アイコスは、その利益率の高さから転売ビジネスの人気商品として取引されています。しかし、アイコスを転売する際はメリットと同時にデメリットや、注意しなければいけない点がいくつかあることをご存知でしょうか。今回はその注意点も踏まえながら、アイコス転売に関するメリットデメリットや実際の転売方法などについてご紹介していきたいと思います。
アイコスの転売は違法?
現代の社会においては喫煙は健康上の問題から様々な施設や敷地内で禁止され、愛煙家にとってはなかなか生き辛い世の中になっています。このような流れも相まって、アイコスを始めとする電子タバコは人気となり使用者は急激に増えました。
では、このアイコスなどの電子タバコの転売に関して、法律上では違法には当たらないのでしょうか。
電子タバコの転売は合法?違法?
結論を言うと、電子タバコの転売は現在違法には当たりません。基本的に、アイコスなどの電子タバコに限らず転売行為自体はきちんと合法的な手順を踏んで、ルールを守って転売さえすれば違法には当たりません。
しかし、電子タバコの転売に関してはそのルールを守らず転売してしまったケースも多く、過去に逮捕者が出てしまった事例もありました。そのため、「アイコス転売=違法」というイメージがついてしまいました。しかし、アイコス転売自体は違法ではなく、正規の方法で転売することは何も問題はないという真相を理解しておきましょう。
アイコス転売の逮捕例
ではアイコスの転売に関する実際の逮捕例とはどのようなものだったのでしょうか。
実際に逮捕された二人の少年は、通常一人一回しか使用できないはずの割引クーポンを偽造することで、安く大量にアイコスを仕入れて高額で転売しようという考えでした。このケースではこのように正規のクーポンをコピーして偽造し、本来受けられるはずのない割引を受けて商品を購入し転売行為を行ったことにより罪に問われました。転売自体ではなく、「不正入手による転売」が逮捕の理由です。
アイコスなど、サイトからクーポンを発行し利用する場合は通常アカウントを取得する必要があるため、クーポンを偽造しても高い確率で不正が発覚し、それを転売した場合は警察が出品者確保に動き出します。不正入手により商品を転売することは、違法行為なので絶対にやめましょう。
アイコス転売のメリットとは
アイコスの転売は、果たして本当に稼げるビジネスなのでしょうか。この項目ではアイコス転売のメリットについてご紹介していきます。
誰でも気軽に始めることができる
アイコスの転売自体は、商品が私たちにとって身近なコンビニからアイコスの公式ストア、フリマアプリ、ネットオークション、空港の免税店など様々な場所で入手可能となっているため気軽に始めやすいと言えます。
近年の健康志向ブームや受動喫煙対策などにより、愛煙家にとって煙の出ないアイコスなどの電子タバコは従来のタバコに比べて煙たがられたり嫌悪感を抱かれたりしないというメリットから、需要のある商品となっています。
さらにアイコス転売についてはアイコスは消耗品であり部分的な故障もしやすい商品のため、本体全体ではなく一部の部品のみを販売する方法も有効的です。
割引クーポンを活用できる
アイコスは、近年急激に利用者が増え、一時期は店頭では完売が続き入手困難になるほどの人気商品でした。そのため購入希望者の増加となかなか手に入らないレアな印象からオークションサイトでは価格が高騰し、物凄い利益率で取引されていたこともあります。
仕入れに関しては、アイコス公式サイト内で常時開催の割引プログラムやシーズン別で商品購入ごとに割引クーポンの発行などが行われています。通常価格より3,000円の値引きクーポンや会員ステージによって最大40%オフになる割引プログラムなどがあり、これらを活用することで安く仕入れることができます。
利益率が高い
先述のようなクーポンやプログラムを活用して安く仕入れることにより、出品時の販売価格次第では高い利益率で商品を売ることができる点もメリットの一つです。
特に新商品のアイコスや限定カラーのアイコスは、高い値段で取引されることが多く、人気の売れ筋商品となっています。新商品のアイコスに関しては、注目が一気に集まる商品のため、上手く入手することができれば仕入れ値の2倍以上の価格で転売できる可能性もあります。限定カラーの物に関しても、供給数が一定に保たれているため絶えず需要があり高価格で取引されている傾向にあります。これらの商品を見つけたときはぜひ積極的にリサーチしてみましょう。
アイコス転売のデメリットと注意点
次に、アイコス販売のデメリットについて解説していきます。また、ここではいくつかの注意点についても触れていきたいと思います。しっかりとチェックしておきましょう。
大量仕入れが難しいこと
アイコスは、従来のタバコと違い自販機や昔ながらのタバコ屋などでは取り扱われていません。そのため、公式サイトやコンビニ、フリマサイトなどから入手する必要があります。さらに入荷制限や数量にも限定がある場合が多いため、大量仕入れが難しいというデメリットがあります。しかし裏を返せば、品薄気味のアイコス商品を大量に仕入れることができれば、その分売る時も購入希望者が多く売りやすいということでもあります。
クーポン利用には制限がある
アイコス転売のメリットの項目で解説した通り、アイコスの公式サイトには割引プログラムや割引クーポンが用意されています。これを活用してアイコスを仕入れることができれば、仕入れ値はその分安く抑えることができますが、このようなクーポンなどには実は一人一回や、一製品購入時に一回というようにそれぞれ制限が設けられています。
先ほど逮捕例の際にも触れた通り、アイコスでこれらのクーポンを使用する際は個人情報を入力し、アカウントを取得する必要があります。規約やルールをよく読んで、重複で注文してしまうことのないように注意が必要です。
アイコスにも流行がある
アイコスに限らず、一時的に爆発的にブームになったものは服やファッションと同じように流行があります。例えばタピオカや人気モデルのスニーカーなどもそうですが、人気があるうちはみんなが手に入れたがったり、買いたがったりするため行列ができたり、品切れが続出したりします。しかし、一定の期間を過ぎるとブームは落ち着き、人気や価格も下がり始めます。
アイコスに関しても、テレビ番組でブームに火がつき、コンビニなどで商品が一気に完売していた時期がありました。トレンドや流行のある商品は、その流れに乗って最も需要の高い時期に転売しておくことが基本です。
アイコス転売で実際に行われていた3つの方法
アイコスが爆発的に売れ始めた時、大きく分けて3つの方法で転売ビジネスが行われていました。現在では価格も落ち着きを見せ、一部安売りされている動きも見せていますが、以前は非常に利益率の高い儲かる転売商品の一つでした。
それでは、実際に行われていた3つの転売方法について見ていきましょう。
集団による転売
アイコスのブーム真っ只中の時は、まさに商品を手に入れるために熾烈な戦いが繰り広げられていました。まず一つ目が、転売集団による大量仕入れです。アイコスの利益率はとても高く、アイコスの仕入れを担当する買い子をわざわざ雇って転売していた集団も存在していました。
アイコス公式サイトのクーポンの使用制限は一人一回などと決まっていたため、買い子の人数を増やして取得させたクーポンを買い子から買い取ったり、クーポンを利用して購入したアイコスを買い取ったりしていました。そしてその買い取った商品をオークションサイトなどに出品し、高い利益をつけて転売していました。
大体定価が1万円ほどのアイコスで、買い子への報酬が+3,000円〜5,000円ほど、そこからクーポンの分を値引き計算してアイコス一台の仕入れ値は10,000円〜12,000円ほどでした。次にこれを、オークションサイトではおよそ15,000円〜20,000円ほどの価格で転売していたので、大元の集団に入る利益は約3,000円〜7,000円ほどととても高利益をだしていたことがわかります。さらには中国からも中国人がこのアイコスブームに目を付け、転売に参戦していたので争いは非常に激戦となっていました。
個人による転売
前項のような転売集団にもともと雇われていた買い子が、個人で転売を始めたパターンもこれに当たります。買い子として培ったアイコスを探し出すスキルや人脈を用いて、コンビニを回るなどしてアイコスを仕入れ、オークションなどに出品していました。
自分の割引クーポンを使い終わってしまった後でも、クーポンを使わずともアイコスは品薄で十分高値で取引されていたため、商品を必死で入手する価値はありました。買い子や転売を行う人たちの中には、コンビニの店員と仲良くなり、裏で共謀することで新入荷のアイコスを大量に入手したり取り置いたりして転売する人もいました。そのため、店頭にはなかなか商品が置かれない、品切れが続くという事態も発生していました。
また、アイコスのクーポン自体もオークションでは転売されていました。アイコスやタバコを吸わない人にとっては転売しない限りクーポンは使わないものなので、これをオークションで販売し、購入者が他人名義でクーポンを使用し安くアイコスを購入、そして転売できていました。
卸店(コンビニ)による転売
アイコスは、全国のアイコス取り扱いコンビニ店で販売されています。なんとこのコンビニが、仕入れたアイコスを独自で転売していたという事実もありました。もちろんすべてのコンビニではなく一部の店舗で行われていたようですが、確かに店頭に定価で並べてすぐに品切れになってしまうよりも、プレミア価格により価格が跳ね上がっているオークションサイトに自ら転売した方が利益が大きいことは一目瞭然です。前項のように、買い子と共謀せずにこうして独自で転売を行っていたケースもあったということです。
アイコスの仕入れ先について
この項目では、アイコスを転売する際の仕入れ先についてご紹介していきます。
各種コンビニからの仕入れ
アイコスを仕入れる際の一番手っ取り早い仕入れ先は、コンビニです。全国の各種コンビニでアイコスは販売されているため、比較的に入手がしやすいです。しかし新商品などの人気商品は、入荷後すぐに他の転売ヤーに買い占められてしまったり、売り切れになってしまうことも多々あります。
そのため、コンビニの店員さんと仲良くなり、情報を入手できるようになることをオススメします。仲良くなることによって、入荷時期や予約可能かどうかについても聞き出すことができます。さらに、一番オススメの方法はそのコンビニの店長クラスの人と仲良くなっておくことです。先ほども書いた通り、コンビニが独自でアイコスを転売しているケースもあります。そのため、そのコンビニが転売をしているかどうかまで知ることができれば、どのコンビニで仕入れが可能か探し出すことができます。
フリマサイト
フリマサイトには、アイコスを手に入れたけど何かしらの理由により転売したい一般の人が紛れ込んでいることがあります。または、複数個のアイコスを販売している場合は、同じようにビジネスとして転売を行っている可能性が高いです。
一般の人は、Amazonで販売する方法を知らない場合も多いので、入手したアイコスの多くはフリマサイトで販売されています。さらに、Amazonではなくフリマサイトで多く取引されていることにはいくつかの理由があります。まず初めに、クレームを受け付けていないことです。あくまでもフリマサイトであることを購入者もある程度理解していますし、Amazonのように評価によってアカウント停止などのリスクも少なくすみます。また、フリマサイトのメルカリなどは利用者も多く、売れるスピードも早いです。フリマサイトで入手した商品を、Amazonで転売する人たちもいます。そのため商品の回転率も高く、仕入れやすいという特徴があります。
日本の喫煙に関する文化の変化と背景
この項目では、日本の喫煙に関する文化の変化と背景、アイコスの関係性について見ていきたいと思います。
現代の日本社会は喫煙者に厳しい
日本では現在、望まない受動喫煙の防止のために様々なルールが定められています。2018年7月には改正健康増進法で、原則屋内施設の全面禁煙が初めて法制化されました。さらに2020年4月には飲食店でも原則屋内禁煙となり、その敷地面積や個人経営や中小企業経営の飲食店のみ例外的に喫煙可とするなど非常に厳しくなっています。
街中でも喫煙スペースはどんどん縮小化・廃止される傾向にあり、喫煙者には厳しい社会になりましたがこれからさらにこのルールは厳しくなっていくとも予想されています。
喫煙者の気遣い
このように現在は様々な場所で禁煙・分煙が徹底されているとはいえ、食事の時など喫煙者と非喫煙者が同じ空間で集まることは往々にしてあり得ます。最近では非喫煙者への気遣いから、なるべくタバコを吸わないよう我慢している人も多く見かけますが、どうしても我慢できない場合は非喫煙者に対して罪悪感を感じながらタバコを吸う必要があります。喫煙が悪とされている風潮の中でその罪悪感を少しでも軽減し、煙や匂いも減らしてくれるアイコスはこのような経緯からも急激に利用者が増えるほど人気の商品となりました。
「日本人らしさ」も関係している
社会が喫煙者に厳しいものとなり、非喫煙者の受動喫煙に対する喫煙者の罪悪感や気遣いも乗じて、アイコスの利用者は爆発的に増えました。そしてその意識の根底には、人の目が気になるという日本人らしさも大きく関わっていると考えられます。日本人は元来、周りの人とうまくバランスをとりながら、周囲の目線を気にしながらうまく持ちつ持たれつ生活していこうとする意識があります。この日本人らしさも、アイコスが売れた理由の一つであり、「非喫煙者への気遣い・配慮・罪悪感」→「アイコス利用者の急増」→「みんなが使ってるから使ってみたい」→「お勧めされて断れずにアイコスを購入」という流れでアイコスは普及していったと考察します。
アイコスは今や喫煙者にとってのマジョリティ
発売当初は従来のタバコに比べ価格も高く、もともと「電子タバコ?普通の紙タバコの方が良いよ!」と言っていた人々も、今やアイコスを始めとする電子タバコを利用している場合が非常に多いです。いつの間にかアイコスは、先述したように日本の喫煙に対する意識や社会の変化、日本人らしさも相まって喫煙者にとっての多数派となっていました。
現在は喫煙に関する社会の変化をアイコスが後押しして、従来のタバコの利用者はどんどんマイノリティとして肩身の狭い状況になっています。アイコスはこのような背景から現在も人気商品として日本で取り扱われています。
まとめ
アイコスは現在の日本社会において喫煙者のマジョリティへと変化してきています。そのためまだまだ需要はありますが、もしアイコスを扱う転売ビジネスに参入するならこのブームが過ぎ去る前に始めましょう。その際は違法に当たる不正入手や今回の記事でご紹介した注意点など十分に踏まえながら、転売に挑戦してみてください。