免税の基礎知識と日本人でも利用できる免税店を紹介

海外旅行へ行くと、免税店で買い物を楽しまれる人も多いでしょう。免税制度を利用すると関税や消費税が免除されるのでお得に買い物ができます。

免税店は日本にもありますが、日本にある免税店は日本に住んでいない人しか利用できないのが通常です。

ところが、沖縄県には日本人でも利用できる免税店があります。そこで今回は、免税店を利用する方法の他、日本人でも利用できるTギャラリア沖縄という免税店を紹介します。

目次

免税店の基礎知識

免税店とは、特定の物品を消費税免除で販売できるお店のことです。免税店をオープンするには税務署長の許可が必要です。

また、販売する対象は外国人観光客などの非居住者です。つまり、日本にある免税店では日本に住んでいる日本人には販売できません。ただし、非居住者と認められれば、日本人でも購入することができます。

以下では、免税店での免税手続きについて詳しく解説します。

免税店を利用する方法

免税店で免税を受けるには、所定の手続きが必要です。免税手続きの流れは以下の通りです。

1.購入者が旅券を店に提示する
2.免税店は、購入記録表を作成する
3.購入者が購入者誓約書を提出する
4.免税店が購入記録表を旅券へ貼り付ける
5.免税店が免税物品を購入者へ引き渡す
6.免税店は、購入者誓約書を保存する
7.購入者が税関へ購入記録票を提出する
8.購入者が免税購入物品を輸出する

免税店を利用できる人

実は、日本人でも免税店で商品を購入できる場合があります。その方法について以下で紹介します。

免税店を利用できるのは非居住者

日本にある免税店で商品を購入できるのは非居住者です。例えば、外国人は原則として非居住者です。また、外国政府や国際機関の公務を帯びて日本に在住している人も非居住者として免税店を利用できます。

しかし、外国人でも日本国内にある事務所に勤務している人や、日本に入国後6ヶ月以上経過している人は非居住者とは認められません。

非居住者の条件

当然ながら、日本に住んでいる日本人は居住者扱いとなるので、免税店は利用できません。また、日本の在外公館に勤務する目的で外国に住んでいる人も居住者となり、免税店は利用できません。

日本人であるにもかかわらず非居住者として免税店を利用できるのは、以下のいずれかの要件を満たす人です。

1.外国にある事務所に勤務する目的で出国し、海外に住んでいる人
2.2年以上海外に滞在する目的で出国し、外国に住んでいる人
3.1と2に該当する人の他に、日本出国後2年以上外国に滞在している人
4.1~3に該当する人で、休暇などで一時帰国して滞在期間が半年未満の人

詳しくは国土交通省観光庁のサイトをご参照ください。

参考:国土交通省観光庁のサイト

以上の通り、外国の会社に勤務している人は、日本人でも非居住者と認められます。また、留学やワーキングホリデーで海外に滞在している日本人も非居住者になります。

ちなみに、要件2について、「2年以上海外に滞在する目的」を持っていれば、実際には2年以上の期間海外に滞在していなかったとしてもペナルティはありません。

免税対象となる商品

全ての商品が免税対象となるわけではありません。免税対象となる物品は、日常生活の用に供されるものです。免税対象となる物品は、大きく分けて、一般物品消耗品の2種類があります。

一般物品は電化製品、カバン、洋服などのことです。消耗品は食品、飲料、化粧品などのことです。ただし、以下に示すように、物品の類型によって免税を受けるための要件が違うので注意してください。

一般物品
同じ店舗での一人当たりにおける1日の販売合計額が5千円以上
販売合計額が100万円を超える場合には、旅券等の写しを納税地または販売場の所在地に保管する。

消耗品
同じ店舗での一人当たりにおける1日の販売合計額が5千~50万円
消耗品を購入した日から30日以内に輸出することを誓約する。
(※電子対応されたケースは対応する必要がない。)
消費されないように指定した方法による包装が必要。

先程の国土交通省観光庁のサイトもご参照ください。

一般物品について

一般物品には以下の物品が該当します。

・電化製品
・カバン、靴
・洋服、着物
・時計、宝飾品
・民芸品

一般物品は同じ店舗で5千円以上購入すると免税対象となります。消耗品と異なり、日本を出国する前にパッケージを開けて使用しても構いません。例えば、免税店で購入したパソコンを出国前に開封して初期設定を行うことも可能です。

消耗品について

消耗品には以下の物品が該当します。

・食品
・果物
・化粧品
・飲料
・医薬品

同じ店舗で購入した商品の総支払額が5千円~50万円の範囲内であれば免税対象となります。ただし、消耗品を購入した日から30日以内に輸出しなければなりません。また、出国前に消費することはできません。

免税対象商品の注意点

一般物品についても消耗品と同じく特殊包装をおこなったものについては、消耗品と合算することが可能です。(平成30年7月1日〜)

空港型市中免税店について

空港内の免税店ではなく、街にある免税店のことを空港型市中免税店といいます。空港型市中免税店で商品を購入すると、出国する時に空港で商品が受け取れます。ただし、パスポートや航空券など飛行機の便名が確認できるものが必要です。

東京都にある空港型市中免税店

空港型市中免税店は、東京都内に2店舗あります。Japan Duty Free GINZAロッテ免税店の2店舗は、日本人でも利用できる免税店です。いずれも街中で商品を購入し空港で商品を受け取るだけなので、気軽に利用できます。

空港型市中免税店の利用方法

空港型市中免税店での買い物の流れは以下の通りです。

1.商品を購入する
買い物は、出国日の60日前から楽しめます。また、会計の際にパスポートや航空券の提示が必要です。

2.空港で商品を受け取る
購入した商品は、出国手続き後の免税品引き渡しカウンターで受け取れます。商品の受け取りの際もパスポートと搭乗券、引換券が必要です。

空港型市中免税店のおすすめポイント

空港型市中免税店には以下のようなメリットがあります。

・税金がかからないからお得に買い物できる
最新の商品がラインナップされている
・日本国内では購入できない限定商品も販売されている
・前もってお土産を買えるので、空港で慌てないですむ

以上のように、最新の商品が気になる人や、旅行の時にいつもお土産選びで時間がかかってしまう人に空港型市中免税店はおすすめです。

日本に居住している人でも利用できるTギャラリア沖縄

日本に居住している人でも「特定免税店制度」を利用すると免税を受けられます。特定免税店制度は沖縄県で施行されている制度です。日本人でも沖縄県外への航空券を所持している人であれば利用できます。

例えば、沖縄県那覇市にあるTギャラリア沖縄でのお買い物は、特定免税店制度を利用できます。Tギャラリア沖縄で商品を購入すると、那覇空港で商品が受け取れるので大変便利です。また、Tギャラリア沖縄には化粧品やアクセサリーなどの女性に嬉しい商品がたくさん揃えられています。

お得にショッピングができるので、沖縄旅行の際はぜひ免税店制度を利用してみましょう。

Tギャラリア沖縄が免税対象となる理由

沖縄県に特定免税店制度が設けられているのは、地域振興が主な目的です。沖縄県は観光業がメインの産業です。そのため、観光客を増やし買い物を楽しんでもらうことが必要不可欠なのです。

ところで、特定免税店制度は平成10年に導入されました。一人当たり20万円の購入金額を限度として関税が免除される仕組みです。詳しくは、沖縄地区税関のサイトに書かれているのでチェックしてみてください。

参考:沖縄地区税関

消費税は店舗負担

通常、外国人の非居住者が免税店で買い物する場合は関税と消費税が免税されます。お店でよく「TAX FREE」と書かれているのは外国人を対象としています。

日本人が免税店を利用する際は、消費税までは免税されません。しかし、Tギャラリア沖縄では消費税分を店舗が負担してくれるので、購入者は消費税の免除まで受けられます。

Tギャラリア沖縄の詳細情報

Tギャラリア沖縄の具体的な利用方法を紹介します。沖縄へ旅行に行かれる際は参考にしてください。

Tギャラリア沖縄を利用できる人

Tギャラリア沖縄を利用できる人は、沖縄県外への航空券または乗船券を所持している人です。「特定免税店制度」は沖縄振興のため、県外の人に買い物を楽しんでもらうことを目的としています。そのため、沖縄県内に居住している人は利用できません。

商品の購入方法と受け取り方法

Tギャラリア沖縄で商品を購入する際は、まず受付で住所・氏名・電話番号の他に飛行機または船便の便名と日付を記入する必要があります。記入が完了すると、免税ショッピングカードというカードが手渡されるので、商品購入時に提示しましょう。

購入した商品は那覇空港で受け取ることになります。そのため、余分な荷物を持ち歩く必要がなく、身軽に行動できます。

まずは、パンフレットの記入欄に氏名、住所などを記入しましょう。

購入した商品は、那覇空港の免税品受け取りカウンターで受け取ります。先ほどのパンフレットに記入した便名によって、受け取るカウンターが異なるので注意が必要です。免税品受け取りカウンターは、ANA・JAL・LCC・那覇港の4か所です。

お得な情報をキャッチ

Tギャラリア沖縄では定期的にセールが行われます。セール情報はTギャラリア沖縄のサイトから登録できるメルマガや、フェイスブックなどのソーシャルメディアからゲットできるので、お得な情報を逃さないようにしましょう。

参考:Tギャラリア沖縄

交通アクセスも便利

Tギャラリア沖縄には無料の駐車場が完備されています。

また、ゆいレールのおもろまち駅とも直結されているので、アクセスは大変良いです。

目的のお店もすぐに探せる

Tギャラリア沖縄の建物内部は大変広いですが、フロアガイドもきちんと表示されているので、目的のお店まで迷うことは少ないでしょう。

グーグルマップでもTギャラリア沖縄に出店しているお店の位置を調べられます。迷った時は、スマホのグーグルマップを活用すると便利です。

住所・電話番号・営業時間・支払い方法

Tギャラリア沖縄の住所、電話番号、営業時間、支払い方法は以下のとおりです。

住所:沖縄県那覇市おもろまち4-1
電話番号:0120-782-460
営業時間:11:00〜20:00
支払い方法:現金またはクレジットカード

免税店でお得に買い物

今回は、日本人が免税を受ける方法や、免税を受けられる店舗を紹介しました。

免税店の良いところは、新商品や地域限定商品をお得に購入できることです。

日本に居住している人でも、沖縄県那覇市のTギャラリア沖縄は利用できるので、沖縄旅行の際は利用してみましょう。

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この記事を監修した人

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