ネットショップでの買い物には、失敗がつきものです。実際に商品を手に取ることができないので、「思っていたものと違う」というトラブルはどうしても発生します。
Amazonでは、基本的に返品を受け付けてくれないことはありません。ただ、自己都合の返品となると、送料は自己負担になる場合がほとんどなので、できるだけ安い送料で送りたいところです。そこで、クリックポストを使えば、送料を安く抑えることができます。
この記事では、Amazonで購入した商品を返品するときのルールやクリックポストを使った返品手順を解説します。
Amazon商品の返品ルール
Amazonは、豊富な商品数と発送の速さで、大変使い勝手の良いネットショップです。しかし、ネットでの買い物の難点といえば、実際に商品を手にとれないことが挙げられます。
後々後悔しないためには、返品のルールを知っておくことが大切です。ここではAmazonの返品ルールについて解説します。
返送方法は何でもOK
Amazon商品の返送に関しては、クリックポスト・ゆうパック・定形外郵便等どの返送サービスを利用しても問題ありません。
Amazonは自己都合の返品もOK
Amazonは、自己都合での返品であっても「購入から30日以内」「返送料お客様負担」で返送が可能となっています。
ただ、Amazonには「Amazonが発送している商品」と「出品者が発送している商品」が混在しています。ほとんどの出品者はAmazonと同様の返品条件を設定していますが、一部独自の返品条件を設定している事があるため、注意が必要です。出品者のプロフィールページの「返品および返金について」に飛ぶと確認できます。
Amazon商品の自己都合返品に関するあれこれ
Amazonでは商品カテゴリによってルールが定められており、全商品に自己都合返品が適用されるわけではありません。ここでは、Amazonの自己都合返品に関する細かなルールを見ていきます。
自己都合返品ができない商品
一部自己都合返品ができない商品も存在します。以下に記載する商品を注文する際には、返品できないことを念頭に置いておきましょう。どのカテゴリにおいても、商品に不具合があった場合には返品可能です。
自己都合返品ができない商品 |
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・福袋 ・トイレ、洗面化粧台、システムキッチン、ドア ・受注生産のファインアート ・開封後の30万円以上商品 ・Amazonギフト券 ・イベントチケット、サービスチケット、プリペイドカードその他プリペイド式商品 ・デジタルコンテンツ(一部例外あり) ・雑誌 ・金庫 ・植物 ・生き物、ペット用の飲食物およびサプリメント ・医薬品、医薬部外品、化粧品、サプリメント、医療機器 ・食品・飲料・お酒 ・開封後のピアス、ボディピアス ・使用済みの服&ファッション小物、シューズ&バッグ ・材木、大型の木製建築資材、発動機付き商品 ・自転車、原動機付き自転車、自動二輪車 ・トレーディングカード ・カーバッテリー、バイクバッテリー ・特別取扱商品 ・大型家具、家電設置回収サービス対象商品 ・法令等に基づき返品、交換が出来ない商品 |
自己都合かつ開封後でも返品できる商品
Amazonの返品条件の欄には、「未使用かつ未開封の場合、商品代金全額返品」「開封済みの場合、商品代金の50%を返金」と記載されています。しかし、中には開封後であっても、自己都合返品が可能な商品があるため紹介します。
自己都合かつ開封後でも返品できる商品 |
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・服&ファッション小物 ・シューズ&バッグ ・税込30万円未満の腕時計およびジュエリー |
上記の商品は「試着が必要な商品」であるため、開封後であっても返品可能と定められています。ここでいう「開封後」は「試着後」という意味合いです。そのため、試着で発生しないようなダメージ・香水やタバコの匂い・化粧汚れが付いた商品は返品できませんので注意してください。
試着した商品の返品では、商品代金だけでなく返送料もAmazonが負担をしてくれます。ネットショッピングでは試着ができないことがネックでしたが、Amazonであれば安心して衣服類を買うことができます。
自己都合返品でもAmazonが送料負担してくれる商品
自己都合返品では「返送料はお客様負担」が基本です。しかし、ものによって返送料までAmazonが負担してくれるという太っ腹な条件を提示しているものがあります。
自己都合返品でもAmazonが送料負担してくれる商品 |
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・服&ファッション小物 ・シューズ&バッグ ・税込30万円未満の腕時計およびジュエリー ・「元払い返送商品」と「着払い返送商品」を同梱する場合 |
ただし、発送元がAmazonマーケットプレイス出品者の場合は、元払いによる返送になるため、確認してから返送処理を行いましょう。
Amazonへの返品方法で最もお得なのは?
Amazonへ返送する際に「送料お客様負担」「元払い発送」と言われたら、できるだけ送料をおさえて発送したいところです。さらに、追跡サービスがついていると安心して返送できますよね。
追跡サービスがあり、一番送料が抑えられるのは、クリックポストです。重量1㎏以内・34×25cm以内・高さ3cm以内に収まるものであれば配送可能です。ここではクリックポストでの返品に関して解説していきます。
クリックポストなら全国どこに送っても198円
追跡サービスがある発送方法は、基本的に料金が高くなりがちです。しかし、クリックポストは日本全国どこに送っても一律198円という安さで、送料を抑えたい人にはもってこいのサービスです。
日本郵政が提供している他の配送サービスとの比較 | |
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ゆうパック | 一番安く済んで810円 |
ゆうパケット | 250~360円 |
レターパック | 370円または520円 |
※レターパックの送料は、郵便ポスト配達と対面配達で異なります。
クリックポストで送れば翌日~翌々日には配達完了
クリックポストは、郵便窓口に持っていけば、差出日の翌日から翌々日には配達が完了します。安さだけではなく、スピードとしても問題ありません。Amazonの返金対応は商品到着から2~3日という記載があるので、商品返送から5日ほどで返金処理が完了する計算になります。
ただし、クリックポストの配達日数は「郵便窓口に提出した場合」となっており、ポスト投函の場合は集荷時間の関係で日数がかかる場合があります。Amazon商品返品のときには考えにくいですが、お届け先が遠方・離島の場合も日数がかかるので、詳しく確認したい場合は郵便局に問い合わせましょう。
返金されたら金額を確認しよう
Amazon公式サイトを見ると「元払いで返送しなければいけない商品を、誤って着払いで発送してしまった場合、差額を引いて返金されるシステムになっている」との記載があります。
参考:返送について
ネットで調べてみたら、「差額調整システムが誤作動して、元払いで送ったのに更に返送料が引かれていた」という事例がありましたので、返金後は確認をとりましょう。
不備があった場合には問い合わせを
もし金額に誤りがあった場合や不明な差し引きがある場合は、Amazonカスタマーサービスに問い合わせをすれば適切な対応をとってくれます。今はコンピューターで何でも全自動で処理が行われますが、最終的には人の確認も必要です。
Amazon側では1つ1つ調べることはできないので、自身で確認をとって問題があれば連絡、という対応が必要になってきます。発送が済んでしまうと意識から逸れがちですが、返金処理が終わるまでしっかりと見届けましょう。
クリックポストの利用方法とラベル印刷のトラブル解決
クリックポストは追跡可能サービスの中ではトップクラスの安さを誇ります。Amazon商品の返品の際に使用すれば、返送料負担の痛手を軽減することが可能です。ここでは、クリックポストを使って送れる商品や利用の流れ、起きがちなトラブルについて解説します。
クリックポストとは?
クリックポストとは、日本郵便が提供する「自宅で送料支払と宛名ラベル作成ができて、全国一律198円で荷物を送れるサービス」です。
規定サイズは、長さ14~34㎝・幅9~25㎝・厚さ3㎝・重さ1kg以内と定められています。送れるものは、衣料品・サプリメント・CD/DVD・雑誌/書籍・スマホケースなどです。
信書・現金・貴金属等の貴重品・爆発物等の危険物は発送できませんが、Amazon商品の返送で該当商品を送ることはないはずなので、とくに問題ありません。ただし、クリックポストには、内容品の損害補償サービスは付与されていないので、高価な商品を返品する時はゆうパックを利用したほうが安心と言えます。
クリックポストの利用方法
クリックポストを利用するには、会員登録が必要です。Yahoo! JAPAN ID/Yahoo!ウォレットかAmazonアカウント/Amazon Payの好きな方を選んで登録できます。郵便局公式サイトにご利用の流れが載っているので参照してください。
登録~発送の流れ |
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(1)利用規約に同意し「新規登録」→利用者情報を入力後「登録」をすると、仮登録完了メールが届きます。メール内のURLに飛べば本登録が完了します。 |
(2)登録ができたら、マイページにログインし「1件申込」をクリックします。 |
(3)お届け先情報を入力し、内容に誤りがないか確認したら「お支払い」をクリックします。 |
(4)支払手続きを確定し、「注意事項を確認しました」にチェックを入れます。 |
(5)ラベルを印字して梱包品に貼り付け、郵便局窓口に提出もしくはポスト投函すれば完了です。 |
ラベルが表示されない時はどうする?
ブラウザのポップアップブロックが有効になっていると、ラベルが表示されない事態が起こります。ポップアップブロックとは、広告など販売目的の表示を非表示にする機能のことです。
ラベルが表示されず印刷できないという時は、「clickpost.jp」のポップアップを許可する設定をしてから再度印字をクリックしてください。ポップアップブロックの設定を見直してもラベルが表示されない場合は、使用ブラウザをGoogle ChromeもしくはInternetExplorerに変更してみることをオススメします。
間違えてラベルを印刷してしまったらどうする?
クリックポストのラベルを間違えて印字してしまった場合、ただ捨ててしまって良いのか?すでに料金が発生しているのでは?と不安になりますよね。結論としては、捨てて大丈夫です。ただし、個人情報が印字されたものなのでシュレッダーはかけましょう。
クリックポストの料金発生のタイミングは、「ポストに投函後」です。郵便局員の手元に荷物が届き、バーコードを専用端末で読み込んだ際に「お届け物」として受理されて料金が発生します。例外として、デビットカード利用の場合のみキャンセル依頼をしてください。
デビットカードは「即時引き落とし」の性質上、ラベル印刷の時点で料金が引き落としされてしまいます。実際にはかかっていないお金なので後々返金処理はされるのですが、正式な返金処理までに半年~1年かかってしまうため、「実際には発送していないのでキャンセルをお願いしたい」と伝えなければいけないのです。デビットカードを使用している旨を明記し、click-post@jp-md.co.jp宛にメールで伝えます。
ポスト投函でも持ち込みでもOK
返品する商品を封筒に入れ、印字したラベルを貼れば準備完了です。ポスト投函か郵便局窓口への持ち込みをすれば、配達をしてくれます。ラベルはシール用紙に印刷せずとも、コピー用紙+糊付けで問題ありません。
定形外とクリックポストどっちがオススメ?
追跡サービスありの配達方法ではクリックポストがオススメでしたが、場合によっては追跡サービスが要らないときもあります。ここでは、追跡ありのクリックポストと追跡なしの定形外郵便なら、どちらがお得なのかを比較していきたいと思います。
そもそもAmazon商品は定形外での返品OK?
Amazonでは、元払いの場合(送料を自己負担する場合)については配送方法に指定はありません。
つまり、定形外郵便等追跡サービスのない配送方法でも問題はないということです。
実際にネットで調べてみても、定形外で返送して問題なく受理されたという声が多かったです。追跡サービスがないため、問題なくAmazonまで届いたかの確認がとれない点を理解し、自己責任で発送しましょう。
定形外にかかる送料は?
定形外郵便は、規格内と規格外に区分されています。規格内は、長さ34㎝・幅25㎝・厚さ3㎝・重さ1kg以内に収まることが条件で、ちょうどクリックポストの規定と同じです。
定形外郵便・規格内の送料 | |
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50g以内 | 120円 |
100g以内 | 140円 |
150g以内 | 210円 |
250g以内 | 250円 |
500g以内 | 390円 |
1kg以内 | 580円 |
定形外郵便・規格外の送料 | |
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50g以内 | 200円 |
100g以内 | 220円 |
150g以内 | 300円 |
250g以内 | 350円 |
500g以内 | 510円 |
1kg以内 | 710円 |
2kg以内 | 1,040円 |
4kg以内 | 1,350円 |
定形外vsクリックポスト送料対決
定形外郵便の規格内とクリックポストを比べると、重さが100g以内であれば定形外郵便の規格内のほうが安いです。定形外郵便の規格外については、一番安くてもクリックポストより割高なので、クリックポストの規定サイズを越えたときに利用しましょう。
ちなみに、レターパックライトなら、長さ34㎝・幅24㎝・厚さ3㎝・重さ4kg以内で370円です。早計で定形外郵便の規格外を選択せずに、レターパックの利用も検討しましょう。
定形外に軍配が上がるのはラベルの印字が要らない点
クリックポストと定形外郵便を比べた際、送料の安さ・追跡サービスの有無からみて、クリックポストを利用するほうがお得です。ただ、わざわざ会員登録をして専用ラベルを打ち出さなくてはいけないという手間を考えると、慣れ親しんだ方法で送れる点において定形外郵便に軍配が上がります。手間を取るか安さをとるか、あとはお好みで選んでください。
Amazonでは配送方法は顧客に委ねています。商品の返品ルールは、以下のいずれかの方法で返品IDを荷物に同梱することだけです。
返品IDの同梱方法 |
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・Amazonの返品登録ページから、返品IDラベルを印刷して同梱する。 ・箱の中に入っている納品書を同梱する。 ・箱の上面に貼られている送り状ラベルを同梱する。 ・商品自体にバーコードシールが貼ってあれば、そのまま返品する。 ・返品IDを自分で記載したメモを同梱する。 |
返送IDラベルを印刷して同梱するのであれば、そのタイミングでクリックポストにログインして、返送ラベルの印刷もしてしまえばさほど手間にもなりません。
クリックポストを使うときにおすすめの方法
クリックポストには規定サイズが存在し、規定を超えてしまうと「発送不可」として手元に戻ってきてしまいます。そんなトラブルを避けるためにオススメの方法を2つ紹介します。
クリックポスト発送に慣れていない場合は窓口に持っていくのがオススメ
はじめてのシステムを使うときというのは、誰かに合っているか確認した上で安心して利用したいものです。クリックポストを使って発送するときも、今までの発送方法と異なるため、やり方が合っているか不安になることがあります。不安も疑問点もなければお手軽なポスト投函で良いのですが、少しでも懸念事項がある人は直接郵便局窓口に持っていきましょう。
郵便局窓口に持っていくと、専用定規を使って厚みを測ってくれます。このとき、商品自体の厚みは大丈夫でも、梱包材の厚みが定規に引っかかってしまうことがあります。
対面であれば、このままでも受理してもらえるのか・梱包をし直すべきか、送料が発生する前に確認できます。ポスト投函したら不備で戻ってきてしまったという事態にならないために、直接郵便局窓口に持っていくのは有効な手段です。
クリックポスト専用箱で既定値オーバー知らず
クリックポストは、手持ちの封筒を使って規定サイズ内に収めれば、ラベルを貼るだけで発送が可能です。しかし「大きめの封筒を折り込んで使ったら、厚みが規定を超えてしまった」ということもあります。
そんなときには、クリックポスト対応の段ボール箱を買うと良いでしょう。33×24×3㎝と、クリックポストの規定通りのサイズになっているので、「箱に入るものは送れる」という判断基準になります。ツメを入れ込むだけで閉じることができるので、軽くテープで補強するだけで梱包が完了する簡易性も魅力です。
今回の返送だけではなく、日常的に発送の機会があるという方は、30枚・50枚などまとめて買うほうが1枚あたりの値段が安くなるので、検討してみてください。
まとめ
自己都合による返品は、回数が多くなるとAmazonアカウントの停止に繋がりかねない行為です。できれば無いほうがいい事に変わりないのですが、Amazonの利用頻度が増えれば、返品が必要になることもあるでしょう。そんな時、Amazonの返品ルール、送料を安く済ませられる返送方法を知っておけば役に立ちます。
とくに、試着が必要な商品だからといって、今までネットでファッション用品を買うのを諦めていた人にとっては、購入・試着後198円で返送できるというのは朗報です。この記事を参考に、これからも楽しく、安心してAmazonを利用していただけたら幸いです。