近年、フリマアプリの需要が高まっています。一昔前なら、不用品はリサイクルショップや質屋を通して換金するのが主流でした。現在は、リサイクルショップよりフリマアプリのほうが「高額で売れる」と、多くの方がフリマアプリを利用しています。
フリマアプリにはいくつか種類があります。そのなかでも、利用者が多く、「売れる」フリマアプリをこの記事では紹介していこうと思います。
フリマアプリが人気の理由
フリマアプリ人気には、いくつかの理由があります。
・スマホやタブレットで気軽に始められる
・リサイクルショップより高価格で売れる
・換金までのスピードの早い
上記の理由によって、スマホアプリの利用者は年々増加しています。
フリマアプリについて
フリマアプリとは、スマートフォンやタブレットを利用してインターネット上でフリーマーケットを行うアプリを指します。
商品が購入されると出品者が手数料を支払うという仕組みになっているアプリがほとんどです。
経済産業省が発表した「電子商取引に関する市場調査の結果」によると、2021年にはCtoC-EC(フリマアプリ等の個人間取引)の市場規模は2兆2,121憶円となっています。前年が1兆9,586億円ですから、12.90%の伸び率を記録したことになります。
フリマアプリとオークションの違い
フリマアプリとオークションの違いは、価格設定にあります。
フリマアプリは、出品者が付けた価格での取引が基本です。値引き交渉が行われることもありますが、価格が引き上げられることはありません。「迅速に売買を行いたい」ユーザーのために簡素化されており、気軽に利用できるようになっています。
一方、オークションは、購入希望者によって値段が引き上げられます。そういう意味では、ゲーム的な要素を含んでいるとも言えます。売り手側も、できるだけ高値で販売することを目的としている場合がほとんどです。
不用品が売れて、ほしいものが安く買える
フリマアプリでは、中古商品の取引が主流です。そのため、安価で取引できるという特徴があります。売り手はリサイクルショップに売るより高値で換金でき、買い手は市場価格より安値で購入できるというわけです。
フリマアプリは、スマートフォンを利用して参加できるため、気軽に売買できるというメリットもあります。また、売り手と買い手の間にフリマアプリの運営者が入るため、金銭トラブル発生のリスクも軽減されています。匿名配送が普及しており、住所を明かす必要がないのもメリットです。
「フリマサービス・アプリで出品する目的」について、2021年の調査結果は以下のようになっています。
1位:不用品の処分の為(69.1%)
2位:お小遣い稼ぎの為(51.9%)
3位:整理整頓の為(48.8%)
1位から3位までの結果からも、不用品等を手軽にお金に変えられる事がフリマアプリの人気に火をつけたことがわかります。
ハンドメイド作品を販売するのにオススメのフリマアプリ
各フリマアプリの特徴や違いをふまえて、ここでは、ハンドメイド作品の販売におすすめのフリマアプリを紹介します。
minne(ミンネ)
ハンドメイド作品の個人販売には、ハンドメイド専用アプリ「minne」をおすすめします。
ハンドメイド専用ということで、利用者はハンドメイドが好きな人や、ハンドメイドを実際にしている人が多くなっています。このようなユーザーはハンドメイドに対する理解が深いので、販売しやすくなっています。
minneは海外への販売・発送も行っているので、ハンドメイド販売の幅を広げるのには最適なフリマアプリです。
手数料も、作品価格+購入オプション価格+送料の10.56%とそれほど高くありません。
Creema(クリーマ)
Creemaもminne同様、ハンドメイド専用アプリです。
Creemaも海外への販売に対応しています。2022年8月24日に海外購入代行サービスBuyee(バイイー)をリリースした事で間口が広がりました。
BASE(ベイス)
フリマアプリとは異なりますが、BASEでは個人のネットショップを簡単に開設することができます。
ただし、ホームページの開設にかかる時間や販売手数料の複雑さなどを考慮すると、初心者には、minneやCreemaがおすすめです。
フリマアプリでの売上が上がってきてから、次のステップとしてBASEを利用するとよいでしょう。
フリマアプリの王道「メルカリ」と「ラクマ」
ですが、以下のようなデメリットも存在します。
・値下げ交渉に応じないとなかなか売れない
・一点ずつ出品しなければならず手間がかかる
・ハンドメイドに理解のない人がいる
上述の理由から、ハンドメイド作品を出品する場合は、ハンドメイド専用のアプリを利用することをおすすめします。
ハンドメイドアプリなら、1点出品すれば同じ作品を「在庫」として登録できます。しかし、メルカリやラクマにはこの在庫システムがないため、同じ作品を1点ずつ出品する手間がかかります。
初心者におすすめの販売サイト
いろいろなアプリ(サイト)をご紹介しましたが、やはり一番のおすすめは「minne」です。
「minne」をおすすめする理由
minneをおすすめする理由は以下のとおりです。
1.運営実績がある
2.販売者向けのイベントやセミナーを頻繁に開催している
3.利用者数が多い
minneはハンドメイド販売サイトの中では、利用者数が最も多いサイトです。
2022年12月末時点で、minneのアプリDL数は1,371万件、作家数83万人、2020年10月には累計流通額は600憶円を突破しています。売上高は年々増加傾向にあり、今後も利用者・売上高の増加が見込めます。
販売者に対するセミナーや座談会も全国各地で行われており、販売者に対するサポート体制が整っているのも魅力です。
販売サイトは作品や用途で使い分ける
ハンドメイド販売にはminneをおすすめしますが、ほかの販売サイトは使えないと言っているわけではありません。
各販売サイトは、それぞれ個性を持っています。自分が販売したい作品とサイトのイメージがマッチすることが大切です。minneでは売れ行きが良くなくても、ほかのサイトでは売れるということも十分考えられます。
自分に合う販売サイトがないと感じたら、BASEやSTORES.jpを利用して、オリジナルの販売サイトを作成してもよいでしょう。
販売サイトの掛け持ちには注意
たくさんの人の目に留まるように、販売サイトを掛け持ちするハンドメイド作家さんがいます。たしかに、複数のサイトに登録すれば、作品を見てもらう機会は増えるでしょう。しかし、複数のサイトを管理することは容易ではありません。
販売サイトごとに購入者とやり取りしたり、作品を登録したりするのは、煩雑で手間のかかることです。その結果、すべてのサイトの管理が雑になるくらいなら、販売サイトの登録をどこか一つに絞ったほうがよいでしょう。
インターネットで作品を販売する方法
インターネット上で商品や作品を販売する方法としては、フリマアプリやECサイトの利用があります。フリマアプリとECサイトの特徴と利用方法について説明します。
フリマアプリで販売する方法
個人がインターネットで商品を販売する際はフリマアプリを使うのが主流です。フリマアプリであれば、スマートフォンやタブレットから出品できるだけでなく、出品するだけなら無料で利用できるからです。
代表的なフリマアプリは、先ほども出てきたラクマとメルカリです。その利用方法は以下のとおりです。
1.フリマアプリのダウンロードと利用登録
2.商品写真・説明文・価格・発送方法などを登録して出品
3.商品が購入される(購入者が運営側へ代金支払い)
4.出品者が商品を発送する
5.購入者が商品受け取り・受け取り通知
6.運営者から出品者へ代金支払い
基本的に出品者が設定した価格での商品購入になりますが、フリマアプリでは購入者と出品者の間で価格交渉が頻繁に行われています。
ネットオークションで販売する方法
ネットオークションには、アプリやWebサイトを利用して出品します。
1.アプリのダウンロードと利用登録(もしくは、Webサイトから登録)
2.商品写真・説明文・価格・オークション終了日などを登録して出品
3.商品が入札される
4.終了日に最高価格で入札していた人が落札
5.落札者から運営側に代金支払い
6.出品者が商品を発送する
7.落札者が受け取りを通知する
8.運営側から出品者へ代金支払い
基本的な手順はフリマアプリと変わりません。異なる点といえば、「出品期間があること」です。さらに、価格は購入者によって引き上げられていくため、思いがけず高値で落札されることもあります。
ECサイト(ショッピングサイト)を運営して販売
ECサイトとは、オンライン上のショッピングサイトを意味します。インターネット上に開設した独自のショッピングサイト上で商品を販売します。初心者がショッピングサイトを開設するのはハードルが高いのですが、楽天市場やAmazonといった大手のECサイトを利用してショッピングサイトをオープンするという方法もあります。
ECサイトのメリットは、同一商品を一度に、かつ、大量に販売できるという点です。フリマアプリだと1点1点出品しなければなりませんから、大量販売するにはECサイトが向いているといえます。
洋服を売るのに向いているアプリ
フリマアプリの中で最も出品数が多いカテゴリと言えば、「ファッション(洋服)」です。「メルカリ」「ラクマ」など、たくさんのフリマアプリが出ています。圧倒的に利用者数が多く、人気があるのが「メルカリ」、そして「ラクマ」と続きますが、どのフリマアプリでも洋服の販売は可能です。
ここでは、各アプリごとの特徴をご紹介します。
メルカリ
日本で最も利用者数が多いフリマアプリがメルカリです。
メルカリをCMで目にすることも多くなりました。利用者数が多いため、早く、しかも高値で売れる可能性が高いプラットフォームといえます。
リサイクルショップより高値で売れ、オークションより簡単に出品できるのが特徴です。出品者と購入者の間にメルカリの運営者が入ってくれるため、金銭トラブルの心配もありません。匿名配送も浸透しており、住所を相手に知らせる必要がないのもメリットです。
出品も商品の購入も無料でできますが、商品が売れた場合は、出品者側に10%の販売手数料がかかります。様々な人が利用しているため、中にはモラルのない利用者もいますが、トラブルが起こってもメルカリの運営者が対応してくれるので安心です。
ラクマ(旧フリル)
楽天が運営しているフリマアプリが「ラクマ」です。
商品が売れた際にかかる販売手数料が6%(税別)と、メルカリと比較して安いのが特徴です。
ラクマは、運営スタッフによるユーザーサポートが充実しているのが特徴です。購入者と出品者の間でトラブルが発生することもありますが、そんなときでも運営スタッフが間に入って対応してくれるため安心です。
メルカリほどユーザー数は多くありませんが、利用しやすさはメルカリと比較しても遜色ありません。
Brandear(ブランディア)
Brandear(ブランディア)は、宅配買取サービス最大手のサイトです。公式アプリで利用できます。
売りたい商品を段ボールに入れてBrandearに郵送すれば、価格の査定をしてくれます。価格に納得がいけば、そのまま買い取ってもらえばOK。納得がいかなくて返送してもらう場合も、送料無料です。再買取もできるので、気軽に利用できると人気のアプリです。
メルカリやラクマのように商品の写真と説明文を一点一点登録する必要がないため、時間がない人におすすめのサービスです。
ただし、Brandearはブランド物がメインのため、ブランド物以外は売れません。とはいえ、取り扱いブランドは7400種類以上。バッグや靴、貴金属なども買取可能です。
Shoppies(ショッピーズ)
元祖フリマアプリといえば、ショッピーズです。
若い女性向けのアプリで、ファッショアイテムが多く取り扱われています。ショッピーズでは、参考になるコーディネートを見ることもできます。
歴史が長いアプリなので、安心して登録・利用ができます。自分が投稿したコーディネートから商品が購入されると、お小遣いが入る仕組みや、コーディネートから商品が探せる仕組みは、ショッピーズならではの特徴です。アフィリエイトの要素を含んでおり、お小遣い稼ぎもできるアプリです。
メルカリやラクマと比較すると利用者数が少ないため、商品の売れやすさでは劣ります。また、商品の価格設定が5万円までなので、高額商品の販売には向きません。
CASH(キャッシュ)
CASHはフリマアプリよりもっと簡単に、ブランド品を換金できるアプリです。
取扱ジャンルは、ファッション、ファッション雑貨・グッズ、時計、スマートフォン、タブレット、金券などです。基本的にはブランド物がメインなので、ノーブランド商品は売れません。
使い方は以下の通りです。
1.ブランド一覧からアイテムを選択
2.カテゴリーを選択
3.コンディションを選択
4.アイテムの写真を撮影する
5.査定結果が出る
6.結果に納得できたら「キャッシュにする」ボタンを押す
7.ウォレットに査定額が入金される
商品を選んで写真を送るだけで即時換金できるのが魅力です。アプリは無料で利用できます。
ハンドメイドアプリの比較
ハンドメイド販売アプリを、「カテゴリ」「販売手数料」「振込手数料」の観点から比較してみましょう。
アプリのカテゴリ比較
ハンドメイド販売アプリのカテゴリは、「ハンドメイド」「インターネットショップ」「フリマ」の3つに分けることができます。
・ハンドメイド
ハンドメイドアプリでは、ハンドメイド作品しか出品できません。購入者もハンドメイド作品を求めてアプリを利用します。ハンドメイド専門アプリといえば、minneとcreemaが有名です。
・ネットショップ
ネットショップのカテゴリに該当するアプリには、「BASE」があります。自分のインターネットショップを作成して商品を販売する方法です。ハンドメイド作品だけでなく、幅広い商品を販売できるのが特徴です。
・フリマ
代表的なアプリには「メルカリ」と「ラクマ」があります。ハンドメイドだけでなく、不用品なども販売できます。
販売手数料を比較
次は、販売手数料について比較してみましょう。基本的にどのアプリでも販売手数料はかかります。
・ラクマ
ラクマの販売手数料は、商品価格の6%です。フリマアプリ・ハンドメイドアプリの中では最も安い手数料です。
・メルカリ
メルカリの販売手数料は、商品価格の10%です。
・minne
minneの販売手数料は、注文(作品価格+購入オプション価格+送料)に対して10.56%です。
・Creema
Creemaでは、作品、素材の販売手数料は商品価格の11%です。
・BASE
BASEでは、注文ごとに手数料が発生します。スタンダードプランの場合、注文の合計金額(商品代+送料)に「BASEかんたん決済手数料(3.6%+40円)」と「サービス利用料(3%)」がかかります。「Amazon Pay」「PayPal」の場合は4.6%+40円となるので注意しましょう。
販売手数料はアプリによって差があります。手数料も考慮して利用するアプリを決めると良いでしょう。販売価格に手数料を上乗せしておく必要もあります。
振込手数料を比較
振込手数料は、平均200円くらいかかります。
・minneメルカリ:一律220円
・Creema:3万円未満176円、3万円以上275円
・BASE:2万円未満250円+500円、2万円以上250円
・メルカリ:200円
・ラクマ:一律210円(楽天銀行あては1万円以上で手数料無料)
どのアプリでも振込手数料はかかります。細かい金額を複数回振り込むより、ある程度の金額をまとめて振り込む方が手数料の節約になります。
メルカリなどでは、メルペイなど電子マネーに換えられるサービスもあるので、積極的に利用しましょう。
個人販売にはフリマアプリがおすすめ
フリマアプリはスマートフォンさえあれば、すぐに始めることができます。利用者も多いため、初心者が商品を販売するなら、フリマアプリをおすすめします。
登録・購入・出品に手数料はかかりませんが、商品が売れると販売手数料がかかります。販売手数料はアプリごとに違いもあるので、この点も考慮して自分に合ったフリマアプリを選びましょう。
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