FBAの納品要件。15kg以上は出荷一時停止中!?
Amazonで販売する場合、FBAを利用すれば、梱包・発送・在庫管理・返品対応などをすべてAmazonに代行してもらえるため、作業を大幅に効率化できます。しかし、FBA倉庫への納品にはいくつかルールがあり、ルールに準拠していないとFBAが利用できません。
そこで今回は、FBA倉庫へ納品する際の要件について詳しく解説します。
FBA倉庫に納品する荷物の要件
そもそもFBA(fulfillment by Amazon)とは、Amazonの物流拠点であるフルフィルメントセンター(FBA倉庫)に商品を事前に納品しておくことで、商品の管理・注文処理・配送・返品を全てAmazonが代行してくれるサービスのことです。
もっとも、FBAを利用するには注文前に商品を納品しておく必要があります。注文発生後にFBA倉庫に商品を納品することはできません。
そして、納品する荷物にはルールがあります。
FBA納品の主なルール
FBAに納品する際は、ダンボールに明記された商品情報と、中身の商品が一致している必要があります。また、1つのダンボールには納品番号が同じ商品しか梱包してはいけない決まりになっています。
また、商品サイズごとに使用できるダンボールの最大サイズが決められています。なぜなら、商品に対してダンボールが大きすぎると輸送中に商品が動いて破損する恐れがあるためです。
さらに、荷物の重量が15kgを超える場合は、必ずダンボールに「重量超過」と明記しなければいけません。2020年4月27日からフルフィルメントセンターでは、納品時の1梱包または1商品の重量が15kgを超える商品(TPF2/TPF3/TPF4では25kg以上)の受領および出荷を一時的に停止しています。この制限は、FBA特大サイズの商品には適用されません。
商品サイズ・重量ごとのダンボールサイズ
商品1点の3辺が45cm未満×35cm未満×20cm未満で、重量が9kg未満の場合は、ダンボールのサイズは50cm未満×60cm未満×50cm未満、重量が30kg以下かつ18.1×10.0×2.5cm(長さ×幅×高さ)より大きく重量が0.15kg以上である必要があります。
また、商品1点の3辺が45cm以上×35cm以上×20cm以上・95cm×70cm×51cm以下で、重量が9kg以上40kg未満の場合は、ダンボールのサイズは3辺合計216cm以内かつ重量が40kg未満である必要があります。
メーカー専用輸送箱に関するルール
FBA納品する際の梱包方法には2種類あります。1つは普通のダンボールで梱包する個別梱包で、もう一つはメーカー専用輸送箱を使うメーカー梱包です。メーカー専用輸送箱には、必ずメーカーのロゴ付きラベルが貼付されている必要があります。
また、メーカー専用輸送箱の場合は箱のサイズに関する規定が個別梱包の場合と異なります。メーカー専用輸送箱の場合、95.0cm×69.9cm×50.9cmより小さく、重量が40kg未満である必要があります。
FBAで受領不可になる荷物の例
・梱包が壊れている、または汚れがある
・商品情報が箱に明記されていない
・商品情報がラベルではなく、手書きで記載されている
・1つの箱に複数の異なる納品番号の商品が梱包されている
・商品の大きさに合わせて複数のダンボールをつなぎ合わせて梱包されている
・商品が破損している
・強度の不十分な素材の輸送箱や麻袋
おすすめのダンボール
ここからは、FBA倉庫に納品する際のダンボールの選び方と、梱包時の注意点を解説します。
ダンボールサイズ
前述の通り、3辺が45cm未満×35cm未満×20cm未満で重量が9kg未満の荷物は、160サイズ(3辺合計160cm)未満のダンボールを使用することになります。
160サイズ未満で商品の大きさに合ったサイズのダンボールを使用してください。
・60サイズ
・80サイズ
・100サイズ
・120サイズ
・140サイズ
・160サイズ
おすすめのダンボール通販サイト
おすすめはダンボールワンです。
ダンボールワンの販売サイトでは、サイズ・材質・厚みなどの細かい条件を指定してダンボールを探すことができます。
緩衝材必須
ダンボールの大きさが要件を満たしていても、商品が小さい場合、箱詰めしただけでは輸送中に商品が破損する恐れがあります。少しでも箱内に隙間がある場合は緩衝材を詰めましょう。FBA納品で使用できる緩衝材は以下のとおりです。
・紙類(シュレッダー済みの紙は不可)
・エアキャップ
・クッション
重量超過について
前述の通り、荷物の重量が15kg以上の場合は、輸送員やFBA作業員の安全のために、箱に「重量超過」と明記する必要があります。
重量超過の記載は手書きではなく、「重量超過」と記載されたラベルを貼り付けなければいけません。重量超過ラベルは見やすいようにダンボールの天面・側面の2箇所に貼ることが推奨されています。
荷物重量の測り方
荷物の重さは体重計で測りましょう。もっとも、デジタルの体重計では計測しにくいため、アナログの体重計をおすすめします。
30kg以上の場合は要注意
前述の通り、FBAには最大40kgまでの荷物を納品できます。しかし、配送業者ごとに最大運送重量は異なります。
例えば、日本郵便の場合、最も重い荷物を運べる「重量ゆうパック」でも最大30kgまでしか運送できないのでご注意下さい。
FBA納品のラベル
FBAに納品する際に必要なラベルと、ラベル印刷ソフトを紹介します。
ラベル屋さん
ラベル印刷には、無料ソフト「ラベル屋さん」をおすすめします。テンプレートの数が5000種類以上あるためとても便利です。
参考:ラベル屋さん
Web版もあるため、インストールしなくてもブラウザ上で使用できます。外国語のテンプレートもあるため、今後海外版AmazonのFBA倉庫に納品することになっても引き続き使用できます。
FBA納品に必要なラベル
・出品者SKU
・納品ラベル
・重量超過ラベル
以下で各ラベルについて紹介します。
出品者SKU
SKUは商品の管理コードです。自分で設定しなくてもランダムで番号が割り当てられますが、在庫管理画面ではSKUの番号順に表示されるため、通常は自分で設定します。
FBA倉庫ではSKUを使って商品情報の関連付けをするため、出品者SKUは在庫情報に必ず含まれていなければならない重要な情報です。
納品ラベル
納品ラベルは、FBA納品時に使用される識別コードで、商品・出品者・商品の状態・出品者SKUごとに割り当てられます。
納品ラベルを貼らずにFBA倉庫に送ると、着払いで返送される恐れがあるため注意してください。
重量超過ラベル
前述の通り、15kg以上の荷物には重量超過ラベルが必要です。
ラベル屋さんの使い方
まずはラベル屋さんのホームページを開いて、右上の「バージョン10起動」をクリックしてください。
参考:ラベル屋さん
利用規約に同意
すると新しいウィンドウでラベル屋さんのWeb版が起動します。最初に利用規約が表示されるので、確認した上で同意してください。
特に登録も何もしていないと、右上に「未ログイン」と表示されますが、ログインしなくてもほとんどの機能を利用できます。
用紙・テンプレート選択
ラベルを新しく作るには、「新規作成」をクリックしてください。
すると、用紙選択画面が表示されるので、好みの用紙を選んでください。
次にテンプレートを選択します。基本的にどのテンプレートも利用できますが、SNSテンプレートだけはラベル屋さんクラウドへのログインが必要です。
デザイン編集
テンプレートを決定すると、デザインの編集画面が開きます。情報の編集をして「レイアウト」をクリックしてください。
次にレイアウトを決定します。
プリント
最後に「印刷へ」をクリックして、ラベルをプリントしてください。
FBA納品には注意が必要
FBAは便利なサービスですが、納品要件を満たしていないと着払いで返送されることもあります。納品前には必ず納品要件を確認してください。