物販ビジネスを行う人向けのコンサルサービスがあるのをご存知でしょうか。
初心者の方がいざ物販を始めるとなると、「何を売ればよいのか」「本当に売れるだろうか」「赤字になったらどうしよう」など、さまざまな不安が付きまといます。近くに経験者がいれば相談もできますが、そのようなケースは稀でしょう。
そこで物販コンサルを利用すれば、初心者でも稼げるノウハウを具体的に学べるので大変心強いです。ただその一方で、物販コンサルは効果がなく、騙されるリスクがあるため「やめた方がいい」とも言われます。
今回は、そんな物販コンサルの特集です。メリットやデメリット、料金相場、怪しい物販コンサルの特徴や騙されないための対策について解説するので、ぜひ参考にしてください。
物販コンサルのメリット
まず物販コンサルのメリットから解説しましょう。具体的には以下の通りです。
・ノウハウがわかる
・ネットワークが広がる
・失敗のリスクが減る
・モチベーションが保てる
ノウハウがわかる
物販は特別な資格がなくても始められるので、他のビジネスと比べると参入障壁が低いです。
といっても成功しやすいわけではありません。スタートする際のハードルが低い分ライバルが多いため、その中で勝ち抜くのは決して容易ではないでしょう。
初心者が自分流のやり方でトライしたところで思った通りに成果が出るのは稀です。うまく行ったと思ってもそれは単なるビギナーズラックで、早晩行き詰まり同じ方法が通用しなくなることも珍しくありません。
そこで物販コンサルで商品選びから、仕入れ先の選定や値付け、集客や出品のコツ、さらには確定申告や決算にいたるまでを具体的かつ詳細に教えてもらうと、手間や精神的な負担や不安が大きく解消されます。疑問にもポイントを押さえて答えてもらえるので、いたずらに迷うことも少なくなるでしょう。
ネットワークが広がる
セミナー形式のコンサルに参加すると、同じような立場の人たちと出会うチャンスがあります。物販はとくに最初はたった一人で始めるケースが多いため、思いのほか孤独感が強くなります。そこで情報交換をしたり、悩みを共有したりできる相手がいると非常に心強いでしょう。もちろんビジネス上で協力することもできるので、成功の可能性も高まります。
失敗のリスクが減る
物販では成功するセオリーがある反面、失敗するパターンも意外と似通ったものがあります。
しかし初心者が実際にビジネスを続けながら、自分が失敗パターンに陥っていると気づくのは非常に困難です。ましてやそこから的を得た軌道修正をすることは、さらに厳しいといってよいでしょう。
その点、物販コンサルのサポートがあると、早い段階でマイナスポイントに気付き、事態が悪化する前に適切な対策を講じることも可能になるので、失敗のリスクが減ります。
モチベーションが保てる
繰り返しますが、物販を一人で続けるのは孤独なため、思うように成果が出ないと不安になったり、辞めたくなったりすることがあるでしょう。
しかし、そのような心理をよく理解している物販コンサルがいると、勇気が出たり、やる気を持ち直したりでき、モチベーションを保つことができます。
物販コンサルのデメリット
続いて、物販コンサルのデメリットについて見ていきましょう。
・コストがかかる
・騙される可能性がある
・判断能力が身につかない
コストがかかる
物販コンサルには、コンサル料金を支払わなければなりません。多ければ、数十万〜100万円単位になることもあります。
これを初心者が負担することは、決して容易ではないでしょう。物販を始めるには、ある程度の初期費用が必要になります。基本的に薄利多売のビジネスのため、そうやすやすと利益を出せるとも限りません。
例えば、1,000円で仕入れた商品を倍の2,000円で販売するとします。利益率は100%になるので、物販としてはかなり割りが良い方です。
しかし実際に売れても手元に残るのは1,000円です。しかも送料を負担したり、段ボールなどの梱包材やECサービスの手数料などさまざまな経費が継続的に発生したりします。そのような中、高額なコンサル料金を支払うのは楽とはいえないでしょう。
物販で儲けが出なければ手元にある資金で賄うしかなく、これが利益をさらに圧迫する要因になりかねません。
騙される可能性がある
一言に物販コンサルといっても、その正体はピンからキリまであります。正当なコンサルティングと、結果が出るまでの誠実なサポートを提供してくれる業者がいる一方で、コンサル料金だけが目当ての怪しい業者が存在するのも事実です。
大したサポートが受けられないうえ、コンサル料金まで取られるというのは、非常に残念で腹立たしいことです。そのような業者は、手八丁口八丁でもっともらしい説明を繰り返しながら騙しにかかり、断れないように仕向けてくるので、十分に注意が必要です。
判断能力が身につかない
物販コンサルへの依存度が高まると、自分では適切な判断ができなくなる恐れがあります。
サポートを受けることに慣れてしまって、知らず知らずのうちに自分の考えに自信がもてなくなり、次に何をすればよいのかわからなくなるのです。
物販コンサルの料金相場は?
続いて、物販コンサルの料金相場について解説しましょう。
物販コンサルには、おもに以下の3つの形式があります。
・セミナー形式
・グループ形式
・個別形式
セミナー形式の相場
セミナー形式とは、指定される会場に出向き、コンサルタントの話を講演会形式で聴くというスタイルです。
会場には、コンサルを希望する物販を手掛ける人たちが集まります。参加費は1万円前後が主流です。さほど高額でない分、聞きたいことがすべて聞けるとは限りません。質問も大勢の前で行わなければならず、人前で話すことが苦手な方には不向きかもしれません。中にはセミナー後、なかば強引にコンサル契約を勧められたり、商材を買わされたりするパターンもあるので、注意が必要です。
グループ形式の相場
セミナー形式のように不特定多数を相手にするのではなく、少人数のグループでコンサルティングを受けるスタイルです。
一度ではなく、長ければ数ヶ月から1年くらいのスパンで繰り返しさまざまなアドバイスを受けられるのが特徴で、相場は10万円〜40万円前後です。自分と似た立場の人たちの発言や質問、それに対する回答を間近で聞けるため、モチベーションも上がりやすいでしょう。
個別形式の相場
一対一でコンサルティングを受けられるが個別形式です。相場は、30万〜100万円前後で、長ければ数ヶ月から1年あるいはそれ以上続くこともあります。
物販は季節によって市場動向や売れ行きに変動があるものです。比較的調子良く売れる時期があれば、反対にピタッと売れ行きが悪くなることもあります。その都度、自分に合った修正点や注意点をアドバイスしてもらえると多彩なノウハウが身につきやすくなるので他の形式に比べると明確な効果が期待できます。ただし高額になるため、資金に余裕がなければ難しいでしょう。
怪しい物販コンサルの特徴5選!
物販コンサルは詐欺が多く「やめた方がいい」と言われることが少なくありません。
そこで続いては、怪しい物販コンサルの5つの特徴を紹介しましょう。
・最初にお金を出させる
・派手な格好で景気の良さをアピールしてくる
・すぐに契約させようとする
・話が曖昧
・話が大袈裟
最初にお金を出させる
最初に何らかの形でお金を要求してくる場合は、ほぼ詐欺と考えて間違いありません。典型的なのは、商材の購入を求めてくるパターンです。
物販のプロなら、始めたばかりの人たちの不安や心配の気持ちをよく理解して寄り添うのが筋です。とくに資金繰りについては誰もが抱く懸念事項といってよいでしょう。にもかかわらず最初からまとまったお金を払わせるというのは、かなり怪しいです。
多くの場合、その裏に黒幕がいて代金を山分けし、こちらの利益など微塵も考えていないというのが実際のところでしょう。
派手な格好で景気の良さをアピールしてくる
いかにも景気の良さそうな、派手な服装や高級そうな時計、貴金属を身につけている場合も要注意です。
こちらをその気にさせて罠にかけるのが目的のため、どこか下品で、ちょっとした態度やしぐさに嘘くささが感じられます。見る人が見れば一目で詐欺とわかるものですが、こちらに「儲けたい」という欲があると見抜けないので注意が必要です。
すぐに契約させようとする
はじめに商材を売りつけてくるのと同じく、その場ですぐに契約させようとするコンサルも怪しいです。
一通り説明したら、契約するか考える時間を与えるのが一般的でしょう。しかしその時間を与えると誰かに相談したり、ネットで口コミをチェックしたりして断られる可能性が出てきます。それを恐れて、その場で先に契約をして断れないようにするのです。
話が曖昧
コンサル能力に自信があれば、話の内容が具体的になるはずです。しかし、詐欺の場合は同じような話を繰り返したり、自分の実績なのか、他人の話なのか、作り話なのかよくわからなかったりすることが少なくありません。
少し踏み込んだ質問をするとはぐらかされたり、話の論点をずらされたりすることもあるでしょう。こちらが何も知らない素人だと思われると、曖昧なまま話を進めようとしてくるので気をつける必要があります。
話が大袈裟
「だれでも稼げる」「月商100万円も可能」「主婦でも〇〇万円稼いでいる」などと軽はずみに大袈裟な話ばかりをしてくる場合も、詐欺と見てよいでしょう。
そもそも物販の世界はそう甘くありません。参入障壁が低いゆえにライバルが多く、順調に思えてもあっという間に形勢が変わってしまうことが珍しくないのです。だからこそ、本当に成功したい真面目な人たちはコンサルを必要とします。
プロならそういったことは熟知しているはずでしょう。むしろ、物販のリスクやこちらの適正などについて正直に話してくれる方が信頼できます。そのようなポイントを無視して煙に巻くように景気の良い話や儲け話ばかりをしてくるとすれば、かなり怪しいと見て間違いありません。
物販コンサルで騙されないための対策
続いて、物販コンサルで騙されないための対策を3つ紹介しましょう。
・本人の実績を詳しく尋ねる
・利益ベースの話を尋ねる
・追加費用やリスク管理の話があるかチェックする
本人の実績を詳しく尋ねる
物販コンサルを受けるなら、必ず経験者を選ぶようにしてください。
それは、話ぶりや口調に注意するとわかるはずです。自分の話をしているのか、他人の実績なのか、あるいは作り話なのか、をしっかりと見抜く目を持つことです。
曖昧な場合は、「あなたの実績ですか?」と尋ねてください。いつ、何を、どのようにしていくら売ったのか、それがどれくらいの期間続いたのかについて、明確にすることです。
これらを尋ねて怯むようであれば、絶対に契約することはやめてください。
利益ベースの話を尋ねる
物販でよく言われることは、「月商〇〇万円」という表現です。これには落とし穴があるので気をつけてください。
月商とは、月にいくら売ったかを示す金額です。これは売上であって、利益ではありません。物販を生活の糧にするには、売り上げではなく、「利益」を多く獲得する必要があります。いくら多くの商品が売れたとしても、利益が数万円では生活できないからです。
5,000円の商品を100点売れば、月商は「50万円」です。こう聞くと、一瞬「すごい」と思うかもしれません。しかし、仕入れ額が1点につき4,000円だとしたらどうでしょう。
仕入れに「40万円」かかっているわけですから、それを月商から先引くと利益はわずか「10万円」になってしまいます。これでも「すごい」と思えるでしょうか。
物販を本業にするなら、利益で生活費や健康保険・年金などを賄う必要があるので、10万円では話になりません。
そのため、「利益」がどれくらいなのかという観点で話を聞くようにしてください。月商ばかりを口にして、利益や生活費について言及がなければ、絶対に契約は避けるべきでしょう。
追加費用やリスク管理の話があるかチェックする
料金プランについても、とくに追加費用に注意してください。基本料金を安くして、オプション料で稼ぐパターンがよくあるからです。
コンサルティングを受けたから必ず結果が出るとはいえません。まったく結果がでないどころか、赤字ばかりが増えるケースも考えられるでしょう。その場合に「あなたが悪い」と言って逃げられないようにしなければなりません。
結果が出るまで責任をもってくれるのか、どこまでをコミットしてくれるのか、その場合の料金はいくらか、といったことを最初にしっかりと尋ねておきます。その条件に納得できなければ、後悔することにもなるので契約はやめておくべきでしょう。
まとめ
物販コンサルは、初心者にとっては心強い味方です。しかしコストがかかるうえ、怪しい業者も少なくないため注意が必要です。
記事内で紹介した点に注意して、信頼のおける物販コンサルを見つけてください。