連携させる必要があります。また、Instagramプロアカウントを設定している必要があります。詳しくは下記のURLを参照してください。
コンテンツをいいね!やクリックしてくれた人のリストを作成でき、自社製品やサービスに強い興味を持ってくれているユーザーをリスト化できます。
参考:「Instagramアカウントでカスタムオーディエンスを作成する方法」
類似オーディエンスの特徴
類似オーディエンスの特徴は、オンライン上の行動が似ている人をリスト化できる点です。
類似オーディエンスを使うためには、カスタムオーディエンスかFacebookページを選択する必要があります。
オーディエンスサイズは、1%は元のオーディエンスに一番近いターゲット設定になります。
類似オーディエンスの設定ポイント
類似オーディエンスのオーディエンスサイズは、1%または4%程度が最適と考えられています。
どちらにするか迷った場合は、複数のオーディエンスを作成しておきましょう。
複数作成する場合は「類似オーディエンスの数」を選んで、数を設定できます。
この設定で複数の類似オーディエンスを作成すると、重複を避けられるのでおすすめです。
Facebook広告のセグメント設定でターゲティングを決める3つのポイント
ターゲティングを設定する際に、どのように項目を決めれば良いのか、3つのポイントを解説します。
初めてターゲティングを設定する際の参考にしてください。
ポイント1:最初はターゲットは広く設定する
「オーディエンス詳細」にある「詳細ターゲット設定」では、ターゲットを広く設定しましょう。
最初からターゲットを絞ってしまうと、実は興味を持ってくれていたユーザーを除外してしまう可能性があるからです。
データを蓄積していくことで、ターゲットを絞れるようになるので、最初は広めに設定しましょう。
また、ターゲットを絞りすぎてしまうことでCPA(顧客獲得単価)が上がる原因にもなります。
そして、Facebookに登録されているユーザー情報はすべて正しいわけではなく、項目が未登録のままになっていることがあるのです。
ターゲットを細かく設定すると、未登録のユーザーが除外されることにつながります。
このような点を踏まえて、最初はターゲットを絞りすぎないように注意してください。
ポイント2:自社の広告で競合することを避ける
ターゲティング設定で注意しなければならないのが、自社の広告と競合するような設定方法です。
せっかくユーザーが広告に興味を持ってくれても、別々の広告で取り合っていました、という事例は珍しくありません。
ターゲティング設定では、項目がかぶることを避けて、広告が無駄にならないようにしましょう。
ポイント3:異なるターゲティングを活用する
異なるターゲティングを並行して配信すれば、ユーザーが求めている広告がどういったものであるかが分かりやすくなります。
並行して異なるターゲティングを活用して、より良い成果が得られるものを見つけましょう。
興味・関心ターゲティングの設定で気をつける点とは?
ターゲティング設定において、興味・関心ターゲティングは十分に注意して設定を行いましょう。
間違いやすいポイントについて解説するので、設定するときの参考にしてください。
デフォルトはOR条件になっている
詳細ターゲット設定を決める画面には「次の条件に一致する人を含める」と表示されています。
たとえば、「野球」と「サッカー」と登録してみましょう。
この場合、説明文の内容から「野球」と「サッカー」の両方がターゲットとして選ばれているように勘違いする人がいます。
しかし、Facebook広告の詳細ターゲット設定のデフォルトは、「野球」または「サッカー」のOR条件になっている点を覚えておきましょう。
AND条件や除外条件は自分で設定する
デフォルトのOR条件ではなく、AND条件や除外条件を使いたい場合は、「除外」または「オーディエンスの絞り込み」を選択してください。
Facebook広告で、ターゲティング設定をする際に見落としやすい部分なので注意しましょう。
オーディエンスサイズのメーターを確認する
詳細なターゲットを指定すると、車の速度メーターのようなものが表示されます。
これは、オーディエンスのサイズをイメージしているものであり、潜在リーチとともに確認することができます。
左側に針が傾くとオーディエンスサイズは狭く、右に傾くと広いことを表します。
広告を配信する場合は、オーディエンスサイズはある程度広い方が良いため、赤いゾーンに針が傾かないようにしましょう。
Facebook広告のセグメント設定は細かく設定しすぎないことが重要
Facebook広告のセグメントについて解説しました。
Facebook広告のセグメントを設定するときのポイントは、セグメントを細かく設定しすぎないことです。ターゲットが狭くなりすぎると、広告の配信量が少なくなり、想定しているよりも見てもらえないことにつながります。
広告配信の結果を踏まえて、少しずつ詳細データを細かく設定すれば、広告効果はアップします。