「海外で売っているあの商品が欲しい…でも、日本に発送していないから手に入らない。仕方がない、あきらめよう」こんな経験をしたことはありませんか?
でも、諦める必要はありません。海外転送サービスを利用すれば、海外で売っている商品が手に入ります。
ただし、しっかりした会社を選ばないと、費用の水増し、荷物の紛失、不親切な対応のせいでトラブルになることもあります。
この記事では、転送サービスの内容や転送サービス会社を選ぶときのポイント、おすすめの転送サービス会社などをご紹介していきます。ぜひこの記事を参考にして自分に合った転送サービス会社を選んでください。
海外から商品を「転送」してもらえるって本当?転送って何?
転送サービスとは、海外のECサイト等で購入した商品を日本に転送してくれるサービスのことです。海外発送に対応していない、もしくは日本までの国際郵便料がとても高い海外オンラインショップで商品を購入したいときなどに利用すると便利です。
転送サービス業者に登録すると、その業者が有している現地倉庫の住所が通知されます。そして、現地のECサイトなどで商品を購入した際に商品の送付先としてこの住所を登録しておけば、あとは転送サービス業者が届いた荷物を日本に転送してくれるという仕組みになっています。
個人レベルでは輸入できないものを転送してもらったり、別々のショップで購入した商品を一括して日本に送ってもらったりもできます。
それって輸入代行サービスとどう違うの?
ところで、輸入代行サービスをご存じでしょうか?輸入代行サービスとは、海外で販売されている商品の購入・発送を代行してくれるサービスのことです。具体的には、欲しい商品が掲載されている海外WebサイトのURLを業者に送っておけば、あとは業者が現地で購入し、日本までの発送手続きをしてくれます。
一方、転送サービスの場合は、商品の購入自体は自分自身で行います。海外の商品を購入して日本まで送ってもらうプロセスのうち、後者のみを担うのが転送サービスというわけです。
消費税や関税っていつ支払うの?
外国から商品を購入するときに気になるのが消費税や関税ですね。「どのタイミングで発生するのか?」「いつ、どのように支払うのか?」について確認しておきましょう。
■アメリカでの消費税
アメリカの場合、各州で消費税に関する取り決めが異なります。消費税がかからない州として有名なのはオレゴン州です。ですので、オレゴンにある転送サービス会社を利用すれば消費税は発生しません。
■日本に輸入するときの関税と消費税
一口に日本に商品を輸入すると言っても、関税や消費税が課されるケースと課されないケースがあります。例えば、課税対象額の合計が10,000円以下の場合は、革製品などの例外を除いて、関税と消費税は免除となります。
この関税と消費税の支払い時期ですが、商品価格が20万円以下だと、配送業者が税関で立て替えてくれた額を荷物の受け取り時に支払うことになります。
転送サービスを利用するためにはどうしたらいい?
ここでは例として、転送サービス会社のUSGoBuyを利用する場合で説明します。
1. まずは、USGoBuyのページにアクセスしてください。ウェブサイト上部の「Register(登録)」、またはホームページ上の「Get your U.S address(米国の郵送先住所を入手)」をクリックし、登録を完了させます。
2. 米国のオンラインショップでお買い物をします。その時の送付先住所は、USGoBuyで取得した住所を入力してください。
3. 購入した商品が倉庫に到着したらメールで知らせてくれます。
4. アカウントに荷物の情報が表示されたら、発送リクエストを送信します。荷物の重量とサイズによって料金が設定され、支払いの案内がきます。
5. 料金を支払うと、配送部門が荷物を開封してまとめ、指定の配送業者を使って発送してくれます。
6. 日本で荷物を受け取ります。関税などがかかる場合は配送業者にその料金を支払います。
転送サービスの上手な使い方
転送サービス会社では、複数の荷物をまとめて送ってくれます。まとまるまでの荷物の無料保管期間は30日以内が多いようです。先ほどご紹介したUSGoBuyでは、60日間荷物を保管してくれます。
商品を一つ一つ転送してもらうよりも、まとめて転送してもらう方が料金は安くなります。ですので、転送サービスを使うときは、まとめて送ってもらえるように、欲しいものをまとめて購入するようにしましょう。
越境ECサイトの海外発送にも使えます!
さて、そんな転送サービスですが、「日本から外国へ送る時にはそういうサービスはないの?」と思いませんか。
実は日本にもあるのです。越境ECサイトを運営されている方で海外発送に手を取られて大変という方は要チェックです。
発送をまかせると本来の業務に集中できる
週に何点か海外発送するだけならそこまで手間はかからないと思いますが、発送する商品の数が多くなってくるとそうはいきません。事務作業の量が増えるとECサイトの運営にも影響が出てきかねません。
そこで検討したいのが発送業務の外注化です。手間のかかる発送業務を外注すれば、本来の業務に集中できるようになります。
ミスを減らせる
海外発送は、インボイスの作成や関税の計算など、国内の住所に発送するよりも手間がかかります。また、破損を防ぐためにしっかりと梱包する必要もあります。
転送サービスを利用すれば、このようなこともすべて業者がしてくれます。海外に発送する荷物の数が多くなればなるほど手間が増えますし、それに伴い人的ミスも発生しがちになりますが、業者を利用すればその心配はありません。
配送料が安くなることも
「そのようなサービスを利用すると、運送料の他に手数料も必要なので、結局割高になるよね」と思っている方もいらっしゃることしょう。
しかし、実は、転送サービスを利用したほうが個人で送るよりも安くなる場合があります。なぜかというと、実績のある業者は配送業者と特別の契約を結んでいて、配送料の割引が効くからです。そのうえインボイスの作成もおまかせできますし、輸出先の国によっては簡易通関を利用することによってお届けが早くなることもあります。
転送サービスを選ぶ9つのポイント
ところで、転送サービスはどこを選べば良いのでしょうか?ネットで検索すると多くの転送サービス会社がヒットするので、サービスを利用したことがない方にとってはどこを選んでいいのかチンプンカンプンだと思います。そこでここでは、転送サービスを選ぶときの着眼点について解説していきます。
転送手数料はいくら?
まず、最もわかりやすいのが「料金」の違いです。「料金」をチェックする際は、「転送手数料」と「日本への送料」を見ておく必要があります。その他にも会社によっては、届いた商品の写真を撮ったりまとめたりするための手数料がかかる場合もあります。
転送手数料は、各社によって異なります。重量を基準に算定したり、購入金額が基準になっていたり、定額だったりとそれぞれ特徴があります。
送料にマージンが上乗せされることも
「日本への送料」にも注意が必要です。
海外で購入した商品は転送サービス会社が提携している配送業者により日本まで配送されることになりますが、この配送料にマージンを上乗せする業者としない業者とがあるため、事前の確認が欠かせません。
同梱が無料か有料か
まとめて購入した商品を一括で送ってほしいときに使えるのが同梱サービスです。このサービスを利用すれば、複数の商品をまとめて送ってもらえるので便利なだけでなく、配送料の節約にもなるため積極的に利用したいところです。
そんな同梱サービスですが、会社によって無料のところと有料のところがあります。また、無料のところでも同梱する荷物の数によっては追加料金が必要なところもあるので、ご自身の使い方に合わせて選びましょう。
配送業者によって値段が違う
日本へ送ってもらう時の配送業者をこちらが選ぶことができるかどうかも、転送サービスを選ぶときの基準になります。各社によって、大きさと重さの限度、日本へ届くまでの日数、料金などが異なります。保険がデフォルトで付いているか、それとも自分で保険料を払う必要があるかといった点でも異なります。
荷物保管期間が何日までか
何日までなら無料で荷物を保管してもらえるかも注意すべきポイントです。別々のオンラインショップで購入した場合は商品の到着日時がバラバラになるため、荷物の無料保管期間が長い方が安心です。ですので、ここも忘れずにチェックしましょう。
信用できる会社かを見極めるポイントは
転送サービス会社のホームページが立派だからといって、そこが大きな会社だと限りませんし、信用に値する会社だとも限りません。というのは、転送サービス会社は誰でも運営できるからです。
では、少しでも安心出来るところを探すにはどうしたらいいのでしょうか。それは、その会社が日本法人か海外法人かをチェックすることです。もちろん、日本法人の方が日本語でコミュニケーションが取れますし、日本の商慣習に精通しているので安心です。
他にも、日本向けのサイトに「特定商取引法に関する表記」があるかどうかも確認しましょう。
決済方法も選べる
複数の決済方法が用意されているかどうかも重要です。転送サービス会社はクレジットカード決済とPayPal決済に対応していることが一般的ですが、それ以外にも決済方法が用意されていないか確認しておきましょう。
検品の基準は
転送サービス会社は、送られてきた商品の検品を行うのが一般的です。もっとも、この検品サービスの基準は各社で異なります。例えば、ある会社では簡易検品は無料となっていますが、この場合検品してくれるのは購入されたものと数量が間違っていないかと、見た目にはっきりとわかる汚れや破損がないかどうかだけです。これよりも細かく検品してほしければ有料サービスを利用することになります。
各社の違いを理解し、ご自身の希望する基準を採用している会社を選びましょう。
州によっては消費税がかからない
アメリカでは州により消費税の取り扱いが異なります。そのため、その業者がどの州に倉庫を有しているかもチェックすべきです。
例えば、オレゴン州やモンタナ州などは消費税が発生しません。そのような州にある転送サービス会社を利用すればアメリカ国内の消費税がかからないため、消費税がかかるカリフォルニア州への配送と比較すると最大10%節約できます。
転送サービス会社7社を比較してみよう
ここでは、おすすめの転送サービス業者を7社ご紹介します。
(1) Planet Express
州税が0%です。日本語で利用でき、単独荷物プランだとアカウント開設が無料、転送手数料は荷物1つにつき2ドルです。荷物の保管は10日間無料。まとめて荷物を送ってほしければ月10ドルもしくは年50ドルの会費を支払えばOK。その場合は、荷物の保管期間が45日間となります。小口で初めて転送サービスを利用するならまずここを使ってみてはいかがでしょうか。
(2) Shipito
州税が0%です。こちらも日本語で利用できます。無料アカウントの場合、転送手数料は3ドルで、同梱手数料が荷物ごとに5ドルです。荷物の保管は7日間無料。プレミアム会員になるには、月10ドルもしくは年60ドルが必要です。プレミア会員になれば、転送手数料は2ドル、同梱手数料が荷物ごとに3ドルになります。荷物の保管期間も、45日間もしくは60日間無料になります。
(3) MyUS
1997年に設立された実績のある会社です。実際の重量のみで料金が決まります。燃油サーチャージも、同梱手数料もかかりません。一般的に送料は荷物の重さとサイズによって決まりますが、MyUSは実際の重量のみで計算しますので、とてもシンプルです。例えば、サイズが20インチx 20インチx 39インチ、重さが15ポンドのベビーシートを日本に転送してもらう場合、重さとサイズで送料が決まる会社だと、送料が332.95ドル以上になりますが、MyUSだと126.06ドルで送れます。
(4) OPAS
州税が0%です。日本語で利用できます。同梱手数料は1回の発送につき何箱でも10ドルです。有料プランだと同梱手数料は無料で、荷物の保管期間は30日です。また店舗とのトラブルもOPASがサポートしてくれるので安心です。
(5)Buyandship
香港の輸入代行業者で、日本語対応が可能です。香港を経由する分日数はかかりますが料金体系がシンプルです。実際の重量のみで送料が決まり、同梱手数料なども必要ありません。香港倉庫で最大30日間無料で保管もしてくれます。
(6)USA2ME
ベーシックプランだとアカウント開設に23ドル、スタンダード以上だと15ドルかかります。プレミアムプランはそれに加えて月額35ドルですが、そのうちの30ドルまでは送料として使うことができるので、月額料は実質5ドルです。
(7)USGoBuy
州税が0%です。アカウント開設が無料で、荷物の保管期間は60日間無料です。同梱も荷物が10個以内なら無料です。
自分にぴったりの転送サービス会社を見つけよう
転送サービスについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今まで海外の商品を買いたいけど、日本に発送していないとか、国際配送料が高すぎるといった理由からあきらめていた方も、転送サービスを使えば海外の商品が購入できることがおわかりいただけたと思います。
転送サービス会社には多くの種類があり、その会社のメリットも様々です。こちらの記事を参考にして、ぜひご自身に合った転送サービス会社を見つけ、世界中からお気に入りの商品を取り寄せてください。