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AliExpressでスマホを買うと関税はどうなる?個人輸入のお金の疑問に答えます

インターネット通販が身近なものとなる中、国内にとどまらず海外の通販サイトから個人輸入する人が増加しています。その目的は、個人で使用するため、または国内通販サイトで販売するためなどさまざま。そんな、最近人気を集める海外通販サイトの中でも代表格と言えるのがAliExpressです。

しかし、海外のお店で買い物をする時に気になるのが関税です。せっかく日本より安い値段で購入したのに、高い関税がかけられた結果、国内で購入した方が安かったなんてことになったら悲しいですよね。

そこでこの記事では、AliExpressでスマホを購入する場合を例に、関税などの「商品代金以外に必要となるお金」についてまとめました。個人輸入をしようと考えている人は、あらかじめこの記事を読んで海外通販サイトのお得な使い方を身に付けておきましょう。

AliExpressとは?

AliExpressは、中国の大手IT企業であるアリババグループが運営する通販サイトです。

卸売を主体としたサイトではありますが、個人で購入することもできます。中国のサイトとはいえ、日本語表示にも対応しています。

会員登録は無料。メールアドレスまたはFacebook、Instagram、TwitterなどSNSのアカウントがあれば、トップページから簡単に登録できるので、思い立ったらすぐに利用可能です。

AliExpressのメリット

AliExpressのメリットとして挙げられるのは、以下の4つです。

価格の安さ

AliExpress最大の魅力は、その価格の安さにあります。日本国内の実店舗や他の大手通販サイトなどで販売されている商品と同じものが半額程度の価格で売られていることもあります。

日本とは違うデザインと品揃え

AliExpressに限らず、海外には日本ではお目にかかれないデザインや色使いの商品がたくさんあります。豊富かつ個性的なラインナップの中から日本には出回っていない商品と出会えれば、他店との差別化を図ることができるでしょう。

ほとんどが送料無料

商品価格がどんなに安くても、送料が高ければ意味がありません。しかし、AliExpressならほとんど全ての商品を送料無料で配送してもらえるため、そんな心配は必要ありません。

保証制度の充実

AliExpressは購入者第一をモットーに運営されています。そのため、商品の不備をめぐって購入者と販売元の間でトラブルが発生した場合でも、速やかに返金に応じるなど、購入者側に有利になるよう取り計らってもらえます。

AliExpressのデメリット

一方で、次のようなデメリットもあります。

トラブルの多さ

「商品がいつまで待っても届かない」「届いた商品が間違っていた」「壊れた商品が届いた」「商品の数が足りない」などのトラブルが数多く報告されています。

ただ、AliExpressに限らず、海外のサイトにトラブルは付き物なので、自分で対処できるようにしておくことが大切です。

配送日数の長さ

注文から商品到着まで平均で2週間前後かかります。場合によっては1〜2ヶ月、もしくはそれ以上かかることもあります。

決済方法

日本の通販サイトの場合、複数の決済方法の中から自分に合ったものを選ぶことができますが、AliExpressはクレジットカードのみです。残念ながら、現金派の人には向きません。また、アリババが運営するサイトなので安全性は高いと考えられますが、クレジットカード情報の流出リスクも覚悟しておく必要があります。

AliExpressでの買い物にかかる税金の種類

課せられる可能性がある税金は、「関税」と「輸入消費税」の2つです。それぞれの税金の詳細について解説します。

関税とは?

関税とは、海外から商品を輸入する際に課せられる税金のことです。自国の産業を保護することと税収を増やすことを目的としています。

税率は品目によって異なり、チーズやたばこ、お菓子などの嗜好品や革製品に対しては高めに設定されています。ただし、原産国や使用用途、加工の有無など、さまざまな要素によって変動する可能性があるため、実際にどれだけ課税されるかは税関の判断次第です。

輸入消費税とは?

輸入消費税とは、海外から輸入した商品を荷揚げした地点から引き取る際にかかる消費税のことです。その荷物を引き取る人に納税義務が発生します。

原則として輸入品を引き取る時までに納税しなければなりませんが、法律の規定により免税対象となる場合もあります。

AliExpressでスマホを買う時に見るべきポイント

AliExpressでスマホを買うのは、その価格の安さが一番の理由として挙げられるでしょう。しかし、他にも見落としてはならない大事なポイントが4つあります。

バージョン

AliExpressで販売されているスマホには、次の3つのバージョンが存在しています。

CHINAバージョン

中国国内向けのものです。中国ではGoogleが規制対象となっているため、Google関連のアプリは入っていません。

グローバルROM

CHINAバージョンのROMをお店で書き換え、日本での使用に対応できるようにしたものです。グローバルROMの場合、ROM書き換えのために一旦開封されたものが届きます。商品ページにも開封した旨書いてありますので、使用済み商品と勘違いして販売元へクレームを入れないように気を付けましょう。

グローバルバージョン

海外向けのものです。メーカー出荷時からすでにGoogleがインストールされているため余計な設定の必要もなく便利ですが、その分価格が高くなります。

それぞれの違いを理解し、自分に一番合ったものを選びましょう。

スペック

以下の項目も忘れずに確認してください。

  • 日本語に対応しているか
  • Google Play ストアがインストールされているか
  • 手持ちのSIMカードの通信バンドに対応しているか

これらが備わっていない場合は、使う前に設定変更などの作業を自分で行う必要があります。

補償内容

先述した通り、AliExpressは購入者第一をモットーとしたサイトのため、トラブルが生じた場合もきちんと運営元が補償してくれます。

ただし、補償を受けるにあたっては、購入者側にも最低限守るべきマナーがあります。

  • 注文のキャンセルは発送前までに行う
  • 届いた商品が故障していた場合は、証拠の画像や動画を提示する
  • 返送を求められたら速やかに送り返す

上記に挙げたマナー例は、いずれも対等な取引を行う上で当然のことばかりです。

配送方法

AliExpressには、次のようにさまざまな配送方法があります。

  • China Post Ordinary Small Packet Plus
  • China Post Air Mail
  • ePacket
  • China Post Air Parcel
  • AliExpress Standard Shipping
  • SunYou Economic Air Mail
  • Yanwen Economic Air Mail
  • EMS(国際スピード郵便)
  • Fedex
  • DHL

各方法ごとに送料や配送日数、経由ルート、介在する配送企業などが異なりますので、事情に合わせて選択しましょう。また、いずれの方法を選んだ場合も、トラッキングをこまめにチェックすることが大切です。

AliExpressでスマホを買った時の税金はいくら?

では、実際にAliExpressでスマホを購入した場合にどれだけ課税されるのかを見てみましょう。

関税について

海外からの輸入品から国内産業を保護するために設けられている関税。実は、全ての輸入品に対して課されるわけではなく、無税の商品が一部存在します。

スマホも適用対象外商品の一つです。そのため、基本的に関税はかからないと考えて間違いありません。

輸入消費税

ただ、スマホの場合、関税はかかりませんが輸入消費税はかかります。輸入消費税は通常、商品の本体価格と運賃、保険料等の合計額に対して課税され、その税率は消費税7.8%、地方消費税2.2%で合計10%となっています。

なお、個人使用を目的とする場合は、「課税価格の決定の特例」により本体価格のみが課税対象となるのに加え、「少額輸入貨物の簡易税率」の規定により課税価格が6割に減免されます。

詳しくは以下のサイトを参考にしてください。

参考:税関「1405 課税価格の決定の特例(カスタムスアンサー)」

参考:税関「少額輸入貨物の簡易税率」

輸入消費税の算定方法(個人使用目的の場合)

それでは次のケースを例に、個人使用目的で輸入する場合の輸入消費税額を算出してみましょう。なお、実際の課税額はその時点での為替レート等の影響を受けるため、あくまでも参考程度にお考えください。

【ケース例】
スマホ本体価格:30,000円
送料:1,000円
保険:500円
合計額:31,500円 の場合

課税価格:30,000×0.6=18,000 (個人使用目的で輸入する場合は、商品価格の60%が課税価格になる)
消費税:18,000×0.078=1,404≒1,400
地方消費税:18,000×0.022=396≒300
よって、輸入消費税額:1,400+300=1,700円 となります。
(消費税および地方消費税は100円未満切り捨て)

詳しくは、税関ホームページ「1111 関税、消費税等の税額計算方法(カスタムスアンサー)」を参照してください。

輸入消費税の算定方法(販売目的の場合)

続いて、上記と同じケースを例に販売目的の場合の輸入消費税を算出します。

課税価格:30,000+1,000+500=31,500 (販売目的の場合、商品価格に送料や保険金をプラスしたものが課税価格になる)
消費税:31,500×0.078=2,457≒2,400
地方消費税:31,500×0.022=693≒600
よって、輸入消費税額:2,400+600=3,000円 となります。

個人使用目的の場合と比較すると、1,300円の差があるのがわかります。

輸入目的の判断基準とは?

ところで、輸入品の使用目的はどのように判別されるのでしょうか?実は税関のホームページでも、個人輸入についての一般的な定義は示されているものの、明確な判断基準が示されているわけではありません。

参考:税関ホームページ「3001 個人輸入とは(カスタムスアンサー)」

ただ、同じ商品を複数まとめて輸入した結果、販売目的とみなされて相応の課税をされたケースがあるようですので、個人使用目的で輸入する場合であっても、家族や友人の分を一緒に購入するのは避けたほうが無難です。

非課税となるケース

個人輸入には、先に紹介した特例以外の特例も存在します。それは、課税価格が1万円以下の場合、原則として関税も輸入消費税も課税されないというものです。一部免税対象外の商品もある中で、スマホは特例の対象となっていますので、覚えておきましょう。

課税価格が6割に減免されるという「少額輸入貨物の簡易税率」の規定により、商品本体価格が16,666円以内であれば非課税となります。

配送方法と関税の関係

AliExpressのさまざまな配送方法や、輸入品にかかる税金の内容についてはすでに紹介した通りですが、実は配送方法によって課税額に違いが生じることもあります。この項目では、そのカラクリについて解説します。

ただし、関税額はあくまでも税関の判断によって決まるものであることはご承知おきください。

配送方法ごとの傾向

数ある配送方法の中でも、EMS(国際スピード郵便)は個人間でのやり取りに多く使われる傾向があります。そのため、税関でもEMSで送られた荷物は個人使用目的と判断されやすいようです。

一方で、FEDEXやDHLなどの大手の貨物便はビジネスでの使用が多いことから、販売目的とみなされて課税されがちです。

ただし、荷物の量などによっては運賃が課税額を上回ることもあるため、慎重に選択してください。

スマホの輸入に関税はかからない!

スマホの輸入にあたっては関税は不要ですが、輸入消費税がかかります。また、その目的や配送方法、商品価格次第で輸入消費税の金額が変わったり、免除されたりします。

その点、AliExpressは全般的に価格が安いため、非課税対象となる商品が多く、輸入するメリットが大きいサイトと言えます。ぜひ、AliExpressを使ってスマホを輸入してみてください。