Facebook広告のクリエイティブとは?広告の種類や注意点についても詳しく解説

Facebook広告で最も大切なのは、クリエイティブです。クリエイティブとは、画像、動画、テキストといった広告の要素のことです。クリエイティブの設定によって、広告効果が大きく変わります。

しかし、クリエイティブの設定の組み合わせには多くのパターンがあり、初心者の方には難しく感じられるでしょう。そこで、この記事では、クリエイティブの基本について解説していきます。

目次

Facebook広告でのクリエイティブの基本

効果的なFacebook広告でのクリエイティブには次の3つの共通点があります。

  • 画像が1:1のアスペクト比で作られている
  • メインテキストの3行がよく練られている
  • 動画やストーリーズが効果的に使用されている

この3つを押さえた広告を作ることで、多くのユーザーに情報を届けることができます。この項目では、この3つのポイントについて詳しく説明していきます。

画像が1対1のアスペクト比で作られている

アスペクト比とは、画像の縦と横の長さの比率のことです。Facebook広告の画像は、1:1のアスペクト比がおすすめです。理由は2つあります。

1つ目の理由は、画像を1:1で作成すれば、フィード(タイムライン)での表示回数が多くなるからです。Facebook 内のフィード(タイムライン)に表示される広告を、フィード広告と呼びます。

フィード広告は、他と比べて、表示回数が多く、1:1のアスペクト比が推奨されています。したがって、画像を1:1のアスペクト比で作成すれば、フィード広告として配信されやすくなり、表示回数の増加につながるのです。

2つ目の理由は、1:1のアスペクト比は、様々な広告フォーマットを網羅しているためです。Facebook広告には、自動配置という機能を使うことができます。

自動配置では、予算を最大限活用して、広告の露出機会を増やすように配信されます。ただし、Facebook、Messenger、Instagramなどのどこに広告が表示されるかを選ぶことはできません。

ですが、画像を1:1で作成しておけば、配信先がどこであっても広告画像が正確に表示されます。

メインテキストの3行がよく練られている

Facebook広告では、テキストの最初の3行だけが表示されて、残りの文は見えません。残りの文を読むには、「続きを読む」をクリックしてもらう必要があります。したがって、ユーザーに伝えたい情報を4行目以降に書くと、その情報を見てもらえない可能性が高いです。

最初の3行に最も見てもらいたい情報を載せられるよう、文章の構成をよく考えることがポイントとなります。

動画やストーリーズが効果的に使用されている

Facebookには、ストーリーズという機能があります。ストーリーズでは、友達やフォロワーに写真や動画をシェアできます。日常的にFacebookを利用するユーザーの約7割が、このストーリーズ機能を利用しています。

また、SmaatoやLiftoffの調査によると、ディスプレイ広告よりも動画広告の方でクリック率が7.5倍増えたというデータがあります。以上のことから、動画やストーリーズを活用することで、多くのユーザーに広告を届けることができると言えるでしょう。

ビジュアル要素について

ビジュアル要素とは、広告の写真や動画のことです。

特殊な機材を用いて、調査対象者の視線の経路や滞留時間などを計測する調査をアイトラッキング調査と呼びます。Facebookが行ったアイトラッキング調査によると、Facebook広告のうち、ビジュアル要素が最もよく見られているというデータがあります。したがって、ビジュアル要素の内容を工夫することが重要になってきます。

この項目では、ビジュアル要素のうち、画像選定の方法を説明していきます。

画像の形式はJPGかPNGにする

Facebook広告の画像は、JPGPNGが利用できます。Adobe Illustrator形式のデータは使用できないので、これらを使いたいときは、ファイル形式を変換して使いましょう。

アスペクト比1:1の正方形の画像を使う

Facebook広告は、自動配置の機能を使うと、様々なところに広告が配信されます。特に、FacebookとInstagramで表示される回数が多く、両方ともアスペクト比1:1が推奨されています。

アスペクト比1:1で作成していれば、配信先がどこになっても画像は正しく表示されます。また、アスペクト比1:1で作成することで、垂直水平錯視の恩恵も受けられます。

垂直水平錯視とは、同じ長さのタテの線とヨコの線を同時に見たとき、人はタテの線をより長く感じるという錯覚現象のことです。この錯覚により、ユーザーには広告が実際より縦長で大きく見えるのです。これにより、たくさんのユーザーの目に留まり、広告のクリック率が増加します。

なるべく画質の良い写真を使う

画像の密度のことを解像度と呼び、解像度が高いほど画質の良い写真となります。Facebook広告では解像度の上限がありません。したがって、できるだけ画質の良い写真を使うようにしましょう。

全体の20%以下をテキストにする

少し前までは、広告配信に使うバナーの画像面積のうち、テキストが20%以上ある場合は罰則が課されていました。具体的には、広告の配信量を減らされたり、不承認になったりといったものです。

現在では、この罰則はありませんが、それでもテキストを20%以下にするのが望ましいです。なぜなら、Facebook広告の公式ヘルプセンターが画像内のテキストを20%未満に抑えることを推奨しているためです。

メッセージ量が少ないほうが、かえって意図が伝わりやすく、広告のパフォーマンスが高くなる傾向にあります。

Facebook広告でのテキストについて

Facebook広告でのテキストには、次の3種類があります。

  • メインテキスト
  • 見出し
  • 説明

この項目では、それぞれについて詳しく解説していきます。

メインテキスト

メインテキストは、最も伝えたい情報を書くところです。ユーザーが興味を示すような書き方でアピールしましょう。
また、リンク先のURLも載せられます。

文字数は、半角125文字以内が推奨されています。それ以上文字を書くと、「続きを読む」という表示で省略されてしまいます。つまり、ユーザーは「もっと見る」を押さないと、残りのテキストを見ることができないため、ストレスに感じるかもしれません。

見出し

リンク先の概要を伝える役割を果たすのが見出しです。

文字数はフィード部分では半角27文字以内が推奨されています。それ以上文字を書くと、省略されてしまいます。また、文字サイズなどの影響により省略が開始される箇所が変わるので注意しましょう。

説明

説明は、リンク先のURLにある情報の詳細を伝えるために書きます。

文字数は、フィード部分では半角27文字以内が推奨されています。他と同様に27文字以上書くと、省略されてしまいます。また、見出しの文字数が多いと、以下のように説明が表示されない場合があります。

配信先によって表示されないテキスト

Instagramでは、「メインテキスト」、「見出し」、「説明」のうち「メインテキスト」しか表示されません。したがって、画像とメインテキストに、十分な情報を載せる必要があります。このように、配信先によっては一部情報が表示されない場合があるので、よく確認するようにしましょう。

また、1つの広告の中で、配信先ごとに使うテキストを変えることができます。まず、広告セットタブで、変更したい広告にチェックを入れて編集をクリックしてください。次に、「配置」から「手動配置」を選んでください。これによって、あらゆる配置に対する設定ができます。

他の要素について

ここまでは、ビジュアル要素とテキスト要素について説明してきました。続いては、それら以外の要素について紹介していきます。

Facebookページにおける名前

Facebookページでの名前は広告主の名前を書きます。

名前に「公式」を入れて、会社を代表したアカウントであることをアピールすることもできます。しかし、何でも名前に書けるわけではありません。以下の条件に当てはまる場合は、名前として設定できません。

  • 人権を侵害する表現
  • 「公式」とウソをついているとき
  • 不適切な大文字表記(MaRkETingなど)や、不自然な句読点、大文字のみの利用(略語を除く)
  • 商標登録マーク(@)などの特殊記号
  • 「Facebook」という文字列、または類似する表現
  • 一般的な単語や地域名だけの名前
  • 説明またはスローガン(例: ベストカフェ – 町で一番のコーヒーをご用意しています)

Facebookぺージにおけるプロフィール写真

Facebookページでのプロフィール写真は、LINEのアイコンのように丸く表示されます。アイコンは小さいので、文字数が多いロゴや長方形のものは見づらいです。したがって、丸い図形で描かれた、文字数の少ないロゴなどをプロフィール写真に用いることをおすすめします。

ディスプレイリンク

ディスプレイリンクとは、広告のリンク先がどのようなページか、広告をクリックしなくても分かるようにURLの一部が大文字で表示される機能です。原則、リンク先ページのドメイン部分が表示されますが、別途表示を指定したい場合は設定が必要です。

アクションボタン

アクションボタンは、Facebook広告において、広告のクリック率を上げる働きをしてくれます。ここを押せばこの商品が手に入るとユーザーに伝わるので、クリックしてもらいやすくなります。以下の中から広告に合ったアクションボタンを選ぶようにしましょう。何を選ぶか迷ったら、「詳しくはこちら」を選ぶことをオススメします。

使用パターン設定
どんな商品・サービスでも使用可詳しくはこちら
商品・サービスによっては使用可購入する、予約する、登録する、申し込む、見積もり、お問い合わせ、ダウンロード
使用頻度は低い寄付する、予約リクエスト、メニューを表示、クーポンを入手、上映時間を表示、音楽を聴く、他の動画を見る、ゲームをプレイ、フォローする、WhatsApp メッセージを送信
非推奨アクションボタンを設定しない

Facebook広告の種類について

Facebook広告には、様々な種類があります。宣伝したい商品やサービスに合わせて適切な広告を選びましょう。

バナー広告

バナー広告は、Facebook広告の中でも多く利用されるフォーマットです。1枚の「画像」とユーザーの気を引く「テキスト」、情報の概要を伝える「見出し」という3つの要素からなります。

配置場所推奨アスペクト比推奨サイズ (px)備考
フィード1:1
1.91:1
1080×1080以上ストック写真を使用している広告は1.91:1のアスペクト比のみ利用可
右側広告枠1:11080×1080以上
インスタント記事1:1
1.91:1
1080×1080以上リンクを含む広告は1:1のアスペクト比のみ利用可
インストリーム動画1:1
1.91:1
1080×1080以上ストック写真を使用している広告は1.91:1のアスペクト比のみ利用可
Marketplace1:11080×1080以上
ストーリーズ9:161080 x 1080以上ダイナミック広告は1.91:1のアスペクト比のみ利用可
検索結果1:1
1.91:1
1080×1080以上リンクを含む広告は1:1のアスペクト比のみ利用可

動画広告

動画広告には、インストリーム広告、フィード広告、ストーリーズ広告などがあります。

インストリーム広告は、Facebookで動画の再生前後または途中で流れる広告のことです。インストリーム広告は、時間が長く、複雑な内容を伝えることに優れています。

フィード広告は、タイムライン上で投稿形式で表示される広告のことで、ユーザーに見られやすいというメリットがあります。

ストーリーズ広告は、ストーリーズ機能を使用して配信される広告です。フルスクリーンで表示されるのでインパクトを与えることができます。

配置場所推奨アスペクト比推奨サイズ (px)備考
フィード1:1
4:5
1080×1080以上デスクトップ版ニュースフィードの場合は1:1のアスペクト比で表示
インスタント記事16:91080×1080以上
インストリーム動画1:1
16:9
1080×1080以上
Marketplace1:11080×1080以上
ストーリーズ9:161080×1080以上ダイナミック広告は1.91:1のアスペクト比のみ利用可
検索結果1:11080×1080以上
動画フィード1:1
4:5
1080×1080以上デスクトップ版ニュースフィードの場合は1:1のアスペクト比で表示

カルーセル広告

カルーセル広告には3つの特徴があります。

  • 1つの広告に複数の画像や動画を載せられる
  • 画像や動画ごとにアクションボタンを設定できる
  • 画像や動画ごとにリンク先を設定できる

そのため、カルーセル広告は、1つの商品が持つ複数の機能を紹介したり、複数の商品をまとめて広告にすることに向いています

配置場所推奨アスペクト比推奨サイズ (px)
フィード1:11080×1080以上
右側広告枠1:11080×1080以上
インスタント記事1:11080×1080以上
インストリーム動画1:11080×1080以上
Marketplace1:11080×1080以上
ストーリーズ1:11080×1080以上
検索結果1:11080×1080以上

コレクション広告

コレクション広告は、メインとなる大きい画像または動画1つと、小さな複数枚の画像からなります。スマートフォンやタブレットなどのモバイル版に特化した広告フォーマットであるため、パソコン版では表示されません。

商品を販売するブランドを知ってもらいながら、商品の購入までつなぎたい時などに有効な広告です。

配置場所推奨アスペクト比 推奨サイズ (px)
フィード1:11080×1080以上
インストリーム動画1:1
1.91:1

1080×1080以上

配信前に確認するべき3つのポイント

作成した全ての広告の審査が通るとは限りません。広告が審査に通るように、この項目で紹介する3つのことを事前に確認しましょう。

プレビュー画面でチェックする

作った広告は、プレビュー画面で実際に確認するようにしましょう。

プレビューは、広告マネージャのアクションバーのプレビューから確認できます。プレビューを活用すれば、ミスやイメージとの違いが分かります。パソコンからだけではなく、スマートフォンやタブレットからも見て、デバイス別の広告表示のされ方をしっかりと確認しましょう。

テキストの量をなるべく減らす

画像内のテキスト量が多いと、配信できない場合があります。テキストは最低限にとどめて、ユーザーに伝えたい情報を絞り込むよう意識しましょう。

Facebook広告のポリシーを遵守する

Facebook広告のポリシーに違反していると、広告の配信が止められてしまうことがあります。

広告を配信する前に、今一度Facebookポリシーに目を通して、禁止コンテンツや制限コンテンツが含まれていないかを確認しましょう。

まとめ

今回の記事でご紹介したポイントを踏まえてFacebook広告を作成していけば、効果的な広告となるでしょう。しかし、一度作って満足するのではなく、ユーザーの視点に立って、修正を加えていくべきです。Facebook広告のレポート機能を使えば広告効果を確認できるので、こまめにチェックしましょう。

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この記事を監修した人

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