Amazonで商品を販売する際、SEO対策は欠かせません。これを怠ると売り上げが伸びず、利益がなかなか得られない場合もあります。では、SEO対策をするにはどのような工夫を行えばよいのでしょうか?
今回は、AmazonでのSEOについての詳しい情報や対策について、わかりやすく解説していきます。これからAmazonでのビジネスを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
Amazon SEOとは?
「SEO」とはページのアクセスを伸ばすため、検索されたときに表示される順番を上げることを言います。その中でも、Amazonの中で閲覧数を伸ばそうとすることを、「Amazon SEO」と呼んでいます。
ここからは、AmazonにおけるSEOの基本について説明していきます。
AmazonにおけるSEOの役割
自分が出品したものを買ってもらうためには、まずは商品ページにアクセスしてもらう必要があります。
ユーザーが欲しい商品を探す際、特によく使われるのが「キーワード検索」です。そのため、商品ページのアクセス数を増やすためには、検索に引っ掛かりやすいキーワードを入れ込むといった工夫を施さなければなりません。
検索エンジンについて
Googleに比べると、Amazonの検索結果は数が多いのが特徴です。しかし、表示される数が多すぎるあまり、大半のユーザーはページを送ることなく、検索結果が上位の商品を選びがちです。つまり、商品を買ってもらうためには、検索結果の1ページ目で、かつ、上部に表示されるようコントロールしなければならないのです。
検索結果の順位を上がりやすくする要素はいくつかあります。その中でも大切なのが、ユーザーの求めているものとマッチしたページ設計です。ユーザーが検索に使用したワードとの関連性が高く、かつ、売れやすいと判断された場合に、検索の上位に表示されます。
カート獲得のシステムについて
いくらSEO対策が完璧にできていたとしても、カートを獲得できなければ意味がありません。Amazonには、同じ品物のページは1つしか作ってはいけないという特殊なルールがあり、出品者は1つのページに共同で出品をするシステムとなっています。
そのため、商品ページにアクセスしたユーザーが、さらにその中から自分の出品したものを選んで購入しなければ、自分の売り上げにはなりません。
では、「カートの獲得」とは具体的にどのような状態のことを言うのでしょうか?
Amazonの商品のページには、「カートに入れる」という大きなボタンがあります。購入を考えている人の多くはこのボタンをクリックして買いますが、これに選ばれるのは一度に一人の出品者のみです。このボタンが割り当てられることを「カートを獲得する」と呼んでいます。
カートを獲得できる基準はさまざまですが、出品ユーザーとしての信頼性が大きく関わってきます。SEO対策はもちろん、値段設定やレビューの良し悪しなどにも注意を払いましょう。
Amazon SEOの重要なポイント
SEO対策としてもっとも重要視すべきなのは、商品の名前や仕様、商品説明、そして、検索キーワードです。これらはすべて売り手が自分の意思で決めることができる項目となっています。
Amazonの商品検索は、これらに含まれる単語との関連性を元に商品をピックアップします。ユーザーのニーズに合わせたキーワードを多く使うことで、自分の商品を検索の上部に表示させることが可能となります。
通常の検索エンジンに向けたSEO対策との違い
一般的な検索エンジンを対象としたSEO対策と、Amazonに対する対策とで大きく異なるのが「キーワードの役割」です。Googleでは、ユーザーがさまざまな目的を持って検索を行います。商品を探すユーザーもいれば、知識を深める目的で検索をしている場合も考えられます。
それに対し、Amazonで調べ物をするユーザーには明確な目的があります。商品を購入する以外で利用することは考えられないため、コンテンツとキーワードの関連性がさらに重要なのです。
商品を上位に表示させるためには
では、商品を検索結果の上位に表示させたい場合には、具体的にどのようなことに気をつけるべきでしょうか?
ここからは、検索上位になりやすい要素について解説していきます。
ワードのマッチ率を重視する
まずは、商品名や商品の説明欄などに、購入者が求める商品の特徴と一致したワードを取り入れましょう。キーワードに関しては人によって選ぶ言葉が異なることもよくあるため、なるべく多く取り入れることをおすすめします。
しかし、商品名に採用するワードは1種類までにとどめた方が無難です。何種類も入れると、情報のわかりやすさを損ねるからです。読みやすさはAmazonの商品ページでもっとも重要視すべき点なので、キーワードを配置する際には気をつけてください。
売れ筋の商品を選ぶ
キーワード以外にも注目すべきポイントがあります。Amazonの検索結果には、その商品が売れる見込みがあるかどうかも反映されるため、売れ筋の商品を扱うことが重要です。
Amazon側がどんな方法で売れている商品を判断しているのか、その基準ははっきりしませんが、直近の売上が関係しているということまではわかっています。最新の売れ筋ランキングや人気度ランキングなどを参考にするとよいでしょう。
良いレビューをもらう
SEOの対策のひとつとして、レビューの獲得も必須です。具体的には、「良い評価のレビュー」が複数見られると、良質な商品とみなされます。また、レビューの数は少なくとも10件以上はあった方が望ましく、その中で良い評価が多ければ多いほど、検索結果の上位に表示されやすくなります。
とは言っても、レビューは出品者がコントロールするのは困難な要素です。良質なレビューを増やす方法については、後で詳しく解説します。
購入率を上げる
ユーザーの購入率が高い品物も、良質なものと判断される要素のひとつでしょう。購入率を上げるためには、商品ページの見やすさはもとより、発送や支払い方法の選択肢の多さなども重要となってきます。
これらの要素は顧客が購入を決める際の大きな判断材料となっているため、なるべく多くのオプションを選べるよう工夫しましょう。
AmazonにおけるSEO対策のコツ
SEO対策において重要なポイントについて理解したところで、次に覚えなければならないのはその方法についてです。ここからは、SEO対策をする際のコツについて詳細に解説していきます。
SEO対策のために注目すべき箇所
SEOの対策のために工夫が必要な箇所を細かく見ていくと、以下の6つとなります。
「SEO対策をすべき部分」
・商品の説明文:紹介コンテンツを利用する場合は不要だが、それ以外の場合はキーワードを意識して入力する。
・商品画像:SEOに直接関係するわけではないが、ユーザーの購買意欲にもっとも関係する要素であるため、よいものを選ぶ。
・タイトル:検索結果に表示される部分であるため、もっとも関連性の高いワードを入れ込む。
・検索キーワード:商品ページに表示される部分ではないため、予想される勘違いや誤字によるキーワードも取り入れ可能。
・説明の箇条書き:商品ページの上部に表示される重要な箇所であるため、関連性の高いワードを入れつつ、わかりやすさも意識する。
・商品紹介コンテンツ:商品の説明文の代わりとなる項目。画像の挿入や文字の装飾などが可能なため、わかりやすさを重視するならこちらを選択する。
検索の上位表示を目指すなら、これらの項目に適切なキーワードを取り入れたり、買い手の購買意欲をそそるような工夫をしたりすることが重要です。
なかにはSEOに直接関係しないものもありますが、顧客の購入率に強く影響する部分です。購入率もSEO対策には大切な要素となるため、工夫を凝らすべきなのです。
おすすめのサジェストキーワードツール
では、商品ページに取り入れるべきキーワードは、どのようにして探せばよいのでしょうか?
ワードを効率的に見つけるためには、専用のツールを利用するといいでしょう。おすすめなのは以下の3つです。
「おすすめサジェストキーワードツール3選」
・アマゾンサジェスト キーワード一括DLツール
・KOUHO.JP
・Keyword Tool
ツールを使って、扱いたい商品の名前やカテゴリーを入力すると、検索候補の一覧が確認できます。その中から適切なキーワードを選び、商品ページに取り入れましょう。
参考:KOUHO.JP
参考:Keyword Tool
キーワードの選び方
キーワードを選ぶ基準についてですが、どういった点に注目すべきなのでしょう?重要なポイントは以下の3つです。
「キーワードの選定ポイント」
・商品との関連性
・購入率
・検索数
これらの数値に注目して、値が高いものを選んでください。
売り上げの勢いを伸ばすことが大切
SEO対策のためには、直近の売上の高さも重要です。この条件を達成するためには、実際に品物が多く購入されなければなりません。では、それをどうやって達成すればよいでしょう?
そのためには、「プロダクトローンチ」というテクニックが必要となってきます。
プロダクトローンチのやり方
一般的な方法では商品がリリースされた後に宣伝等を行うのに対し、プロダクトローンチでは、リリースの前から宣伝活動を行うというのが特徴です。
プロダクトローンチを選択する場合、ある工夫をするといいでしょう。具体的には、商品の情報を一気に明かしてしまうのではなく、何度かに分けて徐々に公開していくのです。そうすることによって買い手の購買意欲をアップさせ、リリースと同時に一気に売り上げを伸ばすことが可能になります。
SEO対策のためのレビュー管理
SEOの対策のためには、良質なレビューが必要不可欠です。では、良いレビューを増やすために、出品者はどのようなアプローチをすべきでしょうか?
ここからは、出品者ができるレビュー対策の方法について解説していきます。
Amazonのシステムを活用する
Amazonに搭載されているシステムとして、「レビューをリクエストする」というものがあります。まずは、ここから購入者に対してアプローチをするのがよいでしょう。商品の購入から4~30日までの期間であれば、いつでも依頼可能です。
悪いレビューを減らす
商品を上位に表示させる条件として、もうひとつ重要なのが良いレビューの割合です。これを増やすために出品者ができることとして、「悪いレビューの削除を依頼すること」が挙げられます。
もちろん、悪い評価のレビューをすべて消すことは不可能ですが、正当な理由が認められた場合は削除を依頼することができます。レビュー削除の詳しい基準に関しては、公式のページを確認してください。
売り上げを伸ばすための工夫
これまで紹介したこと以外にも、工夫できるポイントがいくつかあります。ここからは、さらに売り上げをアップさせるためにできることを紹介していきます。
有料広告を使う
有料の広告を利用することで、商品を検索の上位に表示させることが可能です。効果が永遠に続くわけではありませんが、検索上位の商品は購入されやすいという特徴があります。
したがって、広告により上位に表示されている期間中に売り上げを伸ばすことさえできれば、そのまま上位をキープできる可能性が上がるというわけです。
商品紹介コンテンツの工夫
Amazonでは、品物の説明欄の代わりに利用できる、便利な機能が設けられています。「商品紹介コンテンツ」という機能で、画像や文字の装飾などにより、格段に見やすくできるのが特徴です。
こうしたページの設計は顧客の購入率にかなり影響するポイントです。画像や図などを多く挿入し、読みやすくなるよう工夫を凝らしましょう。
クーポンなどを活用する
買い手の購買意欲を高める工夫として、割引サービスを行うのもよいでしょう。
Amazonではさまざまな販売促進機能が設定可能で、その中のひとつに「クーポン」があります。利用にはいくつかの条件を達成している必要がありますが、売り上げを伸ばすために非常に効果的な方法と言えます。クーポンを使う際の条件の詳細については、公式のガイドで確認してください。
SNSを利用する
Amazonの中での宣伝だけでなく、他のメディアでプロモーションすることも重要なポイントです。SNSやブログなど、自分のメディアを作って積極的にアプローチを行いましょう。
レビューをさらに増やすために
SEO対策のためには、レビューの数を増やさなければなりません。品物を購入したユーザーに対し、レビューの依頼ができることについてはすでに説明した通りです。しかし、レビューを増やす方法はこれだけではありません。
ここからは、レビューをさらに増やすために工夫できるポイントを紹介していきます。
AmazonVineを活用する
利用できる条件に限りがありますが、「AmazonVine」を利用することにより、良質なレビューを獲得することが可能です。この機能は、Amazonに認められたトップレビュアーに対して無償で品物を送り、その後、レビューを書いてもらうという仕組みになっています。
ただし、レビューの内容について出品者から口を出すことはできません。必ずしも良い評価がもらえるという保証はないので注意しましょう。AmazonVineの詳しい参加条件については、公式のガイドページを確認してください。
レビューを直接依頼するのはおすすめしない
まれにトップレビュワーに対し、評価を直接依頼するユーザーもいます。ただし、実際に品物を購入していない人のレビューは、効果が薄い傾向にあります。また、こうした行為はレビューの操作とみなされる可能性もあり、一歩間違えると規約違反になりかねないので注意してください。
SEO対策のためには色々な方向からのアプローチが必要
商品を検索したときの上位に表示させるには、キーワードの挿入だけでなく、いくつかの要素を意識しなければなりません。
今回の記事で紹介した点に注意しながら、商品ページの見せ方や宣伝の方法について工夫をしてみてください。