ネットショッピングがスタンダードになるとともに、転売について注意喚起されることが増えてきました。転売そのものに違法性はないものの、悪の代名詞のように扱われるのはなぜなのでしょうか。
メルカリでも高額転売と思われる事例は少なくありません。しかし「高額転売」とはどこにも明記されていないので、見分けがつきにくいのが現実です。
また自分が出品する場合は、メルカリから高額転売とみなされるとペナルティが課され、ひどい場合はアカウント停止となる可能性もあるので注意が必要です。
そこで今回は、高額転売の違法性や、メルカリで転売と疑われる商品や行為、さらにペナルティや転売に関する豆知識についても紹介します。
転売の意味
まず転売についての基本的な意味や、転売に対するメルカリの方針について解説しましょう。
そもそも転売とは
「転売」とは、安く仕入れた商品をそれよりも高く売って差額を利益とするビジネスです。よく似た言葉に「せどり」がありますが、基本的に大差はありません。ただ一般的には、「せどり」は中古品や古本などを仕入れて売り、「転売」は新品を扱うという意味で捉えられていることもあります。
高額転売は違法か
では高額転売の意味はというと、特別な定義があるわけではありません。
例えば、あるキャラクターのキーホルダーが10万円で売られているとします。定価は500円だとすると、多くの人たちは「高すぎる」、「まさに高額転売だ」と非難するかもしれません。しかし、そのキャラクターの熱狂的なファンがいたとして、しかもその商品が二度と生産されないレア品だとすると、「安い」と思って即買いすることもあるでしょう。
よって高額に思える転売だからといって、それだけで違法扱いされることはまずあり得ません。ただしその商品が盗品やコピー品の場合は、確実に法律に抵触します。また、発売間もない商品をあまりに高額で転売すると、そのブランドの価格相場を著しく乱す結果となることもあり、その場合はブランド側から提訴される可能性もあるでしょう。
転売に対するメルカリの方針
結論から言うと、メルカリは転売を禁止しているわけでも、高額転売について何らかの定義をしているわけでもありません。
ただ、悪意のある転売の被害に遭わないために、そうと疑われるケースについては、ユーザーに向けて価格高騰に対する注意喚起をする場合があります。
また、とくにファッション分野ではユニクロ商品の売り上げが群を抜いて高いことから、メルカリとユニクロを運営しているファーストリテイリングの間で、転売をめぐる包括連携協定を結んでいます。これは、ユニクロが新商品などを発売する前にその詳細をメルカリに伝え、同商品の転売が疑われる場合に注意喚起するというものです。他にも同じ意味合いで、コンビニ大手3社(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート)やアサヒビール、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)などとも協定を結んでいます。
ということは、上記企業の商品を発売まもない時期に高く売りすぎると、事務局から高額転売が疑われる可能性があるといってよいでしょう。
禁止されている行為とは
ちなみにメルカリが、出品に関して正式に禁止している行為について、主なものを紹介しておきましょう。
・手元にない商品を出品する無在庫販売
・第三者の商品を代理で販売する
・オークション形式の販売
・商品の状態が判別できない画像を掲載しての販売
・返品に応じないと決めつけた販売
他にもあるので、詳細は以下のページを参照してください。
高額転売が疑われる出品禁止商品
それではここから、実際に高額転売が疑われるかもしれない出品禁止商品について解説しましょう。
新型コロナウィルスの影響で出品禁止されている商品
新型コロナウィルスが流行し出して間もない頃に、「不当に高額で販売された」としてメルカリが出品を禁止した商品があります。
・医療用のマスク、感染対策の医療用マスク
・新型コロナウィルス用のワクチン接種券やそれに類するもの
・PCR検査キット
・感染防止対策を妨害する恐れがあるチケット
感染状況によって扱いが変わったり、逆に追加されたりするケースもあるので、注意が必要です。
チケット類
転売というとすぐに連想されるのが、スポーツやコンサートなどのチケット類です。最近はめっきり少なくなりましたが、かつては「ダフ屋」と呼ばれる転売者がそこここにはびこり、ずい分な高値で売りつける行為が横行していました。
ただし、メルカリでは全てのチケット類の販売が禁止されているわけではありません。急な仕事や病気などで行けなくなった観戦チケットなどは、販売してもよいことになっています。
ただし、あきらかに転売目的で入手したとわかるチケット、航空券や乗車券、記名が必要だったり本人しか使えなかったりするチケットの販売は、禁止されています。また出品の際は、2次元バーコードやバーコードが見えないようにしたうえで、チケットの全体像を画像表示するのが原則です。
盗品・不正経路で入手した商品
盗品や不正ルートで入手した商品を売る行為は、悪質な転売とみなされます。そもそもこの行為自体が違法なため、「メルカリだから禁止されている」ということではありません。
もちろん盗品が販売されれば、メルカリ自体の信用を大きく失墜させる可能性は十分にあるので、厳しく監視されていることに変わりはありません。
無在庫販売品
必ずしも転売とは言えませんが、無在庫販売についてはくれぐれも注意が必要です。
手元に商品がないにも関わらず、別の画像を掲載して出品し、買い手がつくと商品を仕入れて売る、というのが無在庫販売です。
この場合、商品を仕入れることができないとか、発送日に間に合わないなどの理由で、ユーザーに損害を与えるリスクがあるので、メルカリでは固く禁じています。
悪質な場合は、厳しいペナルティが与えられる可能性があるので、注意してください。
不正な高額転売と疑われる行為
続いて、不正な高額販売が疑われる可能性のある行為について解説しましょう。
協定企業の商品を売った場合
先ほど紹介したファーストリテイリングやUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)といった、メルカリと包括連携協定を締結している企業の商品を悪質な転売目的で出品していると判断された場合は、警告やペナルティの対象となり得ます。
大量販売している場合
似たような商品を一度に大量販売したり、同時期に集中して出品したりすると、転売とみなされる可能性があります。
一度にまとめて買い占めて売るという行為は、そもそもフリマアプリとしてのメルカリの存在を否定する行為といってよいでしょう。メーカーや卸業者などではなく、あくまで個人と個人のやり取り、しかも不用品を必要としている相手に譲るという本来の目的に反する行為は、決して歓迎されるものではないのです。
あきらかに高額商品を販売する行為
世間やメルカリ内での相場に比べてあきらかに高額で販売している場合も、転売目的とみなされることがあります。
ユーザーは、その安さと便利さにお得感を求めてアプリを利用しているケースがほとんどです。本来のフリーマーケットもそこに存在意義があるといってよいでしょう。それにもかかわらず、いたずらに高額な商品を出品する行為は、多くのユーザーの楽しみとは合致しないため警戒の対象となるのです。
どうしてもビジネス目的で利用したい場合は、法人向けの「メルカリShops」の利用がおすすめです。
画像の転載
ユニクロとの包括連携協定では、広告の画像を無断で二次利用している行為についても取り締まることが約束されています。
この行為はそもそも著作権侵害にあたるため、法律上も許されるものではありません。よって悪質な場合は、アカウント停止処分が下るリスクがあるでしょう。
商品を選ばせる行為
「複数の商品の中から、サイズ違いや色違いを相手に選ばせる」という行為も、転売が疑われる恐れがあります。これも先ほど述べた大量販売と似て、どこかから転売目的で仕入れたものを売っている可能性が高いからです。
「たまたま自宅に、色違いやサイズ違いが複数あった」というケースも、ないわけではありません。その場合、例えば子どもや兄弟姉妹が多いからということで見るからに使い古されているなど、画像や商品説明にそれなりの説得力があるはずです。そうではなく、新品か、それと同等品レベルの状態なら、疑わしいと思われても致し方ありません。
外部サービスへ誘導する行為
外部サービスへと誘導する行為も、厳しく禁止されています。何度か同じ相手から買っていると、「次は直接取引しませんか」と誘われることがあるかもしれません。
メルカリの手数料は、販売価格の10%です。直接取引した方が余分なコストがかからないため、出品者にとってメリットが大きいのは当然でしょう。しかし、それはメルカリの利益を奪う悪質な背信行為ともいえます。
加えて、「代金を振り込んだものの、商品が届かない」、あるいは「商品を送ったにも関わらず、一向に支払いがない」といったトラブルの原因にもなりかねません。
通報された場合
上記の例のように、外部サービスへ誘導するとか、新商品とおぼしき物が一度にたくさん出品されているなど、ユーザーが実際に不正行為に触れたり見つけたりすることは珍しくありません。そして通報されると、誰が何をしたのかが、事務局に伝わります。これによりペナルティの対象となることが、十分にありえます。
ペナルティについて
高額転売が判明した場合に、どのようなペナルティが課される可能性があるのか、解説しましょう。
ペナルティは、大きく3段階に分かれます。
期間限定の利用制限
軽いペナルティであれば、期間限定の利用制限で済みます。早ければ、24時間以内に解除されるか、長くても数日で元の通りにサービス利用できるようになります。
制限解除への判断が必要な場合
高額転売やそれを匂わす意図的な行為と判断されると、該当商品は削除、疑わしき商品は出品が停止されます。そして利用制限となることがあります。
この場合、事務局から本人に通知が行き、場合によってはヒヤリングがなされます。その行為に至った経緯や理由によって、制限が解除されるかどうかが決まります。解除にあたって具体的な対応が迫られることもあり、すみやかに応じると制限が解かれるのが、一般的です。
アカウント停止
重大な警告を受けたり、似たような転売行為を繰り返したり、出品禁止商品を出品したりといった理由で極めて悪質と判断されると、アカウント停止となることがあります。
これは無期限の利用停止に等しく、二度とメルカリを利用することはできません。
転売の豆知識
最後に転売についての豆知識を紹介します。知っておくと得することもあるので、チェックしておいてください。
コピー品に関する2022年10月からの法改正
従来は、コピー品や偽造品を商売目的で輸入した場合は、知らなかったとしても違法となり逮捕されていました。ただし個人使用の場合は、この限りではありませんでした。
しかしそれでも被害が後を絶たないため、2022年3月に関税法が改正され、個人使用目的でもコピー品の輸入は禁止されることとなり、同年10月よりすでに施行されています。
知らないで輸入したり購入したりしても、税関で没収されてしまうので注意してください。
古物商許可は必要ない
基本的に中古品を販売するためには、古物商許可申請を行う必要があります。最寄りの警察署にて有料で許可を得るのですが、メルカリのようにあくまで不用品を一時的に販売する場合は、その対象から外れます。
ただし、自身でネットショップや実店舗を開設したりして反復継続する場合は、許可申請が必要となるので注意してください。
「転売目的の購入禁止」は要注意
ユニクロに代表されるのですが、「転売目的の購入禁止」とうたったうえで販売されている商品が少なくありません。
これは転売を未然に防止する目的もありますが、すでに悪質な転売による被害を受けており、それを抑止するための警告である場合も多いです。ファッションに限らず、スマホ関連商品でも同じようなケースがよくあるので、そのような場合はとくに出品に際して注意する必要があるでしょう。
まとめ
高額転売は、厳しいペナルティの対象となりかねないので注意してください。
購入者としても、転売目的と分かっていながら買ってしまうと、繰り返しを助長することにつながります。
あくまで個人と個人が、自分なりの思い出や思い入れのある不用品をリーズナブルな価格で譲り合う場としてメルカリが存在することを念頭に、今後も取引を楽しんでください。
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