eBayのFile Exchange(現:Seller Hub Reports)の使い方を徹底解剖!

皆さんはeBayに出品する時にFile Exchange(ファイルエクスチェンジ)というツールを使ったことがありますか?File Exchangeは、出品の際の手間を大幅に減らせるため、特に商品を大量に出品する際に重宝するツールです。

今回はこのFile Exchangeについて徹底的に解説していきます。当記事を読めば、きっとあなたも使ってみたくなること間違いなしです。

目次

eBay公式のツール「File Exchange」の基礎知識

まずはFile Exchangeについての基礎から説明していきたいと思います。

File Exchangeとは

File ExchangeとはeBay公式の出品支援ツールです。非常に強力な出品支援機能を無料で使うことができるので、eBayを使っている人は必ずチェックしておきたい機能です。

Seller Hub Reportsと何が違うの?

eBayのセラーアップデートにより2021年6月15日以降、File ExchangeツールはSeller Hub Reports(セラーハブリポート)へと移行されていくことが決まっています。しかし、2021年の秋までに段階的に移行されていくので、まだFile Exchangeツールを使うことができますし、変更後も使い方はほとんど同じですのでご安心ください。

2021年7月現在ではまだFile Exchangeという名称の方が分かりやすいと思いますので、この記事では主にこの名称を使っていきます。

File Exchangeではどんなことができるのか?

File Exchangeは、出品情報の入力や変更を「一括で行える」というのが大きなポイントです。1点ずつ商品の画面を開いてデータを更新していくのは非常に時間がかかりますし、面倒ですよね。そういう時こそ、このツールが役に立つのです。

File Exchangeを使うために必要なものとは?

File Exchange自体は無料のオンラインツールですが、単体で使えるアプリケーションではなく、以下のものを準備する必要があります。

  • eBayのアカウント
  • パソコン
  • 表計算ソフト(CSVファイルを操作できるもの)

eBayに出品したことがある人ならほとんど問題ないと思いますが、ツールを使いこなすためには上記のものを準備しておいてください。

File Exchangeの基本的な使い方

File Exchangeの基本的な使い方は、次の手順となります。

  1. テンプレート(Basic template)をダウンロードする。
  2. テンプレートに必要なデータを入力し、一括登録用のデータファイルを作成する。
  3. 作成したデータファイルをアップロードする。

ここから順に説明していきますが、英文の説明書もダウンロードできるので、英語が得意な方はそちらも参照してみてください。

まずは、データの一括登録のために使用するテンプレートを下記の参考リンクからダウンロードします。ダウンロードするのはExcelファイル(拡張子が「.xls」)でもCSVファイル(拡張子が「.csv」)のどちらでも問題ありません。

次に、ダウンロードしたBasic templateファイルに必要な項目を入力して登録したいデータを完成させます。入力の仕方は後で詳しく説明します。

最後に、完成したBasic templateデータをeBayにアップロードします。このようにして商品データの一括更新が可能になります。

参考:Basic Template Instructions・説明書(PDF)

参考:Basic template(CSV format) – eBay

参考:Basic template(Excel format) – eBay

File Exchangeを使うメリット

File Exchangeを使うことで一体どんなメリットがあるのでしょうか。あなたが出品する予定の商品の数や方法によっても変わりますが、File Exchangeを使った場合に考えられるメリットをいくつかご紹介していきます。

作業時間を大幅に短縮できる

出品データを一点ずつブラウザ上で開いて修正していくのは時間がかかります。しかし全て一括で登録・修正できるこのツールを使えば、作業時間を大幅に短縮することができます。また、数百件以上の大量の商品を出品する場合であっても同じように一括で登録できますので、効率良く売上を伸ばしていくことが可能になります。

作業を他の人に任せやすい

File Exchangeの使い方は最初は難しく思いますが、覚えてしまえば簡単です。全ての商品に同じデータを登録する場合にはコピー&ペーストして終わりですので、登録ミスも劇的に減っていきます。

作業が簡単、ミスが起きる可能性が少ないということはeBayへの出品作業を他の人へ任せて、自分は時々チェックするだけという体制を作ることもできるということです。このように自分の時間を商品の仕入やさらなるビジネス拡大のために使えるようになるというのも大きなメリットです。

Basic templateの使い方

さきほど説明したeBay商品登録用のテンプレートであるBasic templateの使い方について詳しく説明していきます。

ダウンロードしたファイルを開くと、1行目に以下のような見出しがつけられています。(*マークがついているものは入力必須項目です)

  1. *Action(SiteID=US|Country=US|Currency=USD|Version=941)
  2. *Category
  3. *Title
  4. Subtitle
  5. *Description
  6. *ConditionID
  7. PicURL
  8. *Quantity
  9. *Format
  10. *StartPrice
  11. BuyItNowPrice
  12. *Duration
  13. ImmediatePayRequired
  14. *Location
  15. GalleryType
  16. PayPalAccepted
  17. PayPalEmailAddress
  18. PaymentInstructions
  19. StoreCategory
  20. ShippingDiscountProfileID
  21. DomesticRateTable
  22. ShippingType
  23. ShippingService-1:Option
  24. ShippingService-1:Cost
  25. ShippingService-1:Priority
  26. ShippingService-1:ShippingSurcharge
  27. ShippingService-2:Option
  28. ShippingService-2:Cost
  29. ShippingService-2:Priority
  30. ShippingService-2:ShippingSurcharge
  31. DispatchTimeMax
  32. CustomLabel
  33. ReturnsAcceptedOption
  34. RefundOption
  35. ReturnsWithinOption
  36. ShippingCostPaidByOption
  37. AdditionalDetails
  38. ShippingProfileName
  39. ReturnProfileName
  40. PaymentProfileName

40項目全てに入力する必要はありません。必要な項目とどのように情報を入力したら良いのかを順番に説明していきたいと思います。

また、StoreCategoryからAdditionalDetailsにつきましてはFile Exchangeで商品ごとに登録する項目ではありませんので、今回は説明を割愛させていただきます。

*Action【入力必須】

Actionはその行の情報がどんな目的で使われるかを決定するための情報です。そのため2行目以降には次の中から一つ選んで入力します。

– Add(出品アイテムの追加)
– Revise(出品済アイテム情報の修正)
– Relist(アイテムの再出品)
– End(アイテムの出品終了)
– Status(出品アイテムステータスの変更)
– VerifyAdd(アイテムをテスト出品)
– AddToItemDescription(アイテムの説明だけを追加)

このようにその行に含まれている情報をどの目的のために使うのかを指示します。

ちなみにこの項目の見出しですが、テンプレートの初期値は「*Action(SiteID=US|Country=US|Currency=USD|Version=941)」となっていますが、あなたが日本に住んでいて、新規出品データを登録しようと思うのであれば以下のように直す必要があります。

*Action(SiteID=US|Country=JP|Currency=USD|Version=745)

この作業は設定データを直接修正するためのものです。この設定が間違っているとテンプレート全体が正常に動きません。とても大切な情報を変更する作業ですので、間違えないように入力してください

*Category【入力必須】

2列目で指定するのは出品する商品のカテゴリーIDです。カテゴリーIDは以下の参考リンクからダウンロードできます。自動車関係は別のファイルになっていますので、必要に応じてダウンロードしてください。

もし出品する商品のカテゴリーが分かりづらい場合には、eBayで同じ商品か類似商品をいくつか検索してみましょう。商品の詳細ページの上部にカテゴリーが表示されているので、参考にすることができます。

一括で商品を出品する場合にはカテゴリーごとに商品をまとめて入力することをお勧めします。また2021年5月11日よりカテゴリー構造のアップデートが行われていますので、常に新しいカテゴリーで商品の登録を行うようにしてください。

参考:CategoryIDs(CSV)- eBay

参考:CategoryIDs-Motors(CSV)- eBay(自動車関係)

参考:Category Changes (May 2021) – eBay

*Title【入力必須】

この項目には検索結果に表示される商品のタイトルを入力します。文字数制限が80文字に設定されていますので注意しましょう。購入者がアイテムを検索する時に使用するキーワードを予想しながら、製品名だけでなくモデル名や製品番号なども設定することができます。

次のSubtitleは商品の説明(最大55文字)をさらに追加することができる項目です。この説明も検索結果に表示されるので良い機能なのですが、注意したいのは使用すると追加料金がかかることです。そのため、必要なければ入力せずに空欄でも問題ありません。

*Description【入力必須】

この項目には出品する商品の説明欄に表示する文章や、HTMLのコードを直接入力できます。最大500,000文字入力できますが、全ての文字列を改行せずに入力する必要がありますので注意しましょう。

*ConditionID【入力必須】

この項目には出品する商品の外観や状態を入力しますが、文章ではなく指定されたコードを使って入力していきます。商品のカテゴリーによって状態を表すコードが変わりますので、詳細は以下のファイルをダウンロードして確認してください。

参考:ConditionIDs by Category(CSV) – eBay

PicURL

この項目には出品商品の画像のURLを入力します。これは商品を検索した時のプレビュー画像に使用されます。JPEG形式で、幅が1000ピクセル以上の画像が推奨されており、最大で12枚の画像を追加することができます。複数の画像URLを入力したい場合には、画像のURLの間に「|」という文字を入力します。

・画像1枚の場合の例

http://xxxx01

・複数画像の場合の例

http://xxxx01|http://xxxx02|http://xxxx03・・・

*Quantity 【入力必須】

この項目には販売可能な商品の数量を数字入力していきます。

*Format【入力必須】

ここには商品の出品の形式を入力します。以下の中から選択して入力します。

– Auction(オークション形式)
– FixedPrice(固定価格形式)

以下のような形式もありますが、これらはeBayの外で売り手と買い手が直接交渉して決済がおこなわれますので、いわば「eBayに広告を出品する」形式といえます。主にサービスや不動産などの特殊商品を販売するための機能です。

– ClassifiedAd(サービスなど)
– RealEstateAd(不動産など)

*StartPrice 【入力必須】

Formatでオークション形式を選択した場合には、オークションの開始価格を入力してください。固定価格形式を選択した場合には販売価格を入力します。

BuyItNowPrice

Formatでオークション形式を選択した場合には即決価格を入力します。固定価格形式を選択した場合には入力する必要はありせん。

*Duration【入力必須】

あなたが商品をeBayに出品する期間を入力します。出品できる期間は自分で決めるのではなく、eBayによって設定された期間を選ぶ必要があります。以下の選択肢の中から選択して入力していきます(数字は日数を表しています)。

– 1
– 3
– 5
– 7
– 10
– 30
– GTC

最後のGTCは「Good Til Cancelled」の略で、「出品が取り消されるか、落札されるまで自動で再出品を繰り返す」という便利な期間設定になっています。

*Location 【入力必須】

これは現在商品がある場所、つまり発送元の国や地域を入力します。日本の場合には「Japan」とだけ入力すれば問題ありません。

GalleryType

画像が表示される方法と場所を指示する項目です。基本的に有料のサービスですので、費用を掛けたくない場合には「None」を選択してください。

以下の4つの項目から選択して入力します。

– None(何もなし)
– Gallery(画像はeBayの検索結果に含まれる)
– Plus(Galleryの機能に加えて、検索結果のアイコンがクリックされた場合やマウスオーバーされた場合には400×400ピクセルの大きなプレビューが表示されるようになる)
– Featured(Plusの機能に加えて、商品が注目セクションの検索結果上部に表示される)

PayPalAccepted

支払い方法にPayPalを利用可能にするかどうかを指定する項目です。0か1のどちらかを入力します。

– 0(PayPal使用不可)
– 1(PayPal使用可能)

ここでPayPalを使用可能に設定した場合には、次のPayPalEmailAddressの項目で出品者のPayPalのメールアドレスを入力してください。使用不可に設定した場合には必要ありません。

PaymentInstructions

この項目には商品の発送時期や、購入者が知っておくべき追加情報を500文字まで入力することができます。

ShippingProfileName

アカウントのビジネスポリシー(business policies)に登録されている配送(Shipping)ポリシーの登録名を入力します。もしビジネスポリシーをまだ登録していないという方は以下の作業をしてください。

下記の参考リンクへアクセスし、「business policies」を使い始めることに同意するとMy eBay: Accountの「Business policies」というページに移動します。

続いて、画面下部にある「Create Policy」をクリックし「Payment」、「Return」、「Shipping」のそれぞれのポリシーを作成していきましょう。

参考:ビジネスポリシー登録 – eBay

PaymentProfileName

事前に登録しておいた「business policies」に含まれている「Payment」のポリシー名を入力します。

ReturnProfileName

事前に登録しておいた「business policies」に含まれている「Return」のポリシー名を入力します。

作成したファイルをCSV形式で保存

ここまでの入力が全て終了したら、ファイルをCSV形式で保存します。Excelファイル(拡張子が「.xlsx」)で作業していた方は「名前を付けて保存」を選択し、保存するファイルの種類を「.csv」に変更してから保存してください。

eBayにCSVファイルをアップロード

次に先ほど保存したCSVファイルをFile Exchangeにアップロードすることによって登録してあるすべての内容をeBayに登録することができます。

下記の参考リンクへアクセスし、「Email Address」にあなたのメールドレスが入力されているのを確認してから、「File Location」の項目にある「参照…」ボタンをクリックして該当するCSVファイルを選択します。

最後に下にある「Upload」ボタンをクリックしてアップロード完了です。

参考:My eBay File Exchange – eBay

まとめ

今回はFile Exchangeの使い方について詳しく解説してきました。最初は少し難しいかもしれませんが、一度作業の流れを覚えてしまえば簡単に使いこなせる強力なツールですので、あなたのeBayビジネスの拡大にぜひ役立ててください。

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この記事を監修した人

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