日本の漫画は、絵の繊細さとストーリーの奥深さから、海外で高い評価を得ています。
そこで今回は、海外で人気の日本漫画を紹介します。
日本の漫画が海外で人気がある３つの理由
最初に、日本の漫画が海外で人気がある３つの理由を解説します。
海外には大人が楽しめる漫画が少ない
まず1つ目は、日本の漫画は大人が楽しめる作品も多いからです。
海外の漫画は子供向けの作品ばかりで、大人が楽しめる作品がほとんどありません。日本の漫画も元々は子供向けに描かれていましたが、現在は大人でも楽しめる作品が数多くあります。
日本の漫画は絵が繊細
2つ目は、日本の漫画は絵が繊細だからです。
日本の漫画の絵は、海外のものと比べてとても繊細です。一つ一つの仕草・表情・動きにまでキャラクターの個性が描かれているため、海外の人からするとまるで実写映画を見ているような感覚になるそうです。
日本の漫画はストーリーが面白い
3つ目は、日本の漫画はストーリーが複雑で面白いからです。
海外の作品は、基本的にヒーローズ・ジャーニーです。主人公が悪を倒す単純な冒険物語が多いため、爽快感はあっても感動はあまりありません。また、登場人物の設定・背景もそこまで深く掘り下げられていないため、感情移入もしにくいです。
しかし、日本の作品は単純なヒーローズ・ジャーニーではなく、敵だった者が仲間になったり、主人公が複数いたりします。それぞれのキャラクターの設定も非常に凝っているため、感情移入しやすくなっています。また、コメディ・歴史・スポーツ・恋愛・食べ物・異世界など、作品のジャンルが幅広いのも特徴です。
海外で人気な漫画は？各国ごとの人気漫画
続いて、日本の人気漫画を国ごとに紹介します。
アラブ首長国連邦
アラブ首長国連邦ではドラゴンボールシリーズが人気です。表表紙は以下のようになっています。
裏表紙はこのようになっています。
ドバイでは1冊34ディルハムで売られていました。日本円にすると1冊1,000円以上もすることになります。ドバイでは日本漫画は高級品です。
効果音なども英語で書かれています。
キャラクターのセリフも全て英語です。
イタリア
また、イタリアでも日本の漫画は大人気です。特に人気が高いのは名探偵コナンです。
巻末目次の次のページにはドラゴンボールの紹介がされています。
セリフは全てイタリア語で書かれています。
ブラジル
日本漫画の人気はブラジルにも及んでいます。ブラジルで特に人気が高い作品はNARUTOです。
ブラジルでは、少年ジャンプの「海賊マーク」が少しかわいくなっています。
ブラジルの公用語はポルトガル語なため、セリフは全てポルトガル語で書かれています。
ただし、絵の中の文字は日本語のままで、ポルトガル語の字幕が入っています。
巻末には、NARUTO独自の固有名詞の解説ページが掲載されています。
NARUTOの他にも、ブラジルでは様々な漫画が売られています。
ロシア
また、ロシアでも日本の漫画は売られています。ただし、他の国と比べると数は少ないです。
ロシアでもNARUTOは人気があります。
タイトルの「NARUTO」は、ロシア文字では「Наруто」と表記します。
作者紹介もしっかりロシア語に訳されています。
キャラクターネームもロシア語です。
本編は以下のようになっています。
ただし、効果音は日本語がそのまま表記され、近くにロシア文字が書き足されています。
タイ
タイでも日本の漫画は大人気です。一番人気はONE PIECEです。
全てタイ語に翻訳されています。
ちなみに、少年ジャンプの海賊マークは、タイでは以下のようになっています。
タイの本屋には、日本の漫画がズラーッと陳列されています。
マレーシア
3つの民族が暮らすマレーシアでは、日本の漫画の中国語版・台湾版・英語版が販売されています。
人気が高い作品はドラえもんです。下の画像は中国語版のドラえもんです。
値段は日本円にすると200円もしません。かなり安いです。
セリフは全て中国語に翻訳されていますが、擬音は日本語のままです。
他にも進撃の巨人も人気が高いです。下の画像は台湾語版の進撃の巨人です。
こちらは日本円にすると500円ほどです。
他にも、マレーシアでは日本の漫画がたくさん売られています。
フランス
日本の漫画は世界中で人気がありますが、中でも人気の高い国がフランスです。フランスで特に人気が高い作品を3つ紹介します。
まず1つ目は、約束のネバーランドです。
2つ目は、ワンピースです。近年、とても人気が高まっています。
セリフはフランス語訳されていますが、効果音は日本語のまま描かれています。
3つ目は、鬼滅の刃です。
他にも様々な作品が売られています。他の国ではメジャータイトルばかりが売られていますが、フランスでは少しマイナーな作品も売られています。例えば、実写映画化された「岳」もその1つです。
海外で人気の日本漫画売上ランキングTOP15
最後に海外で人気の日本漫画TOP15を紹介します。
1位 進撃の巨人
第1位は進撃の巨人です。
予測不可能なストーリーと巨人の恐怖を表現した繊細な描写が高い評価を得ており、世界21カ国・地域で、合計で1億部（電子版含む）売れているという人気ぶりです。
2位 ベルセルク
第2位はベルセルクです。
最新刊41巻の発売時には、日本だけでなくアメリカ、フランスでも同時に広告が出されたほど、海外人気が高い作品です。2021年に作者が急逝したため未完の状態でしたが、親交のある漫画家やスタッフにより連載が再開されました。
3位 ONE PIECE
第3位はONE PIECEです。
仲間と海賊として冒険をするストーリーで、現在も続いています。海外では友情物語が良いやキャラクターが好きという理由で大人気の作品です。
4位 東京喰種
第4位は東京喰種です。
人の肉を食べる喰種（グール）と呼ばれる怪人をめぐる、東京を舞台にした物語です。TVアニメ化や実写映画化もされています。
5位 チェンソーマン
第5位はチェンソーマンです。
海外で日本の漫画ファンが増えるきっかけとして、アニメが入り口というのがほとんどでしたが、アニメ化される前に北米のコミック売り上げランキング第1位を獲得するなど、異例の人気を博しています。
6位 ワンパンマン
第6位はワンパンマンです。
趣味でヒーローを始め、あらゆる敵を一撃（ワンパン）で倒してしまう男の物語。もともとWEB漫画として始まり、現在はリメイク版が連載中です。
7位 僕のヒーローアカデミア
第7位は僕のヒーローアカデミアです。
ヒーローを目指して成長するストーリーで、海外でも人気が高く、アメリカやフランスでもコミックの売上が上位にきています。
8位 NARUTO
第8位はNARUTOです。
外国人が大好きな「忍者」を題材にしていることもあり、完結して数年経った今でも人気が色あせません。
9位 俺だけレベルアップな件
第9位は俺だけレベルアップな件です。
韓国のWEB小説が原作で、ウェブトゥーン（縦にスクロールして読む漫画）として人気の作品です。日本では漫画アプリで累計プレビュー数6.5億回を突破しています。
10位 DEATH NOTE
第10位はDEATH NOTEです。
死神が落とした1冊のノートを拾った高校生が、次第に世界を巻き込んでいくストーリー。日本の他、ハリウッドでも実写映画化されています。
11位 鬼滅の刃
第11位は鬼滅の刃です。
アニメ主題歌やセリフが流行って大ブームとなった「鬼滅の刃」。海外でも高い評価を得て、映画は45の国と地域で公開され、全世界の累計来場者は約4135万人、総興行収入は約517億円を記録しています。
12位 おやすみプンプン
第12位はおやすみプンプンです。
どこにでもありそうな街に住んでいる、どこにでもいそうな少年プンプンに起こる波乱の日常を描いた物語。累計発行部数は270万部以上で、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の審査員委員会推薦作品にも選出されています。
13位 BLEACH
第13位はBLEACHです。
連載開始から20年経った現在でも人気が高く、海外のイベントではキャラクターのコスプレを楽しむ人が多くいます。
14位 ホリミヤ
第14位はホリミヤです。
優等生で人気者の女子「堀さん」と、地味で根暗な男子「宮村くん」の青春ストーリーです。TVアニメの他、実写映画化やTVドラマ化もされ、漫画のシリーズ累計売り上げは700万部を超える人気作品です。
15位 呪術廻戦
第15位は呪術廻戦です。
アメリカのアニメコンテンツ配信会社が主催したアニメアワード（世界200以上の国・地域の約1500万人が投票）で、2021年の大賞を受賞するほどの大人気ぶりとなっています。
日本の漫画文化は素晴らしい
日本の漫画は世界中で読まれています。外国人との会話に困った際は、ぜひ漫画の話題を振ってみてください。
