Amazonの大口出品と小口出品の違いと出品手数料の計算方法を解説

「Amazonの販売手数料はいくら?」

「大口出品と小口出品は何が違うの?」

「FBAを利用すると手数料は高くなる?」

このようなお悩みはお持ちではないでしょうか。

Amazonで商品を販売するには所定の手数料がかかりますが、料金体系が少々複雑で、最終的な利益がわかりづらいです。

そこでこの記事では以下の内容について解説していきます。

・大口出品と小口出品の違い

・Amazonで商品販売時にかかる手数料

・FBAの利用手数料

Amazonの販売手数料について理解して、Amazonでの商品販売にチャレンジしましょう。

目次

Amazonの大口出品と小口出品の違いと販売・出品手数料の計算方法について

Amazonで出店する場合は、2つの出店プランがあります。

  • 大口出品サービス(月額税込5,390円)
  • 小口出品サービス(月額0円)

月額料金がかからない小口出品サービスは、気軽に出店可能です。しかし大口出品と比べて成約料などの手数料が別途かかり、利用可能なツールやサービスが限定されます。

Amazon大口出品サービスの特徴と販売手数料などの手数料およびその計算方法

Amazonの大口出品の料金は下記のとおりです。

  • 月額登録料:税込5,390円
  • 販売手数料:注文価格の8~15%ほど
  • カテゴリー別成約料(本やDVDなど)

大口出品者は、Aamzonが提供するさまざまなツールやサービスを利用できます。

  • 一括出品ツール
  • 注文管理レポート
  • すべての決済方法(コンビニ払いなど)
  • マケプレプライム
  • Amazonスポンサープロダクト
  • 法人向け販売

また、Amazonで販売されたことがないオリジナル商品を出品したい場合は、大口出品サービスの利用は必須です。せどりなどで、本格的に商品を販売したいなら大口出品サービスがおすすめです。

Amazon小口出品サービスの特徴と販売手数料などの手数料およびその計算方法

Amazonの小口出品での料金は下記のとおりです。

  • 基本成約料(税込110円/1点)
  • 販売手数料:注文価格の8~15%ほど
  • カテゴリー別成約料(本やDVDなど)

大口出品との大きな違いは、月間登録料と基本成約料の有無です。

小口出品では、5,390円の月間登録料はかかりませんが、商品が1点売れるごとに110円の基本成約料がかかります。

単純計算で、月間50点以上の商品を出品・販売する場合は大口出品のほうが得です。先にお伝えしたとおり、使えるツールやサービスにも大きな違いがあります。

Amazonで「試しに出店・出品してみたい」人には、小口出品サービスがおすすめです。小口出品から大口出品への切り替えはいつでもできるので、まずは小口出品から始めてみてもいいでしょう。

Amazonで出品する商品を仕入れる前に販売手数料を必ず計算し確認する

Amazonに商品を出品するなら、価格競争に勝たなくてはなりません。そして商品を販売して利益を得るには、Amazon手数料の理解は必須です。

商品を仕入れる前に、手数料や送料を差し引いても利益が出るのか見極められるようになりましょう。

Amazon物販で出品などに必要になる販売手数料やその計算方法とは?

Amazonの商品販売時の手数料は、大きく分けて下記の2つです。

  • 販売時にかかる出品サービス手数料
  • FBA利用時にかかる手数料(利用する場合のみ)

FBA手数料についてはのちに説明しますので、まずは販売時の手数料を解説します。

Amazonの販売時の手数料は大口出品者と小口出品者で異なりますが、次の3つに分けられます。

  • 基本成約料(小口出品者のみ):税込110円/1点
  • 販売手数料
  • カテゴリー別成約料

Amazonの小口出品で必要になる手数料(基本成約料)と計算方法

Amazonの基本成約料は小口出品者のみ徴収される出品手数料で、1点につき110円です。大口出品者は、月額登録料の5,390円がかかりますが基本成約料は不要です。

基本成約料は、商品のジャンルや価格に関係なく常に定額です。1ヶ月に50点以上の商品を出品・販売する場合は、大口出品サービスを利用した方が得です。

ビジネスを始めたばかりで、月5,390円も負担するのは抵抗があるかもしれません。大口出品者として1か月に50点売ろうとすると1日あたり2点未満です。慣れてしまえば月50点出品はすぐ達成できます。

今後Amazonで商品販売を拡大していく予定があるのなら、大口出品サービス利用がおすすめです。

Amazonの大口商品も小口商品も含め、すべての出品商品にかかる「販売手数料」を計算

販売手数料は、大口出品・小口出品に関わらず商品の注文成約時にかかる基本的な手数料です。

販売手数料はおおむね8~15%で、商品のカテゴリーによって決まります。Amazonせどりで稼ぐ場合は、比較的手数料や送料が安い電化製品(パソコンやスマホ、ゲーム機など)がおすすめです。

カテゴリー販売手数料最低販売手数料
本・CD・レコード・DVD15%なし
AV機器・カメラ・パソコン8%30円
おもちゃ10%30円
服・ファッション小物12%30円

主な商品の販売手数料を紹介しました。その他の手数料は下記リンクで確認してください。

参考:Amazon出品サービスの手数料

Amazonで販売手数料とは別に一部の商品にかかるカテゴリー別成約料の計算方法

カテゴリー別成約料とは、本やCD、DVDといったメディアを販売したときにかかる手数料で、商品一点当たりの手数料は下記のとおりです。

商品カテゴリーカテゴリー成約料(日本)販売手数料
80円15%
CD・レコード140円15%
DVD140円15%
ビデオ(VHS)140円15%

カテゴリー別成約料が設定されている理由は、本やCD、DVDは低価格で出品されるものも多いからです。あまりにも安い価格で出品されると、Amazonが販売手数料を取れなくなってしまうので、設定されていると考えられます。

Amazonの手数料には消費税がかかる

2015年の消費税法の改正に伴い、Amazonの出品サービス手数料にも消費税が課税されるようになりました。

例として、小口出品者が2,000円のDVDを販売した場合の手数料は下記のとおりです。

基本成約料:100円

販売手数料:300円(15%)

カテゴリー別成約料:140円

販売時にかかる手数料:540円

消費税10%:54円

合計手数料:594円(540円+54円)

Amazonで大口出品の販売手数料を実際に計算してみる

Amazonで大口出品者が45,000円のパソコンを販売した場合の手数料を計算してみます。

基本成約料:0円

販売手数料:3,600円(8%)

カテゴリー成約料:0円

消費税:360円(10%)

大口出品の販売にかかわる手数料は、3,960円になります。

例外的な販売手数料に注意

Amazonの販売手数料は商品のカテゴリーごとに決められていますが、一部商品は、カテゴリー内で適用される手数料(%)が異なります。

  • ビューティ
  • TVゲーム
  • 文房具・オフィス用品
  • ホーム(キッチン)
  • 食料&飲料

たとえばTVゲームの手数料は15%ですが、ゲーム機は8%です。該当するカテゴリーの商品を出品する場合は、あらかじめAmazonのガイドラインで確認しておきましょう。

Amazonせどりで大口出品者がFBAを利用する場合の手数料とその計算方法は?

FBA(フィルメント by Amazon)は、大口出品者が利用できるサービスです。商品の保管、販売、発送作業などを一括してAmazonに任せることができます。

Amazonで大量の商品を販売する人には便利なサービスです。FBAを利用して出品すると、primeマークがついて商品が購入されやすくなるメリットもあります。

大口出品者がFBAを利用する場合、商品の販売に関わる手数料とは別にFBA手数料がかかります。FBA手数料は次の二つに分けられます。

  • 配送代行手数料
  • FBA在庫保管手数料

FBAの商品区分と配送代行手数料

FBAの手数料は商品の梱包、発送、配送、その後のカスタマーサービスすべてを含んだ料金で、商品パッケージの大きさと重さによって決まります。

  • 小型
  • 標準(6区分あり)
  • 大型(8区分あり)
  • 特大型(4区分あり)
  • 小型・軽量

商品区分ごとの配送手数料は下記のとおりです。

「FBA小型・軽量商品プログラム」の条件(メール便サイズで1,000円以下)を満たす商品は、小型サイズよりもさらに安い手数料になります。

AmazonのFBA在庫保管手数料の計算方法

在庫保管手数料は、簡単に言うとAmazonの倉庫代です。FBAに商品を委託した日から、商品が購入されて出荷した日までが対象になります。手数料の基準は、前述の商品区分と商品サイズ(体積)、保存期間によって決まります。

【基準料金】※小数点に注意

在庫保管手数料は、次のように求められます。

「基準料金×商品サイズ(㎤)÷1,000×保管日数÷当月の日数」

下記商品の在庫保管手数料を計算してみます。

保管期間:4月の1か月間

商品サイズ:15㎝×26㎝×34cm

商品区分:標準

在庫保管手数料=5.676円×13.26×30(保管日数)÷30(4月の日数)=75円

その他のFBA手数料について

配送代行手数料と在庫保管手数料以外にも、FBAでは下記を利用すると料金が発生する場合があります。

1.商品の梱包も任せる場合(FBA梱包準備サービス)

FBAを利用する場合、Amazonに商品を送る時点で商品を袋に入れておき、ラベルを貼り、梱包するだけで発送できる状態にしておく必要があります。この作業も含めてAmazonに委託する場合は、所定の手数料がかかります。

手数料は先述の商品区分によって決まります。一つの作業にかかる手数料は下記のとおりです。

2.在庫を長期間保存する場合(FBA長期在庫追加手数料)

商品の保存期間が271日を超える場合も、所定の手数料がかかります。

  • 1,000㎤あたり6.096円(271日~365日)
  • 1,000㎤あたり23.570円(366日以上)
  • 商品1点あたり10円

いずれか大きい方が請求されます。

3.商品の返送・破棄をお願いする場合(返送・所有権の放棄手数料)

Amazonに保管されている商品の返送、破棄の依頼をする場合の手数料(商品1個当たり)は下記のとおりです。

また、納品した商品に不備があったり、購入者に返品された場合も別途手数料がかかります。

AmazonのFBA手数料の計算方法

FBA手数料を計算する際は、次の計算式に当てはめれば簡単に算出できます。

【計算式】

商品売値×販売手数料+カテゴリー成約料+FBA配送代行手数料+FBA在庫保管手数料

上記の計算式で求めることが可能です。実際に15,000円のパソコンを例に計算してみましょう。

商品:パソコン(大きさは60cm以下・2kg以下とする)

商品売値:15,000円

販売手数料:8%

カテゴリー成約料:0円

FBA配送代行手数料:485円

FBA在庫保管手数料:19円(商品サイズ31cm×22cm×5cmで、保管期間1ヶ月で計算)

※FBA在庫保管手数料は1〜9月、10〜12月で料金が変わります。今回は1〜9月で計算しています。

15,000円×8%+0円+485円+19円=1,704円

上記の場合は、1,704円のFBA手数料がかかります。

ここで、仕入れ値10,000円のパソコンをFBAを利用して15,000円で販売する場合の粗利を計算してみましょう。

売値15,000円−手数料1,704円−仕入れ値10,000円=粗利3,296円

上記の計算により、粗利は3,296円になります。

実際にはFBAに納品するまでの梱包費用や配送料がかかるため、粗利は2,000円程度になるでしょう。

このように計算方法を理解しておけば、利益計算がしやすくなります。

手数料が高くてもAmazonで販売する理由

Amazonの手数料は、高額さゆえに「Amazon税」と言われるほどです。

たしかに安くはない手数料ですが、Amazonを利用して販売すれば金額以上の価値があります。

驚異の集客力を活用できる

Amazonは、日本国内でもっとも利用者の多い通販サイトです。

Amazonの月間のアクセス数は約6億回で、Google、Yahoo、YouTube、Twitterに次ぐアクセス数です。Amazonに出品すれば、多くの人の目に留まる可能性があります。

FBAによって半自動化できる

大口出品者がFBAを利用すれば、商品の管理や販売、カスタマーサポートまで、商品の販売にかかわる作業のほとんどをAmazonに任せることができます。その分、商品の仕入れに集中できます。

ツールで情報収集できる

ファルコンというツールを使えば、Amazonでどの商品がどれだけ売れているかが一目でわかります。手数料を考慮するのは大切ですが、商品の価格や売れ行きの目安を知ることも重要です。

参考:ファルコン(Falcon)

Amazonの大口出品と小口出品の違いと出品手数料の計算方法まとめ

Amazonの手数料体系をすべて覚える必要はありません。大口出品・小口出品の違いと、下記手数料がかかることを大まかに把握しておけばOKです。

【販売にかかわる手数料】

  • 基本成約料(小口出品者のみ)
  • 販売手数料
  • カテゴリー別成約料(特定のカテゴリーのみ)

【FBA手数料(利用者のみ)】

  • 配送代行手数料
  • 在庫保管手数料
  • その他の手数料

必要に応じて詳細を調べながら、Amazonで確実に利益を出していきましょう。

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この記事を監修した人

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