せどりと転売は同じなの?意味の違いや関係する法律を詳しく解説!

転売ビジネスは、代表的な副業の一種です。これに似た言葉として「せどり」というものもあります。では、これらの言葉の違いとは、一体何なのでしょうか?

この記事では、せどりと転売の違いや、これらのビジネスを行う際の注意点などを解説していきます。 興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

目次

せどりと転売の違い

せどり」と「転売」は同じものとして扱われることが多いのですが、実際には少しだけ意味合いが異なります。では、具体的にどのような意味の違いがあるのでしょうか?

ここからは、それぞれの言葉の意味を詳しく解説していきます。

せどりとは?

せどりとは、主に中古品を販売するビジネスを指します。もともとは古本の仕入れ・販売を意味する言葉でしたが、現在はその意味が広がりつつあります。

現在使われている「せどり」の意味としては、希少価値のある品物を仕入れて販売する行為全般を指します。中古品だけでなく新品も扱うため、転売と混同して考えられることも増えました。

転売とは?

転売とは多くの場合、買い占めや値段のつり上げなどといった、悪質な行為を伴うものを指します。せどりが元から希少価値のあるものを見つけて販売するのに対し、転売は意図的に品薄状態を作り出して価値を上昇させるのが特徴です。

上記のような悪質な行為により、個人によるグッズの仕入れ・販売全般に対して悪いイメージが定着しています。しかし、実際には真っ当なビジネスを行っているユーザーもたくさんいるのです。

せどりの種類と特徴

せどりの中には、いくつかの手法が存在します。それぞれの特徴を正しく理解すれば、自分に合った方法を簡単に見つけることができます。

ここからは、せどりの種類とそれぞれの特徴について詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

大きく2種類に分けられる

せどりの手法は、大きく2種類に分けることができます。一つは、すでに希少価値が付いているものを安く仕入れて販売する方法です。そしてもう一つは、これから価値が上がっていきそうなものを定価で購入し、価格が高騰したタイミングで売りに出す方法です。

いずれの場合も、利益を得るためには仕入れた値段よりも高い金額で売りに出さなければなりません。つまり、仕入れ値よりも高く売れる見込みのある品を見極める力が必要とされるのです。

仕入れの方法にも種類がある

仕入れのスタイルも、いくつかの種類に分けることができます。せどりで行われている主な仕入れ方法は、「店舗せどり」と「電脳せどり」の2種類です。前者は実店舗に直接出向いて買い付けを行う方法で、後者はネットを介して品物の仕入れを行います。

どちらの方法にもメリット・デメリットが存在するため、それぞれの特性を見極めて自分に適した方法を選択しましょう。例えば、電脳せどりは手間がかからず手軽に仕入れが行える一方で、品物を直接確認することができません。手元に届いた商品を改めて確認してみたらキズや汚れがあったり、本物でなかったりなどといったトラブルに見舞われる可能性もあるのです。

自分に適した方法を見極めることが大切

販売・仕入れの手法にはいくつかの種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。したがって、状況や目的に合わせて適切なものを選ぶ必要があるのです。

例えば、「これから価値が上がるものを見極めて売る」という手法は、何の知識もない初心者がいきなり取り入れるべき方法とは言えません。市場の動きを読む力や、ある程度の専門知識が必要とされるからです。これらのスキルがない場合には、すでに人気のあるアイテムを仕入れて販売するのが無難と言えます。

せどりのメリットとデメリット

どのようなビジネスにも、当然メリットとデメリットがあります。では、せどりにおける利点と欠点とは、一体なんなのでしょうか?ここからは、その双方を詳しく解説していきます。

メリット

せどりの大きなメリットの一つとも言えるのが、その仕組みの単純さです。せどりビジネスの大まかな流れとしては、すでに人気のある品物を安く仕入れ、買った値段よりも高く売るというシンプルな構造となっています。もともと人気を集めている品物を扱うという特性上、失敗が少なく、利益を上げやすい傾向にあります。

また、品物のプロデュースや宣伝に手間や費用をかける必要がないことも、大きなメリットと言えます。せどりの対象となる品物は、すでに多くのユーザーに認知されている場合がほとんどです。そのため、自ら宣伝活動などを行わなくても、自然と購入希望者が現れます。広告費をかける必要がないため、少ない資金でビジネスを始めることができます。

デメリット

大きなリスクが少なく気軽に始めやすいせどりですが、それ故にライバルの数が多いというのがデメリットの一つです。競合のユーザーが多いと、自身が売りに出した品物を買ってもらえる可能性が低くなります。中には、競争に勝つために他者よりも安い値段で販売を行うユーザーもいます。これを受け、周りのユーザーも一斉に値下げを行った結果、相場価格が下落するという現象が起こることもあるのです。

品物を早く売り切ることは、第一の目標ではありません。最も優先されるべきは利益だということを、肝に銘じておきましょう。仮に上記のような価格競争が起こったとしても、気長に待ち続けていれば、元の相場に戻る可能性があります。焦って安い値段で売ると、利益が減ってしまうため注意してください。

地道な努力を続けられるかどうかが重要となる

せどりで得られる利益は、扱う品物により大きく異なります。中には1回の取引で数万円もの利益を上げるケースもありますが、それはレアなケースです。多くの場合、利益は数百円から数千円程度に留まります。ひとつひとつの利益は小さくても、それらを積み重ねることで、大きな成果につながるのです。

以上のことから、せどりを行うには小さな努力をコツコツと続ける能力が必要だということが分かります。一度にたくさん稼ぎたい方は、別の副業を選んだ方がよいでしょう。

また、適切な品物を仕入れるためには、世の中の需要をリサーチすることも重要です。世間のニーズを読み違えると仕入れた品物が売れず、赤字になってしまうので気を付けてください。

せどりを始めるには?

では、せどりをしようと考えた場合、まず何から始めればよいのでしょうか?ここからは、初心者におすすめのせどりの始め方を紹介していきます。これから副業を始めようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

まずは不用品の販売から始めてみる

これまで物販ビジネスに携わったことがない方は、まず商品を販売する際の一連の流れについて学ぶ必要があります。練習の一環として、まずは自宅の不用品を売るところから始めてみましょう。

不用品の販売には、初期費用や特別な許可を必要としません。大きなリスクを負うことなく利益を得ることができるため、せどりビジネスの第一歩としてふさわしいと言えます。

初期費用について

品物の仕入れから行う場合は、事前に資金を準備する必要があります。どれほどの金額を用意するのかは個人の判断によるところですが、数万~10万円ほど用意しておくのが一般的です。

よく売れる商品カテゴリーは?

扱う品物の種類によって、売れやすさが変わってきます。初心者の場合は、特に人気の高いカテゴリーの品を選ぶのがおすすめです。失敗が少なく、比較的簡単に利益を出すことができます。

おすすめの商品カテゴリーは以下の通りです。

需要の高いカテゴリー
・おもちゃ
・未使用の家電、雑貨類
・キッズ向けの古着
・マンガ、書籍

なるべく安く仕入れるのがポイント

多くの利益を出すためには、仕入れた値段よりもなるべく高い価格で売りに出すことがポイントです。ただし、相場よりも高い値段で出品すると、買い手が付きにくくなってしまうので気を付けましょう。

利益を増やすコツは、売り値を上げることではなく、仕入れ値を安く抑えることです。複数の店舗をチェックして価格を比較し、できるだけ最安値で品物を仕入れましょう。

覚えておくべき法律・規則

せどりビジネスを行う上では、いくつかのルールを守らなければなりません。国によって定められた法律はもちろん、ECサイトを使う場合は、そのサービスの利用規約も必ず確認しておきましょう。

中古品を取り扱うには許可が必要なケースもある

ビジネス目的で中古品の仕入れ・販売を行う場合には、「古物商許可」の申請を行わなければなりません。これに違反した場合、3年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が科せられる恐れがあるので注意してください。

申請を行うには、営業所を管轄する警察署に出向き、必要書類を提出する必要があります。審査に1ヶ月以上かかるケースもあるので、時間に余裕をもって手続きを行いましょう。

事前に出品禁止物をチェックしておく

各ECサイトには、出品が禁止されている品物があります。これに違反するものを売りに出すと、罰則の対象となる恐れがあるので気を付けてください。主な例としては、以下のようなものが挙げられます。

・実体のない電子データ
・違法薬物
・ブランド品の偽物
・金券
・医薬品
・アダルト関連グッズ

確定申告が必要なケースとは?

せどりで稼いだ金額によっては、確定申告が必要な場合もあります。申告漏れがあるとペナルティーが科せられる可能性もあるので、十分注意してください。具体的には、以下のケースに当てはまる場合に申告の義務が生じます。

・せどりを本業で行った場合:所得48万円以上
・副業で行った場合:所得20万円以上

無在庫販売についての注意点

ECサイトによっては、手元にない品物の販売を禁止している場合もあります。取り引きが決まってから仕入れを行うケースのほか、品物の保管・発送を代行するサービスの利用も当てはまるので気を付けてください。

具体的には、Amazonの「FBAサービス」などが挙げられます。トラブルを未然に防ぐためには、一方の規約だけでなく、利用するすべてのサイトの利用規約をチェックするようにしてください。

ルールを守って正しくせどりを行いましょう

せどりを始めとした転売ビジネスは、悪いイメージを持たれることも珍しくありません。その原因とも言えるのが、意図的な買い占めや、値段のつり上げ行為を行う悪質なユーザーの存在です。これにより、転売行為そのものが悪質であるかのような印象が広がっています。

しかし、実際にはせどりは正当なビジネスとして確立された分野であり、ルールを守って行う分には何の問題もありません。実際、比較的簡単に始められるビジネスとして、多くのユーザーが参入しています。

せどりビジネスは、誰でも簡単に始められるという大きなメリットがある反面、ライバルが多いというデメリットがあります。競合するユーザーに勝つためには、ある程度の知識や経験を身につけなければなりません。利益を上げるためには、売れる見込みのある品物をリサーチし、できるだけ安い値段で仕入れることが重要です。

また、販売時には忍耐がとても重要になってきます。なかなか売れないからと言って、焦って値下げを行うのは得策ではありません。当然その分の利益が減ってしまうからです。

大切なのは、品物を早く売ることではなく、少しでも多くの利益を出すことです。仮に相場の値段が下がっていたとしても、まずはそのまま様子を見ましょう。一時的に値段が下がっただけで、徐々に元の価格に戻っていくケースが考えられます。気長に待つことさえできれば、より多くの利益を上げることも夢ではありません。

なお、せどりである程度の収入が得られるようになったら、確定申告をする必要があります。この義務を怠ると、余分に税金が課せられる可能性があるので注意してください。損をしないためにも、所得の確認は欠かさず行うようにしましょう。

これからせどりを始めようと思っている方は、上記のポイントに気を付けてください。この記事の内容が、少しでもお役に立てれば幸いです。

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この記事を監修した人

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