効果のあるFacebook広告クリエイティブの事例と作成ポイントを紹介

広告運用をしていると、「もっと効率的に集客アップ、売り上げアップを実現したい」と誰しもが思うでしょう。成果の出る広告にはある程度の法則があり、それは成功している広告から学べます。

この記事では、Facebook広告を活用して集客アップや売り上げ増加を達成した事例を挙げ、そこからわかる広告運用のポイントを紹介します。

目次

広告効果のあるクリエイティブを作る5つのポイント

広告運用でよく使われる「クリエイティブ」という言葉は、広告用に作られたキャッチコピーや動画、画像、文章などの素材のことを指します。広告で成果を出すためにはこのクリエイティブが大きく影響します。ここからは、広告効果のあるクリエイティブを作るためのポイントを5つ紹介します。

まず前提として、広告運用をする際はFacebook広告ポリシーを必ず守りましょう。ポイントをどれだけ理解していても、ポリシー違反をしていると広告掲載ができません。必ず内容を確認してください。

参考:Facebook広告ポリシー

ペルソナを設定する

ペルソナとは、商品やサービスを販売したい相手を具体的にした空想上の人物のことを言います。

例えば、Aという化粧品を販売するためのペルソナ
氏名:山田 明子
年齢:35歳
性別:女性
職業:会社員
居住地:関東
家族構成:既婚(夫、7歳と5歳の子ども)
趣味:キャンプ
悩み:ワンオペ育児でなかなか自分の時間が取れない

年齢や性別だけではなく名前や家族構成、趣味や日々の暮らし、悩みを設定することで、ユーザーにどのような魅力を伝えれば購入につながるのかを考えることができます。それをもとに、クリエイティブを作成していくとユーザーに響く広告になります。

広告はユーザーの心を掴むことが重要です。ユーザーが「私のことだ」「まさにこれに悩んでいる」と思うと、広告からサイトを訪れたり、商品を調べたり行動を起こします。行動を促すためにも、「30代女性、会社員」というような大まかなターゲット設定より、ペルソナのような具体的な1人の人物をイメージしてクリエイティブを考えるようにしましょう。

具体的なペルソナが決まったら、商品・サービスの魅力をアピールします。その際の方法としては、次のようなものがあります。

【具体的なイメージをユーザーに伝える】
商品やサービスを使ったことによって「どのような変化が起こるのか」という具体的なイメージをユーザーに伝えましょう。そうすることで、ユーザーが商品のメリットを理解でき、購買意欲が上がり商品やサービスの購入につながります。

【群集心理を使う】
「群集心理」を使って「3人に1人が利用している」のようなみんなが使っていることを伝えることで、消費行動へ背中を押してあげることもできます。

【他の商品やサービスと比較する】
他にも魅力を伝える方法として、他の商品やサービスと比較する方法もあります。

あなたがオンラインで商品・サービスを購入するとき、他のものと比較しませんか?他の商品と比べたり、その商品・サービスを使う前と後を比較することで魅力を伝えることもできます。例えば、化粧品であれば使用前と後で肌がどれだけキレイになったか、従来製品と比較して新商品はどれだけ保湿力が上がったのかなど。比較することで、その商品・サービスを購入するメリットを伝えられます。

画像内のテキストは20%未満にする

クリエイティブの画像内にあるテキストの量は20%未満にしましょう。ここでのポイントは、「画像内」ということです。広告の本文のような画像の外にあるテキストは含みません。

テキスト量が20%を超えたからといって、広告配信ができない訳ではありませんが、画像内に文字が多いとユーザーには見にくい広告になってしまいます。広告は伝えたいことを端的に発信することが重要です。ユーザーにとって、「見やすい・分かりやすい・読みやすい」広告を意識しましょう。

心理効果や行動習性を利用する

広告はスマホで見られることが多いので、そのほとんどが見過ごされます。そのため、スクロールしているときに目を引く広告にすることがポイントです。その方法として、色彩や視線誘導の法則を使いましょう。

【色彩の効果】
・色の明るさの差を利用します。例えば、「白の背景に赤色の文字」や「黒の背景に白色の文字」。コントラストによって文字を目立たせることができるので、クリエイティブに活用できます。

・色の与える印象を利用します。例えば、赤色のイメージは「活気・興奮」のように情熱的な印象を与える一方で、「危険・怒り」のように注意するという印象を与えることができます。広告でどのようなことを伝えたいかによって色使いを変えれば、テキストの文面だけではなく視覚的に訴えることが可能になります。

注意点として、広告を目立たせたいがために過度な配色をするのはやめましょう。派手な広告にしすぎるとかえって、怪しい広告と思われてクリックされにくい広告になってしまいます。

【視線の法則】
人がチラシやサイトを見るときの視線の動きには法則があります。広告でよく使われるのが「Zの法則」です。人は画面を見るとき、左上、右上、左下、右下の順で視線が動きます。この法則を利用して一番目につきやすい左上に最も伝えたいことや重要なことを書きましょう。

広告とLPは一致させる

LPとは「ランディングページ」の略で、広告をクリックしたときに遷移するページのことを言います。

広告をクリックして開かれたページが広告と大きく違っていたり期待していたものと異なっていたりすると、ユーザーは不安になりページを閉じてしまう可能性があります。このようなユーザーの離脱を防ぐために、広告とLPの内容やカラートーンは大きく異ならないようにしましょう。

広告を見てLPに来てくれたユーザーは、その商品やサービスに興味を持っています。LPでは、その興味を刺激して成果につながるような工夫をすると効果的です。

配置に合ったクリエイティブを使う

FacebookやInstagramには、本文と写真・動画を載せられる「投稿」と15秒程度の短い動画を載せられる「ストーリーズ」があります。どこに広告を掲載するかによって、クリエイティブを使い分けましょう。ここでは、「動画広告」と「画像広告」を作成するときに意識しておくことを紹介します。

【画像広告】
画像広告を作るときは、街の壁紙広告のように「一目で伝えたいことがわかる」ようにしましょう。そのため、1枚の画像広告で伝えたいメッセージは1つにし、デザインはシンプルなものが好ましいです。キャッチコピーを使ってユーザーにインパクトを残す手法も一つです。

また、広告が他の投稿の邪魔にならないように意識してください。例えば、Instagramでは「おしゃれ」「映える」というコンセプトに合わない広告だと、ユーザーが敬遠してしまう可能性があります。ユーザーが見たいのは広告ではありません。他の投稿に馴染む広告にして、ユーザーが思わずクリックしてしまうクリエイティブが理想です。

【動画広告】
動画広告は、画像広告よりも多くのメッセージを入れることができる反面、最後まで見てもらえるかが重要です。それは動画の「冒頭3秒」で決まると言われています。動画広告を作成するときは、冒頭に商品やサービスの一番伝えたいことを持ってきましょう。また、ユーザーはSNSを見るとき動画広告を音声なしで見る可能性が高いので、字幕をつけるなど音声がなくても伝わる工夫が必要です。

広告の成功事例5選

Facebook広告で成果を上げた事例を紹介します。この事例から、あなたの広告のヒントが得られます。

株式会社ワンダーマーク

株式会社ワンダーマークは、雑貨や文具を取り扱う日本の企業です。

【目的】同社のブランド「Ambiance Paper」の認知度とオンラインでの売上アップ

【広告の種類】写真広告、動画広告、カルーセル広告
カルーセル広告とは、1つの広告に複数の写真や動画、URLを設定できる広告。スワイプすることで、別の画像や動画を表示することができます。

【施策】
Facebookとパートナー連携できる「BASE」を活用してAmbiance PaperのECサイトを立ち上げ、商品カタログをFacebookにリンクさせ、広告を使いました。また、ターゲットを24歳~55歳女性として、過去30日間で購入履歴がある人や既存の顧客とよく似た特徴を持つ人にも、広告が表示されるように設定しました。

【成果】オンライン売上アップ

リノベ不動産

リノベ不動産は、中古住宅の購入からリノベーションまでを一貫して行っている企業です。

【目的】「中古リノベーション」を認知してもらい、興味関心のあるユーザーにアプローチするため

【広告の種類】写真広告、動画広告

【施策】「物件購入からリノベーションまでワンストップ対応」「自分らしい理想の住まいを実現するフルカスタマイズ」という自社の強みを表現するために、実際に行ったリノベーション住宅をクリエイティブに使用して視覚的に魅力を伝えました。

【成果】問い合わせ件数50%アップ

via SANGACIO

via SANGACIOは、日本のスニーカーブランドです。東南アジア、オーストラリア、ニュージーランドにビジネス拡大を計画しています。

【目的】商品購入や商品をカートに追加するというような目標をユーザーが実行するコンバージョンを増やすため

【広告の種類】写真・動画が含まれるカルーセル広告

【施策】すべてのクリエイティブに自社製品のスニーカーを入れ、オンラインストアのリンクも設置。また、広告の自動配置を活用してFacebook、Instagram、messengerでパフォーマンスの高い広告を配信しました。

【成果】売上アップ、コンバージョンは2.9倍に増加

Kitkat Chocolatory Australia

Kitkat Chocolatory Australiaは、シドニーとメルボルンの店舗とオンラインストアを展開する企業です。

【目的】年末商戦に向けて認知度を高め、実店舗とオンラインでの売上を増やすため

【広告の種類】ダイナミック広告、カルーセル広告、写真広告、動画広告
「ダイナミック広告」とは、ユーザーの閲覧履歴などから最適な広告が表示される仕組みのことです。

【施策】遊び心にあふれたクリエイティブでクリスマスをテーマにしたカラフルな画像や動画で目を引き、CTAボタンを配置しました。「CTAボタン」とは、「今すぐ資料請求」のようなユーザーの行動を促すボタンのことを言います。

また、オーストラリア在住の18歳~54歳と幅広いターゲットを設定し、広告の自動配置をすることで多くのFacebookやInstagramの利用者にアプローチすることが可能になりました。

【成果】オンライン売上が3倍

LTGAMES GLOBAL

LTGAMES GLOBALは、モバイルゲームやPCゲームの制作、販売などを行っている企業です。

【目的】ブランドの影響力を高める

【広告の種類】動画広告

【施策】新しいゲームの機能を強調してユーザーの注目を集めるような動画広告や、インフルエンサーが実際にゲームをやっている様子を動画広告で配信しました。

【成果】広告費用対効果が2倍

成功事例からわかる広告で成果を出す方法

ここまで、成果を出してきた企業の広告事例を紹介しました。それをふまえて、成果の出る広告を作る方法をお伝えします。

ターゲットを決める

広告で成果を出すためにはターゲットをしっかり決めることが大事です。Facebook広告では、年齢、性別、居住地だけではなく、ユーザーの興味関心や行動履歴から広告配信を設定することもできます。どのようなユーザーにあなたの広告を届けたいかを明確にして、ターゲットを決めましょう。

ターゲットや内容に合った広告の種類を選ぶ

ターゲットを絞れたら、それに合わせた広告を選びましょう。

広告の種類には、写真広告や動画広告、カルーセル広告、ダイナミック広告などさまざまなものがあります。ターゲットの行動なども考えてどのような広告が最適か考えます。

また、広告で伝えたいことの内容によっても選ぶ広告が変わります。写真では伝わりにくいのであれば、動画広告や複数の画像や動画を載せられるカルーセル広告を使うなど、発信したいものに合った広告を選定しましょう。

いろんなクリエイティブを試す

Facebook広告では、さまざまなクリエイティブを試して効果測定できます。実際に広告を配信してみなければ、ユーザーがどのような反応をするのかわかりません。効果を測定するために、A/Bテストを実施してみたり、複数の広告を配信したりして成果の出る広告を模索することが重要です。

効果測定をもとに広告の最適化をする

広告の効果測定データをもとに、広告を改善していくことでより成果を出すことができます。定期的に顧客データを更新して新たなユーザーに広告を配信できたり、費用対効果があまり良くない広告には他のクリエイティブを取り入れて再度配信してみたりしましょう。

一度成果が出た広告がずっと成果を出し続けるとは限りません。配信している広告を定期的に見直して、「さらに成果を出すにはどうすればいいか」を測定データと照らし合わせて考えていくとより良い成果が期待できます。

まとめ

この記事では、Facebook広告のクリエイティブの作成ポイントから事例、成果の出る広告の作り方までを紹介しました。

広告に絶対的な正解はありませんが、成功している事例からあなたの広告がより成果が出せるようになるためのヒントを得ることができます。さまざまなクリエイティブを試し、効果測定をして改善を繰り返していけば、あなたオリジナルの成果の出る広告が出来上がります。試行錯誤を続けていきましょう。

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この記事を監修した人

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