Amazonで売られているアクセサリーが安い理由は何?安売りの理由を徹底解説

「ブランドアクセサリーなのに、他の店舗より安い。」、「見た目は安っぽくないのに異常に安い。」、そのような商品を見つけると、嬉しい反面不安になるものです。安い商品には、やはり理由があります。

理由と言ってもマイナスなものばかりではなく、Amazonの経営方法によって成し遂げられるものや、輸入方法の違いによるものまでさまざまです。この記事では、Amazonが商品を安く売れる理由や安いアクセサリーの価格のカラクリを解説します。

目次

Amazonに安い商品が多い理由

Amazonは言わずと知れた大手ネットショップです。取扱商品が多い上にサービスも充実している”顧客第一主義”が魅力ですが、商品の安さも人気の理由の一つです。

Amazonはなぜ安い価格で商品を売ることができるのでしょうか。ここでは、Amazonに安い商品が多い理由を2つ解説します。

維持費や流通コストを下げられるから

Amazonは、ネット通販です。実店舗でモノを売る場合、人件費や土地代・テナント料・光熱費など店を維持するだけで高額な費用が必要です。しかも、客が店に足を運びやすいよう、駅チカや大手ショッピングモール内に出店することも考えなくてはならず、そうなれば当然維持費は跳ね上がります。

しかし、Amazonはネット通販なので、店舗の維持費は最小限ですみます。商品を保管する倉庫やオペレーター・発送担当者は必要ですが、倉庫を借りる場所は都心である必要も駅に近い必要もありません。

オペレーターも、ネット対応であれば対人の接客より人件費を抑えることができます。Amazonは維持費が安いから、商品を安くできるのが1つ目の理由です。

2つ目の理由は、流通コストの削減です。通常小売店では、店頭に商品が並ぶまでに多くの業者を経由します。メーカー・卸売業者・小売店などを経て、消費者に届くシステムです。

しかし、Amazonはメーカーが直接Amazonに出店・納品し、消費者に届けることが可能です。間に挟む業者が少ないほど、商品代金に上乗せされる金額は少なくて済みます。そのため、Amazonの商品は安いモノが多いのです。

利用者が多いために薄利多売が可能だから

Amazonは、ネームバリューに加え、圧倒的な商品数を誇るネットショッピングサイトです。それ故に利用者の数がとても多く、1日あたりの出荷数も他とは比べ物にならないほど大量です。

出荷数がそれだけ確保できるということは、1点ごとの利益を少なくしても、トータルで考えれば大きな利益を得ることができます。むしろ、安いという特徴があればさらに利用者が増えるので、利用者が多い→価格を安くできる→さらに利用者が増える→価格を安くできるという好循環が生まれるのです。

また、AmazonはAmazonプライム会員であれば送料無料・一般会員でも2000円以上購入で送料無料など、他のネットショッピングに比べて送料が安い傾向があります。これも、出荷数が多いことをメリットとして、配送業者に安い金額での依頼ができるからです。

Amazonが商品の大量仕入れで安く買っている

Amazonがメーカーから商品を直接仕入れて販売する場合に、1種類の商品を一度に大量に仕入れることで卸値を下げることができます。これはAmazonが他のショップや店舗などに比べて知名度や規模が桁違いに高いためにできる方法とも言えます。

Amazonがメーカーから定期的に大量に仕入れるため、メーカーにとってもAmazonとの取り引きがなくなってしまうとかなり大きな痛手となってしまいます。そのためメーカー側も値下げを行って販路を守っています。

さらにAmazonは、卸売業者から商品を購入する場合複数の卸売業者に見積もりを取ります。その際にも卸売業者間での価格競争が起こせますから、商品を安く仕入れることができるのです。

Amazonに蓄積された大量の売買データから売れ筋商品をはじき出し、その商品を大量に仕入れることでメーカーにとって切っても切れない大口の取引先となることで価格を下げることができるのです。

Amazonを利用している出品者から手数料が入ってくる

Amazonの出品者には2種類あり、一つはAmazonが直接仕入れて販売しているパターン。もう一つがマーケットプレイスと呼ばれるサービスで、Amazon以外の業者がAmazonというプラットフォームを使って出品・販売ができます。Amazon直販とマーケットプレイスの2つがあるため、Amazonは世界一豊富に商品を取り揃えることができているのです。

そしてこのマーケットプレイスを利用するためには手数料が必要で、商品が売れた際に売上の約10%が出品者からAmazonに支払われることになります。

マーケットプレイスからの出品はAmazon直販の約30倍ともいわれ、その膨大な量の商品の売上から約10%がAmazonに入ってくるわけですから、Amazon直販では利益をあまり気にせず破格の値段で商品を販売することができるのです。

FBA手数料の利益がある

AmazonにはFBA(フィルメント・バイ・アマゾン)という、出品者の代わりに商品の保管から出荷、配送から返品作業まで全てAmazonが代行してくれるというAmazonのインフラをそのまま利用できる非常に便利なサービスがあります。

多くの事業者がAmazonのマーケットプレイスを利用するのは、このFBAというサービスがあり、なおかつAmazonという世界的に知名度の高い大企業に出品することで何億人というAmazonユーザーの目に自社商品が留まり売れる可能性が上がるという理由があるからです。

AmazonにはこのFBAの手数料が出品者から入ってきます。Amazonの1日の注文数は日本だけでも数百万個ですから、FBAの手数料だけでも相当大きな金額がAmazonの利益になります。そこでまたAmazon直販の商品は価格を下げることができます。

Amazonでは出品者が多いため常に価格競争が行われている

Amazonの出店数は、2016年以降は発表されていませんが2015年6月時点ですでに17万8千店舗に上ります。出店数が多い事に加えてAmazon直販の値段が安いこともあって常に激しい価格競争が行われています。

Amazonの出品者は事業者だけでなく個人での出店も非常に多いのが特徴で、出店者が別々でも基本的には同じ商品は一つのページに並びます。顧客は低価格の物を購入したいと思っていますから、商品ページを値段順で並び変えて閲覧することが圧倒的に多く、利益よりも早く売ってしまいたい、在庫をなくしたい等の理由で価格を下げてくる個人が設定した値段が一番上に来るケースも多々あります。その値段に合わせて個人そして事業者の価格競争が起こるという環境も商品が安く買える理由の一つと言えます。

安く販売することで集客力を上げている

AmazonはFBA手数料や出品者からの手数料、そしてAmazonプライムの会員費など物販以外の収益が多くありますから低価格で商品を売ることができます。あえて物販の利益を減らしてまで安く売るのは、集客力の維持、つまり顧客を離さないための施策の一環とも考えられます。

また、商品が届くまでの期間が他の通販と比べても早いという利点も集客力の維持に大きな理由になっています。安く買えて商品の到着も早いのですから、通販はAmazonしか考えられないという人が多いのも納得できます。

つまり、利益を度外視した値段で商品を販売しても、Amazonを利用する顧客に長い期間利用してもらえるのであれば十分にカバーできるということです。

Amazonでアクセサリーを買うときに気をつけるべきこと

ブランドアクセサリーを買うときには、正規品と並行輸入品を見分ける必要があります。どちらを選ぶかによって購入価格も受けられるサービスも異なるためです。ここでは、正規品と並行輸入品の違いや並行輸入品を買うときの注意点をお伝えします。

正規品と並行輸入品を見分けること

ブランド物のアクセサリーを買うときには、正規品なのか並行輸入品なのかを理解して買うことが非常に重要です。正規品とは、海外ブランドと契約している会社もしくは海外ブランドの日本店が輸入販売している商品のことを指します。反対に、並行輸入品とは、海外ブランドとは無関係の個人や法人が輸入販売している商品です。

正規品は、海外ブランドから直接、契約関係のある会社に納品されるのに対して、並行輸入品は、海外の直営店やネットショップなどで一般流通している商品を購入し販売します。つまり、並行輸入品は、客が商品を買うのと同じ流通ルートで仕入れた商品です。

正規品が本物、並行輸入品が偽物というわけではありませんし、並行輸入品を販売することは違法でもありません。しかし、並行輸入品を買うときには注意しなければいけない点があるため、解説していきます。

並行輸入品の特徴

(1)並行輸入品は安い
正規品は、ブランドイメージのために販売価格は固定されていて、値下げやセールは行われない傾向にあります。しかし、並行輸入品は、海外ブランドと直接契約を交わしているわけではないので、値付けに関する縛りがありません。

つまり、為替相場によっては仕入れが安く済み、安い価格で売られることもあります。また、日本で買うと高くても、海外の直営店で買えば安く手に入ることもあるため、並行輸入品は正規品に比べて安いという特徴があるのです。

(2)日本未出荷のアイテムが手に入る可能性がある
正規品は、日本販売の契約を取れた場合でしか市場に出回ることがありません。しかし、並行輸入品であれば、海外直営店で購入して日本に輸入することで販売が可能です。そのため、日本未出荷のアクセサリーであっても、並行輸入品を探せば手に入ることがあります。

(3)フォロー体制は整っていないことが多い
並行輸入品のデメリットとして、説明書が外国語・返品不可・メンテナンスなどアフターフォローが受けられないという点が挙げられます。これは、もともと日本向けに販売されている商品ではないからです。中には独自の保証やフォロー体制を整えている並行輸入品販売店もありますが、ブランド本体からの保証ではない点に注意しましょう。

(4)本物である保証がない
並行輸入品は、海外ブランドから直接納品された商品ではありません。つまり、本物か偽物かは買ってみなければわからないのです。

あまりに安いときは偽物かどうか疑う

並行輸入品すべてが偽物だとは言えませんが、疑わしい商品が市場に出回っているのも事実です。正規品に比べて安いのは並行輸入品の特徴でありメリットですが、極端に安い場合は偽物である可能性を考えて購入を検討しましょう。

疑うべきポイントを一例として挙げると、
・限定品にもかかわらず商品在庫が大量にある
・正規の半額以下など極端に安い
・商品コメントの文章がおかしい
などです。

数量限定品・日本未出荷品・生産終了品などの価値があるにもかかわらず、大量売りされていたら疑いを持ちましょう。また、オークションで1円スタート売りされていたり、半額以下などの極端に安い金額で売られたりしている場合も注意が必要です。

仕入れ値が安かったとしても、限度があります。商品を売る以上は利益を出さなければいけない=利益が出ないような価格で売られている場合それなりの理由がある、と覚えておいて下さい。

最後に、商品コメントもチェックしましょう。句読点の位置がおかしい・日本語がおかしい・漢字の使い方がおかしいなど、日本人以外が出品している背景が感じ取れたら要注意です。偽物かどうかは判断できませんが、少なくともスムーズなアフターフォローは期待できません。

並行輸入品を買う基準を自分の中で設けることが大切

・偽物だったとしても安く手に入るほうがいい
・少し値がはっても本物という保証がある正規品がいい
・プレゼントのときは正規品を買う
・必ず本物しか置いていない並行輸入品店を見つける

自分の中で基準を設けて買うようにすれば、思わぬトラブルを避けられます。正規品と並行輸入品の流通ルートの違いを知らずに、安さだけに惹かれて買った結果失敗、とはならないようにして下さい。

アクセサリーを安く売れる理由はなに?

ここでは、安いアクセサリーによく使われる素材や見せ方について解説します。

空洞化仕上げのチェーンが使われている

使用する金属の量が異なるため当然といえば当然ですが、金属がぴっちり詰まった無垢のチェーンに比べて、中が空洞になっている加工のチェーンは安く生産可能です。コマがいくつもつながっているものではなく、ボールチェーン・オメガチェーンのようなものを指します。これらのチェーンは、金属量が少なく、壊れやすいという特徴があります。しかも、全体が一体型となっているために修理が不可能です。

もともと長く使うために作られたものではなく、安く生産・安く販売して、壊れたら新しいものを買ってもらうという販売形態をとっています。安いアクセサリーには、このような空洞かつ修理不可能なチェーンが使われていることが多いです。

金ではなく”金メッキ”で仕上げられている

金と金メッキは見た目がとても良く似ているという特徴がありますが、当然金メッキの方は塗装ですから、使用とともにメッキが剥がれて中の金属が出てきてしまいます。買いたては見栄えが良いですが、長持ちはしないと思っておきましょう。

見分け方は、刻印です。「K18」など、アルファベットのKの横に数字のみが記載されていれば金です。「K18GP」「K18GF」など、数字の後にさらにアルファベットが記載されていれば、メッキということになります。ちなみに、何の刻印もないものも金メッキですので、覚えておいて下さい。

接合された留め具が使われている

通常であれば、ネックレスやブレスレットの留め具というのは1枚の板で作られています。しかし、安いアクセサリーの留め具は、2枚の板を接合して作ったものが多く、これは1枚製に比べて安く作れますが、強度が弱いという特徴があります。繰り返しの使用によって接合部分から壊れるため、やはり長持ちする作りとは言えません。

両穴をあけるネックレス用真珠は原価が安い

真珠には2種類の分類が存在します。ネックレスなどに使われる両穴タイプと、指輪やブローチ・ペンダントなどに使われる片穴タイプです。両穴タイプと片穴タイプは、4~5倍の値段の開きがあります。価格が安いのは、両穴タイプの方です。

これは、片穴加工の真珠が真円であるのに対し、両穴加工は傷や変形があるものも使われているからです。一見同じに見える真珠でも、真珠のネックレスを買う場合と真珠の指輪を買う場合では価値が異なるのです。

撮影時に色の差し込み方が計算されている

安い理由とは異なりますが、写真と実物が違って見える・実物のほうが安っぽいと感じるトラブルは多くあります。特にダイヤモンドは光の当て方によって見え方が異なるので、イメージと違って返品という事態が起こりやすいです。商材写真を撮る際には、画面のぼかしや光の当て方を工夫することで、実生活では起こり得えない光の反射を生み出していることがあります。

二重価格表示で安く見せられている商品に注意

以前Amazonで不当な二重価格表示が問題になったことがありました。現在は不当な二重価格表示をやめ、再発防止にも取り組んでいるAmazonですが、二重価格表示によって損をするのは消費者側の知識不足によるものもゼロではありません。ここでは、二重価格表示の見分け方をご紹介します。

不当な二重価格表示とは

事実ではない標準価格を見せ、「◯%引き」などと表記することを不当な二重価格表示と定めています。例を挙げると、
・競合店の価格一覧を表示し、「他店より〇〇円安い」と謳っておきながら、競合店の価格を実際よりも高く表記していた
・メーカー希望価格より〇〇%引きと表記していたが、メーカーは希望価格を提示していなかった
などが、不当な二重価格表示にあたります。

不当ではない二重価格表示とは

実際に存在する価格から値引きされた場合の二重価格表示は不当ではなく、違法性もありません。たとえば、
・同ショップ内で一定期間以上売られた金額を表示しての値引き
・実際に競合が売っている金額を表示しての値引き
・実際にメーカーが出した希望価格を表示しての値引き
は認められている二重価格表示です。
オークションサイトやフリマアプリでも見かける、販促手段のひとつです。

二重価格表示を見抜く方法

不当な二重価格表示を見抜くには、他店での販売価格を調べてみることが有効です。競合店の販売価格やメーカー希望価格が、表示されているものと違う可能性がありますが、1店舗だけでは見抜くことができません。今はネットで調べることも可能なので、製品名や型番で検索をかけてみましょう。

また、値引きされている理由を見抜くことも大切です。アクセサリーは、モデルチェンジがあると割引される傾向にあります。この場合、不当な二重価格表示ではなく、本当に市場価値が暴落した場合が考えられます。最新モデルにこだわらないのであれば、安く良い製品を買えるチャンスでもあります。

・割引率があまりに大きい場合は不当な二重価格表示や商品に欠点があることを疑う
・製品名や型番で正しい市場価格を調べる
・割引率だけ見て安いと判断しないようにする
ことが大切です。

まとめ

Amazonの商品に安いものが多いのは、店舗の維持費が実店舗とネットではネットのほうが安いから・Amazonの流通ルートはメーカーからの直接販売だからという理由が挙げられます。しかし、アクセサリーが安いのはそれだけが理由ではありません。

安く生産できるパーツや原価の安いパーツが使用されているからこその”長持ちしないけれど安いアクセサリー”であることも少なくないのです。Amazonで安いアクセサリーを購入するときは、「なぜ安いのか」に目を向けてみましょう。

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この記事を監修した人

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