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BASEvsSTORES徹底比較-無料ネットショップ作成サービスでおすすめなのはどっち?

この記事では、無料ネットショップ作成サービスの「BASE」「STORES」を、さまざまな観点から比較検証していきます。ネットショップ開業を考えていて、サービスの選択段階で悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

固定費無料で始められるBASEとSTORES

初めてネットショップを開業する場合には、既存客も付いておらず、売上の見込みが立ちにくいものです。そんな中、月額費用が発生するサービスを申しこむと、固定費ばかりがかさんで、経営が難しくなってしまうこともあります。売上の見込みが立たないうちは、なるべく固定費がかからないサービスを利用するのがおすすめです。

ここでは、初期費用・月額料金が無料のネットショップ作成サービス、「BASE」「STORES」の特徴を解説します。

BASE(ベイス)の特徴

BASEは、無料プランのみで利用できるネットショップ作成サービスです。2020年7月現在、ショップ開設数は100万を突破しています。完全無料で登録商品数無制限・独自ドメイン使用可能など、機能面が充実しているのが魅力です。ただし、一部機能の開放には、別途料金が発生する点に注意しましょう。

商品が売れたときに、サービス手数料3%と決済手数料3%+40円の費用が発生します。商品が売れるまでは、一切費用が発生しないため、初心者でもリスクなくネットショップ開業ができるでしょう。

STORES(ストアーズ)の特徴

STORESには、月額料金無料・決済手数料5%の「フリープラン」と、月額料金1,980円・決済手数料3.6%の「スタンダードプラン」という2種類の料金プランがあります。以前までフリープランはできることが少なく、BASEと比較するとやや物足りない印象が強いサービスでした。しかし、2019年にリニューアルがおこなわれ、フリープランでできることが大幅に増加しています。

毎月1万店舗以上が新たに開設しているとされ、今まさに実力を伸ばしているサービスです。フリープランでは、BASEと同じく、商品が売れるまで費用が発生しません。商売が軌道に乗ってきたら、有料プランへの切り替えによって手数料を抑えることもできます。臨機応変に店舗運営ができるサービスだと言えるでしょう。有料プランへ切り替えをおこなったあとも、フリープラン時に作った商品ページをそのまま引き継げます。無料で使えるデザインテンプレートが48種類と多く、個性的なショップページを作成できるのも強みです。

BASEとSTORESの基本サービスを比較

ここでは、BASEとSTORESの基本サービスについて比較していきます。手数料やデザインテンプレートの数、振込手数料など、ネットショップ開設での必須項目をひとつひとつ比べていきますので、BASEとSTORESどちらが良いのか迷っているという人はぜひ参考にしてください。

手数料

手数料は、商品が売れた場合にのみ発生する「変動費」です。下の図を見ていただくとわかるのですが、手数料が高いと、商品の売上が伸びるほど経費を圧迫してしまいます。利益率を挙げたいのであれば手数料が安いサービスを選択しましょう。

商品価格手数料3%手数料5%差額
1,000円30円50円20円
3,000円90円150円60円
5,000円150円250円100円

3,000円の商品を月に50個販売した場合、手数料3%なら4,500円、手数料5%なら7,500円が引かれます。差額は3,000円です。これならば、手数料無料で月額費3,000円以下のサービスを探したほうが、トータルコストは下がる計算になります。

以上を踏まえた上で、BASEとSTORESの手数料を比較します。

《BASE》
・サービス手数料:3%
・決済手数料:3.6%+40円

《STORES》
・サービス手数料:無料
・決済手数料:3.6~5%

STORESには、月額料金無料のフリープランと、月額料金1,980円のスタンダードプランがあり、どちらを選択するかで手数料が変わります。フリープランで始めた場合、後々スタンダードプランに移行できますので、売上に合わせてプランを検討すると良いでしょう。STORES公式では、月20万円以上の売上が出せるようになった場合に、スタンダードプランへの移行を推奨しています。BASEの場合、決済手数料のほかにサービス手数料が発生するのがネックです。手数料の比較の点では、STORESの利用が有利です。

決済方法

決済方法BASESTORESフリープランSTORESスタンダードプラン
クレジットカード
キャリア決済
銀行振込
コンビニ決済
PayPal
後払い
楽天ペイ
代引き
Amazon Pay

BASEとSTORESの決済方法を比較すると、上記のようになります。より多くの決済手段が選べるのは、STORESです。スタンダードプランにすることによって、代引きとAmazon Payも使用できます。

また、どちらのサービスでも利用できるクレジットカード払いとキャリア決済ですが、細かな違いがあるので確認しておきましょう。

《BASE》
クレジットカード決済:VISA、MasterCard、American Express、JCBの4社
キャリア決済:docomo、auかんたん決済、au WALLET、Softbank、Y!mobileの5つ

《STORES》
クレジットカード決済:VISA、MasterCard、American Express、JCB、Diners Club 、 Discoverの6社
キャリア決済:docomo、auかんたん決済、Softbankの3つ

デザインテンプレート

デザインテンプレートは、「ブランドイメージの定着」「競合との差別化」の観点で非常に重要です。BASEもSTORESも、無料で使えるテンプレートが用意されていますが、数と仕様に違いがあるためよく確認しておきましょう。

《BASE》
・無料テンプレート:11種類
・有料テンプレート:52種類
・HTML/CSSによるカスタマイズ:可能

《STORES》
・無料テンプレート:48種類
・有料テンプレート:なし
・HTML/CSSによるカスタマイズ:なし

無料で使えるテンプレートが充実しているのは、STORESです。テンプレートで全体のイメージを決めた後は、バナーや背景デザインなどを個別にカスタマイズできるため、無料でオリジナリティに富んだページの作成ができます。

一方、BASEは無料で使えるテンプレートは少ないですが、有料テンプレートが豊富です。有料テンプレートは、非公式ながらBASEでショップ経営をしている人から出品されています。52種類というのは2020年7月現在の数で、今後ますます充実していくことが予想されます。HTMLやCSSを利用することで、カスタマイズも可能なので、コーディング知識がある人にとっては、BASEのほうがデザインの自由度が高いといえるでしょう。

月額費用

《BASEで発生する月額費用》
BASEには、基本的には月額費用がありません。ただし、カートをカスタマイズできる拡張機能を利用したい場合、一部機能において月額費用が発生します。使わないという選択も可能ですが、顧客の利便性を考えた時や、集客率の向上を考えた時には有料の拡張機能を利用することも一案です。
ここでは一部機能をピックアップして紹介します。

《かんたん発送》
Appで生成されたQRコードによって、送り状伝票を発行できるサービスです。このサービスを利用すると、送り状の宛名書き作業が必要なくなり、大幅な作業の効率化が見込めます。ヤマト運輸連携サービスで、ネコポス、宅急便コンパクト、宅急便の3つの配送方法に対応しています。

《広告出稿》
YahooやGoogleに広告を出したいときに、ワンタッチで広告ファイルを生成できる機能です。「広告を出したいけれど、細かな手順まではわからない」という人に向いています。

《商品の保管・梱包・配送代行サービス》
商品の保管、梱包、配送作業を委託できるサービスです。このサービスを利用すれば、商品の作成や仕入れだけに専念できるようになります。

《不正決済保証》
クレジットの不正利用があった場合に、ショップの被害金額が補償されるサービスです。月額980円・1,980円・2,980円の3つのプランがあり、それぞれ補償金額が異なります。2,980円のプランに加入すれば、上限30万までの補償を受けられるので、高額商品の販売が中心の人も安心です。

このほか、「monomy」「オリジナルプリント.jp」など、WEB上で作成したオリジナルグッズを販売できる機能もあります。これらのサービスでは、無在庫でネットショップ運営ができますので、ネットショップ運営初心者にもおすすめの機能です。

《STORESで発生する月額料金》
フリープランは一部機能に制限がありますが、月額料金は完全無料です。機能に制約のないスタンダードプランのみ、月額費用1,980円がかかります。長期間のまとめ払いをすることで、最大20%までの割引を受けられます。

振込手数料

振込手数料とは、売上金を銀行口座に振り込んでもらう際にかかる費用です。BASEとSTORESの比較は以下のとおりです。

《BASE》
・振込手数料:一律250円
・事務手数料:2万円以下の振込時に500円、2万円以上の振り込みで無料

《STORES》
・振込手数料:275円
・事務手数料:275円

STORESでは、振込金額に限らず、振込手数料と事務手数料がそれぞれかかります。

小口のものをコツコツ販売したい場合はSTORES、高額の品物をコンスタントに販売できる場合はBASEを利用するとお得です。

入金サイクル

入金サイクルは、売上が発生してから、実際に銀行口座に振り込みがおこなわれるまでの期間を指します。

《BASE》
振込申請から10営業日

《STORES》
月末締め翌月末払い

BASEでは、申請をして振り込みをおこなう仕組みですが、STORESは一定周期での振り込みです。早く売上金を得たいのであれば、BASEを選ぶほうが得策と言えるでしょう。それぞれに入金サイクルを早めるオプションがあるので、一時的に資金が必要になったときだけ入金サイクルを早めることも可能です。

BASE:1.5%の手数料を支払うことで、振込申請から最短1営業日で振り込み
STORES:1.5~3.5%の手数料を支払うことで、振込申請から最短1営業日で振り込み

SSL対応

SSL対応とは、データ通信の暗号化のことです。SSL対応を有効にすることで、情報漏えいや情報の改ざんを防ぐ効果があります。セキュリティの観点から、導入されているか否かが顧客からの信用度に直結します。BASE、STORESともに、デフォルトでSSL対応していますので安心です。

ドメイン

ドメインには、独自ドメインとサブドメインがあります。独自ドメインは、ショップ名など独自の文字列で取得ができるため、ショップ知名度が上がった際に公式であることがわかりやすくなります。BASEでは無料で独自ドメインの使用が可能、STORESではスタンダードプランに加入することで独自ドメインの使用が可能です。STORESのフリープランでは、STORESが提供しているサブドメインを使う形になります。

また、同じ独自ドメインでも、取得方法に違いがありますので注意しておきましょう。すでに独自ドメインを取得している人は、BASEがおすすめです。

《BASE》
・お名前.comやムームードメインなどの外部サービスで取得したドメインを使用
・サブドメイン形式のドメインのみ設定可能

《STORES》
・STORESで取得した独自ドメインを使用
・外部で取得したドメインは使えず、さらにSTORESで取得した独自ドメインを外部サイトに使用することもできない

BASEとSTORESの拡張機能を比較

BASEとSTORESには、それぞれAppsアドオンという、拡張機能サービスがあります。ここでは、拡張機能の違いについて、比較していきます。

BASEの代表的な拡張機能

《メッセージ》
顧客とのメッセージのやり取りを、すべて管理画面内で完結させられる機能です。通知サービスもあるので、大事なメールを見落とすリスクを抑えられます。

《送料詳細設定》
地域ごとの送料を、商品ごとに設定できます。購入金額によって送料を無料にする設定もできるので、顧客のさまざまなニーズに応える事が可能になります。

《Instagram販売》
BASEの商品とInstagramを連携することで、InstagramからBASEの販売ページにリンクできるようになります。Instagramからの集客を確保できるため、売上向上に効果的です。

BASEにあってSTORESに無い機能

《Tシャツやスマホケースなどのオリジナルグッズ販売》
BASE特有のサービスに、オリジナルグッズの無在庫販売があります。

・Tシャツ
・スマホケース
・ハンドメイドアクセサリー
・クッション
・ハンドタオル
・マグカップ

などを、WEB画面で作成できます。

商品画像には、実物ではなくWEB上で作成した画像を使用するので、作業スペースやカメラ周辺機器は必要ありません。商品が売れてから、工場に発注するので、在庫を抱えるリスクなく、ネットショップ開業が可能です。

《ショッピングメディアBASE Mag》
BASEの販売ページとリンクしたブログを作成できる機能です。ショップ情報や、新商品の情報などを効果的に発信できます。WEB検索での集客経路確保にも有効な手段です。

STORESの代表的な拡張機能

STORSには、拡張機能(アドオン機能)があります。これらを駆使することで、商品を魅力的に宣伝することができます。

《シール》
イチオシ商品やセール商品など、商品をラベリングして強調できる機能です。売りたい商品にシールをつけることで、販売促進・販売誘導効果が見込めます。

《ニュース》
商品の紹介やイベントの告知を発信できる機能です。ニュース内にカートボタンを挿入することもできるので、商品購入を促すためにも効果的です。
※カートボタン:クリックするだけで、商品ページに飛んで購入ができるリンク機能

《告知ボード》
顧客に告知したいことがらを、ポップアップで表示させる機能です。表示期間や表示回数を設定できるので、セール期間などに合わせて効果的に宣伝ができます。

STORESにあってBASEに無い機能

《WEARとの連携》
WEARは、1400万ダウンロードを記録している、ファッションコーディネートアプリです。WEARに登録したアイテムを、STORESで販売することが可能になります。WAREの知名度を利用して、新しい顧客層に宣伝ができるので、アパレル関連商品を出品している人におすすめの機能です。

BASEとSTORESどちらがおすすめか

ここでは、目的別にBASEとSTORESどちらを選ぶべきかを比較検証していきます。

決済手数料のボーダーは2,857円

BASEとSTORESの決済手数料は、以下のとおりです。

《BASE》
・3.6%+40円

《STORES》
・フリープラン:5%
・スタンダードプラン:3.6%

決済手数料が一番安いのは、月額料金1,980円がかかる代わりに手数料が安く設定されている、スタンダードプランです。では、「BASE」と「STORESのフリープラン」を比べるとどちらが安いのかを比べてみます。

商品価格BASESTORES
500円58円25円
1,000円76円50円
2,000円112円100円
2,857円143円143円
3,000円148円150円
5,000円220円250円

「2,857円」をボーダーに、BASEとSTORESの決済手数料が逆転します。高価格帯の商品をメインに扱うのであれば、BASEのほうが安く済むと覚えておきましょう。ただし、上記はあくまで決済手数料のみを比べた場合です。実際には、BASEの商品が売れた際にはサービス料として3%がかかりますから、手数料全体で比べた場合、安く済むのはSTORESです。

《商品が1つ売れたときにかかる費用》
・BASE:サービス手数料3%+決済手数料3.6%+40円=6.6%+40円
・STORES:サービス手数料無料+決済手数料5%=5%

外部連携の多さはSTORESに軍配

外部との連携を比較すると、以下のようになっています。より連携が多いのは、STORESです。BASEでのみ連携可能なサービスに「おとりよせネット」がありますが、食品のみの対応かつ1品のみの掲載ですので、決め手にはなりづらいと言えるでしょう。また、自社サイトへのカートボタン挿入に関して、操作性が良いのはSTORESです。STORESではワンクリックでおこなえる「STORESButton」という機能が存在します。対して、BASEでは自身でコードを書く必要があるので、設置に手間がかかります。

《BASE》
・おとりよせネット(1品のみ掲載可能)
・Instagram
・note
・自社サイトへのカートボタン挿入

《STORES》
・Instagram
・LINE
・WEAR
・note
・自社サイトへのカートボタン挿入

商品公開数はどちらも無制限

2019年の大幅リニューアルによって、STORESフリープランのアイテム登録数が無制限になりました。これによって、BASEとSTORESのフリープランを比べた場合の差がなくなっています。ただし、1つの商品に登録できる商品画像数には違いがあります。STORESの商品画像数最大15枚に対して、BASEは20枚まで登録可能です。

グーグルアナリティクスはどちらも対応

グーグルアナリティクスというのは、Googleが提供するアクセス解析ツールです。登録することでサイトの訪問者数や利用デバイスなどの解析ができます。ユーザーのニーズを読み取って、今後の運営に活かすことができます。BASEもSTORESもグーグルアナリティクスに対応しているため、分析分野においてはどちらを選択しても違いはありません。ただし、STORESのフリープランだと、STORES独自の詳細アクセス解析ツールは使えないので、注意が必要です。

独自ドメインの設定が無料でできるのはBASE

独自ドメインの設定が無料でできるのは、BASEです。STORESの場合、月額費有料のスタンダードプランに加入しなければ、独自ドメインの取得ができません。つまり、無料で独自ドメインを取得したいならば、BASEのほうがおすすめです。

ただし、ネットショップに独自ドメインが必要か否かについては、熟考しましょう。独自ドメインの有用性は主に以下の2点です。

・どのサービスを利用して作成したWEBページかをわからなくする(無料カートを使っていることをマスキングする)
・独自ドメインそのものに個性が出るため、SEO対策に有効とされている

まず、「どのサービスを利用して作成したWEBページかをわからなくする」についてですが、以下のドメインを見てください。

https://〇〇〇〇.stores.jp/

これは、STORESで無料で利用できるサブドメインです。「stores.jp」と書いてあるので、見る人が見れば「このWEBページはSTORESで作られた」とわかりますドメインの取得経験がない人から見れば、あまり気にならない部分とも言えるでしょう。ただし、お店のブランドイメージから無料カートを使っていることを知られたくない場合には、独自ドメインを利用するだけでもマスキング効果が生まれます。

SEO対策については賛否両論です。ドメインの独自性によって、固有のサイトであることがクロールロボットに認識されやすいメリットがあります。しかしながら、無料で配布されるサブドメインの場合、例えば「STORES」という巨大レンタルショッピングカートであることを、クロールロボットが認識していますので、検索結果はどちらのドメインでも変化はないという考えも存在しています。
要はドメインにこだわるよりも、サイトが充実しているか、日々更新しているかといった独自性がSEO対策のカギになってくるともいえるのです。

定期販売システムの期間設定が細かいのはBASE

BASEもSTORESも、無料で定期販売の機能を追加できます。ただ、設定できる期間に違いがあるため、よく確認しておきましょう。これまでは、BASEにおける販売サイクルが1ヶ月のみでした。そのため、「定期便を使うならSTORES」という図式がありました。今ではBASEの定期販売系の選択肢が増えたことによって、利便性が逆転しました。2020年7月現在、定期便販売をおこないたいのならば、BASEでの出店がおすすめです。

《BASE》
【販売サイクル】

1週間・2週間・1ヶ月・45日・2ヶ月・3ヶ月
【継続回数】
3回・6回・12回・無制限

《STORES》
【販売サイクル】

1週間・2週間・1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月
【継続回数】
無制限

まとめ

BASEとSTORESは、どちらも固定費無料でネットショップを開業できるサービスです。しかし、サービス内容には細かな違いがあるため、自分の販売スタイルや販売商品と相性の良いサービスを選ぶことが大切です。総評としては、無料でできる機能が多いのがBASE、ショップ規模が大きくなってからも使えるのがSTORESです。