この記事では、ECサイトの作り方についてご紹介します。ECというのは、Electronic Commerceの略で、日本語には電子商取引と訳されています。ECサイトといった場合は、ネットショップなどのネット上で商品やサービスを取引するサイト全般を指します。
ECサイトで商品を販売する方法としては、楽天市場などの既存のECモールに出店するという方法もありますが、この記事で紹介するのは、自社で独自のECサイトを作る方法です。
ECサイトを作る方法には、個人でも可能な簡単なものから、多額の費用をかけて作るものまで色々なものがあります。この記事では、それらの概略をご紹介していますので、自社サイトを作る際の参考にしてください。
Contents
自社サイトを作る3つの工程
最初にECサイトを作る際の工程についてご説明します。大きく「検討」、「決定」、「運用準備」の3つの工程に分けることができます。
なお、以下でご紹介するのは、一からサイトを作る「フルスクラッチ」と呼ばれる方法を採用した場合や、「パッケージ」と呼ばれる方法を採用して自社のシステムをカスタマイズする場合を主に想定しています。
実際には、もっと手軽に作れる方法もあるので、他の方法を取る場合は、参考程度にお読みください。
どんなサイトを構築するかを「検討」
まず、どんなサイトを構築したいのかをまとめて、開発会社と共有することができる形にします。自社の要望を、第三者が見ても分かる形にする作業です。
この際には、予算のことやスケジュールのことも検討しておきます。ECサイトは、作って終わりというものではなく、保守・運用にもコストがかかります。そういった継続的に発生する費用についても検討の対象になります。
スケジュールは、運用開始予定時期から逆算して考えることになりますが、想定していたよりも時間がかかることも多いので、スケジュールは余裕を持って組んでおくことが必要です。
開発会社等を「決定」
自社内での検討がある程度終わったら、開発会社を選定するなどの決定段階に入ります。複数の開発会社でコンペを行って選定するとよいでしょう。
コンペを行って開発会社を選定する際には、コスト面だけでなく、スケジュールなども含めて多面的に検討することが重要です。
開発会社を選定したら、開発するECサイトに必要な機能などを、自社と開発会社で一致させる必要があります。この際の擦り合わせ作業のことを要件定義といいます。要件定義がまとまったら、要件定義書の形で残しておきます。
サイトを置くサーバー会社も決定する必要があります。扱う商品点数、会員数、サイトの閲覧数などによって、準備すべきサーバーの容量は変わります。開発会社とも相談して、選定を進めましょう。
他に、必要に応じて、サイトのデザインをする会社や、決済代行を行ってくれる会社なども選定します。
ECサイト開設に必要な「運用準備」
ここまでくれば、サイトの構築自体は、決定した内容に従って、開発会社で進めることになります。ただし、任せきりにせず、定期的に進捗状況の報告を受けることも大事です。
自社では、特定商取引法に基づく表示やプライバシーポリシーといったサイトに掲載する事項を決定したり、顧客情報や商品情報などのデータ移行の準備をしたり、運用開始に備えた社内研修をしたりと、様々な準備があります。
準備が遅れて、サイト開設直前に慌てることがないように、スケジュールをしっかり立てて、それに沿って進めていきましょう。
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比較的手軽にECサイトを作れる2つの方法
ECサイトを作る方法は、4つから5つ程度に分類することができます。
フルスクラッチと呼ばれる開発会社と共にサイトを一から作って高度な開発もありますが、このような開発を行うのは、かなりの人員と予算を割ける企業に限れます。実際にはもっと手軽な方法を選択することが多くなるでしょう。
比較的手軽にECサイトを作れる方法には、ASPとパッケージの2つがあります。
ASPとパッケージ
ASPというのは、Application Service Providerの略です。プロバイダーが提供するサービスなので、自社でサーバーを準備したりする必要がなく、導入はかなり簡単です。
ASPには無料から始められるサービスもあり、個人でECサイトを始めるような場合は、まずASPから検討すべきです。ただし、サイトを構築する際の自由度は低くなります。
これに対して、オープンソースという方法もあります。無料公開されているソースコードを利用するもので、自社で自由に設計できますが、難易度も高くなります。無料公開されているコードを利用するものなので、開発会社のサポートはありません。
そこで、すでに開発されたソースコードの枠組みを購入して使うという方法もあります。これがパッケージと呼ばれるものです。
パッケージの場合、サイトの機能をカスタマイズすることが比較的容易で、開発会社のサポートも受けることができるので、ASPほどではありませんが、導入しやすい方法となっています。
自社サイトを構築する際の5つの方法
先ほどご紹介したASP、パッケージも含めて、ECサイトの構築方法は5つに分類できます。他の3つは、「オープンソース」と「フルスクラッチ」、そして「クラウドEC」です。クラウドECについては、パッケージの一種とする場合もあります。
以下では、これら5つの方法について、改めてご紹介します。一部、既に記述した情報と重複する点がありますが、ご容赦ください。
手軽さが魅力の「ASP」
ASPは、手軽に使えることが魅力です。ECサイトに必要な機能は一通り揃った状態でサービスが提供されるので、インターネットやSNSを使える程度のパソコンの知識があるだけで、サイトの開設が可能です。セキュリティ対策などもプロバイダーが行ってくれるので、自社で行う必要がありません。
無料で始められるサービスもあり、初期費用が安く済むのも特徴です。有料契約にすれば、より充実した機能も使えるようになります。
ただし、欠点としては、サイトを構築する上での自由度が小さいということがあります。また、ASPは、プロバイダーが提供するサービスなので、その会社がサービスを停止すれば、サイトを継続できなくなる可能性があるというのも難点です。
初期費用は比較的安く、ゼロ円から可能です。取り扱う商品点数やサービス内容によって、数段階の料金が設定されている場合が多く、高額のサービスの場合は、数十万円程度かかります。
初期費用とは別に月額料金がかかりますが、こちらもゼロ円のサービスもあります。ただし、その場合も決済手数料などの費用は発生するので、完全無料で使えるわけではありません。有料の場合の月額料金は、数千円から数万円程度までの幅があります。
ASPサービスの有名なものとしては、「BASE」や「STORES」があります。
参考:BASE
参考:STORES
自由度が高く低コスト「オープンソース」
オープンソースは、既にご説明したとおり、公開されているソースコードを利用します。プログラムを書き換える技術・知識がある場合には、導入費用が安く済み、自由度も高くなります。ただし、自社用にサイトをカスタマイズするため、サイト開設までには、それなりの時間がかかります。
オープンソースの大きな魅力は、改良が自由にできることですが、一方で、改良したプログラムにバグがあったりした場合の責任も自社で負うことになり、開発会社によるサポートもありません。また、セキュリティ対策なども自社の責任となります。
基本的な機能についてはオープンソースで無料提供して、機能を拡張したりサービスを充実させたりしたい場合は、規定の料金を支払えば機能やサービスを追加できるというシステムが採用されている場合もあります。オープンソース型のサービスとして有名な、「EC-CUBE」はこのタイプです。
初期費用はゼロ円から可能ですが、サーバーの維持費などは別途かかります。
参考:EC-CUBE
製品化されたオープンソース「パッケージ」
パッケージは、オープンソースが単に提供されるのではなく、提供会社が制作したプログラムの提供を受けるものです。ソースコードは開示されるので、自社でカスタマイズをすることもできます。
オープンソースの場合とは違って、パッケージを提供している会社のサポートがあることが特徴です。また、提供会社に各種のカスタマイズを依頼することができます。
パッケージを提供している「EC-ORANGE」を例にすると、外部の在庫管理システムや顧客管理システム、ポイント管理システムなどの外部サービスのとの連携も行っています。
パッケージの運用には、ASPの場合よりも技術力が要求されますが、オープンソースの場合に比べれば、要求水準は高くなく、比較的導入しやすいといえます。
導入にかかる費用は、提供会社に見積もりを算出してもらう形になりますが、数十万円から数千万円と幅があります。月額費用も同様に数万円から数百万円の幅があります。
参考:EC-ORANGE
一から自社サイトを構築する「フルスクラッチ」
フルスクラッチは、一から自社サイトを構築する方法です。公開されているソースコードなどは使いません。
サイトの仕様が完全に自由になるので、思い通りのサイトが作れますし、自社の既存のシステムとの連携も可能です。
ただし、相応の費用と開発期間が必要になります。サイトを開設した後の運用や保守、セキュリティ対策にかける費用も比較的高額です。
開発費用は数千万円単位になることが想定されますから、資金力があって大規模なサイトを運営する企業の場合のみ、この方法を取ることになります。
クラウドサーバーを利用する「クラウドEC」
クラウドECに関しては、この言葉を使用する人によって対象にしているサービスが少しずつ違う場合がありますが、共通しているのは、クラウド上にあるサーバーを利用する点です。
そして、パッケージと同様のカスタマイズが可能で、システムは自動的にアップデートされる仕組みになっている場合を、クラウドECと呼ぶことが多くなっています。
クラウドECは、ASPやパッケージの良いとこ取りとも評価されます。「ecbeing」や「ebisumart」がこの種のサービスを提供していますが、他社でもクラウド型のサービスを充実させていく傾向にあります。
例えば、MakeShopではASPを提供していますが、同社が大規模ショップ向けに提供している「MakeShopエンタープライズ」は、クラウドECのサービスです。
導入費用は、パッケージと同等か、やや高めという程度になります。
参考:ecbeing
参考:ebisumart
自社サイト構築の方法を選択する際の基準
これまでに見てきたように、ECサイトを構築する方法には、大きく分けて4つあります(クラウドECを別に数えれば5つ)。
以下では、これらの方法のうち、どれを選択すべきかについて解説します。以下の内容を踏まえて、自社に合った方法を選択してください。
開発費用や初期費用、月額費用など
言うまでもなく、費用は重要なポイントです。フルスクラッチの場合のように多額の開発費がかかるものもあれば、ASPのように基本的に開発費はかからないものもあります。
契約時にかかる初期費用をチェックすることも大事ですが、月額料金や運用にかかる費用は、固定費として継続的に発生するものなので、十分に検討しておく必要があります。
サイトを構築する際の自由度
サイトをどのくらいカスタマイズしたいのかも大きなポイントです。自社の既存のシステムと連携させたり、外部のサービスと連携させたりしたい場合は、オープンソースやパッケージを選択するといいでしょう。ASPでは、この点の自由度は小さくなります。
ただ、カスタマイズしたオープンソースのサイトの場合は、自社に技術を持つスタッフがいないと運用が難しい場合もあるので、開設後の運用体制についても検討しておきましょう。
サイトが古びないか
これは、近年クラウドECが注目される理由の一つです。せっかく開発したサイトも、年月を経ると古びていってしまうという問題があります。
一旦構築したシステムも、年月が経てば見直す必要がでてきます。サーバーにプログラムをダウンロードするタイプのシステムでは、システムを更新するには手間と費用がかかります。
システムを更新したり、新しい機能を追加したりといったことが可能なのかもチェックしておきたいポイントです。
事業規模に合わせた、おすすめのECサイト構築方法
この記事の最後は、事業規模に合わせたおすすめのECサイトの作り方を解説します。
これまでに書いてきた内容で、ECサイトの作り方には、いくつかの方法があり、それぞれに特徴があることは、お分かりいただけたのではないでしょうか。それを事業規模に合わせて選択すると、どのようになるのか考えていきます。
まず前提として、以下で紹介する方法によった場合にかかる費用の相場は、次のようになります。
なお、オープンソースに関しては、自社の相当な技術力がないと採用できませんし、フルスクラッチに関しては、余程の資金力がない限り採用できませんので、ここでは省いています。
紹介する区分は3つ
以下で紹介するものは、事業規模を3つに分けています。絶対的な区分ではありませんが、個人と企業に分け、企業は年商1億円未満と1億円以上に分けています。これで3つに区分されます。
事業規模が変われば、他のシステムとの連携の必要性も変わり、それに伴ってサイト構築の仕方も変わるので、このように分けてみました。
個人で開設するECサイトは、費用負担が小さい「無料ASP」から
既に書いた通り、ASPには無料で利用できるものがあります。BASEやSTORESといったサービスを使えば、誰でも簡単に費用負担なくECサイトが始められます。
ただし、費用が完全にかからないわけではなく、商品が売れた際には、決済手数料として数%が売上金から差し引かれます。
無料ASPの場合、独自ドメインを使いたい場合や、便利な機能を追加したい場合などには、追加で費用がかかる場合も多いのですが、逆に言えば、当面は最低限度の機能で十分だと思えば、非常におトクなサービスです。
コストをかけられない個人で行うECビジネスでは、無料ASPがおすすめです。
年商1億円未満くらいまでは、有料ASPで十分
ここまで「ASPはカスタマイズの自由度が低い」という解説をしてきましたが、それはパッケージやクラウドECと比べた場合の話であって、有料のASPの場合は、かなりの自由度があります。
また、有料ASPには多くのサービスがあり、自社のビジネスに合ったものを選べることも長所です。例えば、健康食品などに多い定期販売を行うのに適したASP、レンタル事業向けのASPなど、種類が豊富です。
事業規模がそれほど大きくないうちは、これらの特徴を持った有料ASPで十分です。また、有料ASPは、有料とは言っても費用負担はそれほど大きくありませんから、事業規模の大きくない企業でも導入することは容易です。
なお、どのサービスを利用するかを検討する際には、ネット検索をすると、有料ASPを提供しているサービスが多くヒットしますから、そこから3社程度を選んで、コンペを行うことをおすすめします。
コンペに参加させるサービスを選ぶ際には、それぞれのサイトに、導入事例が紹介されていますので、その事例を見て、自社に合うかどうかを検討するといいでしょう。
年商1億円以上なら、パッケージやクラウドECを使って自社向けにカスタマイズ
事業規模が大きくなると、有料ASPで構築したサイトでビジネスを続けるのは難しくなります。販売数が増えると、商品管理や会員管理の手間が膨大なものになるからです。
そこで、商品管理や会員管理をする外部システムと連携して、事務作業を省力化することが是非とも必要になります。
そのためには、外部システムと連携させることができるパッケージやクラウドECを採用することが必要になるのです。
ただし、パッケージやクラウドECの場合、最初にカスタマイズするためにかかる費用や、月々にかかる運用のための費用が高くなります。自社の収益力との兼ね合いで導入を検討してください。
【補足】無料ASPについて
ここまで無料ASPについては、あまり触れてこなかったので、簡単に補足しておきます。
BASEやSTORESが有名ですが、両者とも手軽にネットショップが始められることを売りにしています。サイトのデザインについて、テンプレートが用意されているので、自分の好み・希望に近いものを選択していくだけでサイトが作れます。
ネットショップ経営に不可欠な代金決済に関しても、クレジットカードや銀行振込など一通りのものが使えます。
通常、無料のプランの場合は商品点数などが限られていて、ショップを拡充するには限界がありますが、プランを変更して有料プランにすることで、商品点数などを増やせる仕組みになっています。
個人やごく小規模な企業がECサイトを作るには、無料ASPは手軽で便利なものなので、該当する人や企業は、検討してみる価値はあります。
まとめ
ECサイトの作り方について解説してきました。ECサイトの作り方には様々なものがありますが、最終的には自社に合ったものを選ぶことが重要です。この記事の内容を参考にして、自社にあったサイトの構築方法を見つけてください。
ECサイトの構築は、最初から上手くいくとは限りません。最初から完璧なものを作ろうとしてサイトを開設までに長い時間をかけるよりも、運用しながら修正していくほうが現実的ですし、最終的には満足のいくものが作れます。この記事を読み終わったら、早めに実際の行動に移されることをオススメします。
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