「ラクマで行われている詐欺の手口とは?」
「ラクマの詐欺を未然に防ぎたい」
「ラクマで詐欺に遭った際の対処法が知りたい」
上記のようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
フリマアプリのラクマは個人間でやり取りができ便利な反面、偽物の商品を送りつけたり、お金だけを騙し取るなど、詐欺を行うユーザーが一定数存在します。
そこで本記事では、以下の内容について解説します。
・ラクマを使った詐欺の事例
・ラクマで詐欺に遭わないためのポイント
・ラクマで詐欺に遭った場合の対処法
この記事を読めばラクマ初心者でも、詐欺かどうかを見極める力がつきます。「詐欺に引っかかるのが怖い!」という方はぜひ参考にしてみてください。
フリマアプリラクマの特徴
ラクマとは、楽天が運営するフリマアプリのことです。
楽天会員IDを持っていれば、名前や生年月日などの会員情報をそのままラクマで引き継ぐことができます。また、ラクマの売上金は楽天キャッシュに変換することができ、楽天市場や楽天ペイなどでのお買い物に使えます。
【ラクマのメリット】
・販売手数料が6.0%(税抜)
・出品数が多い
・女性利用者が多くファッション系の商品が充実している
・1万円以上の売上金は楽天銀行で現金化すると振込手数料が無料になる
このように、ラクマには他のフリマアプリにないメリットがいくつもあります。特に販売手数料が安いことや売上金の振込手数料が条件次第で無料になるのは、利益を出したい出品者にとってありがたいですよね。
フリマアプリを利用した詐欺が横行
フリマアプリは不用品を売ってお金にすることができるので、幅広い客層に人気のサービスです。しかし、中にはこの人気を利用して詐欺行為を行う人もいます。
フリマアプリを利用した詐欺は、商品偽造や違法な高額出品以外にもたくさん存在します。意外にも出品者だけでなく、購入者が詐欺を行うケースも。
こういったトラブルに巻き込まれないためにも、フリマアプリを使用する際には慎重な取引が必要です。また、ラクマでは取引に関する注意事項を公式ガイド集に明記しているので、利用前に確認しておきましょう。
参考:ラクマ公式ガイド
ラクマを使った詐欺の具体的な事例は?
フリマアプリを利用した詐欺にはどんな手口があるのでしょうか?ここでは出品者と購入者両方の詐欺事例をご紹介していきます。
もし以下のような被害に遭った場合は、すぐにラクマカスタマーサポートに連絡をしましょう。
商品を送らずお金だけ騙し取る
詐欺の手口の中には、購入者にお金を払わせ、商品を送らないというものがあります。最悪なことに、出品者に連絡をしても返事はなく音信不通になることがほとんどです。
しかし、ラクマを含め多くのフリマアプリでは、購入者が払ったお金は運営者が一度預かり、購入者の手元に商品が届いたのを確認してから出品者へ送金するという仕組みになっているため、この手口の詐欺はできないようになっています。
いつまで経っても商品が手元に届かない時は、配送トラブルが発生したか、または商品は届いているけど購入者が気づいていないという可能性があります。発送通知が届いて数日経ったら家に届いていないかよく確認しましょう。
それでも、届いていない場合は、出品者に連絡をする必要があります。ラクマでは商品の未着は出品者が対応することになっているので、連絡をして商品の配送状況を確認してもらいましょう。
偽造品・コピー品を出品しお金を騙し取る
ブランドの偽造品やコピー品を販売することは法律で禁止されています。しかし、中にはそれを知りながら高値で売り捌く出品者や、知らずに仕入れて転売してしまう出品者もいます。
巧妙なコピー品は写真ではわからないことがほとんどなので、購入者も手元に届くまで気付きにくいです。
もし手元に届いたものが偽物だと気づいた時は、出品者に連絡をして返金対応をしてもらう必要があります。ですが、出品者が連絡を返さないことも多く、被害者は偽物であることを証明できず、証拠不十分で泣き寝入りしてしまうことも少なくありません。
ルールにない決済方法を要求しお金を騙し取る
ラクマでは、商品が到着した後に受け取り評価をすると取引が完了し、出品者に売上金が送られます。そのため、ラクマで決められた手順をしっかり守れば、商品が届かなくてもお金を騙し取られてしまうことはありません。
しかし、出品者側から「直接口座に振り込んで欲しい」などのメッセージがきた場合は注意が必要です。ラクマで決められた決済方法以外の利用は規約違反になります。もし振り込んでしまって商品が手元に届かなくても、規約違反のトラブルはラクマでは対応できないので、自分で警察に届け出る必要があります。
そうならないためにも、ラクマで決められた決済方法以外を要求してくる出品者とは取引をしないようにしましょう。
副業を装ってお金を騙し取る
これはSNSなどを利用し、ラクマを使った副業を持ちかけお金を騙し取る詐欺です。具体的には以下のような手口があります。
・「フリマアプリに出品中の商品を購入し、その口コミを書いていただければ報酬を払います」などと持ちかけておきながら、購入者に対して商品を送らないばかりか音信不通になってしまう
・「フリマアプリに商品を代行出品していただけば報酬を払います」と持ちかけ、違法なコピー品を出品させる、代行出品用に作成したアカウントを勝手に売買する、代行出品に対する報酬を支払わない
このような詐欺に遭った場合は、ラクマの方では対応してもらえないため、直接警察に行く必要があります。このような事態に巻き込まれないためにも、簡単に稼げるなどの怪しい副業の持ちかけには乗らないことが大切です。
未着の虚偽報告で商品を騙し取る
こちらは購入者が行う詐欺の手口で、きちんと商品は届いているのに出品者へ未着の虚偽報告をし、商品を騙し取るものです。
ただし、商品が届かないと主張する購入者が全て詐欺とは限らず、本当に発送トラブルである可能性もあるので出品者は慎重な対応が必要です。
そこで未着報告を受けた場合は、ラクマガイドに記載されてる手順に従い、運送業者に確認してみましょう。また、配送状況の確認には時間がかかる場合があるので、購入者への状況報告も忘れないようにしましょう。
偽物を返品し商品を騙し取る
こちらも購入者が行う詐欺の手口です。具体的には、商品到着後に何かしらの理由をつけてキャンセルと返品を要求してきます。ですが、実際に返品されるのは出品者が配送した商品の偽物で、そのまま商品を騙し取るというものです。
ただ、返品されたものが偽物だという証明が難しいため、ラクマや警察でも対応できない場合があります。
また、こういった手口は高額な商品を狙ったケースが多いです。そのため、高額商品を出品する際は、シリアルナンバーや保証書、ギャランティカードを一緒に写した写真を掲載するようにしましょう。そうすることで、返品されたものが偽物であることが証明できます。
ラクマで詐欺を働きそうなユーザーの見分け方
こういった詐欺やトラブルに巻き込まれないためにも、怪しいユーザーとは取引をしないことが大切です。では、どうやってユーザーを見分ければいいのでしょうか?
そのポイントを3つご紹介していきます。
出品者情報を確認する
まずは出品者・購入者ともに出品者情報を確認するようにしましょう。その時に見て欲しいのは以下の3点です。
・ラクマにない独自のルールが多い
自分の有利になるようなルールばかり作っているユーザーとの取引は、詐欺以外にもトラブルが起きやすいので注意が必要です。
・評価が悪い
過去に取引相手とトラブルがあった場合、評価に書かれていることが多いので、あまりにも悪い評価が多い場合は避けておきましょう。
・新しいアカウント
ブランドのコピー品などを違法に販売するユーザーは、何度もアカウントを作り替える傾向があるので、出品数は多いのに評価数が極端に少ないなどアカウントが新しい場合は注意が必要です。
この3点以外にも「何か怪しいな」と感じた時は、念のため取引は避けておいた方がいいでしょう。
出品ページに商品情報が書かれていない
出品されている商品情報の確認はとても重要です。ここで確認するべきことは以下の4点です。
・写真が1枚しかない、画質が荒い
写真は購入者に商品の状態を伝える一番大切な項目です。荒い画質や、1枚しか写真を載せていない場合、購入者への配慮が足りない人である場合が多いのでトラブルが起きやすいです。
・写真がネットショップの画像を引用したもの
ネットショップに掲載されているような写真が引用されている場合は、写真とは全く違う商品や粗悪品が届いたりする可能性があります。また、無在庫転売の可能性もあるので、実物写真を掲載せずこういった写真のみを掲載している場合はできるだけ取引しないようにしましょう。
・商品の詳細が記載されていない
ラクマでは、商品の内容を把握できない商品説明の記載は禁止されています。詳細がない商品は、使用期限が過ぎている、写真よりも汚れやキズが酷い、などの商品が届く可能性が高くなります。
・ブランド品なのに価格が安すぎる
特にブランド品のような高価品で、相場よりもかなり安く出品されているものは偽造品やコピー品である可能性があります。1人の出品者が同じ商品をいくつも安い価格で出品している場合は違法出品を疑いましょう。
この4つを確認し、それでも購入したいと思った場合は、出品者に詳細を問い合わせて確認するようにしましょう。返事も来ないようであれば、その出品者からは購入しない方がいいでしょう。
メッセージのやりとりがテキトー
購入前に出品者とやりとりをすることで、悪質な出品者か見分けるための判断材料になります。まずは「この商品を購入してもいいでしょうか?」や「この商品はまだ購入可能でしょうか?」といったメッセージを送ってみましょう。
もし、レスポンスが遅かったり、言葉遣いや日本語がおかしかったりする場合は注意が必要です。メッセージであっても、対応の悪い出品者は取引についてもテキトーな可能性があるので、できるだけ取引は控えた方がいいでしょう。
ラクマで詐欺被害に遭ったらどうすればいい?
ラクマなどのフリマアプリは、画面上での取引になるため、詐欺に遭わないとは言い切れません。そこで、ラクマで詐欺の被害に遭ってしまった場合の対処法をいくつかご紹介します。きちんと対処するためには、正しい手順や証拠が必要になるので、よく覚えておきましょう。
やりとりや出品ページをスクショで残しておく
もし被害に遭った場合は、一度出品者に連絡を入れ、その後のやりとりをスクショや写真で保存しておきましょう。証拠があればラクマカスタマーサポートや警察に対応してもらいやすくなるからです。
出品ページなどの写真もあれば、届いた商品との違いも出品者へ証明できるので、残せる限りの証拠は残しておきましょう。
受け取り評価をしない
ラクマでは、受け取り評価を双方がすることで取引完了となります。いったん受け取り評価をしてしまうと、その後に詐欺だと気付いても取り消しは不可となり、ラクマでは対応してもらえなくなる場合が多いので注意してください。
また、ラクマにある「偽造品購入に対する補償(ラクマあんしん補償)」も、受け取り評価をしてしまった場合、無効になります。商品が届いたら必ずすぐに商品の状態を確認し、偽物や写真と違うものが届いた場合は、受け取り評価をしないようにしましょう。
商品が届かない場合は配送状況を確認する(出品者向け)
購入者から商品が届かないと連絡が来た場合は、まずは配送状況を確認してみましょう。
・ラクマパックで配送した場合
ラクマカスタマーサポートにトラブル報告をし調査してもらいましょう。
・ラクマパック以外で配送した場合
利用した配送業者に確認の連絡をしましょう。追跡番号がある場合は、配送状況を検索して確認してください。
こうしたトラブルを防ぐためには、できるだけ追跡機能がついた配送方法を選ぶことをお勧めします。
取引相手に連絡して詐欺か確認する
商品が届かない・届いたものが偽物だったといった問題が起きたら、詐欺だと確定していなくても出品者へ確認の連絡をしましょう。もし手違いであれば出品者に対応してもらえますし、返事が来ないようであれば詐欺と判断していいでしょう。
返事がない場合は、ラクマカスタマーサポートや警察に連絡し、その指示を仰いでください。
偽物であることを証明するために鑑定を受ける
偽物らしい商品が届いた場合は、偽物であることを証明するために鑑定を受けることもお勧めです。出品者に連絡しても、「はい偽物です」と認めることはそうありません。
ブランドの偽造品・コピー品を販売することは犯罪です。偽物であることを証明できれば警察に証拠として提出できるので、証明できる手段を用意しておきましょう。
返品と返金を要求する
詐欺であると確信したら、早急に出品者に返品と返金の連絡をしましょう。うまくいけば出品者がキャンセル手続きをとってくれます。その場合は返品作業に移ります。
ただ、悪質な出品者は返事すらしない可能性があるので、そうなったら法的手段も視野に入れつつラクマへ連絡をしましょう。
自分で解決できなかったらラクマや警察に相談する
これまでにもお話しましたが、自分で解決できない場合はラクマのカスタマーサポートや警察に連絡しましょう。
取引相手に連絡をし、返金を仰ぐまでは自分で行う必要がありますが、相手が連絡を返さなかったり返金に応じなかったりする場合はこれ以上の対応は個人ではできません。最終段階としてこれまでのやりとりや証拠とともにラクマや警察に届け出ましょう。
【ラクマに報告する方法】※WEB(PC)の場合
- マイページの左下にある「お問い合わせ」をクリック
- 「お問い合わせの種別」で自分が遭った被害に該当する項目をクリック(偽造品・コピー品の場合は「模倣品が届いた」をクリック)
- 商品のオーダーID、商品名、お問い合わせ内容の詳細(詐欺被害に遭って取引相手と連絡が取れない、返金して欲しいなど)を記入する
- 右下の「送信」をクリックし完了
お問い合わせ内容の詳細には、証拠があればその写真なども添付し、できるだけ詳しく記入しましょう。
ラクマの詐欺はどのような罪で逮捕されるのか
ラクマで粗悪品やコピー品を出品し、故意にお金を騙し取った場合は、詐欺罪が成立します。
詐欺罪は刑法246条1項によると、「10年以下の懲役」が課せられる罰金刑のない非常に重い罪です。
被害にあった場合は、速やかに被害内容を警察に届け出ましょう。
また、出品者側で身に覚えがない容疑をかけられた場合は、詐欺の意思がなかったことをしっかりと説明することが大切です。
以下では、詐欺罪について詳しくみていきましょう。
詐欺罪の構成要件
構成要件とは、詐欺罪が成立するための原則的な要件です。
以下の構成要件を満たすことで、はじめて詐欺罪が成立します。
・欺罔(ぎもう)
・錯誤
・交付(処分)行為
・財産の移転
しかし、相手を騙そうとする内心は、心の中で思っていることなので確認するのが難しく、詐欺罪として立件するのは難しいケースもあります。
ラクマで詐欺に遭った場合にできる対処法
ラクマなど、個人間のやり取りでは、詐欺罪として立件するのは非常に難しいのが現実です。
弁護士に相談して民事裁判を起こすこともできますが、時間や費用を消費する割に得られるものが少ないので、あまりおすすめはできません。
ラクマの場合であれば「未着お見舞い制度」など、公式の補償制度が整備されているのでこちらを利用するのがおすすめです。
ラクマで詐欺に遭った場合の通報先
ラクマで詐欺に遭った場合の通報先を3つご紹介します。
詐欺に遭ったと感じた場合は、まず取引相手に確認することが大切です。
返答がなかったり、問題が解決しなかった場合は被害の規模や状況に応じて、適切な通報先に通報しましょう。
ラクマ運営元に詐欺に遭ったことを通報する
ラクマ運営元へ通報する際は、マイページメニューの問い合わせから行います。
必要事項を入力し、運営からの返答を待ちましょう。
明らかな規約違反だと認められた場合は、取引相手のアカウント停止など、適切な措置が行われます。
しかし、ラクマ外で直接取引してしまった場合は、自己責任とみなされ、運営からサポートを受けることができないので注意してください。
消費者ホットラインに通報する
詐欺をはじめとした消費者トラブルを解決する手段として、消費生活センターへの相談は有効です。
消費生活センターへの連絡をスムーズにするため、「消費者ホットライン」が設けられてます。
消費者ホットラインに連絡する際は、「188(いやや)」に電話しましょう。
詐欺の問題を直接解決できる訳ではありませんが、無料で適切なアドバイスを受けられます。
また、「#9110」の警察相談専用電話への通報も有効です。
警察目線からの判断をもらいたい場合は、ぜひ活用してみてください。
法律事務所へ相談する
高額商品の取引をした場合など、どうしても被害金を取り戻したい場合は、法律事務所への相談がおすすめです。
弁護士や司法書士に依頼することで、取引相手との交渉や訴訟といった手続きをお任せすることができます。
しかし、弁護士や司法書士に依頼する場合は、それなりの費用が発生するので注意してください。
依頼にかかる費用と取り戻せる費用を計算し、確実に得をしたいのであれば、無料相談を行っている法律事務所に相談するのがおすすめです。
被害状況から返金の可能性を見極め、法律事務所に手続きを依頼した場合の概算を出してもらうことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?フリマアプリでは便利さを利用し詐欺を行う人が多くいます。そういったトラブルに巻き込まれないように、どんな詐欺の手口があるのか、どんなユーザーが怪しいのかを知っておく必要があります。
また、もし詐欺に遭ってしまったときでもその対処方法を身につけておけば早急な対応ができ、泣き寝入りしなくて済むこともあります。
ぜひこの記事を読み返して、ラクマを快適に利用できるよう、詐欺について学んでいただければ幸いです。