ECショップからの「ご注文の確認」メールに騙されないで! 迷惑メールの見分け方と対策方法のご紹介

見知らぬECショップから届いた、一通の「ご注文の確認」メール。

不審に思いながらもとりあえず開いてみると、法外なサイト使用料を要求されてしまった……。

このような「迷惑メール」にだまされてしまった経験がある方はいませんか?

迷惑メールは年々増加傾向にあり、その手口もより巧妙化しているので、だまされる人やトラブルに巻き込まれる人が後を絶ちません。

そこで今回は、ECショップによる迷惑メールの種類や見分け方、さらにその対策方法までくわしくご紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次

そもそも「迷惑メール」とは

まずは、「迷惑メール」とは具体的にどのようなものなのかについて解説します。

迷惑メールとは

「迷惑メール」とは、一般的に、受け取る側の意思にかかわらず、無差別かつ無許可で送られてくる電子メールのことです。別名「SPAMメール(スパムメール)」とも呼ばれています。

中には昼夜問わず、一日に数十件、数百件と送られてくる場合もあり、非常に悩ましい存在です。

迷惑メールのほとんどは「広告」を目的としたものですが、他にも「チェーンメール」や「ウイルスメール」、「フィッシングメール」など、さまざまな種類があります。

【どうして私に?】迷惑メールが届いたきっかけ

迷惑メールを受け取ったみなさんの中には、全く身に覚えがなく、「どうして私にこんなメールが来るのか?」と戸惑った方もいらっしゃることでしょう。

しかし、インターネット上のほんのささいな行動が迷惑メールを受け取るきっかけを作ってしまう可能性があるのです。

以下にその例を挙げてみました。

  • ブログやSNS、掲示板などにアドレスを公開している
  • 予測されやすいメールアドレスを使っている
  • 不審な懸賞サイトや出会い系サイトにメールアドレスを登録した
  • 不審なECショップで買い物をした
  • 無料のダウンロードサイトに応募や登録をした
  • 問題のあるソフトやアプリをインストールしてアクセスした
  • 迷惑メールのアドレスに配信停止メールを送った

ECショップによる迷惑メールの種類とその手口とは?

ECショップによる迷惑メールにはさまざまな種類があり、その手口も多岐に渡ります。

迷惑メールを阻止するためにも、まずはそれぞれの種類や手口についてしっかり確認しましょう。

注文確認メール

ECショップから「注文内容のご確認」などの題名で送られてくるメールです。よく利用するECショップであれば、購入した覚えはなくても思わず開いてしまうこともあるでしょう。実際に開いてメール内のURLへアクセスすると、不正サイトへ誘導されたり、法外なサイト閲覧料を請求されたりする場合があります。

特に「楽天」などの有名ECサイトの名を騙ったメールの場合、テンプレートやデザインまで似せてあることが多く、受信者は「本当に注文したのではないか」と不安になりがちです。しかし、そのメール内容は「注文者の個人名」がないなどずさんなものが多く、しっかり確認すれば被害を防げるケースが大半です。

広告宣伝メール

ECショップサイトや、出会い系・アダルト系サイトなどから、商品やサービスに関する「宣伝メール」がある日突然送られてくることがあります。その内容に興味を持ち、メール内のURLへアクセスすると、メール送信者へアドレスが特定されてしまうのが「広告宣伝メール」です。

アドレスが特定されてしまったことで、その後大量の迷惑メールが送られてきたり、身に覚えのないサイト利用料などが請求されるなど、トラブルに巻き込まれることがあります。

ワンクリック詐欺メール

ワンクリック詐欺メール」は、宣伝広告メールの一種で、ECショップなどから届いたメール内にあるURLをクリックしただけで、突然「登録完了」や「料金請求」などの画面が開くメールのことです。

ECショップだけでなく、友達や知人のふりをしてメールを送ってくる場合もあります。知り合いからのメールかなと思って開き、悪意あるURLをクリックしてしまうというケースもあります。

架空請求メール

架空請求メール」とは、文字通り「架空」の契約によるお金を請求し、支払わせようとするメールです。

突然、見覚えのないサイトから「コンテンツ利用料の請求」などの名目で高額なお金を請求するメールが届きます。中には、支払いがない場合は「法的手段に訴える」や「自宅まで回収に行く」などの被害者の不安を煽るような内容が書かれている場合もあります。

架空請求メールで多い内容は、以下の通りです。

  • アダルトサイト料金未納分の請求
  • 有料コンテンツ利用料の請求
  • 出会い系サイト登録料の請求

お金儲けメール

お金儲けメール」とは、「副業で月収100万円」「短時間で高収入」などのキャッチコピーで、「お金を稼ぎたい!」という人に副業ビジネスをあっせんするメールです。

しかし、すぐに仕事が紹介されるわけではなく、まずは仕事に必要な「研修受講料」「教材購入料」「紹介料」などが要求されます。

高額な費用をさんざん請求されたあげく、最終的には仕事の紹介をしてもらえないまま音信不通になる、というケースが多いようです。

チェーンメール

一般的な「チェーンメール」は、メールを誰かに送信しないと不幸になるなど「不安を煽る内容」を添付し、不特定多数へのメール転送を目的としています。

ECショップのチェーンメールの場合、本文中にショップのURLなどを含めることで巧妙に自社サイトへ誘導します。出会い系サイトやアダルト系サイトでよく行われている方法です。

不用意にリンク先をクリックして、多額のコンテンツ利用料金を請求されたというケースもあります。

なりすましメール

本物そっくりの企業になりすまし、個人情報を盗み取るメールのことです。別名「フィッシングメール」と呼ばれています。

その手口は、ECショップなどの「お知らせメール」を装い、巧みな手口でログインID、パスワード、クレジットカード番号などの個人情報を引き出します。これにより被害者は口座から勝手に現金を引き出されたり、ECショップで商品を購入されたりしてしまうのです。

最近では、ネットオークションやオンラインゲームのID・パスワードも狙われるなど、状況は一層深刻化しています。

ウイルスメール

ウイルスメール」は、利用者がメールを開いたり、内容を閲覧したりすると、ウイルスがデバイスに侵入し、乗っ取るように仕組まれたメールです。ウイルスは利用者に気づかれないように活動するため、感染してもすぐにはわかりません。

ウイルスに感染したデバイスは、遠隔操作を受けて大量の迷惑メールを世界中に送信します。つまり、気づかないうちに自分が迷惑メールを送信する加害者となってしまうのです。

迷惑メール対策は?

この項目では、各種迷惑メール対策をご紹介します。

迷惑メール対策の基本は「無視すること」

迷惑メール対策の基本は「無視すること」です。

迷惑メールは、受け取る側がアクションを起こして初めて機能するものです。だから無視して何の行動も起こさなければ、メール送信者は何もすることができないのです。

身に覚えのないメールが届いた時は、無視してすぐに削除しましょう。

メール本文内のURL・添付ファイルは絶対に開かない

迷惑メール内のURLや添付ファイルは絶対に開かないようにしましょう。

これらをクリックするだけで、架空請求サイトにアクセスしたり、マルウェア(悪意のあるソフト)に感染するおそれがあります。

また、迷惑メールの中にはわざわざ「配信停止」用のURLやボタンを用意して、メールを配信してほしくない人がクリックするように誘導し、不適切なサイトへ飛ばす場合もありますので気を付けましょう。

不審なメールには絶対に返信しない

見覚えがないサイトからの不審なメールには、絶対に返信しないようにしましょう。

迷惑メールの送信者の多くは、適当に大量のアドレスを作成した上で送信し、これに返信してくる人を待っているのです。こんなメールに返信してしまうと、あなたのメールアドレスが実在することを教えてしまうことになります。

さらに、返信によって個人情報が流出してしまうおそれもあります。

迷惑メールの着信拒否設定をする

送られてくる迷惑メールを「着信拒否設定」するのも良い方法です。

多くのメールサービスが、迷惑メール対策として「着信拒否設定機能」を用意しています。中には自動的に迷惑メールを削除してくれるサービスもありますので、積極的に利用しましょう。

しかし、これらの機能を巧妙にすり抜ける迷惑メールも存在します。この場合は、地道に削除し続けるか、プロバイダに報告しましょう。

迷惑メールによる被害を避けるためには

前述のとおり、迷惑メール対策の基本は「無視」することです。

しかし、それでも対応できなかったり、トラブルに発展する場合もあるでしょう。そんな困った状況に対する予防策と対応策をご紹介します。

メールアドレスを複数用意する

メールアドレスを複数用意して、迷惑メールに対応する方法があります。

仕事用やプライベート用のアドレスとは別に、「サイト登録用アドレス」を用意しましょう。

このサイト登録用アドレスをECショップのサイト登録の際に利用すれば、メールアドレスの流出や大量の迷惑メールに対応することができるでしょう。

その際、フリーメールや使い捨てメールアドレスを使えば費用もかかりません。

メールアドレスを変更する

毎日大量の迷惑メールに悩まされ、生活に支障をきたすような場合は、思い切ってメールアドレスを変更することをおすすめします。

ただし、その際は英字や数字を組み合わせ、文字数も多くするなど、迷惑メール送信者に推測されにくい複雑なアドレスを設定するように心がけましょう。

フィルタリング機能を利用する

メールアドレスを変更すれば、ある程度は迷惑メールから逃れることはできますが、メールアドレスを容易に変更できない場合もありますよね。

そんな時におすすめしたいのが、プロバイダなどが提供しているメールの「フィルタリング機能」です。この機能を利用すれば、メールアドレスを変更することなく迷惑メールを撃退することができます。

フィルタリング機能とは、メールの件名、差出人、本文に含まれるキーワードなどによって、受信メールを振り分ける機能のことです。

この機能により、必要なメールと迷惑メールを選別し、指定したフォルダーにそれぞれ自動的に振り分けることができます。

メールセキュリティソフトを導入する

個人用メールであればメールのフィルタリング機能で十分迷惑メールを撃退できますが、より効果的に迷惑メールをブロックしたい場合は、「メールセキュリティソフト」を導入するのがおすすめです。

メールセキュリティソフトは、迷惑メールを自動で振り分けるフィルタリング機能をはじめ、ウイルス感染を防ぐアンチウイルス機能、機密情報を守る情報漏洩機能など多くの機能が搭載されており、より完全な形で迷惑メールを撃退できます。

特におすすめのメールセキュリティソフトとして、 トレンドマイクロの「ウイルスバスター クラウド」が挙げられます。

このソフトは、AIによる高いセキュリティ性を実現しており、機械学習型スキャンによって迷惑メールの選定やウイルスの有無を検知します。また、パソコンやスマホ、タブレットなど最大3台までインストールできるので、お使いのデバイスを迷惑メールからしっかり守ることができるでしょう。

消費生活センターなどに相談する

迷惑メールが端緒となってトラブルにまで発展すると、個人による解決が難しい場合もあります。そのような場合は最寄りの消費生活センターや、関係窓口などに相談しましょう。また、迷惑メール関連トラブルに特化した相談窓口もありますので、ぜひ活用してください。

参考:独立行政法人 国民生活センター(消費生活センター

参考:一般財団法人 日本データ通信協会 迷惑メール相談センター

参考:フィッシング対策協議会

警察・弁護士に相談する

消費者センターなどに相談しても解決しない場合は、警察や弁護士などに相談しましょう。

特に警察庁の「生活安全局」では、サイバー犯罪の被害防止対策を行っており、さまざまなネットトラブルにも対応していますので、困った時は相談してみると良いでしょう。

迷惑メール対策の基本は「無視」!日頃からのセキュリティ対応も忘れずに

今回は、迷惑メールの手口やその対策法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

迷惑メール対策の基本は「無視すること」です。不審なメールは「絶対開けない、返信しない」を心がけましょう。

しかし、迷惑メールの手口は年々巧妙化しているため、今やどんな人でも被害に遭う可能性があります。そのため「自分だけは大丈夫」と油断せず、日頃からフィルタリングなどのセキュリティ対策を怠らないようにしてください。

トラブルに巻き込まれた場合は、自分だけで解決しようとせず、消費生活センターや警察、弁護士などに相談して対処するようにしましょう。

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この記事を監修した人

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