国内で人気のあるオンラインショップでも、海外発送に対応しているところが増えています。
ただ、海外への配送は料金が高く、商品によってはとても高額になります。
そこで便利なのが「海外転送サービス」です。
今回は海外転送サービスについて徹底調査し、複数のサービスを比較しながらお得な利用法についてご紹介します。
海外転送サービスとはどんなもの?
「海外転送サービス」というのは、国内の店舗やオンラインショップで仕入れたものを、まとめて海外へ配送してくれる代行サービスです。
多数の商品を複数のサイトから仕入れた時にも便利で、それぞれを1つにまとめて海外へ配送することができます。
転送業者はもちろんその道のプロフェッショナルですので、自分は利益を上げることだけに集中できるのも大きなメリットです。
海外発送に対応していない場合でも輸出ができる
海外在住の方が日本のオンラインショップで購入しても、直接発送に対応していない場合があります。
輸出をしようと考えている方は、このような商品の販売を検討していると思います。
その場合、転送サービスを利用すれば日本の商品を幅広く販売ができます。
ただし、販売しようとしている商品が購入者の国で規制されていないかどうかは事前に把握しておきましょう。
インボイスの発行も代行してくれる
商品を海外へ発送する時には「インボイス」という書類が必要です。
税関でインボイスを確認された時に、記入内容の不備で荷物が滞ってしまう場合も多いです。
特に慣れていない人にとってはインボイスの作成は時間もかかりますので、インボイス作成も代行してくれるととても楽です。
検品対応も丁寧で安心できる
数量やカラー、サイズなどの確認をする検品も、しっかりとしてくれます。
検品によるトラブルも未然に防げますし、出荷の再梱包もしてくれるので商品の入荷から出荷までの手間が省けます。
安くて早いのも魅力的
配送する荷物は転送業者から、国際宅配便を経由して配送されます。
実績のある海外転送サービス業者は、国際宅配便で安く配送できるよう契約をしています。
また、国際宅配便を利用する荷物は小口のものが多く、配送先の国によっては事前に荷物情報をデータで申告する方法で素早い配送が可能になります。
海外転送サービスの利用方法は?
自分で配送するよりも、安全に、安く、かつ早く配送できる海外転送サービスの利用方法をご紹介します。
業者によっては細かい内容に違いがありますが、基本的に内容は大きく変わりません。
まずは会員登録をする
荷物を送るにあたって、手数料や配送方法、決済方法などをチェックして自分に合った業者を見つけます。
ほとんどの業者で会員登録が必要となるので、登録情報を入力していきます。
国内で商品を仕入れて業者が荷受けをする
次に仕入れたい商品を決定して、通常通り購入して仕入れをします。
荷受けをするのは転送サービス業者なので事前に決済は済ませておきましょう。
決済に関しては基本的に代引きでの決済に対応していない転送サービス業者が多いです。
一部の業者ではオプションとして代引きにも対応していますが、トラブルになる可能性もあるので事前に決済を済ませておく方が無難です。
業者の指定する住所に送る
海外転送サービスの業者が指定している住所があるので、その住所に配送してもらいます。
ほぼこの住所が業者指定の倉庫になっています。
配送料金の計算をしてもらう
国際配送の場合は重量もしくは大きさで送料が決まります。
荷物の大きさや金額、納期などによって配送業者も変わります。
料金の支払いをする
海外転送サービス業者の指定する決済方法で、料金の支払いを行います。
業者にもよりますが決済方法はクレジットや振込、電子マネーなど色々な種類で決済が可能です。
海外へ発送する
業者への支払いが完了して、入金が確認されたらいよいよ発送です。転送業者から追跡番号が届くので、トラブルがあった時のためになくさずに控えておきましょう。
荷物が到着する
荷物到着までがスムーズに行えるように、どのような業者を選ぶかが重要です。
海外転送サービス業者の選び方のポイントは?
基本的には同じようなサービスですが、業者によってメリットとデメリットがあります。
業者ごとの特徴を理解して、どの業者にするかを選びましょう。
連絡が丁寧で迅速に行われる
業者に何かを問い合わせた時の丁寧さと、レスポンスの速さは重要です。
仕入れでも他の購入者に送る場合でも、到着までの間は気になるので連絡が付きやすい業者がおすすめです。
サービスやオプションの幅が広い
検品や配送のオプションの幅が広い業者は、色々な用途に使えるので便利です。
その内容や料金も業者によって違いがあるので、自分にあった内容の業者を選びましょう。
商品の写真を撮ってもらったり、壊れやすい商品を梱包してもらったりするのに費用がかかる場合もあります。
商品につける保険についても業者によってさまざまなので、サービス内容はチェックしておきましょう。
梱包をまとめて行える
自分以外のユーザーにまとめ売りやセット販売をする場合、違う商品を1つの配送先に送る時もあります。
そんな時にもいろいろなところからきた商品の梱包を、1つにまとめて梱包してくれる業者もあります。
商品が揃うまできっちりと保管してくれて、最終的な重量や大きさで料金が決まります。
商品によってはバラで送る方が安い時もありますが、その場合の対応は業者によってさまざまです。
利用料金を確認する
ほとんどの業者では会員登録が無料の場合が多く、配送料や手数料に違いがあります。
手数料と配送料は大きさもしくは重さで決まります。
手数料は一律1000円の業者や50円からという業者などさまざまです。
金額の目安については、ほとんどの業者が料金シュミレーターを用意しているので、実際にどれぐらいの料金がかかるのか先に調べておくと良いでしょう。
配送方法は国際宅配やEMSなど種類が多くあるので、事前にチェックしておきましょう。
EMS(Express Mail Service)とは国際スピード郵便という意味で、国際郵便に置いて最速の配達方法になります。
EMSを利用する業者の中には、キャンペーンなどで安くなる場合もあります。
自分で送った場合の料金もこのWebページで、計算することができます。
転送サービスの会社でもシュミレーションができるので比較するとわかりやすいです。
海外転送サービス8社を徹底比較
月額料金が不要で転送手数料がお得な業者を、絞り込んでご紹介します。
さらに「梱包まとめサービス」「発送方法」「重量別の手数料」などを比較します。
EMS | Air | SAL | 船 | 同梱 | 印刷物 | 大型 | 50g | 500g | 1kg | 2kg | 3kg | 決済手数料 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
転送Japan | ○ | ○ | ○ | ○ | 150円 | ○ | × | 30円 | 150円 | なし | |||
転送コム | ○ | ○ | ○ | ○ | 500円〜 | × | × | 50円〜 | なし | ||||
Buyee | ○ | ○ | ○ | ○ | 500円〜 | × | ○ | 0円〜 | なし | ||||
ZEN MARKET | ○ | ○ | ○ | ○ | 0円 | × | △ | 300円(重量に関係なく商品1点あたり) | 銀行振込 以外は3.5% |
||||
バゲッジ フォワードコム | ○ | ○ | ○ | ○ | 750円 | ○ | ○ | 50円 | 420円~ | 680 〜880円 | 960円 | 960円 | なし |
御用聞キ屋 | ○ | ○ | ○ | ○ | 0円 | ○ | △ | 390円〜 | 590円〜 | 890円 | 1,490円〜 | なし | |
楽天グローバルエクスプレス | ○ | × | ○ | ○ | 0円 | × | △ | 800円〜 | 1,290円〜 | 1,530円〜 | 2,290円〜 | なし | |
セレンディ | ○ | ○ | ○ | ○ | 1,000円 | × | △ | 980円〜 | PayPalは5% | ||||
EMS | Air | SAL | 船 | 同梱 | 印刷物 | 大型 | 50g | 500g | 1kg | 2kg | 3kg | 決済手数料 |
近年では大手オンラインストアの楽天も海外転送サービスに参入していて、他にも新規事業が増えています。
そのため、各社で値下げやサービス向上がなされています。また、キャンペーンなど料金が安くなっている場合もあるので、気になる業者は公式ページでチェックしてください。
会社によってメリットは違う
比較表にあるように会社ごとに、メリットはさまざまです。
利用方法や商品によっておすすめの業者は変わるので、自分のスタイルに照らし合わせながら選ぶようにしてください。
今回は「1点のみ購入」「複数店舗で2点以上の購入」「楽天、Yahoo!、amazonでの購入」「大型家電や家具などの購入」「書籍の購入」の5つのパターンに分けてご紹介します。
1点のみの購入の場合
購入したい商品が1つだけの場合は「転送Japan」がおすすめです。
手数料は30円から150円ととても良心的です。
重量によって手数料が変動するシステムで、EMSの場合は送料が3%OFFになるキャンペーンを行なっています。
その他保険や荷物の撮影などのオプションサービスも、有料で行ってくれます。
複数店舗で2個以上の商品を購入する場合
いくつかのお店から購入して、商品が複数になる場合は次の3つがおすすめです。
それぞれのメリットをご紹介します。
まず、「ZENMARKET」は1つの荷物に対して手数料が一律300円と明瞭で分かりやすいです。
また、クレジットや電子マネーなど支払い方法は多岐に渡ります。
注意点は銀行振込以外の支払いの場合は3.5%の手数料がかかる点です。
オプションサービスも充実しています。
次に「御用聞キ屋」は手数料は300円からで、料金的には特に安くはありません。
ですが、梱包に大きなメリットがあり、梱包の際にプロならではの方法で重量を軽くできる技術があります。
重量によって配送料が決定する場合、100g変わるだけで金額が変動するので、これはとても重要なポイントです。
また、問い合わせをした時もしっかりと対応してくれるのもおすすめポイントです。
最後に「楽天グローバルエクスプレス」をご紹介します。
楽天市場、楽天ブックスなどの楽天グループの通販サイトだけでなく、他社の通販サイトでも購入したものでも海外配送可能です。
しかし、楽天グループの通販サイトで購入した場合、お支払い代行サービスや、荷物が破損した場合に対応してくれる無料の保証サービス(楽天あんしんショッピングサービス)を利用できます。
なので、楽天のサイトで商品を購入して海外配送するなら、「楽天グローバルエクスプレス」を活用するのがお得です。
楽天やAmazon、Yahoo!で購入する場合
楽天やAmazon、Yahoo!で購入する場合は「Buyee」がおすすめです。
この「Buyee」は転送手数料が無料で利用可能です。
手数料が無料なのには理由があります。
BuyeeではWebページで楽天市場やAmazonの商品を代理購入という形で購入します。
取り扱い商品自体は全く同じですが、商品代金の数%がマージンとして「Buyee」に入ります。
その利益があるので手数料が無料になるのです。
利用者にとってのデメリットはストアポイントが貯まらず、使えないという点です。
ポイントが不要な方にとってはとてもお得に利用できます。
書籍を購入した場合
本や雑誌などの書籍を送る場合は以下の2社がおすすめです。
御用聞キ屋
この2つの業者は印刷物を送るときに送料が安くなる「印刷物扱い」の配送に対応しています。
「書籍、カタログ、雑誌、ダイレクトメール、手帳、トランプ」なども印刷物扱いとして送れます。
重量によってこの2社の選び方を変えると良いでしょう。
御用聞キ屋で印刷物扱いをする時には「書留扱い」が必須になります。
6000円の補償と追跡が可能になりますが、その費用は410円かかります。
バゲッジフォワードコム | 1kg:2,450円 | 2kg:3,150円 | 3kg:3,850円 | 5kg:6,250円 |
御用聞キ屋(書留代込) | 1kg:2,450円 | 2kg:3,450円 | 3kg:4,950円 | 5kg:6,350円 |
現在、バゲッジフォワードコムでは重量ごとに掛かる送料がキャンペーンで安くなっているので費用面でおすすめです。
一方で、御用聞キ屋では書き留めとして補償を付けて配送できる安心感があります。
また、御用聞キ屋では梱包の技術もあるので、その点も考慮しましょう。
家具や大型電化製品の場合
大型の電化製品や家具を送る場合はこの2社がおすすめです。
バゲッジフォワードコム
Buyee
バゲッジフォワードコムは大型荷物の配送の実績があり、30kg以上や最長辺の長さが1.5m以上、3辺の合計が3m以上の荷物の発送も可能です。
精密機械でも安心して依頼ができます。
Buyeeも大型荷物の配送が可能ですが、60kg以内や3辺の合計が3m以下、最長辺1.5m以内という決まりがあります。
荷物の大きさや料金を見比べて選ぶのがポイントです。
海外転送サービスの比較まとめ
ネットビジネスは商圏が世界中なので、配送を代理で行ってくれる海外転送サービスを活用すると、とても楽になります。
料金も格安なので、このようなサービスを利用して浮いた時間を他の作業に当てる方が利益につながる場合もあります。
自分のスタイルに合わせて、今回ご紹介したような海外転送サービスをうまく利用してください。