Amazonギフト券は、通常利用では何の違法性もない、便利なサービスです。コンビニなどでも売られているため、クレジットカードを使った買い物に抵抗がある人も安心してネットショッピングを楽しめます。
しかし、Amazonギフト券を利用した詐欺や不正な売買が行われていることで、Amazon側の監視が厳しくなっています。結果、Amazonギフト券をアカウントに登録したのに「保留中」と表示されて利用できないなどのトラブルが起こっています。
この記事では、登録したAmazonギフト券が使えないときに考えられる原因や対処法について解説します。Amazonギフト券の不正売買に関わった際のリスクについても解説しているので、参考にしてください。
Amazonギフト券の登録が「保留中」になる3つのケース
Amazonギフト券を購入して、アカウントに登録、いざ買い物に使おうとしたら「保留中」と表示されて買い物ができない、初めてのときは焦る光景です。しかし、こちらに不備がなければ、保留中は解除され、問題なく支払いに使うことができます。ここでは、Amazonギフト券が保留中になってしまうケースを3つ紹介します。
Amazonギフト券の「保留中」とは、どのような状態?
Amazonギフト券が保留中になると、Amazonアカウントに登録されているギフト券残高が保留中の金額分引かれます。つまり、Amazonギフト券を登録したにもかかわらず、購入に使えない状態です。
保留対応をするのは、Amazonです。Amazon公式が、Amazonギフト券を使って買い物することを禁止している状態=Amazonギフト券の保留中だと覚えておきましょう。
Amazonのシステム上の問題の可能性
一時的にAmazonギフト券の入金が殺到した場合や、クレジットカードの引き落とし確認中などに、Amazonのシステム的な問題で「保留中」になる場合があります。いずれも一時的なものなので、システムが回復・確認作業が完了すれば自動的に保留が解除されます。数日経っても保留中から変化がない場合には、Amazonカスタマーサービスに問い合わせましょう。
詐欺を疑われている・実際に詐欺に使われた可能性
Amazonギフト券は、足が付きづらいことから、近年詐欺の支払いに多用されています。一度に高額のAmazonギフト券を登録しようとした場合などに、詐欺と疑われて確認作業中の意味で「保留中」となることがあります。
また、不正なAmazonギフト券を登録した場合も「保留中」となり、そのまま保留が解除されない可能性もあります。不正に入手したとは、Amazonで購入したのではなく、オークションサイトやフリマアプリなどで出品されているAmazonギフト券を購入した場合を指します。購入したギフト券が詐欺で騙し取ったギフト券だった場合や、すでに登録済みのギフト券だった場合には、「保留中」となり、使用ができません。
Amazonギフト券の売買サイトでギフト券を購入した場合に「保留中」となって使用できないというトラブルが多発しています。Amazonの保証対象外になってしまいますので、十分注意しましょう。
クレジットカードからの引き落としができなかった可能性
クレジット決済でギフト券を購入した際に
・登録クレジットカードの有効期限切れ
・クレジットカードの支払い遅延による差し押さえ
などの原因で、引き落としができなかった場合も保留中になります。
この場合、Amazonギフト券を買えていない状態ですので、Amazonギフト券が保留、つまり使えない状態になるのは当然のことといえるでしょう。支払いさえできれば、保留中は解除されます。
支払いにAmazonギフト券が使えないときに確認するべきこと
Amazonギフト券は保留中になっていないのに使えない場合、Amazonギフト券で支払うことができないモノやサービスではないのかを確認しましょう。たとえば、Amazonギフト券の購入にAmazonギフト券は使えません。Amazonギフト券には有効期限があるので、有効期限を伸ばそうと新しいカードを購入したがる人がいますが、それはできないということです。
このように、有効なAmazonギフト券であっても、支払いに使えないケースは存在します。ここでは、支払い方法としてAmazonギフト券を選択できないときに確認するべきポイントをお伝えします。
店頭支払いや代引きなどでAmazonギフト券は使えない
Amazonギフト券は、ネット内で完結する支払いにしか使用できません。たとえば、Amazonで注文するときに、コンビニ払いや代引きを選択した場合、Amazonギフト券を差し出しても支払いには使えない、ということです。
そもそも、Amazonギフト券はチャージして使うものです。カード単体ではただの紙切れで、クレジットカードやプリペイドカードとは根本的に仕様が異なっています。
ギフト券残高が足りていないと注文が確定できない
通常、クレジットカードがアカウントに登録されていれば、自動でクレジットカード払いにチェックが付くので、注文確定に進めなくなることはありません。しかし、クレジットカード登録をしない状態でレジに進むと、「次に進む」ボタンが押せない状態になっています。
「Amazonギフト券を使用する」にチェックを入れて、金額が足りていれば、次に進むボタンが有効になりますが、問題は残高が足りていないときです。特に、送料や配送オプション代金を計算し忘れてギフト券を購入している場合に起こりやすいので、合計金額をよく確認しましょう。
Amazonギフト券の残高と、クレジットカード・コンビニ払い・代引きは併用可能です。足りない分のAmazonギフト券を購入するか、他の支払い方法で補うかを決めて、適切にチェックを入れていけば問題なく注文確定できます。
Amazonギフト券の残高を確認する方法
(1)レジで確認する方法
ほしい物をカートに入れ、レジに進みます。お支払い方法選択画面で「Amazonポイント・Amazonギフト券・Amazon種類別商品券」の欄を見ると、残高が表示されていますので、確認しましょう。
(2)アカウントから確認する方法
Amazonアカウントにログインし、右上の「アカウント&リスト」から「アカウントサービス」を選択します。「ギフト券残高」をクリックすると、残高が表示されるので、確認しましょう。
ギフト券の有効期限が切れている場合使用できないので注意
Amazonギフト券には有効期限が存在します。有効期限が切れたAmazonギフト券は登録ができず、登録済みだった場合も残高から消えてしまいます。しかし、ギフト券売買サイトで購入した場合、購入日から何日経過しているかはわかりません。そのために、「買ったばかりのギフト券なのに、使えない」という事例が発生するのです。
Amazon以外のサイトでAmazonギフト券を購入するリスク
オークションサイトやフリマアプリ、ギフト券の売買サイトなどで、Amazonギフト券が格安販売されていることがあります。5000円のAmazonギフト券を4000円で購入できたとしたら、確かにお得ではあります。
しかし、Amazonギフト券はカード自体に価値があるものではなく、記載されている番号が重要です。現物が手元に渡ってきたとしても、誰かが番号を使用済みであれば、手元のカードはただの紙切れです。
Amazon以外のサイトでAmazonギフト券を購入するというのは
・すでに使用済みのカードで、登録ができない
・使用済みではなかったが、有効期限が切れている
・未使用、有効期限内だが、有効期限が極端に短い
など、何かしらの欠点があるカードを掴まされるリスクがあることをよく理解しておきましょう。
Amazonギフト券売買の実態
Amazonギフト券をAmazonで購入したけれど、使い方がわからない・うまく入金できないという場合には、焦る必要はありません。Amazonカスタマーサービスに問い合わせを行えば、入金手順や買い物方法、残高の確認に至るまで丁寧に解説してもらえます。問題は、Amazon公式サイト以外で手に入れたギフト券が使えないときです。
Amazon公式以外で手に入れたギフト券が使えない・Amazonギフト券を使って詐欺業者に振り込みをしてしまったという場合には、Amazonのサポートを受けることができません。それどころか、Amazon規約に違反しているとアカウント停止に追い込まれてしまうこともあります。ここでは、Amazonギフト券売買の実態や違法性について解説します。
Amazonギフト券は詐欺業者に悪用されている
Amazonギフト券は、銀行振込や対面での金銭受け渡しと異なり、足がつきにくい支払い方法です。そのため振り込め詐欺などにしばしば悪用されます。請求シーンはさまざまで、アダルトサイトにアクセスしたときの架空請求や、Amazonを騙ってメールを送りつけてプライム会員費として支払いを要求するケースまであります。逮捕者も出ていて、Amazon公式もギフト券の転売や未承認サイトからの購入には目を光らせています。
・Amazonギフト券を売る人からすれば、手っ取り早く現金化できる
・Amazonギフト券を買う人からすれば、公式より安く手に入る
というメリットがありますが、メリット以上にリクスが大きいことをよく理解しておきましょう。
Amazonギフト券の転売・公式以外からの購入は違法?
結論から言えば、非常に違法に近いグレーゾーンです。
Amazonギフト券を、Amazonで購入して自分のアカウントに登録して、自分の買い物のために使うことは違法ではありません。しかし、現金化の手段としてAmazonギフト券を買うようになると、Amazon規約とクレジット会社規約に違反することになります。
《Amazonギフト券現金化の手段》
・Amazonギフト券を購入させ、Amazonギフト券を現金で買い取る
・Amazonギフト券を購入・アカウントに入金させ、指定の物品を買わせ、その物品を現金で買い取る
現金化の手段は単純にギフト券を売買するものだけでなく、一度物品に変えた後に買い取るなど巧妙化しています。詐欺業者もなるべくAmazonにバレないよう工夫をこらしています。
しかし、詐欺行為がバレた場合、詐欺業者だけでなく、詐欺に加担した側にもAmazonやクレジットカードのアカウント停止などのペナルティが課せられます。詐欺業者にAmazonギフト券を売るだけではなく、詐欺業者からAmazonギフト券を買うことも処罰の対象になるため、目先の得に惑わされないようにしましょう。
Amazonギフト券の売買は犯罪?
Amazonギフト券を売買することは犯罪ではありませんが、Amazonギフト券を使って詐欺行為を働くことは犯罪です。Amazonギフト券を使った犯罪は足がつきにくく、警察でも対応が難しくなっている面はありますが、Amazonギフト券を利用した詐欺の件数は増えているため、Amazonも警察も注視しています。
知らずしらずのうちに犯罪の片棒を担がされていた、ということがないように、甘い話には十分注意して下さい。
Amazon公式が注意喚起
Amazon公式は、Amazonギフト券転売サイトの利用を禁止しています。転売サイトを経由して手に入れたAmazonギフト券だと判明した場合、Amazonギフト券の無効化処理やアカウントの停止につながるということを忘れないようにしましょう。ここでは、Amazon公式が発表している、Amazonギフト券の購入に関する注意を紹介します。
Amazonが承認していないサイトから購入したギフト券は予告なく凍結処理
Amazonでは、転売もしくは不正に取得された可能性があるAmazonギフト券を見つけ次第、無効化やアカウント停止処置を行っています。そのため、一度は登録できたAmazonギフト券が、突然使用できなくなることがあります。
《Amazonが承認していない売買サイト一例》
amaten
アマオク!
giftissue
ギフトレ
amaqlo
あるじゃん
新栄ギフト
ギフトバンク
ギフトダイレクト
べテルギフト
ギフル
安心ギフト
ケイタイ現金化
アマプライム
Amazonギフト券の転売もアカウント停止の対象になる
未承認のサイトからAmazonギフト券を購入する行為だけでなく、自分で購入したAmazonギフト券を転売・現金化する行為も処罰の対象です。Amazonギフト券の転売はAmazonギフト券細則の違反となり、アカウントが停止される場合があります。
Amazonギフト券詐欺に遭ってしまったときにするべきことと詐欺に遭わないためにできること
ここでは、Amazonを騙った詐欺業者などに騙されて、Amazonギフト券による支払いをしてしまった場合の対応について解説します。Amazonフィッシング詐欺に遭った時の対処法・遭わないためにできることを知りたい人は参考にしてください。
詐欺業者より先にAmazonギフト券を登録する
詐欺業者にAmazonギフト券のコードを教えてしまった場合でも、登録前であればお金を取り戻せる可能性があります。Amazonギフト券は、先に登録したほうがアカウントに入金でき、以降はエラーで入金できません。詐欺に気づいた時点で、自分のアカウントに登録できるかどうか確かめてみましょう。
警察や消費生活センターに報告する
詐欺に遭ってしまった場合・詐欺の疑いがある場合は、警察や消費者センターに詐欺被害の報告をしましょう。188番に電話することで、消費者ホットラインにつながります。
詐欺に遭わないためにできること
Amazonを騙ったメールや電話に惑わされないために、Amazon公式のドメイン・電話番号を知っておきましょう。Amazon公式が、何かしらの支払いをギフト券でおこなうよう促すことはありません。Amazonから振り込み関係の連絡が来た場合は、差出人詳細を表示させて、公式発表のものと見比べましょう。
《Amazonの公式ドメインと電話番号》
amazon.co.jp
amazon.jp
amazon.com
email.amazon.com
marketplace.amazon.co.jp
m.marketplace.amazon.co.jp
gc.email.amazon.co.jp
gc.amazon.co.jp
payments.amazon.co.jp
business.amazon.co.jp
09090097540
08021585817
01085264515445
Amazon
TheDrop
まとめ
正規ルートで入手したAmazonギフト券が使えないときは、特に心配はいりません。正当性が確認され次第使える状態になりますし、万が一ならなかった場合はカスタマーサービスに問い合わせを行えば対応してもらえます。
しかし、未承認ルートでの購入やギフト券の現金化行為に関しては、お金が戻ってこない・Amazonのアカウントが使えなくなるなどのリスクが伴います。ギフト券の悪用が増えたことで、Amazon公式が直々に注意喚起をしているほどです。規約や法律を理解して、トラブルに巻き込まれないよう十分注意して下さい。