Facebook広告のカスタムオーディエンスとは?適した利用ケースや設定方法を徹底解説!

広告の効果を上げるためには、カスタムオーディエンスについてよく知ることが大切です。より細部にフォーカスしたデータを集められ、正確な分析ができるからです。その結果、問題点が発見しやすくなり、広告のパフォーマンス向上に役立てることができるのです。

今回は、カスタムオーディエンスについての基本的な情報や使い方をまとめています。興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

目次

カスタムオーディエンスの概要

カスタムオーディエンスとは、宣伝のターゲットとなるユーザーを詳細に指定できる機能です。この設定を用いることで、自身のサービスと接点のあるユーザーや、それに類似した人物にアプローチできます。

既存の利用者、もしくは類似オーディエンスは、他のユーザーと比べて成果につながる可能性が高い傾向にあります。これにより、宣伝の効率が上がるため、ビジネスの利益率アップに貢献するのです。

既存の顧客のデータを役立てることができる

Facebook広告に顧客リストをアップロードすると、自動的にSNSの登録状況を検知してくれます。これによって、アカウント情報を知らないユーザーに対しても、宣伝を行えるようになるのです。

コストパフォーマンスの向上に役立つ

カスタムオーディエンス設定を利用すると、成果につながりやすいユーザーが発見できます。その結果、宣伝の効率が良くなり、目的が達成しやすくなります。

Facebook広告では、広告が見られた回数ごとに料金が加算されます。何らかのアクションを成果として設定している場合、達成率が低いとコストが無駄になってしまいます。その点、アクションを起こす可能性が高いユーザーに対して宣伝できれば、コストパフォーマンスが上がっていきます。

おすすめの活用法

既存の顧客データをアップロードすれば、宣伝に活用することが可能です。ここからは、目的別におすすめの活用法を紹介していきます。

既存のサービス利用者向けの宣伝

自身のサービスを利用したことのあるユーザーに対しては、更なるアクションを行うよう働きかけましょう。例えば、過去に問い合わせを行ったことがある利用者に対しては、サービスへの申し込みを促すなどすると、次の行動に繋がっていきます。一方、既に品物を購入したことがあるユーザーには、別のおすすめアイテムを紹介することで、購入に結びつくことがあります。既存の利用者へのアプローチが幅広くできるのです。

既に自身のビジネスと接点のあるユーザーは、その他のユーザーと比べてサービスへの関心度が高い傾向にあります。これらのユーザーに対して積極的にアプローチを行うことで、効率アップに繋がります。

既存の顧客に似たユーザーを探したい場合

成果に繋がりやすいユーザーの中には、既存の顧客以外に、それに似た特徴を持つユーザーも含まれます。カスタムオーディエンスを利用することで、すでに自身のサービスを利用したことのあるユーザーと似た人物を発見することが可能です。

導き出されたユーザーは、他のユーザーと比べ、広告の内容に興味を持つ可能性が高い傾向にあります。こうした人物に対し宣伝することによって、成果率の向上が見込めるのです。

4種類のオーディエンス

カスタムオーディエンス設定には、大きく分けて4種類あります。ここからは、それぞれの特徴について詳しく紹介していきます。

顧客リストを基にしたタイプ

自身の持つサービス利用者の一覧を使い、宣伝に役立てるタイプの設定です。ここで気を付けなければならないのは、この方法はSNSのユーザーIDを所持する、一部の顧客にのみ有効ということです。自分の持っている情報と、SNSの登録情報が一致する場合に限り、自動的にオーディエンスとして設定されます。つまり、これに当てはまらないユーザーに対しては、アプローチすることはできません。

ウェブサイトを基にしたタイプ

自身のサイトに特別なコードを埋め込むことで、データを計測するタイプの設定です。ウェブサイトへのアクセスや、その後の行動などから特定の条件を指定し、それに当てはまったユーザーをオーディエンスとして設定することができます。例えば、ある特定の品物を購入したユーザーに対し、関連商品を提案するなどといった使い方が可能です。

エンゲージメントを基にしたタイプ

FacebookやInstagramなど、対象のアプリの中でユーザーがとった行動を計測するタイプの設定です。ただし、データを得ることができるのは、Facebook広告の対象となっているアプリ内のみです。それ以外のサイトからの情報は計測できません。観察できるユーザーの行動は、以下のようなものです。

「計測可能なエンゲージメントの種類」
・動画の再生
・各SNSのフォロー
・フォームの表示
・広告や商品ページなどへのアクセス

アプリ内での行動を基にしたタイプ

自身がリリースしたアプリ内で、利用者の行動を計測するタイプの設定です。特定の機能の利用や課金などを条件として設定し、それにマッチした行動をとったユーザーを発見できます。このとき、行動の内容ごとに対象を分類できるため、それぞれのユーザーの特徴に合わせて、最適な宣伝が行えます。

データ計測の為の設定方法

では、実際に設定を行う際には、どうしたらよいのでしょうか?

ここからは、それぞれのカスタムオーディエンス設定の手順を、詳しく解説していきます。

利用者のリストをアップロードする手順

自身の持つ顧客リストを活用する場合は、情報をまとめてアップロードしましょう。まずは、メールアドレスや連絡先などのデータを、Excelなどを用いてリストアップし、「csv」または「txt」形式で保存してください。

次に、広告マネージャーを開き、「オーディエンス作成」から「カスタムオーディエンス」を選択します。

「カスタマーリスト」という項目を選択すると、「顧客リストの準備」というメニューが表示されます。今回は、事前にファイルを準備しているので、「次へ」を選んでください。

用意したファイルの内容に従って、カスタマーバリューについての設定を行い、「次へ」をクリックします。

次の項目で、用意した顧客リストにカスタマーバリュー列があれば「はい」、無ければ「いいえ」を選択します。

カスタマーバリューとは、顧客がお金を使った頻度とどのくらいの金額を使ったのかを表す顧客価値のことです。

カスタマーバリュー列がある場合、顧客が使った金額に基づいて似ている人物を見つけ出すことが可能になります。

続いて、事前に準備したcsvもしくはtxtデータをアップロードし、オーディエンス名を付けましょう。

ウェブサイトから情報を計測する設定

この機能を利用するには、Metaピクセルを自身のウェブサイトに設置しておかなければなりません。詳しい手順に関しては、公式のヘルプページを確認しましょう。

まず初めに、広告マネージャーからオーディエンスの設定画面を開き、「オーディエンスを作成」を選んでください。

「カスタムオーディエンス」→「自分のソースを使用」の項目の中から「ウェブサイト」を選択します。

成果に関する設定を行い、名前を付けたら完了です。

参考:ピクセルの設定方法についてのページ

ユーザーの特定の行動を計測する設定

まず、広告マネージャーからオーディエンスの設定を開き、「オーディエンスを作成」を選択します。

「カスタムオーディエンス」を選び、「Facebookのソースを使用」の項目の中から希望のものを選んでください。

成果の基準となる条件を設定し、名前をつければ完了です。

アプリ内での行動を計測する設定

自身のアプリを利用するユーザーのデータを計測するためには、事前の準備が必要です。まず、Facebook広告にアプリの登録を行い、情報を取得するため、ソフトウェア開発キット(通称SDK)の設定を行いましょう。それぞれの詳しい手順については、公式のヘルプページを確認してください。

はじめにカスタムオーディエンス設定を開き、「オーディエンスを作成」→「カスタムオーディエンス」をクリックします。

「自分のソースを使用」の項目の中から、「アプリアクティブティ」を選びましょう。

成果に関する設定を行い、オーディエンス名を決めれば完了です。

参考:アプリの登録についてのページ

参考:Android向けのSDKガイドページ

参考:iOS向けのSDKガイドページ

カスタムオーディエンスの利点

続いては、カスタムオーディエンス設定を導入することによるメリットを3つ解説します。

成果に繋がりやすいユーザーを探すことができる

既にサービスに興味を持っているユーザーや、それに似た人物を効率よく探すことができるため、広告の効果がアップします。さらに、詳細な条件設定もできるので、より具体的なアプローチが可能です。

既存の利用者にアピールしやすい

新規のユーザーを開拓することももちろん大切ですが、既存のサービス利用者に対するアピールも、重要な要素と言えます。カスタムオーディエンス機能を用いれば、既存の顧客へのアプローチが容易にでき、繰り返しサービスを利用してもらいやすくなります。

興味を持ちやすいユーザーが簡単に見つかる

既存のサービスの利用者の特徴から、新たな顧客を見つけることが可能です。すでにサービスに興味を持っているユーザーと趣味嗜好が似ている人物は、その他のユーザーに比べると成果に繋がりやすい傾向にあります。そのようなユーザーに対して宣伝を行うことができれば、更なる顧客確保の糸口となるでしょう。

カスタムオーディエンスの欠点

メリットばかりではなく、デメリットも存在します。ここからは、カスタムオーディエンスの欠点を2つ紹介します。

準備に時間がかかる

カスタムオーディエンスは、他の機能に比べると、設定が複雑なのが難点と言えるでしょう。ウェブページにコードを埋め込む必要があるなど、初心者には難しい作業が沢山あります。そのため、知識がない方はまず勉強から始めなければなりません。結果的に、機能が利用できるようになるまでに、多くの時間が必要となります。

対象を絞り過ぎることがある

より具体的な設定ができることが魅力のカスタムオーディエンスですが、それ故に、的を絞り過ぎてしまうこともあります。ターゲットを限定し過ぎることで、宣伝の効率がかえって悪くなることもあるので注意しましょう。

エラーが出た場合にはどうすればよいのか?

カスタムオーディエンスの設定画面には、データの状態を示すアイコンがいくつか存在します。それぞれの意味を理解していなければ、問題に対処することもできません。ここからは、各アイコンの持つ意味について、詳しく解説していきます。

チェックマークが表示されない場合は要注意

情報の入力が正しくされている場合には、緑色のチェックマークが表示されます。この表示がない場合、入力を間違えている可能性があります。

黄色い「!」マークが出た場合

入力した情報が判断されない場合は、黄色の「!」マークがつきます。このマークを見つけた際には、内容に誤りがないかチェックしてください。

赤い「!」マークが出た場合

顧客のリストをアップロードした時に、赤い「!」マークが出た場合は注意してください。このマークが示すのは、ファイルのフォーマットの検出エラーです。フォーマットに沿ったリストが作れているのかどうか、再度確認をしましょう。

カスタムオーディエンスを設定すれば宣伝の効果を最大限発揮することが可能

カスタムオーディエンスについて学んでおくことで、初心者の方でも効率のよい宣伝を行うことができます。すでに顧客のデータを持っているのであれば、それを活用し、SNSのアカウントを発見することができます。見つけたユーザーに対し宣伝を行ったり、類似ユーザーを探したりなど、さまざまなアプローチができます。その結果、ビジネスの目的達成率アップが狙えるのです。

SNSを利用した広告配信を検討している方は、ぜひ今回紹介した内容を実践してみてください。

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この記事を監修した人

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