輸入ビジネスやバイヤーの仕事に興味があっても、本業や家庭の都合で難しいとあきらめていませんか。
今回紹介するバイマ(BUYMA)は、海外ブランド品の輸入に特化したショッピングサイトです。アパレルに興味がある方には適しています。
パーソナルショッパー(出品者)として参加すると、副業でビジネスを始められます。
この記事では、バイマの特徴について解説します。
バイマ(BUYMA)について
バイマについて概要を紹介します。
バイマの概要
バイマは世界中のブランド品を扱うショッピングサイトです。17,000以上の海外ブランドを取り扱っており、出品数は617万点以上です。
出品しているのは世界176カ国に在住の20.6万人(2023年1月末時点)の、パーソナルショッパーと呼ばれる人達です。
バイマはオークションサイトやフリマとは違い、扱う商品はすべて新品です。パーソナルショッパーは在庫を保持することも可能ですが、注文が入ってから商品を買い付けて、購入者へ発送する対応が大半です。
購入者の代わりにパーソナルショッパーが商品を買い付ける、買い物代行サービスの一種と言えます。
バイマを運営している会社
株式会社エニグモ(Enigmo Inc.)がバイマを運営しています。エニグモは、東京証券取引所第一部に上場している企業です。筆頭株主はソニー株式会社で、ソニーの持分法適用会社になっています。
業績は2023年1月期に、前年同期に対して売上げ・利益ともに減少しています。
参考:株式会社エニグモ
バイマの利用者は増加傾向
バイマの会員数は増加し続けており、2023年1月時点で1000万人を超えています。
会員数増加の理由は、バイマのパーソナルショッパーとして、誰でも簡単に活動できるためです。
バイマでは公式に無在庫販売が許可されていて、他のショッピングサイトやフリマサイトのように手元に商品を確保しておく必要がありません。そのため、出品者は売れ残り在庫のリスクがなく出品可能です。
無在庫販売のメリットから、バイマに参入するパーソナルショッパーの数は増加しています。結果として扱う商品数が増え、商品を注文する利用者数も増えています。
バイマではなぜブランド品が売れるのか
日本国内にはブランドの直営店・正規店が多数存在します。それでも購入者がバイマで買い物をするのは、日本国内の正規の値段で購入するよりも、海外から取り寄せた方が安いからです。
また日本国内の店舗では扱っていない、海外限定のアイテムを入手できることも理由です。
近隣に店舗がない地域に住んでいる人や、日頃買い物に出向くことが難しい人は、パソコンやスマホで注文して手軽に商品を取り寄せられるのも、バイマでブランド品が売れる理由の1つです。
出品するのに在庫は必要ない
バイマがヤフオクやメルカリなどのECサイトと大きく異なるのは、無在庫で出品できる点です。
商品は購入者から注文が入ってから発注します。手元に商品が届いたら検品し、購入者へ発送します。
パーソナルショッパーは注文後が入ってから18日以内に発送すれば良いルールなので、無在庫でも十分対応できます。予定していた取引先の在庫が枯渇していた場合、購入者へキャンセル依頼することも許可されています。
ただしバーソナルショッパーの実績が少ないうちにキャンセルすると、評価を下げる恐れがあります。初心者は「ダメだったらキャンセルしよう」と安易な気持ちで取引しないほうが無難です。
目安として、取引実績が500件を越えるまではキャンセルとならないよう心がけましょう。
バイマビジネスのメリット
バイマの仕組みにおけるメリットを解説します。
開業資金が不要
バイマの会員登録は無料です。そして無在庫販売が許可されているので、在庫を確保しなくてもビジネスを始められます。すなわち、開業資金が不要です。
資金が必要になるのは、購入者の注文を受けてからです。
購入者の注文を受けて仕入れる場合も、クレジットカードがあれば対応できます。必要経費の計算を間違わなければ、利益を生み出すことが可能です。
バイマなら、開業資金ゼロでオンラインショップのオーナーになることができます。
バイマの大規模宣伝で広告費不要
オンラインも実店舗も、新規店舗をオープンしたら必要になるのは広告費です。「良い品を扱えば、口コミで自然にお客が集まってくる」ということはまずありません。
チラシやSNSなどで宣伝するには広告費がかかりますが、バイマなら運営会社のエニグモが代わりに宣伝してくれます。テレビCMやInstagram、ファッション雑誌など大規模な宣伝が中心です。
個人でかけられる宣伝費には限りがありますが、バイマ側でプロモーションを行ってくれるので広告費は不要です。
時間や資金繰りに縛られず運営できる
近頃は、フレックス制採用などにより働く時間を自分で決められる会社も増えました。しかし雇用されて働くとなると、基本的には決められた時間や場所に拘束されます。
バイマのパーソナルショッパーは、ネットショップオーナーなので好きな時間に仕事ができます。必要なものはインターネットに繋がる環境、パソコン、クレジットカードのみです。
通勤で苦労することなく、快適な環境で好きな時間に仕事ができます。自宅で気分が乗らないときは、カフェや図書館など別の場所で仕事もできます。
海外のショッピングサイトから仕入れるときは、クレジットカード払いが一般的ですので用意しておきましょう。
クレジットカードで支払うと、引き落としは通常1〜2カ月先送りになります。その間に海外のショップから品物を受け取り、検品して購入者に商品を送れば、売上金をバイマから受け取れます。
バイマなら、元手ゼロでも資金をショートさせることなく経営することも可能です。
外国語ができなくても運営できる
バイマのパーソナルショッパーは海外から商品を買い付けます。英語がわからないとできないと思うかもしれませんが、Google翻訳をはじめとした翻訳ツールを活用すれば対応できます。
外国語が苦手でも、海外ネットショップからの買付けに支障が出ることは稀です。
翻訳ソフトの日本語は不自然な部分もありますが、海外ネットショップで商品の仕様を確認したり、注文する程度なら対応可能です。
もし仕入れ後にトラブルが起こり、先方にクレームのメールを送るときには少し気をつけましょう。イレギュラー対応時のために、基礎的な英文ビジネスメールの書き方は勉強しておくと安心です。
メールの内容は中学生レベルの英語で問題ありません。
バイマでよく売れるブランド
バイマでは、売れている商品の上位100位までのブランドを見ることができます。ランキングを確認すれば、初心者のパーソナルショッパーでも仕入れるブランド品を決めやすいです。
ランキングから、よく売れるおすすめのブランドをいくつか紹介します。
ハイブランド(高価格帯)
ハイブランドとは、CELINE、Louis Viton、GUCCI、PRADA、HERMES、CHANELなど、誰もが知っている超一流ブランドです。
バイマの売上げランキング内でも常に目立つところに掲載されています。商品1個あたりの単価と、利益額が大きい商品が多いです。しかし利益率はさほど高くなく、バイマ初心者は手を出さない方が賢明です。
ミドルブランド(中価格帯)
ミドルブランドと呼ばれるCOACH、Jimmy Choo、LOEWE,Kate Spade New York、Ralph Laurenなども、バイマでは安定して売れています。
仕入れはややハードルが高いので、バイマ初心者はある程度実力をつけてから取り組むことをおすすめします。
ファストファッション(低価格帯)
UGG、ASOS、ZARA、Victoria’s Secret、Lipsyなどのブランドは、ファストファッションと呼ばれています。
このカテゴリ商品は、単価が低く商品1個当たりの利益も小さいのが特徴です。しかし、売れる数はハイブランドやミドルブランドに比べて圧倒的に多いので、売上は常に安定しています。
月30万円までならファストファッションだけで簡単に稼ぐことができるので、バイマ初心者におすすめです。
またファストファッション・ブランドは、少しのきっかけで突然大流行することがあります。そのようなブランドを運良く見つけられたら大きな利益を得られます。
ストリートブランド
Supreme、HUF、Off-Whiteなどがストリートブランドと呼ばれるブランドです。
ストリートブランドは、ファストファッションと同じように、バイマでコンスタントに売れ続けている分野です。一定の熱心なファンがいるので、売上も安定します。
日本未発売で海外入手しか方法がないアイテムが多いのも、ストリートブランドの特徴です。
その他
バイマではファッションの他にも、化粧品や家具などライフスタイルに関わる商品も売上が安定しています。ファッション以外のカテゴリに特化して、堅実に売上を得る出品者も多くいます。
バイマで月収10万円への道
初心者がバイマのパーソナルショッパーを副業に安定して売り上げるには、どうしたらよいでしょうか。
月10万円をコンスタントに売り上げるために必要なことを解説します。
ブランディング
バイマに出品するにはアカウントが必要ですが、作る前にどのような購入者をターゲットにするのか検討しておきましょう。
ターゲットの設定によりどんな種類の商品を扱うかが変わってきますし、アカウントのカバー写真やプロフィール写真、出品の際の言葉づかいの方向性も定まります。
アカウントのキャラクターを決定することを、ブランディングと言います。コンスタントに売上を上げるには、ブランディングが欠かせません。
リサーチ
お客様が欲しいと思う商品を、需要と供給のバランスを考えながら探す作業のことをリサーチといいます。
手当たり次第に出品して様子を見るのも悪くありませんが、無駄な労力がかかってしまうのであまりおすすめしません。
事前にリサーチしておくことで、効率的に出品できます。
アカウントの作成
ブランディングができたら、会員登録をしてアカウントを作成しましょう。下記リンクからバイマのサイトにアクセスします。
参考:バイマ(BUYMA)
トップページの「今すぐ会員登録!」をクリックします。
必要事項を入力します。自分で決めたニックネームは後で変更できませんので注意しましょう。
ニックネームはブランディングで大切な要素のひとつです。自分の出品したい商品を連想させるようなニックネームにしてください。
「同意して会員登録」をクリックすると、登録完了です。登録したメールアドレス宛にバイマから認証メールが届くので、指示に従い認証手続きをします。
アカウントができたら、出品者登録をします。トップページからログインしてMYページへ移動し、「アカウント情報」をクリックします。
「パーソナルショッパー登録」をクリックし、必要な情報を入力して「登録完了」をクリックします。
出品者登録が完了し、バイマへ出品が可能になりました。
出品数300にチャレンジする
どんな仕事でも、数をこなすことで少しずつ上達していきます。バイマも同様です。
徹底的にリサーチしても、出品した商品が全部売れることはなかなかありません。一定数経験しないと、見えてこないことも多いです。
そのため、まずは1日10品、毎月300品出品にチャレンジしてみましょう。繰り返し作業することで、下記経験が得られます。
・取引の流れを覚える
・効率的な出品方法を見つける
・扱っているブランドの知識を身につける
・立ち上げ期間を最短で乗り越える
競争相手の分析
バイマへの出品に慣れてきたら、競争相手である優秀なパーソナルショッパーの実績や出品数、扱っているブランドなどの情報を集めて、知識を増やします。
レディース部門、メンズ部門のトップ200までの出品者を分析するとよいです。なぜなら、月収10万円に達するまでは、優秀な出品者のやり方を真似る(モデリング)のが効果的だからです。
月収10万円に到達し、それ以上を目指す段階になったらオリジナリティを追求していくとよいでしょう。
外注化
バイマは無在庫販売可能なので、成功するための方法は一つです。それは大量出品です。
有在庫販売なら、出品数が300〜500ぐらいあれば十分な利益を得ることが可能です。しかし、完全無在庫販売で進めるにはより多くの出品が必要です。
逆にいえば十分な出品数があれば、無在庫販売でも大きな利益を得ることができるのです。
コンスタントに出品を続けるには、アシスタントを雇って出品作業を外注化することも視野にいれましょう。
初心者のうちは自分で出品作業をするのも必要ですが、より売上を伸ばしたいのであれば作業を外注化し、売上げを増やすための戦略を練ることに専念する時間を作りましょう。
バイマ初心者が気をつけること
バイマでビジネスをする際、気をつけなければならないポイントを解説します。
買付け禁止リストの確認
バイマでは、国内にある日本人向けのオンラインショップ(アマゾンや楽天など)からの仕入れは禁止されています。
また、オークションサイトやフリマアプリ・フリマサイトからの仕入れも禁止です。海外のサイトであっても、e-Bay(海外オークションサイト)からの仕入れも禁止しています。中古品の仕入れは禁じられていますので、気をつけましょう。
バイマでは仕入れ禁止のオンラインショップや店舗が多数あり、買付け禁止リストに情報がまとめられています。
参考:バイマ(BUYMA)出品を禁止されている買い付け先について
このリストは、間違って偽ブランド品を仕入れてしまうのを防ぐ目的で公表されています。仕入れる際に該当しないかどうか確認し、禁止買い付け先から商品を仕入れないよう注意してください。
もしリストに記載のショップから商品を仕入れると、アカウント停止処分となりますので注意しましょう。
中国から輸入されるノーブランド製品
バイマに出品されている商品の中には、中国から輸入されたノーブランド商品も多く含まれています。
中国ルートで仕入れた商品には偽物やコピー品が含まれていることが多く、バイマも対応を強化しています。買付け禁止リストに載っているオンラインショップも多いです。
中国からノーブランド製品を輸入するのは避けましょう。
自分の評価を下げる行為をしない
パーソナルショッパーとして評価が下がらないよう心がけましょう。評価が下がる行為の例を挙げます。
・荷造りが雑
・商品が汚れている、破損している
・出品者都合でのキャンセルを繰り返す
・利用者からの質問に応対しない
・出品者としての対応に誠意が感じられない
評価が悪いとリピーター客も増えませんし、挽回するのはなかなか難しいです。
パーソナルショッパーとしての高評価は、バイマでビジネスする上での貴重な財産と心得ておきましょう。
バイマはローリスク
バイマは無在庫販売が可能で、出品者(パーソナルショッパー)にとってリスクが少ないビジネスです。初心者も参加しやすく、気軽に始められます。
海外ブランドの輸入事業に携わってみたい人は、バイマのパーソナルショッパーとして経験を積むことから始めてみましょう。副業で小さく始めることができるので、おすすめです。