ダイソーで仕入れた商品を転売するのは違法行為ではありません。転売は合法的なビジネスとして認められています。しかし、虚偽の商品説明は詐欺行為と認められる可能性が高く注意が必要です。
本記事ではダイソーの商品を転売して利益を上げる方法について詳しく解説しています。高効率な商品の仕入れ方、話題となっている人気商品の探し方についても具体的に説明しています。
ダイソーで仕入れてオンラインショップで転売するのは詐欺か?
転売行為そのものは詐欺ではありません。転売は合法で健全なビジネスです。
日本国民は自由な経済活動を行う権利を有します。これは近代私法の大原則でもあり、自分が所有する物を自分の希望する価格で販売するという行為は市場経済の根幹に関わる大原則です。
経済的自由主義(Economic liberalism)または自由経済(liberal economy)は、個人主義のイデオロギー的信条で、経済において、個人による意思決定が最大限担保されることが保証されなければいけません。多くの商品に関して、原則、転売は自由です。
しかし、チケットなど一部の禁止商品を販売した場合は違法行為となります。また、衣類や書籍に関しても繰り返し売買するのであれば、注意しなければならない関連のルールがあります。事前に転売に関わるルールを知り、知らないうちにルールに違反しないように気をつけなければなりません。
ダイソーの商品をオンラインで転売するときに注意すべき関連の法律法規・規約など
2018年12月14日にチケット不正転売禁止法が交付され、翌年から施行されています。この法律の施行により、チケットを不正に転売することも「転売目的を隠したチケット購入」も禁止されています。
実際、同法律の施行によりサカナクション、嵐、東方神起など計9件のチケット転売で逮捕摘発が行われすでに有罪判決も出ています。チケット販売を中心に、転売で逮捕や有罪判決を受けた人がいるということは、今後も特定のジャンルで法律により転売が禁止されると、有罪となる可能性があるということです。
例えば、新型コロナウイルスの感染拡大でマスクの転売が禁止されました。その後欠品や在庫切れで購入が難しくなったアルコール消毒製品についても転売が禁止される動きが出ています。
厚労省は、インターネットなどでの転売を法律で禁止して罰則の対象にする方針を決めました。このように買い占めと高額転売で、国民の生活が脅かされる恐れがある場合は、国が法律を定めて転売を禁止する可能性が高いので、法律の交付には留意しましょう。また、酒類や医薬品の販売に関しては免許が必要になるので注意が必要です。
転売を繰り返し行う人は、「古物営業法」の規制について知っておきましょう。古物営業法では衣類、宝石類、書籍、金券など多くの物品の中古品、または使用のために取引された新品を、繰り返し売買するには古物免許の取得が必要と定めています。
許可なく繰り返し古物営業を行った場合は、「三年以下の懲役或いは百万円以下の罰金」という罰則が定められています。Amazonやメルカリなどで日常的に売買行為を行っている人は、免許の取得を考えたほうが良いでしょう。免許は警察署で申請・取得が可能で、一度取得すると更新の必要はなくずっと使えます。
その他、違法とは言えませんが、メーカーや店舗が定めたルールに違反して転売行為を行うと、ルール違反でアカウント停止処分を受ける可能性があります。例えば、ユニクロやダイソーのWEB注文の利用規約では、「営利に転売目的で商品を注文する行為」を禁止しています。
逆に転売目的で出品を禁じたフリマサイトも多数あります。フリマサイトは、個人が不要になった商品を販売するためのサイトとして運営されています。法人や個人事業主としてビジネスを目的に出品することは禁止されています。
また、多くのフリマサイトでは無在庫販売を禁止しています。無在庫販売とは、仕入れを行っていない状態でサイトでの出品手続きを完了し、注文を受けてから商品を仕入れて発送する行為です。
例えば、「Amazonで出品し、売れたらダイソーで仕入れて発送する」「メルカリで出品し、売れたらダイソーで仕入れて発送する」といった行為です。商品を仕入れずに画像だけアップロードして出品し、商品が売れてから仕入れて発送する。この方法だと商品を保管する倉庫代金が不要で、商品が売れ残るリスクもありません。
しかし、売れた商品を必ず仕入れて発送できるとは限らないので、サイトが信用を失うリスクが発生します。ですから、多くのサイトで無在庫販売を禁止しているのです。
ダイソーで仕入れた商品を転売するメリットとは?
ダイソーはグローバルに店舗を展開する100円ショップです。株式会社大創産業によって運営されています。
日本国内だけでも約4000店舗展開しているので、平均すると1つの県に85店舗が営業してることになります。ダイソーは、また、グローバルに店舗を拡大しており、世界26の国家・地域に約2300店舗営業しています。
創業者の矢野博丈は、可能な限り品質にこだわって商品のラインアップを構成することを心がけ、これによりダイソーは商品の品質が良いと評判になりました。現在日本国内店舗数第1位のダイソーですが、そこにたどりついたのは創業者の品質へのこだわりが有りました。
ダイソー転売は低予算で始めることができる
ダイソーで商品を仕入れて転売することの最大のメリットは、少ない予算で仕入れることができるという点にあります。1万円で90個以上の商品を仕入れることが可能になるので、お金をかけずに転売ビジネスを始めることができます。
ダイソーは店舗数が多いので買付に便利
ダイソーは国内店舗数1位を誇る100円ショップです。国内に4000店舗、海外には2300店舗営業しています。単純に計算すると、1つの県に85店舗ですが、人工過密な都市部ではより多くの店舗を展開していることが予想されます。
小さな都市にも必ず出店しているダイソーの転売だと、仕入れに交通費や時間がかからないので、とても便利です。ダイソーは、店舗によって規模や品揃えが異なる場合もあるので、いくつかの店舗を回ってみましょう。
ダイソー転売なら検品は不要
ダイソーが品質にこだわるようになったのは、創業者の矢野博丈の方針によるものです。きっかけとなった話として伝わっているのは、ある日ダイソーで買い物をしていた主婦が「安物買いの銭失い」とつぶやくのを聞いて、矢野が一念発起して品質のよい商品構成をこころがけたという話です。
ダイソーで販売している商品の品質は高く、発送時の検品作業がほとんど必要無いと言っても良いレベルです。
ほとんど利益のでない商品でも仕入れて、品質重視で販売する方針は、初代矢野博丈の定めたルールです。
店頭に何万点と並ぶ商品の中から、こうした掘り出し物を探して転売するのが、成功の秘訣です。
ダイソーの商品を転売するデメリットとは?
安い、店舗数が多い、品数が豊富といったメリットの表裏の関係にあるのが、単価が安いのでたくさん売らないとビジネスとして成立しない、といったデメリットです。
ダイソー転売は利益が少ない
ダイソーの商品は仕入れ予算が低い点が魅力の一つですが、単価が安いものばかりなので、一品あたりの利益はわずかです。100円で購入したものを、300円で転売した場合、4万円稼ぐためには200個販売する必要があります。単価が安い商品で一定の利益を上げるため、仕入れ、転売、発送を外注するというスタイルを取る人もいます。
ダイソー転売は詐欺で訴えられるリスクがある
転売行為は合法的なビジネスです。自由主義経済の日本では、自分の所有物を自分が決めた値段で販売することは、一般的な経済活動として認められています。しかし、転売行為よりも、転売の仕方が法律に抵触する可能性があります。
例えば、ダイソーで購入した商品をまるで、高級品を扱っているかのように「販売元から直接購入したので、この安さでご提供しています」「定価の半値以下」などと、商品説明に書いた場合は、明らかに事実と異なる商品説明と判断されます。また、ダイソー転売を繰り返し定期的に行う人は、古物免許の資格を取得しておくと安心です。
ダイソー転売を成功させる方法とは?
ダイソーで仕入れた商品を転売するビジネスを成功させるためのコツは下記の3点です。
・SNSなどで話題の商品をみつける。
・話題の商品は品切れになるケースが多いのでフットワーク軽く複数の店舗を回って商品を仕入れる。
・消費者のメリットを分かりやすく説明する。
以下で詳しく説明していきます。
ダイソー転売では流行・人気の商品をみつける
ダイソーの商品を2倍~3倍の値段で転売するのであれば、多くの消費者に購入意欲を抱かせる商品を探し出すことが必須です。このためには、SNSで話題になっている商品を常にチェックし、フットワークを軽くして複数のダイソーを回って類似の商品を探します。ときには自分が売れ筋商品の火付け役になるくらいのつもりで、ヒット商品を探しましょう。
日本国内のSNSで話題になっているような商品では、すでにライバルが低価格で販売している可能性があります。情報収集先としてチェックしたいのが海外のSNSです。
衣類などファッション関係では欧米、コスメなら韓国、小物やIT関連商品なら中国なども狙い目です。海外で人気の商品をダイソーで見かけたら、同じか若干低い価格で出品すれば、多くの人の目に止まるでしょう。
ダイソー転売では付加価値をつけて売る
転売歴の長い人ならば、長年培った目利きを上手に利用して、本来100円ショップでは販売されないような価値の高い商品を探して転売しましょう。仕入れ値を偽る、またメーカーやブランドを脚色するのではなく、その商品が消費者に与えるメリットを分かりやすく説明することで、購入者の注目を集めるようにします。
ダイソー転売で稼ぐための仕入れ方法とは?
ダイソーで販売しているアイテムの数は7万6000点に達します。全ての店舗で7万6000点のアイテムを販売しているのではなく、店舗ごとに地域住民の特徴を調査して、ニーズに合致した商品構成を工夫しています。
それにしても数万点のアイテムを一つ一つ吟味して人気商品を見つけるのは、効率が悪い作業です。毎月1200点にも及ぶ新しいアイテムが店頭に並ぶのです。全部見るだけでもかなりの時間がかかります。
参考:数字からわかる ダイソー
そこで、効率の良い仕入れ方法としてオススメなのが、すでにAmazonに出品されているダイソーの商品の中から、売れ筋アイテムを見つけるというやり方です。売れそうな商品が見つかったら、ダイソーで仕入れるという方法が効率の良い方法です。
ダイソーの売れ筋商品をAmazonで探す
Amazonの通販サイトで販売されているダイソー商品の探し方は簡単、検索機能を使ってキーワードに「ダイソー」と入力するだけです。
検索に引っかかった商品が全部表示されます。お目当てはダイソーで販売している商品ですが、ダイソーという文字を商品のキーワードに含むアイテムが全部表示されているため、一つずつチェックしましょう。ダイソーで販売している商品を探す方法は、商品のメーカー名をチェックします。
ダイソーで販売されている商品のメーカーは、ダイソーまたは「DAISO」などと表示されています。商品名、値段などを画像に残して保存しておきます。後は、保存した画像をもとにダイソーの店舗で商品を探して仕入れます。
ダイソーの商品をヤフオクで転売する
Amazonで転売しているダイソーの商品をチェックしたら、実際にダイソーの店舗で仕入れます。仕入れたアイテムはAmazonで転売するよりも、ヤフオクの方が高値で販売できる可能性が高いです。最初にオークファンを利用して、市場調査をして人気商品の落札価格を把握しておきます。
ダイソーの商品をメルカリで転売する
メルカリは日本で最も多くの人から利用されているフリマアプリです。統計によると8000万の人がメルカリのアプリをダウンロードしています。
コスメや小物、食器など女性向けの商品であれば、メルカリで転売することで迅速に販売が完了します。
メルカリで売れる商品をダイソーで仕入れるのであれば、まずはメルカリで売れ筋商品をチェックします。
検索フォームに商品名を入力して、販売状況が「売り切れ」である商品を検索します。
検索の絞り込み機能を使って売り切れの商品を探せば、メルカリで販売しやすい商品を見つけやすいでしょう。あとは、ここで出品価格なども調査し、参考にします。
ダイソー転売で利益が出た商品は?
2014年に発売された「ダイソーの腕時計」がひょんなことからプレミアが付き、高額で転売されて話題になりました。ダイソーで売り出した腕時計は「BLUE PLANET」という商品名でした。
ちょうどその年開催された人気グループJ Soul Brothersのライブツアーのタイトルと偶然にも一致したことで、ファンによる買い占め騒ぎに発展し、プレミアが付きました。ツアー開催が公表されるやいなや、ファンがダイソーに殺到し、一部の店舗では品切れになったほどです。プレミアがついたことにより転売価格も跳ね上がり、ダイソーで、100円で購入できる商品が、1000円前後の価格設定でもまたたく間に売れていくような状況でした。
このように、情報を迅速に入手して、フットワーク軽くいくつかのダイソー店舗を駆け回って仕入れを行った転売ヤーは、短期間で数万円から数十万円の利益を上げています。これは、偶然が重なった特殊な例ですが、巷でどんな商品が話題になっているか、常に情報収集を怠らない姿勢が、ダイソーでヒット商品を仕入れるためには必須になります。
ダイソー転売で利益を上げた商品 ①パフ・スポンジ専用洗剤
画像の商品はAmazonで転売して利益を上げたものです。ダイソーで、一つ110円で仕入れた商品を3つセットにして920円で転売しました。利益は920ー330―送料=500円前後になります。
ダイソー転売で利益を上げた商品 ②コスモホワイトニングミルク
こちらもAmazonで転売して利益を上げた商品です。①の商品もそうですが、ダイソー商品をオンラインで転売するときは、商品を複数セットにして転売する方法が有効です。1つ110円の商品でも3点、5点とまとめて販売することで1000円以上の価格設定が可能になります。
単価の安い商品を1個単位で販売すると、手間と時間がかかり、割にあいません。センスを活かして売れる商品を組み合わせてセットで販売するのがダイソー転売で利益をあげるコツです。
ダイソー転売で利益を上げた商品 ③Android switch充電ケーブル
ダイソーでは製造コストが低く抑えられる小型の電気製品などを多く販売しています。こうした商品をダイソーから仕入れて、2倍以上の値段で転売しても、専門店やコンビニの販売価格よりも安くなるため、消費者の需要は高くなります。
そのほか、ダイソーではアウトドア用品も多く扱っています。以前、500円で販売していたメスティン(飯盒)のコスパが非常によいと若い世代の人から人気を集めSNS上で話題になりました。
有名なアウトドア用品のメーカー品であれば5,000円前後で販売されている商品です。Amazonなら2,000円~3000円で販売されています。
品質も大きな差を感じさせないダイソーのメスティンは評判を呼び、多くの店舗で品切れになりました。SNSやネットを使った情報収集とフットワークの軽さがあれば、こうしたヒット商品を仕入れて高値で転売することが可能になります。
まとめ
ダイソーで仕入れた商品を転売する行為は正当なビジネスとして認められています。しかし、営利目的で定期的に繰り返し仕入れと転売を繰り返すのであれば、古物免許を取得したほうが安心です。
転売行為は違法ではありませんが、虚偽の商品説明を掲載することは詐欺行為と認められる場合があります。騙して稼ぐのではなく、目利き、情報収集、フットワークなどを活かして消費者が見つけられない便利な商品を探して提供しましょう。7万点のアイテムに埋もれた便利グッズを発掘して転売するのであれば、消費者、ダイソーにとっても不利益になりません。