FBA納品には、ダンボールのサイズや重量制限に様々な規定があり、その規定を守らなければ商品の納品を拒否されるだけでなく、ペナルティを科せられる場合もあります。
そこで今回は、FBA納品のダンボールサイズと重量制限について詳しく解説します。ルールをしっかり把握して、納品時のミスを防ぎましょう。また、FBA納品を利用してビジネスの効率化を図りたい方にも大変役に立つ情報をご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
FBA納品のダンボールサイズ
FBA納品のダンボールは、商品の大きさによって細かく決められています。まずは、そのFBA納品のダンボールサイズについて詳しく解説しましょう。
小型・標準サイズの商品の場合
小型・標準サイズの商品のダンボールは、160サイズ(長さ50cm×幅60cm×高さ50cm)より小さいものと指定されています。
ただし、同じ160サイズでも、1辺ごとの長さが異なるダンボールだと納品できないことがあるので気を付けましょう。
また、体積が小さくても重量のある商品(書籍や液体、鉄、粉など)を160サイズいっぱいに詰め込んでしまうと、重量超過を理由に納品を断られることもあるので注意が必要です。
大型サイズの商品の場合
大型サイズの商品用のダンボールは、3辺の長さの合計が「216cm以内」のものと指定されています。ただし、小型・標準サイズのように1辺の長さは関係ありません。
大型サイズ用のダンボールは、小型・標準サイズに比べて自由度が高いのが特徴です。しかし、もともとの商品サイズが大きいため、一つのダンボールに数個入れただけで重量超過になることがあり、その場合は納品を断られることがあるので気を付けましょう。
ダンボールの準備方法
FBA納品に使うダンボールを手に入れる方法には、大きく分けて3つあります。具体的には、「買う」「もらう」「使い回す」の3つです。
以下でそれぞれの方法について詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
ダンボールを買う
まずは、ダンボールを買う方法です。コストがかかっても良いので新品のダンボールを使いたいという方に適しています。
この場合、近所のホームセンターなどで購入しても良いのですが、Amazonや楽天、Yahooなどの大手通販サイトを利用すれば、わざわざ買い物に出かける手間を省けるほか、数多くのダンボール会社を比べたうえで購入できるので、高品質なダンボールを安く手に入れることができるでしょう。
特にAmazonでは、販売されているダンボールの種類が多くなっています。手のひらサイズの極小ダンボールから、200サイズ以上の大型ダンボールまで幅広いラインナップの中から選ぶことができるのでおすすめです。
ダンボールをもらう
次がダンボールをもらう方法です。
ダンボールは、地域のスーパーやドラッグストアなどの店員さんと交渉すれば、多くの場合無料で譲ってもらえます。
なお、店員さんは善意でダンボールを譲ってくださるので、交渉する際には丁寧な態度を心がけましょう。また、くれぐれも勝手に持ち帰ったり、ダンボール置き場を散らかしたり、無理なサイズを指定したりしないようにしてください。
ダンボールを使い回す
通販サイトなどで購入した商品は、たいていダンボールに梱包されて届けられます。これらのダンボールを使い回すのも良い方法です。
ただし、使い回す場合は、
・傷や破損、汚れなどがなく状態が良い
・Amazonや運送会社のダンボールサイズのルールの基準を満たしている
この2点をクリアしていることを確認してください。もし、上記の点に問題がなければFBA納品用に使い回しましょう。
以上、ダンボールを準備する方法を3つご紹介してきましたが、いかがでしたか?
新品のダンボールを使いたい方や、商品の大きさに合ったサイズのダンボールを使いたい方は、近所の店舗や通販サイトなどで購入すると良いでしょう。
できるだけコストを抑えたい方は、「もらう」や「使い回す」方法で準備すると経済的です。自分の好みや用途にあった方法でダンボールを準備してくださいね。
Amazonから納品を拒否されるダンボールとは?
FBA納品用に使うダンボールは何でもいいわけではありません。Amazonが要求する基準を満たしていないと判断された場合は、納品を拒否される場合もあるのです。
では、納品を拒否されるダンボールにはどのような特徴があるのでしょうか?
拒否される可能性が高いのは、主に以下のようなケースです。
1.ダンボールや商品が破損している
2.ダンボールがサイズオーバーしている
3.自分でカスタマイズしたダンボールを使用している
それぞれについて具体的に説明しましょう。
1.ダンボールや商品が破損している
FBA納品では、以下の画像のように、ダンボールが破損している場合は納品を拒否されることがあります。
また、ダンボールに収められている商品まで破損している場合は、納品を断られる可能性がさらに高くなるでしょう。
そのため、納品の際は、商品とダンボールの状態をしっかり確認しましょう。
また、商品に対して大きめのダンボールを使用するときは、緩衝材を入れるなどして商品の破損を防ぎましょう。
2.ダンボールがサイズオーバーしている
先ほども説明しましたが、FBA納品では使用できるダンボールサイズが決まっているため、サイズを逸脱したダンボールを使ってしまうと納品を拒否されます。
しかし、ごくわずかのサイズオーバーであれば、納品の担当者によっては受け付けてもらえる可能性はあります。
とはいえ、そのような担当者次第のあいまいな納品をするよりも、きちんとルールを守って納品するほうがより確かで効率的と言えます。
3.自分でカスタマイズしたダンボールを使用している
商品の大きさに応じてダンボールを切ったり、つなぎ合わせたりしたダンボールは、ほぼ100%の確率で納品を拒否されます。
また、ダンボールの形状を勝手にカスタマイズしてしまうと、商品まで傷つけてしまうおそれが生じますので絶対にやめましょう。
FBA納品の重量制限
FBA納品には、ダンボールのサイズだけでなく、荷物の重量制限もあります。この重量制限を守らないと、納品を拒否されることがあるので注意が必要です。
ここでは、重量制限の内容について詳しく解説します。
FBA納品の商品サイズ別の重量制限
FBA納品時の商品サイズ別の重量制限は以下の通りです。
【小型・標準サイズの商品】…30kg以下
【大型サイズの商品】…40kg未満
なお、15kgを超える荷物はダンボールの天面と側面に「重量超過」と記入するか、シールを貼る必要があります。シールはAmazonなどでも購入できます。
各運送会社の重量制限
FBA納品では、Amazon規定の重量制限を満たしていても、利用する運送会社の重量制限をオーバーしていれば配送自体ができなくなるため注意が必要です。
主な運送会社の重量制限は以下のとおりです。
【ヤマト宅急便】‥25kg以内
【ゆうパック】‥25kg以内
【佐川急便】‥30kg以内
もちろん、各運送会社はこれらの重量を超える荷物を運ぶためのサービスも用意していますが、その場合は送料が高くなります。
ルールを守らずにFBA納品したらどうなるの?
FBA納品は、ダンボールのサイズや重量制限等のルールを守って納品しなければなりません。
とはいえ、「送料を安くしたい」「一度にまとめて配送したい」という思いから、ルールを破って納品する人も少なくないのが現状です。
しかし、そんなルールを守らずに納品するユーザーに対して、FBAではペナルティを科す場合があります。
一体どのようなペナルティなのでしょうか?詳しく解説します。
ルールを守らずに納品した場合のペナルティ
FBA納品では、まず、重量制限を守っていないダンボールに関しては納品を拒否されます。
次に、サイズオーバーやカスタマイズしているような規定外のダンボールの場合、納品を拒否された後、着払いで返品されることがあります。
しかも、着払いで返品されると、送料が3倍になる可能性もあります!
たとえば、「東京から大阪へ160サイズのダンボールを日本郵政で3つ納品」した場合で考えてみましょう。
この場合、最初の送料は合計で6,480円になります。
これが着払いで返品されると、その送料として同額の6,480円を支払わねばなりません。さらに再納品する場合には、また6,480円の送料がかかり、最終的には6,480円×3回分=19,440円も負担しなければならなくなるのです。
つまり、ルールを守らずに納品すると、手間も送料も3倍になって非常に損をするということです。
さらに、何度もルール違反を繰り返していると、運営側から目を付けられてFBA納品自体ができなくなる可能性もあります。そのため、ルールをしっかり守るように心がけましょう。
大型商品をFBA納品するときのポイント
大型商品をFBA納品する際には、いくつか気を付けるべきポイントがあります。
ここでは、そのポイントについて詳しく解説します。
大型商品の梱包のポイント
FBAでは、以下の画像のような、メーカーの外箱がある場合はそのまま利用できます。
とはいえ、外箱のまま納品すると配送ラベルや伝票を直接貼られてしまうため、見た目が美しくありません。
そのため、メーカーの外箱を使用する場合は、緩衝材や半透明の特大のビニール袋などで全体を包んで納品することをおすすめします。そうすれば、ラベルや伝票を貼られてもきれいに剥がしやすくなり、見た目を損ねることもありません。
倉庫への納品のポイント
大型商品は重量があるため、1つのダンボールに複数個入れると簡単に重量オーバーとなってしまいます(結果として、納品を断られてしまうことは前述のとおりです)。
そのため、大型商品はできるだけ単体で納品するのがおすすめです。そのほうが納品拒否されにくくなり、より効率的です。
さらに、大型商品だと納品後の在庫保管手数料も高額になるため、なかなか売れない場合はコストがかさんでしまいます
そのような余計なコストをかけたくない方のために、FBAでは、商品の返送を断る方法や所有権を放棄する方法も用意しているので参考にしてください。
メーカー外箱を使用する際のルール
先ほども説明しましたが、FBA納品ではメーカー純正の外箱(輸送箱)を利用できるため、卸から仕入れた状態でそのまま納品することが可能です。 ただし、メーカーの外箱を利用する際には、サイズや重量制限についていくつかルールがあります。
そこで、メーカーの外箱を利用する際のルールについてご紹介します。
メーカーの外箱を使用する際のルール
FBA納品でメーカー専用の外箱を使用する際のルールは以下のとおりです。
【ダンボールのサイズ】‥(長さ95cm×幅69.9cm×高さ50.9cm)より小さいもの
【重量】‥40kg未満
また、ダンボールにメーカーのロゴ(シール可)や商品名の情報が明記されていることも条件です。
FBA納品できない商品
最後に、FBA納品で出荷できない商品についてご紹介しておきます。
・日本語による表示のない食品、海外化粧品、医薬部外品
・室温で保管できない商品
・動植物
・危険物
・化学薬品
以上は出荷できない商品のごく一部です。詳しい内容はAmazonのセラーセントラルのサイトで確認してください。
FBA納品はサイズや重量制限をしっかり守ることが効率化のカギ!
今回はFBA納品時のダンボールサイズや重量制限について詳しくご紹介しました。
FBA納品では、サイズや重量制限をオーバーしたダンボールだと納品を拒否される場合があります。
さらに、拒否された荷物は着払いで返送されることもあります。そうなると返送料を支払わなければならないくなりますし、再度納品するとなると再送料もかかってきます。こうなると通常の3倍ものコストがかかることになり、かなり損をすることになります。
「送料を安くしたい」「納品の手間を省きたい」といった気持ちから納品時のルールを守らないでいると、かえって手間やコストを増やしてしまうことになるので気を付けましょう。
自分勝手に判断することなくルールを守って納品するほうが効率的かつ経済的であり、業務もスムーズになります。
ぜひ今回ご紹介したFBA納品のルールを参考にして、ビジネスに役立ててくださいね。