「消化仕入れ」「委託販売」の違いとは?仕入れや発注の種類を解説

ネットビジネスに興味があって、いざやろうとしても、まず「どこから仕入れをするの?」「何を仕入れるの?」というところからスタートしますね。そもそもどんな仕入れ先があるのかちゃんと理解していますか?さらに仕入れ方法には色々あることも知っておきたいですね。

今回は消化仕入れと委託販売の違いや、仕入先ごとのメリット・デメリット、賢い仕入れ方法、おすすめの仕入れサイト2選をご紹介していきましょう。

目次

3つの大きな仕入先

仕入先は1つではありません。大きく分けて3つあるので、最低限のことを学んでおきましょう。

1.メーカー(企画・製造・販売まで行う)
2.商社(輸出入や国内物流)
3.問屋(メーカーなどの商品を扱う)

メーカーは企画から製造までを行っており、そのメーカーや商社などの商品を扱う問屋が存在します。商社は輸出入・国内での物流を業務の中心としています。それぞれのメリットやデメリットを把握していきましょう。

「メーカー」からの仕入

仕入先で理想なのはメーカーです。メーカーは企画から始まり、製造・販売まで行っていますので、当然安定的な仕入れが可能です。仕入れでトラブルになることも少なく「メーカー直接仕入れ」は顧客の信頼も得ることが出来るからです。

しかし価格統制(市場が自由に価格設定が出来ず、政策的に指定、あるいは規制が入る)がある場合も考えられ、さらに1回の注文の最低ロット数も大きい傾向にあります。そのため、個人事業主には敷居が高く感じることも多いです。

「商社」からの仕入

商社は輸出入や国内物流を業務の中心にしており、物流がなく契約などの商流だけで動く場合もあります。

・幅広い商品やサービスを扱う「総合商社」
・特定の分野を扱う「専門商社」

総合商社で有名なのは、三菱商事や伊藤忠商事です。総合商社は、例えるならインスタントラーメンなどの身近なものからミサイルのような国家計画のようなものまで、幅広く扱うこともあります。そこまで大きな事業を出来る企業は少なく、国内ではほとんどを専門商社が占めているのが現状です。

「問屋」からの仕入

メーカーなどから様々な商品を仕入れ、そこから小売業に卸販売をする企業のことを問屋と呼びますが、商品の幅はかなり広いです。メーカーよりは交渉もしやすく、取引をしていくうえで信頼関係も築きやすいですね。

ネット仕入れが出来る問屋も増えてきていますが、実際に商品を確認するため、直接出向く人も多いです。

仕入の三つの特徴!

仕入れには様々な仕入れ方があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。場合によって使い分け、賢い仕入れが出来るようにしたいですね。大きく3つに分けて説明していきましょう。

1.単価を下げる仕入方法「大量仕入れ」

仕入れ法でよく聞く「大量仕入れ」ですが、文字通り、一度に大量に仕入れる方法です。

メリット
・少量よりも値引きがあり、商品単価を落とせる
・頻繁に注文する手間が省ける
・一度に大量に注文することから送料などの経費を削れる(送料無料になることもある)

デメリット
・商品の売れ行きが芳しくない場合は在庫を抱えてしまうことになる

大量仕入れは、売れるかどうかをしっかり見極めないと失敗してしまいます。「好きな商品だから」と安易に大量仕入れをして失敗する初心者が多いですが、仕入れ値を安くできるという点ではかなりメリットがあると考えて良いですね。

2.無駄を省く仕入方法「随時仕入れ」

在庫の状態に応じて、その都度発注する方法で、在庫の増減のペースが一定でない場合はこの方法が望ましいとも言えます。

メリット
・必要な分だけを仕入れるので無駄がない

デメリット
在庫をしっかりと管理しておかないと在庫切れになる
・発注回数が多くなる

大量仕入れとは違い、必要な分だけですので、支払いも必要な分だけになります。大量仕入れよりも仕入れ単価がどうしても高くなるのですが、この辺りは取引先との信頼関係をしっかり築いて交渉するようにしてみましょう。

3.コスト削減できる仕入方法「集中仕入れ」

集中仕入れとは、あまり聞き慣れませんが、ある拠点で一括して仕入れる方法のことです。個人事業主にはあまり関係ないかも知れませんが、複数店舗が存在する場合は、1か所でまとめて仕入れると安くなります。

メリット
・1つの拠点で仕入れ管理が出来る
コストを削減することが出来る

デメリット
・1つの拠点がそれぞれの拠点としっかりコミュニケーションをとる必要がある
・それぞれの拠点が仕入れたいものを本社経由にしなければならないので面倒

この方法は、一旦自社の倉庫で保管し、必要分だけ各拠点に送る方式ならかなりおすすめです。倉庫の所有がなく、仕入れたらすぐにそれぞれの拠点へ送る方式であると、いくつ発注してほしいかをしっかり考えて注文しないといけません。

絶対に覚えておきたい仕入の言葉の定義

仕入れするにあたって、知っておきたい専門用語があります。いったい何が違うのか、一緒に考えてみましょう。

1.返品不可能の「買取仕入れ」

仕入れ先から商品を買取る仕入れ方法です。買取るわけですから、売れなかったとしても返品することは出来ません。売れ残ってもセール品として安く売るなどしないと、在庫のままで利益が上がることはありません。仕入れ資金をしっかり確保しておかないと、思った商品を思った数だけ仕入れられない場合も出てきます。

仕入れる時は十分リサーチして、納得した上で仕入れないといけませんね。

2.在庫リスクゼロの「委託仕入れ」

仕入れ先と販売委託契約を結び、ショップに商品を置きます。商品が売れたら商品代金ではなく「販売手数料」をもらう方式の仕入れ方法です。

メリット
・在庫リスクはまったくない

デメリット
・商品を置くスペースが必要

買取仕入れは商品を仕入れた時点で仕入れ処理をしますが、この委託仕入れでは一旦「仮仕入れ」をして、商品が「売れた時点で」仕入れ処理をします。売れ残れば返品することが可能ですので、在庫リスクはありません。

3.委託仕入れとは違う!仕入れ処理不要で売れた分だけ支払う「消化仕入れ」

3つの中でも理解している人が少ないのが「消化仕入れ」です。委託仕入れと勘違いする人もいます。どう違うのか説明しましょう。大きな違いは、一旦仕入れ処理をしないところです。

委託仕入れ…商品が入って来たら仮仕入れ処理をして、売れれば仕入れ処理をする
消化仕入れ…仕入れ処理は一切なく、売れれば仕入れ処理をする

売れるまではメーカー資産となり、商品が売れてから、仕入れ処理・売上処理をします。ですから、ショップとしては在庫リスクなどの心配は一切ありません。売れるまで仕入れ処理をしなくて良いし、在庫リスクがまったくないのですから、とても扱いやすい仕入れ方法と言えます。

 仕入交渉時の注意点

初心者の場合、仕入れ値をそのまま受けるか、仕入れ交渉をした方が良いのか悩むところです。出来るだけ安く仕入れたいのですから、交渉の余地があればしたいところです。仕入れ交渉で注意したいことを考えましょう。

いきなり交渉よりも、まず信頼関係構築から

初めての仕入れで「いくらが希望です」なんて言ったら相手は驚きます。もし自分が逆の立場であったなら、信頼関係も築けていない初対面の相手にそんなことを言われると困りますね。最初は指定価格どおりで最低発注単位で仕入れをしましょう。

急がば回れです。まずは信頼関係を構築したり、実績を積んでから交渉するようにしたいですね。

信頼関係が築けたのちに交渉しよう

上手くビジネスが軌道に乗れば、定期的に仕入れることになります。何度もやり取りをするうちに、仕入れ先にとって「お得意様」となり、信頼関係を少しずつ築いていけます。出来ればメールのやり取りよりも、声が聞ける電話のやり取りをしたり、仕入れ先に出向いて顔を合わせて話す方が効果は期待できます。

信頼関係があれば「今度多めに発注するので掛け率を〇〇でお願いしたいのですが、ご検討いただけませんか」と交渉することが出来るようになります。ある程度の実績があれば、無理な要求でない限り対応してくれるはずです。

人と人との関わりですから、友人や恋人とのやり取りと似ていますね。相手の気持ちを思いやって行動すると、円滑にコミュニケーションがとれるようになるのです。

小規模メーカーを狙うべき?

個人事業主が、有名大企業と取引すること自体は難しいわけではありませんが、交渉となるとそうはいきません。大手企業からすると、個人事業主は大きな取引先ではないのです。ロット数や仕入れ価格の交渉などもってのほかなのですね。ダメもとで交渉してみようなんて考えても100%無理に等しいと考えても間違いではないのです。

小規模のメーカーだと、コミュニケーションが密に取れ、信頼関係を築きやすいです。多少の融通を利かせてくれたりしますので、純粋に取引も楽しめると思います。

仕入による「損益」を解説

ネットビジネスには「利益を得る」か「損失を被るか」の分かれ道があります。この2つの違いと関係性をより深く理解しておくようにしましょう。

売上原価・在庫を知る

商品を販売する目的で、他社から商品または材料を購入することを「仕入れ」と呼び、仕入れた商品は次の2とおりに分かれます。

・売上原価…その年、販売し実際に売上げた分の仕入れ額で収益になる
・在庫…その年の年度末に売れ残った分の仕入れ額で棚卸資産とも呼ぶ

仕入れ商品は売れると収益となり、売れ残ると翌年の資産と処理されるのです。前年度から繰り越した資産(在庫)であっても、今年度中に売上げになれば、それは今年の売上原価とされます。

「損失」になる仕入の計上

いつか売れるはず」と在庫を持ち続けるのも選択の1つですが、流行が終わったり、商品が劣化してくる場合、商品価値は下がってしまいます。在庫は資産ですが、資産価値がどんどん下がり、赤字を出すくらいの価格でも売れるか売れないかという状況になってきます。

仕入れ価格以上の売上を得られないということを決算書にも記載しなければなりません。「棚卸資産」から仕入れ価格を下回った分だけ減らし、また損益計算書では仕入れ価格と同じ金額の「損失計上」をする必要があります。

売上げが見込めないのであれば決算書などに適切に記載し、資産として扱わないようにしなければなりません。

意識しておく仕入した商品価値

まずそもそも在庫として残らないようにリサーチを徹底して仕入れするのは当然です。しかしなかなか思い通りにいかない時もありますね。売れないなら早めに思い切って価格を下げて売り、流行が過ぎ去ってから焦らなくても良いようにするなど、常に工夫するように心がけてください。

在庫管理をする場合、数だけで管理をしている人が意外に多いのですが、「品質」にも注目してほしいです。商品価値は品質第一です。常に商品が劣化していないかをチェックし、劣化しないような努力、また見切りをつけて安く売りきる判断をするなど、在庫として残り続けないようにしていきましょう。

おすすめ委託仕入れサイト2選!

まずは、リサーチも兼ねて仕入れサイトをチェックしていきましょう。流行の商品、お買い得の商品など、数万点ある商品から幅広く商品を選べます。国内仕入れサイトだと、説明文や画像もそのまま使えますので非常に便利です。海外仕入れのようなトラブルもほとんどありません。

おすすめの仕入れサイトを2つ厳選しましたので、登録することをおすすめします。

1.初心者必見の委託仕入サイト「トップセラー」

在庫を持たず、梱包・出荷や商品管理もいらない「ドロップシッピング」が出来るサイトです。すでにショップを持っている人なら、気に入った商品を簡単に追加するだけです。5商品まで選べるお試しプラン(月額利用料無料)から様々なプランが用意されています。

ショップの充実感を演出するのには持ってこいで、トップセラーの商品を入口にして集客を期待することも出来ます。在庫リスクや手間がかからない点では、初心者には超おすすめサイトといえます。

参考:トップセラー

2.グローバル商品を扱う委託仕入サイト「TEN TO TEN – MARKET」

日本のいいもの」「世界のいいもの」をテーマとしているのが最大の特徴。衣・食・住・遊など様々なシーンで日本らしさを生活に取り入れられるアイテムがそろっています。他のサイトの商品とは違って興味深いデザインのものも多いです。年会費や登録料は一切無料ですから、一度サイトをのぞいてみてください。

参考:TEN TO TEN – MARKET

成功者が知っている「委託仕入メソッド」

一言に「仕入れ」と言っても、仕入れの種類や方法など様々でしたね。仕入れはビジネスの要です。そして常に情報や時代は変化しますので、今の仕入れ方法を継続させるだけでは失敗してしまいます。その時々で、工夫しながら適切な仕入れが出来るようにしていきましょう。

仕入れで行き詰った時は、この記事を思い出してくださいね。

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この記事を監修した人

ビジネスのノウハウを実践ベースで徹底的に追求するのがアクシグ。
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