仕入れ交渉のコツを解説!有利に交渉を進める方法

転売ビジネスで稼ぐためには、仕入れ交渉を避けては通れません。

多くの人は交渉というと難しいものだと感じてしまいますが、普段の生活でも買い物や友人との予定の調整などで交渉を行なっています。

これから輸入ビジネスを実践しようとする人は「交渉」という言葉のイメージに騙されて、多くの勘違いを抱えていますが、仕入れ交渉のコツさえ知っていればすぐにチャレンジ可能です。

ここでは仕入れ交渉を行う際の注意点や、海外の業者との仕入れ交渉の方法、交渉を成功させやすくするコツなど解説しています。

いくつかのポイントをおさえて転売ビジネスでの成功を掴みましょう。

目次

仕入れ交渉時に気をつけたい勘違いとは?

仕入れをするときに、少しでも良い条件になるように交渉を行うことは大切ですが、いくつかのポイントに気をつけないと交渉が成立しにくくなります。

ここでは仕入れ交渉に慣れていない人がよく勘違いしてしまう3つのポイントを解説します。

勘違いを正せば、交渉に対する意識や成功率が変わります。

仕入れ交渉は迷惑なものではない

仕入れ交渉を行う相手である卸業者やメーカー、問屋は商品を販売することを希望しており、仕入れ交渉を含む商品の問い合わせは歓迎されます。

仕入れ交渉を個人向けの営業と同じように相手にとって迷惑なものであると勘違いしていると、うまく交渉を進めることができませんし、そもそも交渉を持ちかけることもできません。

卸業者によっては個人の輸入業者やネットショップからの交渉を受け付けていないこともありますが、基本的に仕入れ交渉は卸業者の売上に貢献するものであり、相手のためになることだと意識しておきましょう。

また、交渉に慣れておらず、いきなり電話をして迷惑をかけるのではないかと不安があるのであれば、最初はメールのみで交渉を行うと良いでしょう。

営業職の場合でも、営業を成功させるために必要なのはスキルではなく「相手のためになる」という考え方であり、相手のためだと考えていれば熱意を持って交渉ができます。

特にこれから売り上げを大きくしようとしている業者にとっては、販路を拡大できる仕入れ交渉は嬉しいものなので、交渉することは迷惑ではなく相手に協力しているのだと考え、勘違いを正しておきましょう。

交渉とは質問ではなく条件のすり合わせ

商品の仕入れ交渉は、質問ではなく条件のすり合わせをすることだと意識することが重要です。

商品の仕入れ交渉をする際は、初めは商品を購入させてもらえるか問い合わせますが、問い合わせからスムーズに仕入れられることもあれば、個人には販売していない場合や日本への発送手段が用意されていない場合など、様々な理由から販売を断られることがあります。

スムーズに仕入れができれば問題がありませんが、販売を断られた場合にはどうすれば販売してもらえるのかの交渉が必要です。

仕入れ交渉とはこの「どうすれば販売してもらえるのか」という条件をすり合わせ、他のライバルが断られて諦めた商品を仕入れたり、より安い値段で仕入れたりすることであり、仕入れられるかどうかの質問のことを仕入れ交渉だと勘違いしないようにしてください。

仕入れ交渉をして、他のライバルとは違うポイントを作ることができれば利益を大きくすることができますが、問い合わせのみで交渉をしたつもりになってしまうと大きく稼ぐことは難しいでしょう。

問い合わせの時点で販売を断られたのであれば、なぜ断られたのかを考え、こちらから条件を緩和することも考えると良いでしょう。

個人への販売をしていないのであれば、仕入れ価格をあげれば販売してくれるのか尋ねたり、発送可能な方法を伝えたりと、問い合わせで断られても諦めず、条件をすり合わせて交渉をしていきましょう。

販売を開始してからも交渉は続いている

多くの人が勘違いしているポイントとして、商品の仕入れが完了したら仕入れ交渉終了だと考えている点が挙げられます。仕入れが完了し、販売を開始してからも仕入れ先との交渉は続いていることを意識しておきましょう。

良い商品の仕入先とは、長く販売を続けていくためにずっと付き合い続けることになります。

再び商品の仕入れをしたり、担当者とのやりとりを続けていく中で信頼関係を強くすることができれば、最初の条件よりも良い条件で販売してくれる業者もありますが、待っているだけでは信頼関係は深まりません。

日本の業者か海外の業者かは関係なく、信頼関係を深めて良い条件での取引をするには、業者が不安に思っていることや不満な点を解消するような提案をすることが大切です。

初めて仕入れの取引をする場合、仕入先はこちらを信頼できるのか、継続して取引を行うのか様子を見るための条件で取引を行っていることがほとんどなので、積極的に信頼関係を築いて交渉を続けていきましょう。

例えば、仕入先の業者やメーカーの中には、ブランドイメージの悪化を防ぐためにAmazonでの販売を避けているところもありますが、取引を繰り返して信頼関係の基礎ができた後にAmazonでの販売を提案すれば許可が出ることもあります。

他にも、仕入れた商品の売れ行きや売れる商品の傾向をレポートして仕入先の担当者と仲良くしたり、仕入先が他の取引先との不満があることを知ったら、自分はその不満を解決できるとアピールして独占販売権を提案したりと、信頼関係を深めつつ仕入れ交渉をすることが可能です。

仕入れができれば交渉終了と勘違いせず、販売を始めてからも常に交渉は続くことに注意しておきましょう。

メーカーなど業者との仕入れ交渉の方法

メーカーや卸業者から仕入れをする際、仕入れる商品が増えてくれば交渉が大きな意味を持つようになります。

しかし、始めたばかりなど仕入れをする量が少ない場合には、基本的にメーカーの商品価格は決まっているため、必ず値下げ交渉をしなければならないというわけではありません。

ここではメーカーや卸業者から仕入れを行う際の仕入れ交渉の方法について解説します。

まずは問い合わせて商品カタログを手に入れる

メーカーや卸業者から仕入れを行うには、まず仕入れられる商品のカタログを送付してもらい、その後に商品の仕入れ交渉を行う必要があります。

メーカーへの問い合わせはメールで可能なところもありますが、電話のみ受け付けているところもあるため注意しましょう。

仕入れに関する話は営業の担当者と行うことが多いですが、はじめに電話受付の事務員と話す必要があります。

自分の名前とショップ名、小売販売業をしており新規での取引がしたいこと、仕入れをさせてほしいことを伝え、営業担当者へ電話を繋いでもらいましょう。

担当者と電話が繋がったら、再びショップ名や仕入れがしたい旨を伝えます。

メーカーや業者では小売りの販売店用に商品カタログが用意されているので、仕入れをしたい商品を伝え、その商品が記載されているカタログを送付してもらえるように依頼します。

伝えるべきこと、依頼する内容はメールでの問い合わせの場合も同様です。

また、最初の問い合わせではカタログの送付が目的なので、カタログの送付依頼のみで最低限必要なことは完了できますが、余裕があれば何ロットから発注できるのかの最低発注数と取引条件、商品の掛け率を尋ねておきましょう。

掛け率とは、メーカーが設定している商品の販売価格のうち、卸値の割合がいくつになるのかを示しています。

例えば、販売価格が100円の商品に対して掛け率が6掛けだと言われたら、その商品は販売価格の60%=60円で仕入れが可能ということです。

商品ごとに違う掛け率が設定されている場合も多いですが、最初の問い合わせで確認しておくとその後のやり取りがスムーズになります。

また、取引条件とはそのメーカーと取引を行う際、取引ができるかどうかに関わる条件のことです。

メーカー取引条件とは?

メーカー取引条件とは、メーカーが取引を行う相手を決める際に基準としている条件のことです。

メーカーとの取引では「毎月数回以上の取引が必要」などの様々な条件が決められており、よくある取引条件をまとめると「事業について」「販売方法」「支払方法」の3つに分類できます。

これらの取引条件はメーカーとの取引を始めるときにメーカー側から尋ねられますが、申告内容をもとに審査されて仕入れができるか決まるので、正確な内容を伝えるようにしましょう。

以下の内容を参考にしてください。

まず、「自分はどのような事業を行なっている事業者で、なぜそのメーカーを選んだのか」ですが、これは自己紹介・自己PRと同じで、メーカーに自分のことを知ってもらうための質問なので、初めての問い合わせの際などに自分から告げることも多いでしょう。

次に、「仕入れた商品をどうやって販売するのか」についても条件がある場合があります。

メーカーによってはネットショップでの販売ができないなど様々な条件が考えられますので、予定している販売方法について、国内で売るのか国外なのか、実店舗での販売かネットショップか、小売業か卸売業かなど詳細に伝えておきましょう。

他にも「支払いをいつするのか」は大事な条件です。

注文ごとに支払いをするのか、月毎にまとめて支払いをするのかなどがあります。

数回の取引の後は値引きの交渉も可能

メーカーからの仕入れができるようになれば、通常メーカーから提示された価格で仕入れることになりますが、何度か仕入れを行い担当者と打ち解けてきたら価格交渉することをおすすめします。

値引きするのが当たり前という態度ではメーカーと良好な関係にはなれませんが、ライバルよりも安値での販売をしたいなど理由があるのであれば、率直に伝えて値引きしてもらえるよう交渉を行いましょう。

常識的な交渉の提案であればメーカーに対して失礼にも当たりませんし、担当者の印象の悪化を恐れて値引きの交渉を控える必要はありません。

海外の業者と仕入れ交渉をする時のポイントとは

海外の業者と仕入れ交渉をするには、日本の業者に対する仕入れ交渉とはやり方が少々異なります。

重要なポイントをおさえて仕入れ交渉の成功率を高くしましょう。

硬い内容よりも簡潔で分かりやすい文面の方が、業者からの反応が良くなります。

英語が不安なら翻訳サービスを活用する

海外の業者と仕入れ交渉を行う際にはメールを使用するため、英語を話せる必要はありませんが、メールに書かれている文面を理解できなければ交渉することは不可能です。

そのため、英語が得意でないのならSNSやマッチングサイトでパートナーを探して母国語を教えあうランゲージエクスチェンジなどで英語の学習をするとよいでしょう。

しかし、学習の成果が出るのには時間がかかるため、将来のためではなく、すぐに海外の業者と交渉を行いたいのであれば、インターネットの翻訳サービスを利用しましょう。

クラウドソーシングを利用すれば低予算で翻訳サービスの利用が可能ですし、Google翻訳なら無料で利用できます。

金額や数量などの数字は読めますし、わからない文章があれば翻訳サービスで訳してもらえばコミュニケーションに問題はありません。

英語が話せなくともこれらのサービスを活用し、海外の業者との仕入れ交渉を行いましょう。

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交渉の内容は具体的にする

海外の業者と仕入れ交渉をする際、長文のメールを送っても返信の確率は高くありません。

そこで、わかりやすく簡潔に、金額や発注したい個数など、数字に関する事項を具体的に記載した文章でメールを送るようにしましょう。

不自然な言葉遣いの長いメールを送っても、迷惑メールとみなされて業者に読んでもらえません。

どの商品を何点注文する予定なのか、どのくらいの頻度で注文したいのか、希望する仕入れ金額はいくらなのかなどを確実に伝えることが重要です。

翻訳サービスを利用していても、相手にとっての利益がきちんと伝われば、仕入れ交渉に対する対応も良くなります。

コツをおさえて返信の確率を上げよう

海外の業者に仕入れ交渉メールを送る際、相手の母国語でメールを送ると返信率が高くなります。

例えばフランスの業者にメールを送る場合、一度でもやり取りがあるのであれば、相手に断った上で英語でやり取りをすることは問題ありませんが、最初から母国語ではない英語でメールを送ることはマナーとして失礼ですし、そもそもメールを開封せず、内容に目を通してもらえない可能性が高くなります。

他にも、大きなメーカーや業者に送るメールはGoogle翻訳ではなくクラウドソーシングを利用した文面を利用しましょう。

大きな企業では不自然な文章のメールに対する返信はほぼありません。

メーカーでなくとも、必ず仕入れたい商品を取り扱っている業者を見つけたら出来るだけ自然な文章のメールを送るようにすると返信率が高くなります。

また、すでに一度仕入れ交渉メールを送っていて返信がないのであれば、そこで諦めずに期間をあけて再度交渉メールを送信しましょう。

その際は、2通目のメールタイトルで「以前のメールは返信していただけましたか?」と注意を引いたり、興味の引けそうな文面に変えてみたりと工夫すれば返信されやすくなります。

交渉メールに返信がない場合、メールが開封されていなかったということも多々あるため、1回のメール送信で諦めないことが大切です。

仕入れ時の価格交渉のコツ

日本国内であれば交渉しなくとも商品をほぼ適正な価格で仕入れることができますが、交渉で仕入れ値をできるだけ安くすればその分利益が大きくなるため、仕入れ時の交渉は非常に大切です。

また、海外の業者の場合は値下げの価格交渉が前提となっているため、交渉しなければ仕入れ値が非常に高額となります。

ここでは価格交渉をするためのコツを解説します。

1度の交渉で年間の仕入れ量を決めて仕入れ価格を下げる

商品の仕入れ交渉は人間とのやりとりなので様々なやり方があり、1回分の取引のみでなく複数の取引について、まとめて交渉することもあります。

例えば、1年間に必要な量の商品を一度の交渉で仕入れて金額を先に決めておき、複数回に分けて発送や支払いを行うことも可能です。

価格交渉により仕入れの値段を下げる際には、少ないロット数よりも多くのロット数を仕入れた方が安くなりやすく、さらには、間に卸業者や問屋を挟まずにメーカーから直接仕入れた方が、業者を挟むよりも安い値段で仕入れができます。

しかし、メーカーから仕入れる際には最低ロット数が大きくなり、1度に大量の商品の仕入れが必要です。

そこで、先に述べたように1年分の商品量で交渉を行い、発送や支払いを複数回に分けておけば、仕入れ価格を抑えやすくなります。

メーカーにとっても、1度だけの取引よりも安定した継続的な取引に加え、営業担当者も安定した成績をあげられることから、お互いにメリットの大きな方法です。

また、メーカー側から考えると、1度に大量の商品が販売できても、取引先が倒産してしまえば在庫が格安で販売され相場が崩れる原因となるため、1度の取引よりも少量ずつ発送した方が経営が安定します。

仕入れ値を安く抑えることができることに加え、継続的な取引として信頼関係も築きやすく、仕入先にとってもメリットがある良い取引方法なので、メーカーに仕入れ交渉をする際には取り入れると良いでしょう。

実店舗での仕入れでも価格交渉ができる

業者からだけではなく、実店舗から仕入れをする際も値下げの交渉は可能です。

仕入れたい商品が見つかったらそのまま購入するのではなく、まずは大口で見積もりが欲しいことを伝えて価格交渉が可能な担当者に会わせてもらいましょう。

ただし、その店舗でよく売れている商品の価格交渉は難しいため、在庫になりそうな商品について交渉をすることが大切です。

店舗は在庫リスクを抱えたくはないため、大口で在庫を減らすことができることで利益となるため、価格交渉しやすくなります。

ディスカウントストアで型落ちのヘッドホンが定価の3000円で販売されているのを発見しても、Amazonの販売価格も同程度の場合、3000円で仕入れていては利益を出すことはできません。

しかし、ディスカウントストアでヘッドホンを買い求める人はあまりいない上、型落ち品であれば在庫となる危険があります。

そこで、担当者に在庫を買い取ると交渉して値下げをしてもらえれば、安く仕入れ可能です。

横暴な態度や強引な交渉をすると逆効果のため、友好的な態度で交渉し、長時間拘束しないように10分程度で終わるように注意しましょう。

値下げ交渉の際には、まず仕入れられる在庫があるのか確認した上で、店舗がどのくらいの値段まで下げるのか提示してもらいます。

店舗は原価割れをしないようにワンクッション置いた価格を提案してくるため、その価格をさらに値下げするよう交渉が可能です。

3000円のヘッドホンを2000円に値下げしても、在庫が50個あれば10万円分の売り上げが上がり、在庫を減らすこともできるため、店舗にも利益があり価格交渉は可能です。

交渉の際には、型落ちしていることを理由としてもいいですし、相見積もりを取ることはよくあることなので、他社の方がより安い価格を提案してきたことを匂わせて見えないプレッシャーをかけることも効果的です。

値下げを交渉する理由はどんなものでも良いですが、ただ値下げを要求するのではなく、きちんと理由を示すことで交渉の成功率が上がります。

店舗が処分したがっている商品は交渉しやすい

価格交渉をしようとしている商品を店舗が処分したがっている場合、通常よりも非常に安い価格での交渉が成立することがあります。

実店舗で数点の商品を購入する際の価格交渉では端数の切り捨て程度の値引きとなることが多いのですが、ホームセンターで外箱が開封済みだった商品の価格交渉では、5180円の値付けがされていた商品が4000円まで値引きされました。

この商品は、長期間売れ残っていたため、店舗側が在庫の処分のために大幅な値引きを行ったケースです。

価格交渉をする際には商品のパッケージが汚れていたり、展示品だったなど、何らかの欠陥があればそのことを理由として交渉しますが、中身が新品のままであっても外箱が開封されていれば交渉の理由とすることができます。

長期間在庫として売れ残っている商品は価格交渉で成功する確率が非常に高く、大きな利益を出すことができるため、価格交渉ができる理由を見つけたら積極的に交渉して、安く仕入れましょう。

大量の在庫がある商品や長期間売れ残っている商品の購入など、交渉相手である店舗や担当者の利益を考えて交渉することが価格交渉の大切なポイントです。

交渉をする時の3つの注意点

メーカーや業者への仕入れや値下げの交渉をする際、いくつか注意しなければならないポイントがあります。

基本的には常識的な対応をしていれば問題は起こりませんが、知らないままでは大きな損失となる可能性もあります。

ここでは交渉時の注意点を解説するので、交渉の前に確認しておきましょう。

交渉では相手への気遣いが必要

安く仕入れて高く販売することが転売ビジネスの基本ですが、交渉相手への気遣いを怠り、不愉快な思いをさせてしまえば仕入れ交渉はうまくいきません。

例えば、初めての取引で少ない数量の仕入れを交渉する際、理由もなく値引きの交渉を行ってしまえば、交渉相手である仕入先は不愉快に感じ取引に応じない可能性が高くなります。

商品の価格交渉は仕入先との信頼関係が強くなってから行うことが基本であり、すでに仕入れている商品の売れ行きが良い場合など、今後の仕入れ数を増やしたいときに行うものです。

これまでの取引によって取引先に利益をもたらしていて、今後も取引を継続することでさらに取引先にプラスとなるからこそ、より良い条件での取引を行えるようになります。

そのため、初めて取引を行う業者と仕入れ交渉をする際は、値引きの交渉は避けておくと良いでしょう。

交渉に慣れてくれば、担当者の反応などから価格交渉が可能か判断できるようになります。

また、転売ビジネスは、価格差のある商品をリサーチして利益を出す方法なので、価格交渉が必須の商品は、仕入れる商品として間違っています。

価格交渉をしなければ利益が出ないであれば、その商品は取り扱うべきではないということに注意しておきましょう。

日本での新規取引では価格交渉を避ける

メーカーや問屋などの業者も原価で商品を売っているのではなく、利益が出る価格で商品を卸しています。

価格交渉は、そういったメーカーの利益を減らすことを要求するものであり、継続した取引から生まれる信頼関係を前提としているものなので、初めての取引では商品の卸価格や最低注文数、支払方法などの取引条件を確認して仕入れを行い、メーカーとの価格交渉は避けましょう。

国内のメーカーや問屋では、商品の掛け率は決まっているため、新規の取引で価格交渉をしても断られるのみです。

価格交渉では相手の利益も考慮する

仕入先と継続して取引を行い、価格交渉を行う際、他にも同じ商品を取り扱っている業者があるのなら相見積もりを取ることがあります。

しかし、相見積もりで価格交渉を行った場合には、いくつかの会社を競わせて値引きを行わせるため、通常よりも大幅に値下げ交渉が可能なことが多いですが、場合によっては仕入先が無理な値下げをしていることがあるので注意が必要です。

さらに、仕入れ先の規模が小さい場合には、値下げが原因で倒産してしまうこともあり、そうなると新たに仕入先を探す必要があるため、互いに不利益な結果となってしまいます。

また、値下げにより仕入れ値を安くすることができますが、仕入先が無理な値下げで利益を得られない状態では取引は長く続かないため、倒産せずともすぐにその値段での仕入れはできなくなります。

価格交渉を行う場合は、自身の利益だけでなく、相手にとっても利のある結果となるように注意をしましょう。

ライバルよりも効果的にアプローチできる交渉のコツ

どんな交渉であっても、ちょっとしたコツをおさえれば成功率は上がります。

自動化が進んでいる現代社会では、メールやチャットですぐに連絡が取れるようになりましたが、交渉の相手は機械ではなく人間です。

交渉は人との会話であるということを意識すれば、効果的な交渉の方法がわかります。

ライバルよりも一歩進んだ交渉術で、より有利にビジネスを行いましょう。

交渉の基本的なポイント

交渉を行う際に、必ずおさえておくべきポイントは5つです。

まず、交渉する前の前提として、交渉の対象となっている商品に興味を持ちましょう。

興味があれば商品に関する知識も増えて交渉の材料として使えますし、何も知識がない状態でも商品の気になるポイントの質問をすれば、購入に意欲があることを感じさせることができます。

仕入れ交渉の相手であるメーカーなどの業者は、自分たちの商品に興味がある相手には好意的な良い印象を持つため、交渉がスムーズに進むことも期待できます。

次に、店舗で交渉を行う際のポイントとして、交渉は値引きの権限がある担当者と行うことに注意が必要です。

現場のスタッフには価格交渉の権限がないことがほとんどなので、商品についての詳しい説明が聞きたいと伝えて、担当者に引き継いでもらいましょう。

また、できるだけ上の立場の人と交渉を行った方が大きな交渉がしやすいため、服装や年齢を参考にして探してみると良いでしょう。

その際には挑発的な態度をとったり、強い口調での交渉は行わないようにしましょう。

爽やかな雰囲気と柔らかい口調で交渉を進めれば良い印象を与えて交渉をスムーズにしますが、悪い印象を与えてしまうと提案を断られる確率が高くなります。

しかし、柔らかい口調とは言っても、初対面の相手にフランクな口調で馴れ馴れしく話しかけると、相手に不愉快な思いをさせてしまいます。

ビジネスとして交渉を行う以上、相手に対して丁寧に対応するのはマナーの一つですし、交渉相手として尊重していることを示せば前向きに交渉に応じてくれる可能性が高くなります。

口調や態度は店舗での交渉に限らず、電話やメールでのやり取りの際にも重要なポイントです。

そして、最も重要なポイントとして、交渉は相手にとっても利益のある提案をすることを心がけてください。

長期間在庫となっている商品を購入する代わりに値引きをしてもらったり、現金で一括で支払いをしたり、継続的に商品の仕入れを行ったりと、相手にとってもなんらかの利益がないと交渉は成立しません。

お互いに利益のある提案ができれば、交渉を進めやすくなるだけでなく、今後も交渉しやすい関係性を作ることができます。

交渉の成功率を上げる重要なコツ

価格交渉を成立させることは難しいですが、何も働きかけないとずっと同じ価格での仕入れを行わなければなりません。

そのため、運が良ければ価格交渉が成功するかも程度の軽い気持ちでも、積極的にアピールし、交渉を行っていくことが大切です。

また、価格交渉の成功率を上げるため、週に2回など短期間の間に発注を繰り返して、仕入先からの関心をあらかじめ高めておきましょう。

仕入先から売上が良く継続して取引を行なっている取引先として認識されるため、交渉が有利に進む可能性が高くなります。

最初は簡単な交渉から練習する

価格交渉は最初から成立させることは難しいので、普段の生活で身近なホームセンターでの値引き交渉で経験を積むと良いでしょう。

背広を着ていたり、特徴的な制服を着ているスタッフは、価格交渉の権限を持っている場合が多いです。

交渉に慣れないうちは、外箱の汚れがある商品を綺麗なものと交換してもらえないか、端数を切り捨てて値引きをしてもらえないか、と交渉をしてみましょう。

端数ほどであれば値引き交渉をしている一般客も多いため、交渉が成立する可能性が高いです。

慣れてきたら、複数まとめて購入する代わりに値引きをしてもらえるよう交渉します。

また、値引き交渉と同時に他店の在庫を確認するようにしておけば、いい商品が見つかった際に大量の仕入れがしやすくなります。

家電量販店ではこのような値引きの交渉が多く、すぐに断られることが少ないため、家電量販店から始めるのがおすすめです。

相手にも利益のある交渉で良好な関係を築こう

以上、今回は仕入れ交渉の方法と、交渉に重要なコツについて解説しました。

メーカー仕入れの場合など、仕入れが大変なのではないかと不安に感じている人も多いですが、最初は難しい交渉は必要ありません。

しかし、交渉のコツを知っていれば、仕入れ交渉だけでなく、価格交渉でも有利に交渉を進めることができます。

交渉で一番重要なコツは、交渉の相手にもメリットのある提案をすることです。

また、丁寧な態度で交渉に臨むことでスムーズに交渉を進めることもできます。

ぜひここまでで紹介した仕入れ交渉のコツを実践し、仕入れを成功させて転売ビジネスで自由に稼ぎましょう。

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この記事を監修した人

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