ファッションが好きだからという理由だけでアパレルショップを開きたいと考える人は多くいます。しかし現在、儲かるアパレルショップを運営するのは簡単ではありません。
この記事では、儲かるアパレルショップを運営する難しさとアパレルショップを成功させるポイントを解説します。
アパレル転売を成功に導くカギ
アパレルショップを開くには、売り物となるアパレル商品を仕入れなければなりません。アパレル商品というと洋服や靴、帽子などです。アパレルショップで儲けるためには、安く商品を仕入れて高く売るのが基本です。
売れる商品の傾向や価格を把握する
初心者がまずアパレル転売を行おうとすると、何から始めればよいのでしょうか。いきなり商品を仕入れてアパレルショップを開くという方法もありますが、コツを掴んでいない間は商品が上手く売れずに在庫を抱えてしまうリスクが大きいです。
そのため、初心者はアパレル商品を仕入れて、まずはメルカリやヤフオクなどで販売してみるのが良いでしょう。少しずつでもアパレル商品を販売していくと、売れる商品の傾向や売れる価格設定が分かってきます。
特に古着の場合はトレンドを意識する
アパレル転売を行おうとすると、近所の古着屋さんでアパレル商品を安く購入する人がいます。売れる商品をきちんと把握して仕入れられる人なら問題ありませんが、たいていの場合、古着は思うように売れません。なぜなら、アパレル商品にはトレンドがあるからです。
例えば、単純な話ですが、薄手のTシャツは真冬には売れませんし、モコモコのコートは真夏には売れません。それだけではなく、流行の去った洋服も満足の行く金額では売れないでしょう。
このように古着はトレンドが重要なので、安いからといって大量に仕入れてしまうのは危険です。売れるかどうか様子を見ながら少しずつ仕入れていきましょう。
実店舗でアパレル商品が売れなくなった理由
昔は商店街などで個人経営のアパレルショップを多く見かけましたが、現在では売上を伸ばしている実店舗は少なくなっています。では、なぜ実店舗でアパレル商品が売れなくなってしまったのでしょうか。
長期間目立ったトレンドがない
実店舗で洋服が売れない理由の一つとして、特に目立ったトレンドがないという点が挙げられます。数年前、ミニスカートが流行った時は、街中の女の子がみんなミニスカートを履いているくらいトレンドが発生していました。
しかし、近年はファッションが多様化しており、一部の女の子たちにミニスカートが流行っていたとしても他の女の子達の間ではロングスカートが流行っているなど、これといった目立つトレンドが発生しづらくなっています。
そのため、流行の服に買い替えようと考える人が少なくなり、実店舗でアパレル商品が売れない事態になってしまったのです。
低価格で高機能な服が手に入るようになった
実店舗で服が売れないもう一つの理由は、低価格で高機能な洋服が手に入るようになったからです。数年前から、GUやユニクロで洋服を揃える人が増えていますよね。これらのブランドは高機能なアパレル商品を低価格で提供しているので、消費者は喜んでそちらを購入します。
そのため、個人経営のお店に限らず、大手のブランドでもアパレル商品が売れにくくなりました。
ネットショップで何でも買える
「洋服はネットショップで買う」という人は少なくありません。現在ではどんなアパレル商品もネットショップで簡単に購入できるため、わざわざ遠くまで出かけて実店舗で洋服を購入する人は以前よりも減っています。
ネットショップで何でも揃えられることも、実店舗でアパレル商品が売れない理由となっています。
アパレル商品を販売する際のポイント
では、今からアパレルショップを開業して成功するためには、どうすればよいのでしょうか。ネットショップまたは実店舗でアパレル商品を販売する際のポイントを解説します。
アパレルショップで働いた経験や人脈は強い
儲かるアパレルショップにするには、やはり経験と人脈が大事です。可能なら、アパレルショップで働いてみるのがおすすめです。実際にアパレルショップで働けば、接客の仕方や商品の見せ方を学べるからです。さらに、アパレル業界の人と出会う機会も増えるため、人脈もできます。
アパレルショップと言っても個人経営のお店から大手のブランド店までいろいろありますが、どちらも経験しておくのがベストです。
メーカー勤務を経験してみるのもおすすめ
アパレルショップの店舗の他、アパレル商品を取り扱っているメーカーに勤務した経験も役に立ちます。例えば、営業職につけば洋服の売れ行きや、どこに店舗を構えれば売れるかなど、営業ならではの知識が身につきます。
そして、営業職に就く最大のメリットは、アパレル関係の人と知り合いになれることです。自分でアパレルショップを開く際も、メーカー勤務の時に出会った人にコンタクトを取れば有利に経営することができるでしょう。
実店舗だけでなく、ネットショップも同時に運営する
先ほど、実店舗ではアパレル商品が売れなくなっているとお話しましたが、これからアパレルショップをオープンさせる際も状況は変わっていないでしょう。そのため、アパレルショップを開業するなら、実店舗だけでなくネットショップも併せてオープンしましょう。
そうすれば、実店舗で商品が売れない場合でもネットショップでカバーできますし、その逆も可能です。どちらにしてもある程度の知識と経験は必要なので、最初から売れないからといってすぐに諦めないようにしましょう。
アパレルショップを開業する時に具体的にするべきこと
ここからは、アパレルショップを開業する際に具体的に何をすればよいかを解説します。基本はネットショップを利用したアパレル転売ですが、まずはあなたがすべきことを確認しておきましょう。
取り扱うアパレルのジャンルやターゲットを絞り込む
アパレルショップを開業する際は、まず取り扱うジャンルを決めなければ何も始まりません。そして、どんな人をターゲットにするかも細かすぎるくらい詳細に決めておいた方が商品選定が明確に行えます。
例えば、「30代・40代の女性向けスポーツウェアを販売するお店」というざっくりしたコンセプトよりも、「30代・40代でそろそろパートナーを見つけたい独身女性に向けて、スタイルを良く見せるためのスポーツウェアを販売するお店」と具体的に決めた方がよいでしょう。
すると、ターゲットに定めた客層が好みそうな商品をどんどん選定していけます。では、実際に成功しているネットショップはどれくらいジャンルやターゲットを絞り込んでいるのでしょうか。
例えば、簡単にネットショップが運営できる「BASE(ベイス)」では、「【工房ふるかわや】木曽の伝統 お六櫛 みねばり櫛・つげ櫛・イスノキ櫛の専門店」というショップがあります。
このショップでは国産の素材を用いて職人さんが手作りした櫛が多く販売されています。このお店のようにしっかりと取り扱うジャンルを絞り込むのがポイントです。
シンプルなネットショップをオープンする
初心者がアパレルショップを開業する時は、できるだけ費用を掛けない方がよいです。なぜなら、どれだけ費用をかけて素晴らしいネットショップを作ったとしても、そもそもお客さんが来てくれなければ意味がないからです。
アパレルショップを開業したばかりの頃は、ネットショップのデザインにお金を掛けるのではなくて、宣伝費のようにお客さんを呼び込むための対策に予算を回しましょう。シンプルな見た目のネットショップでもお客さんが来てさえくれれば商品を買ってもらえる可能性は十分にあります。
例えば、「BASE(ベイス)」でネットショップを運営している「ヤマノテ」は、ネットショップ自体はとてもシンプルです。それなのに、どことなく趣を感じて引き込まれてしまいます。このように、ネットショップのデザインに強いこだわりを持たなくてもステキなサイトは作れます。
SNSで集客する
儲かるアパレルショップを運営していくためには、立ち上げ時からTwitterやInstagramなどでしっかりと集客しておくのが効果的です。
しかも、SNSで集客すると、自分のアパレルショップで取り扱っている商品に興味を持ってもらえそうな人を確実に呼び込めます。例えば、フィットネスウェアを取り扱うアパレルショップを開くなら、フィットネスや筋トレに関する投稿をよく行っている人を積極的にフォローしていくと良いでしょう。
リピーターを獲得する
ネットショップでは、広い客層にアピールするよりも、狭い客層の中でもリピート購入してくれる人を集めるのが売上を安定させるポイントです。つまり、一度自分のネットショップで商品を購入してくれたお客さんを大切にして、またネットショップに来てもらえるようにしましょう。
例えば、常連さんへ向けてクーポンを発行したり、定期的にセールを開催したりするのがおすすめです。
新商品を売りだす
アパレル商品を取り扱うネットショップでは、ずっと同じような商品ばかり取扱っていても次第にお客さんは離れていってしまいます。あなた自身も、メルマガなどを介してお気に入りのお店が新商品を売り出すことを知ったら、そのお店をついついのぞいてしまいませんか?
つまり、定期的に新商品を宣伝してお客さんを呼び込むのも、儲かるアパレルショップを運営するために重要なことなのです。
自分らしいネットショップを作るコツ
どのようにしたら世の中にごまんとあるネットショップの中から自分のネットショップを選んでもらえるのでしょうか。ここからは、自分らしいネットショップを作って集客するコツを解説します。
他のネットショップにはない商品を売る
現在は、雑誌などで紹介されているほど人気のアパレル商品なら、楽天市場やZOZOTOWNで購入できます。そのため、個人の小さなネットショップが雑誌の人気商品を取扱ったとしても見向きもされない可能性が高いです。
つまり、他のネットショップと同じような商品を取り扱うよりも、他のネットショップにはない商品を取扱った方が注目される可能性があるということです。
例えば、海外の通販サイトから日本では販売されていないブランドの商品を取り寄せて販売するなど、オンリーワンなネットショップを目指しましょう。
お客さんの印象に残るアピールをする
お客さんの印象に残る接客をするのもネットショップ成功のポイントです。ただし、ネットショップは実店舗のように直接対面して接客することはできません。その代わり、メルマガやTwitter、Instagramを利用してお客さんにアプローチできます。
例えば、自分のネットショップで商品を買ってくれたお客さんにメルマガやお店のLINEをおすすめして登録してもらい、定期的に情報を発信してアプローチする方法があります。
情報といっても、世の中にありふれた情報を発信してもスルーされてしまうので、ネットショップで起こった出来事を4コマ漫画にして面白く発信するなど、お客さんが見てくれるような面白い、またはお得な情報を積極的に発信してアプローチしましょう。
ニッチな商品を販売する
ネットショップでアパレル商品を売るわけですが、やはり楽天市場やヤフーショッピングで多く販売されている商品を売り出しても、大きなネットショップにはかないません。ではどうすればよいのでしょうか。
小さなネットショップを成功させるには、お客さんやジャンルを絞り込んだニッチな商品を集めるのがポイントです。例えば、「ループタイ」ばかりを取り扱うネットショップがあるとします。ループタイばかり販売して売れるの?と思われるかもしれませんが、社交ダンスの衣装などではよくループタイが利用されるので、そこそこ売れていきます。
「ループタイ」は1つの例ですが、他にもニッチな商品はたくさんあるので、自分の取り扱いたいアパレル商品のジャンルからニッチな商品を見つけてみましょう。
儲かるアパレルショップを運営しよう!
儲かるアパレルショップを運営するためには、何となく売れそうな洋服を並べるだけではいけません。ポイントは、「商品ジャンルやターゲットをしっかり絞り込むこと」「他のネットショップが取り扱っていない商品を販売すること」、そして「SNSで集客をして、お客さんにしっかりアプローチすること」です。
自分らしいネットショップを開業し、他にはないアパレル商品を販売して、お客さんに喜んでもらいましょう。