Amazon・FBAの販売手数料と料金体系を詳しく解説!

転売ビジネスを展開するにあたって、Amazonを利用するのは王道です。楽天市場と並んで日本において最も多くの顧客を集めるECサイトであるほか、FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)と呼ばれるAmazonのサービスを利用することにより、自分で在庫を抱えなくても良くなる利便性があるからです。

しかしAmazonの転売を始めた人の多くが、その手数料の高さをよく嘆いています。これから Amazonで転売ビジネスなどをやりたいと思っている人にとっては、そういった声は不安材料になりますよね。

手数料について不満が出ていることには理由があります。ここ最近、ECサイトの需要が一気に高まっており、Amazonから運送会社で支払う配送料なども高騰したため、それが手数料に反映されてしまったのです。

物販ビジネスにおいては細かなコストをきっちり計算して着実に利益を上げることが大切です。手数料の値上げと聞いて、本当に今からでも稼ぐことができるのかどうか、不安になる人も多いことでしょう。

この記事ではアマゾンの手数料の具体的な詳細、そしてFBAの仕組みなどについて徹底的に解説していきます。この記事を最後まで読んでいただければ、Amazonで商品を売る際に必要になる手数料に関する知識は一通り身につけることができるので、ぜひ参考にしてください。

目次

本当にAmazonの出品手数料は高いのか?

Amazonにはマーケットプレイスという仕組みがあり、これを使ってAmazon以外の個人や企業が商品を出品することができるようになっています。このマーケットプレイスで商品を販売すると、販売手数料がかかることになります。具体的にどれくらいの手数料がかかるのかは商品のカテゴリによって異なっており、8%や10%、15%といった割合が定められています。

実はこの手数料は決して高いとは言えません。Amazonに出品するだけで多くの顧客に商品を紹介できるようになるわけですが、そのための広告費もウェブサイトの運営費も一切かからないからです。トータルで考えてみれば安上がりなのです。

Amazonに集まる顧客の人数は5,000万人以上とも言われています。あなた自身のブランド力とは関係なく、それだけの潜在顧客の前に商品を並べることができると考えるだけでも上記の手数料が決して高いものでないことはお分かりでしょう。

Amazonマーケットプレイスは低リスク

先ほども解説した通り、Amazonに出品するということは5,000万人以上の潜在顧客に対して商品販売のアプローチができるということです。

販売手数料が仮に10%だったとしましょう。その場合、10,000円の商品が売れた時には1,000円の手数料を払うことになるわけですが、もし自分の力だけで集客など全てを行っていたら、その程度のコストではとても済みません。これは破格と言ってもいいほどお得なことなのです。

FBAを利用する場合にも、大口出品を利用すれば月額5,000円ほどで利用することができます。それにより在庫管理や商品の梱包や発送などの手間を省くことができるわけですから、全体としてかなりコストパフォーマンスが高いと言えます。

実際の広告費との比較

例えばスマホケースを検索してみると、上記のような広告をAmazonが出していることがわかります。この場合の広告はPPC広告といって、クリックの数に応じて広告費を支払う仕組みになっています。その費用はだいたい1クリック30円ほどですので、50回のクリックで1,500円ということになります。

AmazonがPPC広告にこのような費用をかけているのですから、出品者から10%前後の手数料を取るのはとても現実的な話でしょう。他にもAmazonはさまざまな広告を打っているので、それらを考えればなおさらのこと、マーケットプレイスの販売手数料は妥当であると言わざるを得ません。

気になるAmazonの手数料の仕組みとは?

では実際、Amazonの手数料はどのような仕組みになっているのでしょうか。この項ではその手数料について解説していきます。具体的に理解をすることで、あなたの商品の損益分岐点との兼ね合いについてもしっかりと考えることができるようになります。

Amazonの手数料は基本料、販売手数料、そしてFBAを利用した場合はFBA手数料がかかります。一つ一つ解説していきます。

基本料

基本料とは、その商品を販売しようと出品した時点で必ずかかる費用のことです。携帯電話の基本料金と同じような感覚で捉えればよいでしょう。

携帯電話の料金プランと同じように、Amazonの基本料にも2つのプランがあります。大口出品と小口出品です。具体的なことは後述しますが、ここではまず「定額制かそうではないかの違い」として認識しておいてください。

販売手数料

販売手数料は、基本料金とは別に商品が売れたタイミングで発生します。この販売手数料のパーセンテージは商品カテゴリによって異なっています。パーセンテージはときどき変動することもありますので、細かな計算をしっかりと行いたい人はAmazonからの通知を逃さずチェックするようにしましょう。

FBA手数料

FBA手数料とは、Amazonが独自に用意している倉庫であるFBAを利用する時にかかる費用です。FBAを利用すると、商品を販売するのに必要な一部の業務、具体的には商品の保管や注文処理、配送や返品といった部分をAmazonが代行してくれます。あなたはただ商品をFBAに納品し、売上の推移を見守りながら価格設定などを調整していくだけでよくなります。

Amazonの2つの出品プラン

Amazonには「大口出品」「小口出品」という2つの出品プランがあります。あなたのビジネスの規模に合わせて、適切な方を選んでください。より本格的な方が大口出品となります。

大口出品では、特定商取引法により、販売業者名や出品者、電話番号、住所、運営責任者名、店舗名などを記載する必要があります。月額4,900円となっており、どれだけたくさんの商品を販売したとしても追加料金がかかることはありません。

それに対して小口出品は、1つの注文につき100円の費用がかかります。つまり1か月に50個の商品を販売するのであれば、それだけで大口出品よりもコストがかかることになります。

本格的にビジネスをやっているのであれば、1か月に50個以上の商品を販売するのは当たり前のことなので、実際にビジネスを始めればすぐに大口出品に移行することになるでしょう。

大口出品プラン

既に述べたように、大口出品プランでは月額4,900円の費用が発生します。しかしどれだけたくさんの商品を販売しても、それ以上の手数料を取られることはありません。

大口出品プランを選んだ場合には、購入者の決済方法としてコンビニ決済や代金引換、Edy払いなどが利用できます。また新規商品の登録をすることもでき、他の誰かの商品に相乗りする以上のことが可能になります。

大口出品プランという名前を見た印象では、ビジネスを大規模に展開している人向けのプランであるように感じられるかもしれません。ところが実際にはほとんどの出品者にとって、この大口出品プランを選んだ方がはるかにコストが良いことになります。

また、出品者向けの商品管理サービスであるセラーセントラルにおいても、ビジネスレポートは大口出品プランでしか閲覧することができません。ビジネスレポートは商品ごとのページビューやカートの獲得率などの詳細な情報を見ることができるものであるため、これを使えるかどうかはとても重要な違いです。

さらには、AmazonマーケットプレイスWEBサービスも大口出品プランでしか利用することができません。このサービスを利用することで、外部の便利ツールなどで作業の効率化を図ることができるので、ここでも小口出品とは差が生まれることになります。

小口出品プラン

小口出品プランにおいては、1つの注文につき100円の成約料が発生します。既に述べたように、大口商品プランの手数料は4,900円ですから、1ヶ月に50個の商品を販売すれば、それだけで大口出品プランよりもコストが高くなってしまいます。このことから考えれば、小口出品プランは極めて小規模にビジネスを展開している人に特化したプランであると言うことができるでしょう。

その他にも、購入者の決済方法としてコンビニ決済や代金引換、Edy払いなどが利用できません。これらは購入者に人気の支払い方法なので、これらを利用することができないという点でも大口出品プランに比べればかなりのデメリットがあります。

Amazonの販売手数料

Amazonで商品を販売する場合には、ジャンル別に定められた販売手数料が発生します。自分が出品する商品の販売手数料はどれくらいになるのか、事前にしっかりと確認しておきましょう。

ジャンル別の手数料

ジャンル別の手数料は、以下のページから確認することができます。

参考:Amazon出品サービスの手数料 – Amazon seller central

一部の商品には成約料金が発生

メディア商品を販売する場合には、大口出品・小口出品を問わず、商品ごとにカテゴリー別の成約料が別途発生します。具体的には以下の通りです。

・本:80円
・CD・レコード:140円
・DVD:140円
・ビデオ:140円

大量出品手数料

販売SKUの数が月で200万点を超えた場合は、追加で1つのSKUごとに0.05円の手数料が発生します。例えば販売SKUの数が合計で300万点になった場合、超過した100万点に0.05円を掛けた5万円が追加の手数料となります。なお、大量出品手数料は月単位で計算されます。

FBAを利用した場合のコストはどれくらい?

FBAとはこれまでご紹介した通り、商品の保管から注文処理、配送や返品対応までを全て代行してくれるAmazonのサービスのことです。FBAを利用することで実際にかかる手数料は、主に以下の2つです。

・配送代行手数料
・在庫保管手数料

これらについて順に解説していきます。

配送代行手数料

配送代行手数料は、商品が売れた時の出荷・梱包・配送に対して課金される手数料のことです。商品のサイズによって細かく区分されており、それぞれ配送代行手数料は異なります。

まず、商品のサイズは以下のように区分されています。

小型:25×18×2cm未満かつ250g未満
標準:45×35×20cm未満かつ9kg未満
大型:最長辺90cm以上かつ40kg未満
特大型:寸法合計260cm未満かつ50kg未満

詳しくは以下のリンクをご覧ください。

参考:商品サイズの区分 – Amazon seller central

それぞれの配送代行手数料は以下の通りです。

小型:282円
標準:381円
大型1:589円
大型2:712円
大型3:815円
大型4:975円
大型5:1,020円
大型6:1,100円
大型7:1,532円
大型8:1,756円
特大型1:3,061円
特大型2:3,970円
特大型3:4,995円
特大型4:6,250円

詳しくは以下のリンクをご覧ください。

参考:FBA配送代行手数料(Amazon.co.jp) – Amazon seller central

在庫保管手数料

在庫保管手数料とは、商品を保管・管理するための手数料で、商品のサイズと保管日数で計算されます。保管日数は、フルフィルメントセンターに商品を保管し始めた日から、購入者に向けて商品を出荷した日までの期間を指します。

大きく分けて、「服&ファッション小物、シューズ&バッグ」の商品かそれ以外かで料金が異なります。詳しくは以下のリンクをご覧ください。

参考:在庫保管手数料- Amazon seller central

Amazon・FBAのその他の手数料

他にも、以下のような手数料があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

・FBA発送重量手数料
・FBAラベル貼り付けサービス手数料
・Amazon Payの手数料

FBA発送重量手数料

Amazonで商品を購入する場合、たとえプライム会員でなくてもAmazon定期お得便を利用していれば送料は無料となります。

しかし、全ての商品がそうなるわけではありません。一部の商品については重量が重かったり、サイズが大きかったりといった理由で特別商品扱いになります。このような商品に対しては、送料とは別に重量手数料が350円かかります。

これを計算し忘れるだけでも、商品の利益率はかなり変わってしまう場合もあります。そのため、忘れないようにすることが大切です。

FBAラベル貼り付けサービス手数料

商品ラベルの貼り付けを代行してもらうサービスです。もちろん自分であれば費用はかからないので、この手数料は自分次第で節約することが可能です。

このサービスを利用すると、以下のような手数料が発生します。

・大型商品:51円
・小型および標準商品:20円

大量の商品を取り扱う場合には、このサービスを利用した方が効率が良いと言えます。しかし、そうでない場合には自分でラベルを貼ってコストを削減するのが良いでしょう。

Amazon Payの手数料

Amazon Payは、商品を購入する顧客にとっては決済手数料が無料になるお得なサービスです。しかし、その手数料は出品者側が負担をしなければいけません。この手数料が高いのがデメリットとなります。

具体的には、商品に対して4%の額が手数料として取られます。初期費用や月額費用はかからないのですが、4%という数字はなかなか大きいので無視することはできません。

Amazon Payを使用できるようにするメリットは出品者側にもあります。Amazon Payを導入していれば、顧客はあなたの商品を非常に簡単に購入することができます。つまり、そのぶんだけあなたの商品が選ばれやすくなり、売上の増加に繋がるわけです。

この事実と手数料の高さを比較した上で、Amazon Payを使えるようにするかを慎重に検討する必要があります。

Amazonで販売するときは手数料をしっかり計算しよう

以上、Amazonに商品を出品する際の手数料について解説しました。

全てを一気に覚えようとすると混乱してしまうかもしれませんが、一旦覚えてしまえばそれほど複雑なことではありません。また、賢く利用すれば特に「ぼったくり」というほどでもなく、むしろ少ないコストであなたの手間を省くことができるようにもなります。

一連の料金体系をしっかり把握した上で、確実に利益を出していくようにしましょう。

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この記事を監修した人

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